ガンダムダブルエックス(形式番号:GX-9901-DX)とは、『機動新世紀ガンダムX』に登場する主役モビルスーツ(ロボット)である。通称「DX(ディーエックス。デラックスとは呼ばないで)」
戦後から15年、荒廃した地球に再び秩序を取り戻すべく旧地球連邦の要人が中心となって立ち上げた「政府再建委員会」、樹立を控えていた「新地球連邦」の力の象徴とするべく再建委員会の諜報統括官アイムザット・カートラルが指揮を執り開発したモビルスーツ。設計・開発のベースとなったのは第7宇宙戦争で圧倒的な力を見せた決戦兵器「ガンダムエックス(GX)」で、システムには当時の連邦軍兵士、ジャミル・ニートが搭乗したGX2号機のデータが使用されている。なお、機体そのものは新造である。
GXの後継機であること、システムはジャミル搭乗のGX2号機のものが使われていることから15年前の戦争を知る連邦兵士、カトック・アルザミールはこの機体を”15年前の亡霊”と称した。
GXのサテライトシステムを改良・性能向上させた「サテライトシステムmk-II」が本機の中核となっている。背部リフレクターを6枚に増やしマイクロウェーブの集光率を上げ、さらに機体各部に放熱フィンがついており、従来のサテライトシステムよりエネルギー効率を飛躍的に向上させている。マイクロウェーブを受信すると放熱フィンやリフレクターが金色に輝き始め、GXのそれより強い印象を視聴者に与えた。肩部の砲門は二門になっており、ここから大出力の戦略級兵器「ツインサテライトキャノン」を発射する。威力はGXのそれより2倍以上になり、ガンダムシリーズの中でも類を見ない破壊力を誇る。なお、砲門が二門になっている理由としては、威力が強すぎて、一門では制御しきれないことがあげられる。また、ガンダムXと違い一度の受信で3発ストックし、3連射まで可能になった。
劇中ではツインサテライトキャノンのほかにシンプルで高火力なDX専用バスターライフル、大出力の強力なハイパービームソード、ブレストランチャーやマシンキャノンを使用しており、そのどれもが高水準の武装である。他にも劇中で未登場もしくは使用しなかった装備としてG-ハンマー(いわゆるガンダムハンマー。DXのはグリップを持って投擲するスタイル)・ビームジャベリン・ツインビームソード・ロケットランチャーガンがあり、専用バスターライフルやディフェンスプレート(シールド)同様キッド・サルサミルが用意していたものと思われる(1/100プラモデルに同梱)。
起動にはGコントローラーを使う・フラッシュシステム対応・Gファルコンとの連動に対応とGXに盛り込まれていた機能は引き続き搭載されている。
高機動に加えガンダムX同様に装甲も異常に硬く、総合的にはこの時代最強のMSであったが、ガブルやコルレルなど「ほかの機能を捨ててでも特定の機能を極端に向上させた機体」には苦戦を強いられることも多かった。また、ガロード初の宇宙戦では百戦錬磨のベテラン、ランスロー・ダーウェルのクラウダに機体を損傷させられている。
再建委員会の所有する太平洋上の人工島ゾンダーエプタにて開発が進められていたが、同島に監禁していたフリーデンのクルーおよび彼らに協力したカトックらにより強奪、以降はガロード・ランにより運用される。新連邦が差し向けてくる刺客やフロスト兄弟、宇宙に上がった後は宇宙革命軍や革命軍と決着をつけるべく宇宙に上がった新連邦軍と激戦を繰り広げ、最後はフロスト兄弟とサテライトの撃ち合いをし、相打ちとなり大破する。過剰な攻撃力をもつ本機ではあるが、カトックの遺言「過ちは繰り返すな」の言葉通り、ガロードはツインサテライトキャノンを「破壊」ではなく「破壊を食い止める為」に使った。
余談だが、頭部下部に左右対称の三角形の板が付いており、この機体も「ヒゲガンダム」である。∀ガンダムの髭が立派過ぎて陰に隠れがちではあるが。本来はブレードアンテナと組み合わせて「X」のイメージであり、リフレクターを展開した姿で「二つのX」すなわちダブルエックスをデザインで表現している。
モチーフとしてGXが佐々木小次郎に対して、ツインサテライトキャノンを始めとする連装装備から二刀流の宮本武蔵をイメージしており、劇中でも初陣で2本のハイパービームソードで大立ち周りを披露している。
後期主役機なので全体的に高い機体性能を持ちGXから引き続き「凶悪な攻撃力」が基本となっている。良くも悪くもサテライトが鍵を握る機体。「SDガンダム Gジェネレーションワールド」ではツインサテライトキャノンは威力が非常に高い上(数値上では核兵器に次ぐ威力)、マルチロック可能、燃費も威力の割には良好で非常に使いやすい機体となっている。ほかのガンダムシリーズと比較して作品自体大きく扱われることは少ないが、「Another Century's Episode 3」や「スーパーロボット大戦R」ではパッケージセンターを飾り、作中でも目立っている。
また、スパロボシリーズ等では劇中では描かれなかった「Gファルコン×ダブルエックス」での戦闘シーンが存在する。ヒゲガンダム繋がりで∀ガンダムとの共演(に加えて前述ヒゲによるネタで)も多い。
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最終更新:2025/12/14(日) 07:00
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