パラノイアは楽しい。
他のゲームは楽しくない。
パラノイアを買いなさい。
パラノイア【トラブルシューターズ】裏表紙より
パラノイア(RPG)とは、[$あなたのセキュリティクリアランスでは開示されていません]。
コンピューターが管理・運営する地下シェルター都市「アルファコンプレックス」を舞台に、裏切りと策略の愉快な風刺に富んだテーブルトーク・ロール・プレイング・ゲーム(TRPG)である。
超近代都市「アルファコンプレックス」は鎖国状態に陥っていた。なぜならば、市外で国家規模の核戦争が起こり、これに乗じて「悪辣な共産主義者」「放射能によって変異したミュータント」「スパイによる秘密結社」(まとめて「反逆者」)が都市に侵入した…と、都市を管理するコンピューターが妄想したためである。
プレイヤーキャラクター達はイかれたコンピューターからミッションを受け、トラブルシューター・チームを結成し、都市に生じた問題を解決しなければならない。
RPGとしては以下のような特色を持つ。
パラノイアの大きな特徴の1つとして、反逆行為とその懲罰の存在がある。
パラノイアにおいて、基本的な任務は正攻法では解決不能であったり、資源不足で対応が遅れたり、そもそも任務がスケープゴートであることが多い。また生活上の便宜を図ってくれる秘密結社からの要求がトラブルシューティングに対する厄介事に関わることも多い(例えば事実の隠蔽、プロパガンダの流布、貴重品の窃盗、ほか)。
これらに対応すべく。(ダイスの出目次第のときもあるが)プレイヤーが反逆行為に及ぶことがある。ゲーム上では、反逆ポイント、反逆ダメージ、反逆スター(版によって異なる)といったデータ管理されており、その程度によって、訓告・保護観察処分・戒告・投薬治療・洗脳・処刑後修正・存在抹消といった懲罰の対象となる。これらの処分を避けるべく、プレイヤーキャラクター同士での責任の押し付け合いや、開き直りが行われることもしばしばである(これらは、主にデブリーフィングという名の反省会のような場で行われ、だいたいは喧嘩両成敗となる)。
また、反逆者を暴いたり処刑したりした市民は褒賞を得る。例えばパラノイア【トラブルシューターズ】の版では、デブリーフィング時点で反逆ポイントを上回る褒賞ポイントを獲得していれば、賞賛・コンピューターの犬賞といった“ご褒美”がある。しかしコンピューターの犬賞は……(この先は、ぜひルールブックをお買い求めください!)。
こういった理不尽な官僚主義社会を生き抜くために仲間と協力しながら、時には反逆に手を染めて、馬鹿騒ぎを繰り広げて、(その馬鹿騒ぎの)責任を押し付け合う事である。プレイヤーの目標はルールブックなぞ読んでいないという体裁を保ちつつ全員を楽しませることであり、GMの目標はプレイヤーを楽しませることである。
以上のことから実際のセッションでは、(それをゲームマスターがプレイヤーを楽しませるために提供するなら別だが)ギスギスした友情破壊ゲームとはならず、和気あいあいとした雰囲気で進行する。
このゲームの初版は冷戦末期の1984年に発売されている。共産主義という巨悪への過剰な敵愾心が、自らを敵と似た抑圧的管理社会を作り出している、という風刺の効いたテーマが窺える(奇しくも「1984」といえば最も著名なディストピア小説の題名と同じである)。プレイ自体も、前述のようなスラップスティックな遊び方から、プレイヤー同士の相互不信に焦点を当てた対戦的な遊び方まで幅広く対応しており、どの遊び方でも他に類を見ない斬新さとプレイアビリティを兼ね備えた面白いゲームを体験することができる。この初版は高く評価され、1985年の米オリジン賞(RPG部門)を受賞している。
1987年に2版発売。この2版に準拠したサプリメントブックが数としても最も多く、現在でもPARANOIAの一般的なイメージはこの2版に依る部分が大きい。
1995年に「第5版」発売(実際には3版。1,2の次が5になるのはモンティ・パイソン由来のジョークと説明されている)。2版までの作者が関わっておらず、2版との非互換性や世界観の矮小化などにより評価が低い。主著者 Ed Stark(後にTSR/Wizards of the Coastに移籍、D&D3.5などに参加)。
1997年頃に「第3版(実際には第4版)」のアナウンスがあったもののこれは実現せず、2004年発売の4版「PARANOIA xp【某大企業の法的申立により削除】」はWest End Games社の倒産によりMongoose Publishingから出版されている。この版には2版までの著者の一人であるGreg Costikyanも参与している。直前の版を無かった事にするかのように、ルールは2版との親和性が高い。主著者 Allen Varney。2版時代の20年後という設定になっており、実世界における冷戦終了とその後の世界を反映し、冷戦体制の風刺から新自由主義経済の風刺へと僅かながらシフトしている傾向が伺える。
初版発表25周年となる2009年に、Mongoose Publishingから新版が発表された。25周年記念版、アニーバーサリー・エディションなどと呼ばれている。「Troubleshooters」「Internal Security」「High Programmers」の3冊構成で、それぞれ通常版とは別に限定版が用意されている(Troubleshootersの限定版には、xp時代のサプリメントの大半をPDF形式で収めたDVDが付属された)。内容は「Troubleshooters」がいわゆる普通のPARANOIAのルールブック。「Internal Security」は、クリアランスBlueのIntSecになって遊ぶためのルールブックで、初版時代のサプリメント HIL Sector Blues のアイデアに基づき拡張されたもの。「High Programmers」はハイプログラマーになって遊ぶためのルールブックで、xp時代のサプリメント Extreme Paranoia のアイデアを拡張したもの。いずれもサプリメントではなく単独で遊ぶことの可能なルールブックとして構成されている。
