ひのきのぼうとは、ドラゴンクエストにおける武器である。
檜(ひのき)とはヒノキ科ヒノキ属の針葉樹である。
建築材木としては最高品質とされ、寺社の建築には必須とされている。人工林も各地に存在する。
その木のしなやかさのおかげで揺れに強く、また経過年数での劣化が少ない。むしろ最初の数年は強度が増すと言われている。
そんな木材を武器に用いたのが「ひのきのぼう」である。ドラゴンクエスト最弱の武器として君臨する。
木刀と考えたらいいのだろうか? 檜だから他の木より強力とかそんな話は聞いたことはない。
値段の安さから、檜そのものはドラクエ世界では特に求められているわけではなさそうだ。
下記ではそれぞれのゲーム内での「ひのきのぼう」の扱いや謎を、個人的に推測してみることにした。
ひのきのぼう:存在していない。
アレフガルドにはどうやら生育していないらしい。代わりに「たけざお」が最弱武器として販売されている。
どうやら竹はたくさん生えているらしい。
ひのきのぼう:攻撃力2 非売品 売値15 三人とも装備可能。
ムーンブルク王女の初期装備であり、最弱の武器。
売値は低いが非売品であり、やはりアレフガルドがある世界では生えていないのだろうか。もしくは「こんぼう」の量産に成功していて、武器として販売する気になれなかったのかもしれない。
もしも貴重品ならこの値段なのはおかしいので、後者であろう。
疑問がある。それはなぜ王女はこのような物を武器として持っていたのかという事だ。近くのムーンペタの道具屋には攻撃力:12の「せいなるナイフ」が存在しているので、現実的に考えればそちらを装備するべきである。
考えられるのは二つ。一つはやはりレアリティがあり王女の装飾品として持っていたという事。
もう一つは実は最初は「せいなるナイフ」を所有していたが、犬の時に心ない人間によって奪われ、とりあえず誰も奪いそうにない「ひのきのぼう」を装備していたという事。
どちらにしても推測の域は出ない。
ひのきのぼう:攻撃力2 買値5 売値3 全職業が装備可能。
王様から渡される「50G」、「たびびとのふく」、「こんぼう」×2、そして「ひのきのぼう」。
勇者はすでに、「どうのつるぎ」と「たびびとのふく」を装備している。つまり「こんぼう」×2と「ひのきのぼう」は、他の仲間三人に渡されることとなる。
ここで問題となる事柄を一つずつ考えていくこととする。
まず一つ目は『なぜ王様はアリアハンの武器屋最強の武器である「どうのつるぎ」ではなく「こんぼう」と「ひのきのぼう」を送ったか』。
勇者はすでに「どうのつるぎ」は装備しているので、不必要と考えていたのであろう。しかし、それでも仲間に渡すのは「こんぼう」よりは「どうのつるぎ」の方が装備できる職業も同じであり、仲間に装備させれば戦力アップになるであろう。
考えられる理由は二つ、一つは”財政難”。
少し北に離れた町レーベには店の武器防具が揃っている(ブロンズナイフ、どうのつるぎ、くさりがま、けいこぎ、かわのよろい、カメのこうら、かわのぼうし、ターバン)。
なのにアリアハン大陸の中心であるアリアハンには武器屋しか存在しない。しかも売っているのは「ひのきのぼう」「こんぼう」「どうのつるぎ」だけである。
なぜ近くの国と町なのここまで品ぞろえに違いが出るのか。そこから導き出される答えはアリアハンの物資不足。
アリアハンにもたくさんの優れた武具が存在していた。だがモンスター達との激しい戦いの末に損傷して消耗していった。
しかしその結果、中心の城であるアリアハンの周囲には「スライム」と「おおガラス」だけで、驚異的なモンスターは存在しなくなった。
つまりアリアハンの周りに、商人や遊び人でも勝てそうな雑魚モンスターしか存在しないのは、アリアハンの尽力があってこその話なのである。ゆえに資金不足であり、物資不足なのだ。
そしてもう一つ考えられるのは、”勇者とその他の職業の上下関係をはっきりさせるため”。
ルイーダの酒場にいる様々な職業の者たち、しかし装備はそろって「ぬののふく」のみ。レベルも1。外でモンスターと戦えば、金も経験値も手に入るのにである。
これはおそらく、王様が手回しをした結果ではないだろうか? もしも勇者よりもレベルが高く装備もいいものを装備して強い者がいれば、下手をすれば勇者のリーダーシップを奪われかねない。ただでさえ子供な主人公なのに、そんな風に格下だと舐められればパーティ崩壊の危機である。
ゆえに王様は勇者よりも高いレベルの者は置かず、装備も貧弱なものしか認めず、さらに装備品を勇者に渡す事でそれを配る決定権を勇者に握らせる。こうする事で見た目としてもそのあとの行動にしても、勇者がリーダーである事をみとめさせようとしたのである。
アリアハン以外に「ひのきのぼう」を売っている場所は存在しない。他の国々では武器として見られていないのであろう。
しかし扱いやすさゆえに全ての職業が装備できる。魔法使いでさえ装備できるのである。
これは遠まわしに『魔法使いを仲間にしろ』と言っているのではないのではなかろうか?
