タイムクライシス3とは、2003年にナムコからリリースされたアーケード用ガンシューティングゲームである。 ナンバリングタイトル3作目。
ストーリー
ストーリー 地中海に浮かぶ美しい島、アスティゴス島。
訪れた人すべてが楽園という言葉をイメージするこの島の状況は、ザゴリアス連邦による占領という形で突如一変した。
微力ながら独立運動を続ける小国ルカノに対し、業を煮やしたザゴリアス連邦の将軍ジオルジョ・ゾットが軍事行動を強行し、 中間地点であるアスティゴス島を占拠したのである。
一方、この一連の軍事行動に対し疑問を抱いたVSSEは、独自に調査を開始した。 その結果、1つの有力な情報を得る。
「ルカノだけでなく、近隣諸国に対しても向けられた戦術ミサイルがアスティゴス島に配置されている」
VSSEは即座にエージェントの派遣を決定する。近年着実に成果を上げている若手2人、 アラン・ダナウェイとウェズリー・ランバートである。
2人はエージェントとなって最大の試練に臨むことになる。戦術ミサイル、謎の情報提供者、伝説の殺し屋の影、、、
4種の武器を使いこなす壮大な銃撃戦が今始まる!
-タイムクライシス3 公式サイトより引用-
概要
タイムクライシスシリーズ3作品目。前作2よりも規模や迫力がパワーアップしており、シリーズ特有の爽快感も健在。今度の敵は犯罪組織ではなく一国の軍隊。敵の数は前作の倍近くに増え、それに伴いプレイ時間も大幅に伸びた。また戦場のバリエーションが非常に豊富で、海岸線→難破船→カーチェイス→市街戦と目まぐるしく変化する。
今作の舞台はルカノ国が保有する地中海の島、アスティゴス島。観光地である事から景観が美しい。ザゴリアス軍との戦闘があるため、のんびり観光できないが。
長年ルカノ国との領土問題に悩んできた地中海沿岸の国、ザゴリアス連邦。タカ派であるゾット将軍は一向に解決しない領土問題に腹を立て、武力による侵略を開始。アスティゴス島を占領してルカノへの橋頭堡にしようと企んだ。ザゴリアス軍は強大で、現地のルカノ独立解放軍の抵抗むなしく島の80%が占領される。国連はザゴリアス連邦を糾弾し多国籍軍の派遣を考えたが、アスティゴス島付近は各国の利権が複雑に絡み合い、派遣は難航した。
さらにザゴリアス軍が配備したミサイルを破壊するべく向かった解放軍の最高司令官ダニエルとその副官ジェイクも拘束され、戦況は絶望的だった。島の占領は時間の問題かに思われた。
プレイヤーはVSSEから送り込まれたエージェント2人のうち、どちらかを選んでザゴリアス軍と戦闘する。
今作から主人公の武器にサブウェポンとしてマシンガン、ショットガン、グレネードが新たに加わり、 ペダルを離してトリガーを引くと任意で武器の変更ができるようになった。 ただしハンドガン以外は弾薬の数に限りがあり、特定の敵を倒して弾薬を補充しなければならない。
それにあわせて一部の兵士の耐久力が増大し、命中弾も前作より高い頻度で飛び交うようになったため、全体的な難易度はシリーズ内でも高い部類に入る。
敵味方含めてやたらイケメンが多いのも今作の特徴である。
武器
- ハンドガン
- VSSEの標準装備。装弾数は9発。
- マシンガン
- 敵の集団に対して弾幕を張ったり、体力の高い敵を素早く倒す時に活躍する。 弾の消費は激しいが、その分サブウェポンの中ではもっとも頻繁に弾が手に入る。装弾数は200発。
- ショットガン
- 1発ごとに5発の散弾をばらまく。至近距離で当てたときの威力はすさまじいが、 遠くの敵には弾がばらけてしまい効果は薄い。装弾数は50発。
- グレネード
- 絶大な威力を誇るグレネードランチャー。出現数は少ないが、直撃させればほとんどの敵を1発で粉砕する。 爆風にも当たり判定があるので、密集した敵に対して使用するのも有効。 装弾数は5発。
登場人物
- アラン・ダナウェイ
1P側の主人公。 明るく楽天的な性格のVSSE4年目のエージェント。
時折不謹慎なジョークを飛ばすこともあるが、 それは彼なりの周囲への配慮らしい。 ウェズリーとのコンビはVSSEの中でも群を抜いて優秀。
- ウェズリー・ランバート
2P側の主人公。アランと同期のVSSE4年目。
工学博士の肩書を持つ秀才でありながら、射撃術、格闘術も同期の中でトップクラス、 さらに動物好きでイケメンというパーフェクト人間。
- アリシア・ウィンストン
「ルカノ解放軍」のリーダー。 あらゆる武器の扱いに精通しており、スナイパーライフルによる狙撃を得意とする。
元々は医療班所属で後方支援担当だったが、前線での活動を志願し訓練を受け、VSSE顔負けのワンマンアーミーとなった。
家庭版では彼女を主人公とした「ヒロインシナリオ」があり、アーケード版では語られなかった彼女の活躍と、 裏で動くもう一つの陰謀が明らかとなる。 可愛くて強い今作のヒロイン。