25周年記念版ルールについては、「xp用のサプリメントブックは新版のルールと九割方の互換性が取れている」とアナウンスされている通り、2nd-xpの路線が引き継がれている。Troubleshootersの主著者はxpに引き続き Allen Varney。Internal SecurityとHigh Programmersの主著者はGareth Hanrahan。(Mongoose Publishing のサイトでは Troubleshooters の主著者も Gareth Hanrahan となっているが、ルールブックで主著者としてクレジットされているのは Varney で、Hanrahan は副著者の一人という扱い)
2014年10月14日、第6版に相当する新版(REBOOTED)の発売がアナウンスされた。版名は最終的に削除されたPARANOIAとなり、後の日本語訳版では、パラノイア【リブーテッド】となった。発売元はxp/25thに引き続きMongoose Publishing。編著者として、Grant Howitt、James Wallis、Paul Deanの名が公開されている(この中で最も知名度が高いのはおそらくJames Wallisで、RPGではThe Extraordinary Adventures of Baron Munchausen、RPG以外でも共著でカードゲームOnce Upon a Timeを作っている)。同年10月24日~12月3日にかけてKickstarterでプレオーダーが募集され2017年3月に発売。いくつかの拡張カードの発売が行われた。最初の大型サプリメントブックであるACUTE PARANOIAは、2018年5月28日~6月24日にかけて同じくKickstarterを通じてプレオーダーが展開されて、その後に2018年10月に発売された日本語版のパラノイア【リブーテッド】には、ACUTE PARANOIAのルール改定が一部盛り込まれている。
それまで日本でも雑誌やwebで紹介がされてきて知名度は高かったが、ながらく日本語訳は出版されなかった(PARANOIA xpについては、アトリエサードが出版の交渉を行っているという噂があったが、現在は立ち消えになった。関連商品である2005年にホビーベース イエローサブマリンよりPARANOIA Card Gameのみ日本語版が製作・販売されている)。
2014年合同会社ニューゲームオーダーによって『パラノイア【トラブルシューターズ】』が出版された。これは25周年記念版の「PARANOIA Troubleshooters」の翻訳である。続いて2014年には『パラノイア【インターナルセキュリティ】』、2015年には『トラブルシューターズ・リトル・レッド・ブック』、2017年には『パラノイア【ハイプログラマーズ】』が次々と刊行された。
またシナリオ『フラッシュバックス』、『ミスターバブルス』、『いずれも我が過ちに非ず』、サプリメント『膨大なボットの本』も同社により日本語訳が発売された。
さらに2019年にはルールや世界観が刷新された全く新しいパラノイアとして『パラノイア【リブーテッド】』が誕生した。
詳細は公式ページを参照。
--このセクションはクリアランスUVである。許可無く閲覧した者は処刑される--
精神疾患の一種。「自分は他人とは違い、特別な存在である」と信じこんだり、「自分は偉大であるがゆえ、誰かから付け狙われている」と妄想すること。「偏執狂」を病名として定義しているので「偏執病」が正しい。
言動の時点であからさまにアレな中二病とは違い「健全な社会人になり得、正常な判断力がある」「内に秘めた妄想を吐露する時以外はまじめそうに見える」
何でもかんでも宇宙人や陰謀組織、特定宗教団体や国際的警察機関にこじつける大学教授などがいい例。
そういった妄想の例を挙げれば、「自分は世界で一番途方も無く偉大である」「ゆえに敵対者や反逆者(とプログラミングされた者)から狙われている」「すでにその兆候は雲の形や原子炉の不安定さに現れ始めている」「反逆者の出現は自分を狙う反逆者の陰謀である」など。
ちなみに、パラノイアを発症している人は「パラノイド」と呼ばれている。もしコンピューターの開発プラットフォームがAndroidだったら冷酷無比のパラノイド・アンドロイドということに…?(ZAP!!)
コンピューター暦214年を舞台にプレイヤーキャラクター達はトラブルシューターとして命じられたミッションをこなす。
ブルークリアランスの内務公安局(IntSec)のトルーパーになり事件を解決していく。
全員が紫外クリアランスとなり、アルファコンプレックスで起きる非常事態にミニオン等を駆使して問題解決に挑む。
パラノイア2nd(2版)のルールを主に使用したハウスルールをまとめたサイトparanoia-Oを使用したもの。パラノイアが日本に広く知られるきっかけになった。2版はコンピューター暦194年が舞台でクローンファミリー制などの特徴がある。(日本語版のある【トラブルシューターズ】は実質5番目の版)
paranoia-Oの日本版サイトは2015年に著作権侵害のおそれのある記述が多く含まれていたため、著作権保持者の1人から合同会社ニューゲームズオーダーを通じて該当ページの削除申請が行われた。2018年には著作権保持者が認可している部分のみが掲載されている状態となり、2019年7月頃に完全閉鎖となった。
詳細はparanoia-Oに対する出版元からの見解を参照。
現在paranoia-Oのルールでプレイしたい場合、パラノイア2nd(2版)を購入する必要がある。
パラノイア(RPG)とは一切関連のないTRPG。なぜかパラノイアを名乗っている。「パラノイア」という名称を使用することに関して日本語版の出版社である合同会社ニューゲームズオーダー担当者から抗議があったが、まともに取り合われることがなかった。
ゲームの参考に、ということで、ルールブックにネタ元の小説や映画が挙げられている。
また、PARANOIA Sourcebook において、BGMに良さそうな音楽についてもいくつか提案されている。
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最終更新:2025/12/12(金) 21:00
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