ジパングの宿屋のタンス内に「ひのきのぼう」が入っている。ジパングには武器屋が存在しない。作ろうと思えば、個人で作れるのであろう。
スライムつむりが落とす。作ろうと思えばスライムつむりにだって作れるのであろう。
ひのきのぼう:攻撃力2 買値10 売値7 勇者・ライアン・ブライ・クリフト・マーニャ・ミネアが装備可能。ブライの初期装備。
毒針の次に低い攻撃力。老人のブライが装備できるのに、なぜかアリーナ・トルネコ・ピサロが装備できない。装備する気が無いの間違いではなかろうか。
ちなみに「ひのきのぼう」はほぼ非売品である。狐に騙された時だけ買える。
まず一つ目『なぜブライはこれを装備していたのか』。アリーナの城出が急だったために装備が整えられなかったから、もしくはブライに他に装備できるものが無かったから。
なにせブライの装備できる物は少なく、本当に売っていないのである。「ひのきのぼう」でも仕方ない。
マッドルーパーが落とす。海に出るメダパニを使う緑のトカゲ。腹の中にでも間違って飲み込んだのであろう。
みならいあくまが落とす。みならいあくまはホイミスライムのいる古井戸の底に出る、メラしか使えないモンスター。手に持っていたのは杖を模した「ひのきのぼう」、気分だけでも魔法使いの杖。
ベロベロが落とす。実はあの長い舌が「ひのきのぼう」。
ひのきのぼう:攻撃力2 買値10 売値5 主人公・男の子・サンチョ・人型モンスターが装備可能。
主人公の初期装備。王様であるパパスはその素性を隠すために出来る限り一般人を装った。それを主人公にも強要した結果である。
この「ひのきのぼう」。サンタローズにしか売ってない。町やダンジョンにも落ちてないし、モンスターも落とさない、すごろく場にもない。
サンタローズですら、子供が成年になる間に凄まじい品ぞろえの変化をきたしている。
「ひのきのぼう」ではモンスターとはやってられない。そう思ったのであろう。もしくは売れなくなったか。
本当はそこら中に檜が生えているけど、誰も武器としては扱わなくなってしまったのであろう。
ひのきのぼう:攻撃力2 買値10 売値7 かっこよさ0 主人公・ハッサン・ミレーユ・バーバラ・チャモロが装備可能。テリー・アモスはこれを武器として見たくないようだ。主人公の初期装備。
ライフコッドだけで販売。「たけのやり」や「どうのつるぎ」も売っているのになぜ主人公の初期装備がこれなのか?
おそらく王子様の夢の中では、争いが嫌だったのではないかと推測してみる。でも戦わないわけにもいかないから、最弱の武器を手にしていたのだ。
ライフコッドは夢の世界も下の大陸も武具屋の品ぞろえは一緒である。どっちも最弱レベル。
上の大陸ではともかく、下の大陸での敵モンスターではこの品ぞろえでは生きていけない。
しかし下ライフコッドにはイベントでモンスターの群が襲いかかるのだが、ずしおうまる・てっこうまじん・ボストロール・バーサクオークとそうそうたるメンバーに村人たちが互角に戦っているのである。
ここの村人たちは実は結構な実力者たちで、装備などなくともやっていけるようだ。
もりじじい、はえまどう、パペットマンが「ひのきのぼう」を落とす。
体内から取り出しているのであろう。
ひのきのぼう:攻撃力2 買値10 売値5 かっこよさ0 全キャラ装備可能。
フィッシュベルのよろず屋とグランエスタード城内道具屋で売っている。
モンスターがいないご時世なので、武器と言うより道具として売っているのではなかろうか?
ねこまどうとそらの狩人が落とす、ねこまどうの杖がわりであり、そらの狩人の弓がわりであったのであろう。
ひのきのぼう:攻撃力4 買値10 売値5 主人公だけ装備可能。
攻撃力0の毒針を除けば、最弱の武器。主人公が最初から攻撃力8の兵士の剣を持っているので装備する事はない。
錬金窯において、「ひのきのぼう」に「ダガーナイフ」をくっつければ、「鉄のヤリ」に。
「鉄のヤリ」にさらに「ひのきのぼう」を2本くっつければ「ロングスピア」になる。
「石のぼうし」に「ひのきのぼう」をくっつければ「石のオノ」。
「ひのきのぼう」を2本と「力の指輪」を混ぜれば、「クロスボウ」となる。
錬金というよりは、改造合体。
まさかの戦力外通告。存在せず。
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最終更新:2025/12/09(火) 07:00
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