- ダニエル・ウィンストン
アリシアの兄で「ルカノ解放軍」のリーダー。 人望が厚い指揮官でイケメン。副官のジェイクと複数の部下を連れて敵の本拠地に忍び込み、ミサイルの破壊を狙ったが包囲されて失敗。ザゴリアス軍にとらえられ、人質となっている。
ザゴリアス軍
今作で敵対する事になる勢力。前作までは企業や犯罪組織が相手だったが、今回は一国の正規軍が敵である。
ザゴリアス連邦は軍事大国で、その規模も最大級。戦車、軍用ジープ、ティルトローター、潜水艇、装甲列車など様々な兵器を投入してくる。
- 緑兵
最も弱いザコ兵士。ハンドガンで武装している。盾を装備している個体もいる。ガスマスクをしていたり、覆面をしているのもいる。
- 赤兵
タイクラシリーズ恒例、最初に高確率で命中弾を撃ってくる兵士。
- 黄兵
今作ではアイテム係で、撃つとサブウェポンの弾を落とす。最大3発まで撃ちこめる。 ただし、普通に命中弾を撃ってくるので油断は禁物。
- 青兵
銃を使わず、斧や手榴弾、ロケットランチャーで武装している。火炎放射器を装備しているタイプはハンドガン4発分の体力がある。
- マシンガン兵
マシンガンを装備した兵士。緑兵がハンドガンを超連射しているようなものなので、ほぼ確実に命中弾が出る。耐久力も高く、5発撃ちこまないと倒せない。バイクに乗ったタイプはさらに体力が高い。
- 爪兵
鉤手甲を装着した兵士。火器を一切使わず、プレイヤーの目の前まで接近して引っかいてくる。3発撃ちこむと倒せる。 ランディー・ギャレット直属の爪兵は、至近距離でのショットガンの直撃にも耐える最強のザコである。
- ビクター・ザン
1面ボス。粗暴な見た目と性格の赤毛マッチョ。
座礁したタンカーに潜入したVSSEをティルトローターで奇襲するが失敗。アリシアの運転するジープとカーチェイスを繰り広げる。 ティルトローターの武装を破壊されると、自らカーゴベイに出てマシンガンやガトリング銃を乱射する。
- ランディー・ギャレット
2面ボス。見た目と声がオカマっぽい、爪兵部隊のリーダー。ザゴリアス軍に所属する殺し屋でもある。
鉄橋を爆破してVSSEを列車ごと谷底へ落そうとしたが失敗。側近の爪兵とともに襲いかかる。 武器は鉤爪と右腕に装着した小型のロケットランチャー。 戦闘スタイルは初代タイムクライシスのMOZと似ているが、耐久力もアクロバティックさもこちらがはるかに上。
- ワイルド・ドッグ
3面中ボス。シリーズ4度目の出演。
武器は右手にモーゼル、左腕に様々な武器を換装できるアタッチメントを取り付けている。
やや老けてきたが人間離れした肉体は健在。ガトリングガン、火炎放射器、ロケットランチャーなど、多彩な武器でVSSEに襲い掛かる。
- ワイルド・ファング
3面中ボス。シリーズ初登場の、ワイルド・ドッグの正統な後継者。
ワイルド・ドッグと同じファッションだが、こちらは金髪。 武器はモーゼルと自身の足。「ホアチャ!」と掛け声をあげ、コンテナやフォークリフトをサッカーボールのように蹴っ飛ばす。 さらにその脚で直接蹴りつけてくるため危険極まりない。
- ジオルジョ・ゾット
今作のラスボス。イタリア訛りの英語で話す、ダンディでイケメンなザゴリアス軍の将軍。ダニエルを人質に取り、ルカノ解放軍の全面降伏を要求していた。更にVSSEの介入を予見し、ワイルド・ドッグを雇い入れていた。
武器は右手の長剣と左手のマシンガン。マシンガンは3つのマガジンをジャングルスタイルで連結している。
元々人間をやめているタイクラシリーズのボスの中でも、飛びぬけて人間離れした身体能力の持ち主。銃撃と格闘戦の達人で、残像を伴うスピードであっという間に距離を詰め、ほぼ予備動作なしで斬りつけてくる。 マシンガンの命中精度も極めて高く、うかつに顔を出すことができない。 そこにザコ兵士の猛攻が加わるため、シリーズを通して最強の敵と評価する声も高い。 撃破後の漢らしい死に様も必見。
本国ではタカ派の武官として驚異的なカリスマを持ち、軍によるアスティゴス島侵攻を実行させた。ムービーでは占領した街で演説を行う姿が見られる。
- ジェイク・ヘルナンデス
ルカノ独立解放軍の一員で、ダニエルの副官。ザゴリアス軍が戦術核弾頭をアスティゴス島に持ち込んだという情報を受け、ダニエルとともに破壊へ向かったが失敗。ザゴリアス軍に拘束されてしまう。
のだが、実はザゴリアス軍と通じており、戦術核弾頭の情報をわざと流してダニエルを裏切った。
PS2版のヒロインモードのラスボスで、市民を盾にするなど卑劣な一面が見え隠れする。最後はザゴリアス軍をも裏切り、こっそり抜き取った核弾頭を売りさばいて一生遊んで暮らそうとした。
関連動画
関連項目
- ガンシューティング
- タイムクライシスシリーズ
- バンダイナムコゲームス