エイチ・ツー・オーリテイリング 単語

エイチツーオーリテイリング

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エイチ・ツー・オーリテイリング(株)とは、阪急阪神東宝グループ傘下の小売部門の持株会社である。本社所在地は大阪府大阪市北区角田町8-7 梅田阪急ビル(阪急百貨店うめだ本店と同じ敷地内)。

社名の由来は、地球環境になくてはならない「水」をイメージしそれを示す化学式のH2O、また阪急阪神はイニシャルがHであることからHが2つという意味でもこの社名がふさわしいものとして採用された。

日本一の実力を誇るといわれるアマチュア吹奏楽団、阪急阪神百貨店吹奏楽団でもその名を知られ、ニコニコの動画ではこれの類が多くを占めている。

概要

前身は白木屋梅田出張店、後にそれが小林一三の手によってフランスのデパートメントストアに触発され百貨店とした。後の全国的に広まった屋上大食堂、古美術展など阪急によって始められたものも多い。

ファッションに力を入れ、伊勢丹と提携していた時期もあった。それゆえ東の伊勢丹、西の阪急といわれ、ファッションにおいて絶対的なブランド力を得ていた。後に村上世彰による阪神グループの敵対的買収(要は利鞘を分捕るハゲタカファンド)の影響を受け、阪神グループと統合し、庶民派の代表的存在だった阪神百貨店(しかし、富裕層の顧客も多く、世間のイメージとはだいぶ違う)も阪急グループの一員となり、激戦区梅田にて、梅田本店とともに共存共栄している。

2007年、阪急電鉄・阪神電鉄が2006年に経営統合し阪急阪神ホールディングスとなったことで小売部門もご多分に漏れず経営統合が行われ、阪急百貨店・阪神百貨店はエイチ・ツー・オーリテイリング完全子会社のものとなった。

店舗について

阪急グループ

  • うめだ本店
    1929年開店。売上高は2019年3月決算時点で約2500億円で年間来店客数は約5000万人。三越日本橋本店や西武池袋本店も凌ぐ電鉄系最強の百貨店であり、また阪急百貨店の売上の多くをこの店で稼いでいる。なお2021年11月の中間決算ではコロナ禍の影響をモロに受けておりマイナス約40億円の赤字に転落してしまった。
    ファッションに強みを持っているが、実は食品の売り上げも阪神百貨店より高かったりする。売り場面積は96000平方メートル(メンズ大阪を含む)と、全国3位の規模になっている。
  • 博多阪急
    JR博多シティの核テナントとして進出し、関西圏以外で初めて大成功を遂げた主力店舗。また、場所は博多にあり、それまで天神に圧されっぱなしだった博多エリアにとって新たなカンフル剤となった。
  • 阪急沿線
    千里(豊中市)、宝塚、川西、西宮、三田とめぼしい都市を押さえており、現在は高槻西武と神戸そごうもグループ店舗(いずれも阪急に鞍替え予定)となり、沿線を制圧している。そのため、大阪の地域一番店といわれることもあるが、北摂エリアは転勤族や上阪組も多いエリアであり、元々の大阪府民が多いミナミには存在しない(堺市北花田にあったが撤退)ため、あまり阪急を持ち上げると大阪南北戦争の火種となるので注意されたし(ミナミは高島屋、大丸、近鉄のテリトリーである)。また、京都の四条河原町店は、そこまで阪急ブランド(京都はおけいはん京阪の方が愛着強い)が通用せず閉店を余儀なくされた。
  • 首都圏
    百貨店としては提携先の伊勢丹があった上に、あまり百貨店としては成功しなかった(現存するのは都筑阪急のみ)ので、大井町の食品スーパーや有楽町のメンズ専門店など、専門化している。また、立川駅にあるグランデュオはルミネと阪急の合同出資。
  • 阪急オアシス
    1960年に阪急子会社のひとつとして設立されたスーパーマーケット事業。翌1961年に大阪府高槻市内に第1号店をオープン。その頃、阪急グループ内では阪急共栄ストア(後の阪急ファミリーストア)等も存在していたが、阪急オアシスは郊外、阪急ファミリーストアは都市部と出店地域の棲み分けを行っていた。その後、2006年に大阪の大手医療機器・ガラスメーカーの「ニプロ」が保有していたスーパーマーケット事業の「ニッショーストア」が阪急グループに譲渡され仲間入り。その後、スーパーマーケット事業は統合され「阪食」となり、その阪食が阪急オアシスに社名変更、2021年株式交換で関西フードマーケットにより完全子会社化されエイチ・ツー・オーリテイリングの完全孫会社となり今に至る。

