アイドル戦国時代

アイドル戦国時代（アイドルせんごくじだい）とは、2010年以降のアイドル界隈を表現した言葉である。

曖昧さ回避

• 着せ替え人形スズユチャンのファーストアルバム「アイドル戦国時代」→ニコニコ市場
• アイドルが戦国時代等で活躍する話→iM@S架空戦記シリーズ
  

3次元

はてなキーワードの「アイドル戦国時代」の項目では、「多数のアイドルがいる2010年のアイドル界隈」と定義されており^[1]、これが狭義の意味であると考えられる。ただしこの言葉は女性アイドルに関して使われることがほとんどで、男性アイドル界隈に関しては某事務所所属アイドルによってほぼ市場を独占されている状態なので使われない。^[2]

しかし、2011年以降も「アイドル戦国時代」という表現が用いられていることが確認され^[3]、オリコンでは2011年のアイドル界隈を「アイドル戦国時代」として特集を組んでいる。^[4]

ハロー!プロジェクトのプロデューサーであったつんく♂は、Ustreamのアイドル情報番組「ゲンバTV」のインタビューに際して、2011年には「多くのアイドルグループが進出したものの、お茶の間で浸透したアイドルグループはそこまで現れなかった」として、アイドル戦国時代は2012年から始まるのではないかという個人的見解を示した。^[5]
そして2013年にはついにNHK朝の連続テレビ小説「あまちゃん」の題材に取り上げられるまでになり、作中のセリフから流行語大賞受賞語を生み出すほどの人気を集めた。

なお、アイドル側の人間で最初に公の場で「アイドル戦国時代」という言葉を用いたのは、福田花音（元スマイレージ→アンジュルム）であるらしい。

だが2015年に入ると、アイドル戦国時代以前から活動してきたBerryz工房やアイドリング!!!の活動終了、各グループで繰り返されるメンバー脱退と補充^[6]、ももいろクローバーZの紅白歌合戦落選など様々な暗いニュースが流れ、戦国時代も一つの曲がり角を迎えつつあるようだ。果てしなく長く続く戦いに、アイドルも所属事務所もヲタも疲弊の度を強めているのだ。

売り上げ・観客動員で他アイドルと別次元にあるAKBグループとももクロがアイドル界の頂点に君臨して久しく、もはや戦国時代ではないという声もあるが、それ以外のアイドルはメジャーアイドル・インディーズアイドル・ご当地アイドルが全国各地のライブ会場やTV・ラジオで今なお生き残りを賭けた激戦を繰り広げている。

尚2010年頃からメジャーアイドルのAKB48・モーニング娘。・ももいろクローバーZ・乃木坂46に各姉妹グループが結成され始めており4大派閥としてグループが以下に分かれている。

48グループ

• 国内展開
  AKB48
  SKE48
  NMB48
  HKT48
  NGT48（未CDデビュー）
• 海外展開
  JKT48
  SNH48
  TPE48（未デビュー）
  MNL48（未デビュー）
  BNK48（未デビュー）

最大の特徴は各グループの専用劇場を持ち頭文字のチームに所属して公演を行い、「会いに行けるアイドル」のコンセプトの元全国各地で握手会を開催しており、年１回の立候補制からなる選抜総選挙が実施される。
時にはチーム間を兼任や移籍をするケースも出てくる。
　宮脇咲良の場合・・・HKT48チームKⅣとAKB48チームAを兼任
　指原莉乃の場合・・・AKB48からHKT48へ移籍。（現在HKT48劇場支配人を兼任中）

たまに「組閣」と称してチームメンバーを移動・移籍・兼任・卒業・研究生昇格をしている。

各グループには下部組織として研究生とよばれるメンバーがおり、卒業したメンバーの後釜として正規メンバーとして昇格する。東李苑のようにお披露目から44日で昇格するケースもあれば松村香織のようにお披露目から1,958日で昇格するケースも存在する。

坂道シリーズ

乃木坂46
欅坂46

坂道シリーズはAKB48の公式ライバルである乃木坂46を中心とするグループで、欅坂46はその乃木坂46の姉妹グループとなった事で48グループからは分離独立したが世間一般的には48グループに組み込まれる事もある。

AKB48とは真逆のコンセプトで数字を46にしたのは48よりも少ないけどその分追いつけ追い越せという意味合いも込められている。

ハロー!プロジェクト

℃-ute
モーニング娘。’16
アンジュルム（旧スマイレージ）
Juice=Juice
カントリー・ガールズ（旧カントリー娘。）
こぶしファクトリー
つばきファクトリー（未デビュー）

知る人ぞ知る老舗中の老舗。元々はシャ乱Ｑ女性ロックボーカリストオーディション合格者の平家みちよと落選者のモーニング娘。の合同ファンクラブ名だった。シャ乱Ｑのつんく♂は創設時から2014年11月まで総合プロデューサーを勤めていた。
ここの特徴は夏と冬にユニット間を超えた合同コンサート（ハロコン）と、春と秋には各ユニットでの全国ツアーが展開されている。モーニング娘。・アンジュルム・カントリーガールズはメンバーの卒業と加入が展開されておりモーニング娘。・アンジュルムは新メンバーオーディションを開催した事がある。
また下部組織にハロプロ研修生（旧名ハロプロエッグ）と呼ばれる組織が存在し、新グループの結成（スマイレージ・Juice=Juice・こぶしファクトリー等）や上記グループの新メンバーオーディションへの優遇処置（2次審査からの参加等）（工藤遥・小田さくら・竹内朱莉・勝田里奈等）や既存グループへの昇格（稲場愛香・室田瑞希・佐々木莉佳子・船木結等）
※尚、カントリー娘。は7年に渡る里田まいの1人ユニットからモーニング娘。12期メンバーオーディションの参加者3名とハロプロ研修生2名と無期限活動停止となるBerryz工房の嗣永桃子（プレイングマネージャー）が加入し世界に通用するグループに成長するようにと「カントリー・ガールズ」へと改名し里田まいはスーパーバイザーへとなった。

