ゆうこりんが辿り着けなかった境地とは、デーモン閣下がかつて至り、今なお持ち続けている覚悟のことである。
芸能人が自分を売り出すときにキャラ付けをするのはよくあることである。しかし、キャラ付けの方向によってはそのキャラが許されるのは若いうちだけということが起こり得る。その代表的なものが「自分は悪魔だ」「自分は宇宙人だ」などの中二病もとい電波設定である。
タレントの小倉優子はかつて自分はこりん星出身の宇宙人であると自称し、そのうえで不思議ちゃんとしてキャラ付けしていた。しかし、1983年生まれの彼女は20代後半を迎えるに当たりこの設定を完全に投げ捨てた。それまでもちらほらと設定にぼろを出すことはあったが、2010年に完全にキャラ付けと決別。宇宙人であることをあきらめ、こりん星は爆破された。それ以降は過去のネタとしていじられるだけにとどまっている。
しかし、デーモン閣下は違う。閣下は御年10万歳を超えておられる悪魔でありながら、いまだに悪魔を自称しているという人間のミュージシャンのふりをなさり続けている。同時に相撲評論家やコメンテーターとしても活動しておられるが、その時にも悪魔を装った人間の姿に身を包んでおり、決してそのスタイルを崩そうとしない。おそらく閣下が地獄にお帰りになるまでそのスタイルは続くであろうし、それを認めさせるだけの覚悟を閣下はお持ちになられている。
もっとも、10万歳を超える閣下にとっては高々30年程度しか生きていない小娘のキャラ付けと己が境地とを比べられること自体失礼かもしれない。この言葉を使う際には十分気を付けよう。
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最終更新:2025/12/15(月) 18:00
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