阪神

1926年、阪神梅田駅(現阪神大阪梅田駅)構内に白木屋(現東急百貨店)の出張店を開いたのがその起源。その後1933年に阪神電鉄グループの「阪神マート」として営業を開始。1951年に現在の阪神百貨店に屋号名を変更。
2000年同業ライバルで電鉄系でもある「京王百貨店」と業務提携を結ぶ。この業務提携がきっかけで、新宿京王百貨店内に阪神タイガースショップがオープンし、首都圏のタイガースファンの心の拠り所と化している。
2003年、熊本県熊本市にあった「岩田屋伊勢丹ショッピングセンター」が経営不振で撤退するのに際し、受け皿になることを阪神百貨店が表明。これにより「くまもと阪神」として九州初進出(2010年支援提携満了により「県民百貨店」と屋号変更し2015年閉店)。同年には阪神西宮駅ビルの「エビスタ西宮」の開業を機に「阪神・にしのみや」をオープン。これまで梅田店のみで営業を続けてきたが方針を転換し梅田以外へ攻勢をかけるようになる。
2006年、阪急百貨店と業務提携を結び、同年には神戸市の「神戸新聞会館」ことミント三宮のテナントとして「さんのみや・阪神食品館」をオープン(2010年閉店)。ほかにも奈良県大和郡山市のイオンモール大和郡山の核テナントとして出店を表明していたものの撤回している。
2008年、御影クラッセにて「阪神・御影」をオープン。2009年、ココエ尼崎(現尼崎キューズモール)にて「あまがさき阪神」をオープン。

ブランド力の強い阪急との合併は、阪神にとっても大きな影響を受け、庶民派として健闘してきた阪神が阪急に吸い取られるかの如く、規模縮小を余儀なくされている。かつて売上1000億円以上を稼いでいた阪神うめだ本店は現在900億弱となっており、売り場面積も最盛期より4割も減少した。また、沿線の支店も苦戦を続けており、西宮店はまだ健闘しているものの、阪急が同じテリトリーに進出したために売上減、阪急空白エリアの尼崎に進出したりしたが、沿線のカラーもあり色々と迷走(裏を返せば、阪急が相手にしていなかった)、また庶民イメージを挽回しようと超高級住宅地の御影にも進出してみたものの、年間売上高は5.59億円と全く冴えていない。

関西フードマーケット

兵庫県伊丹市に本社を構えるスーパーマーケット事業者で、「関西スーパーマーケット」の屋号名で京阪神・奈良市にて事業展開している。エイチ・ツー・オーリテイリングが58%の株式を保有する筆頭株主である。

元々は1959年に大阪府東淀川区にて創業した「相互産業」がその起源。その後、伊丹市に本社を移転し同市内にて第1号店をオープンした。かつては日本の寿司業界を席巻していた「小僧寿しチェーン」のフランチャイジーでもあり近畿地方にて事業展開していた(1973年~1988年)。
2016年、エイチ・ツー・オーリテイリングと業務提携を結び、2021年株式交換により同業ライバルの「イズミヤ」「関西フードマーケット」を完全子会社化すると同時にエイチ・ツー・オーリテイリングの完全子会社となった。

イズミヤ

大阪府下を中心に兵庫県・京都府・奈良県・滋賀県・和歌山県内にて事業展開している。基本形態のイズミヤのほか、大規模店舗の「イズミヤスーパーセンター」「カナートモール」、小規模店舗の「カナート」「デイリーカナート」「カナートスーパーはやし」、徹底したコストカットを行ったディスカウント店舗の「まるとく市場」「まるとく市場はやし」のブランドを保有する。かつては近畿地方以外(中国地方・九州地方・中部地方・関東地方)にも進出していたが、2020年までに撤退している。

1921年、「いづみや呉服店」という屋号名で大阪府西成郡(現大阪府大阪市西成区)にて創業したのがイズミヤの起源。イズミヤの屋号名の由来は、聖書に登場する「ヤコブの泉」から。というのも創業者は敬虔なキリスト教徒だったからである。

2014年、株式交換によりエイチ・ツー・オーリテイリングと経営統合した。

関連動画

関連商品

ニコニコ市場は2023年11月に終了しました。ニコニコ市場は2023年11月に終了しました。

関連コミュニティ

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関連項目

  • 百貨店
  • 阪急電鉄
  • 梅田
  • 神戸
  • 阪神電車

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最終更新:2025/12/14(日) 04:00

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