俺の藤井一派（スターダストプロモーション）

ももいろクローバーZ
私立恵比寿中学
チームしゃちほこ（名古屋本拠地）
たこやきレインボー（大阪本拠地）
ばってん少女隊（福岡本拠地）
ロッカジャポニカ

芸能事務所スターダストプロモーションに所属する一派。ここはももいろクローバーZが中心となる。特徴としては各ユニット5～6人でイメージカラーがももいろクローバーを中心となる赤・青・黄・緑・紫・桃で統一されている。
ももいろクローバーZは青、たこやきレインボーは赤が欠番となり、チームしゃちほこは桃が無期限活動休止中。
川上Pのプロレス好きが影響されておりコンサートではちょくちょくプロレス的演出が施されている。上記3派閥とは違い各グループの共演が滅多にない。ただし年に1回「俺の藤井」と称する合同コンサートを開催されている。
メジャーデビューまでの間にメンバーが増減されるが、メジャーデビュー後はメンバーは増員される事はない（私立恵比寿中学を除く）

尚、ももいろクローバーZの弟分として超特急とかも存在するがこちらはややこしくなるので割愛する。

2次元

アニメ、漫画、ゲーム等でも古くから『スーキャット』、『超時空要塞マクロス』、『魔法の天使クリィミーマミ』、『アイドル伝説えり子』、『きらりん☆レボリューション』等々歌やアイドル歌手に関連した作品が少なからず制作され、時には実在のアイドルとのメディアミックス展開も行われた^[7]。ただしこれら作品は散発的に展開されることが多く、同時期に複数作品がメディア展開し「戦国時代」というイメージにつながるほどの意識はされてこなかった。 

しかし2000年代後半以降、3次元のアイドル業界の盛り上がりに刺激され、2011年にアイドルマスター（アニメ）、うたの☆プリンスさまっ♪が放映されたのを皮切りに、2次元にもアイドルブームが発生し、2015年現在、

• アイドルマスターシリーズ
• うたの☆プリンスさまっ♪
• アイカツ!
• AKB0048
• ラブライブ！
• プリティーリズムシリーズ
• Wake Up, Girls！

とアイドル物のアニメがこんなにも存在している。なお2次元では男性アイドルにも女性アイドルにも平等に戦国時代が来ている。
当然、アイドル達は自分たちの曲を次々とCD化していき、さらに担当声優がこれらの曲を披露するコンサートを横浜アリーナなどの大規模会場で行い、人気作品ともなるとそんじょそこらの有名アーティストを凌ぐ集客力を持つに至っている。
2013年以降、アニソンのオリコンチャートでは、2次元アイドル（と2.5次元アイドル）達の激しい戦いが繰り広げられ、3次元アイドルをオリコンチャートで打ち負かす事態もしばしば発生している。
そして2015年、アイドルマスターシリーズがドーム球場でライブ、ラブライブ！が紅白歌合戦＆Ｍステに登場という大快挙を成し遂げた。

さらに今年は、NHKでラブライブ！の再放送、ラブライブ！ サンシャイン!!のアニメ化が決定しており、あんさんぶるスターズ！という期待の新人も登場した。
2次元、2.5次元、3次元ともまだまだアイドル戦国時代は続きそうである。

関連動画

  

関連商品

関連項目

• アイドル
• 福田花音
• 中川かのん…小学館の武力介入その1
• 水蓮寺ルカ…小学館の武力介入その2
• 九条美海(鉄のラインバレル)…秋田書店の武力介入
• 剣崎真琴(キュアソード)…東映の武力介入
• キララ(ガンダムビルドファイターズ)…サンライズの武力介入
• あまちゃん(連続テレビ小説)…NHKの武力介入。3次元であるがそんなことはどうでもいい。
• テニヌ/テニスしろシリーズ…スポーツ界からの刺客その１
• 黒子のバスケ…スポーツ界からの刺客その２
• Free!…スポーツ界からの刺客その３
• ダイヤのA…スポーツ界からの刺客その4

脚注

1. *「アイドル戦国時代とは - はてなキーワード」
2. *…と見せかけて実はEXILEとその系列グループや、韓流グループ、スターダスト系列の若手男性グループ（EBIDAN）、ライジングプロダクションの男性ダンス&ボーカルグループ、名古屋を拠点とし中京地区で絶大な人気を誇るBOYS AND MENなどがこれまで某事務所が独占していた市場を静かに浸食しつつある。これら各グループに共通しているのは公演・イベントなどのライブ活動を重視している事である。TV出演に重きを置かなければ、某事務所の圧力とやらは関係なく活動できるのだ。
3. *「AKB以外にもこんないる！動画で紹介、アイドル戦国時代！」 ハチヨンイズム、2011年8月1日。
4. *「2011年アイドル総決算『アイドル戦国時代！激動の1年を振り返る！！』」 ORICON STYLE、2011年12月14日
5. *「「ハローを舐めたらいかんぞ」つんく♂ 独占インタビュー 2012年のアイドルシーンを語る」 リッスンジャパン、2012年1月10日。
   
6. *零細グループまで含めると2015年一年だけで300人のアイドルがグループを卒業したという。
7. *古くは1978年に「ピンク・レディー物語 栄光の天使たち」というアニメが放送されている。