ヨーツンヘイム 単語


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ヨーツンヘイム

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ヨーツンヘイムとは、

  1. Jötunheimr - 北欧神話に登場する土地。「巨人(ヨーツン)」の「国(ヘイム)」、という意味の名である。「ヨトゥンヘイム」などの表記ゆれがある。
  2. ヨーツンヘイム - OVA『機動戦士ガンダムMS IGLOO』に登場する筆箱のような船。ラテン文字表記は「JOTUNHEIM」。

1の概要

北欧神話に登場する氷と霧の世界であり、霜の巨人と丘の巨人が住む。最初期は存在していなかったようだが、オーディン、ヴィーリー、ヴェーの三神が原初の巨人ユミルを殺害し、世界の中央の陸地に人間の国ミドガルドを作った時には既に存在していたという。

ヨーツンヘイムは、ミドガルド東方の海岸沿いにあるとされ(異説ではミドガルドとは海を隔てた遠い場所にある)、ヨーツンヘイムとウドガルドに住む巨人が人間に危害を加えないよう、オーディンたちはユミルのまつ毛で防護柵を立てた。

「スノッリのエッダ」では、ヨーツンヘイムに最高神オーディンと悪神ロキが訪れた事があるが、その際に、スリュムヘイムという館に住む山の巨人スィアチがロキを誘拐し、解放する代わりに、不老不死のリンゴを管理する女神イズンを連れてくるよう命じた事で事件が発生。ロキの手でイズンが誘拐されたため神々はリンゴを得られなくなり、みるみるうちに老化。このままではアスガルドの神々が死に絶えてしまう。最後にイズンを見たロキを問いただした結果、自身の犯行を認めてイズンを取り戻してくると約束し、ロキはイズンを取り返し、追いかけてきたスィアチは神々が仕掛けた炎の罠によって焼死した。

ちなみにノルウェー中南部にある山地がヨーツンヘイムと呼ばれている。

2の概要

全てを呑み込む魔女の大鍋

ジオン公国軍第603技術試験隊に所属する試験支援艦。艦名の由来は古エッダ(北欧神話)に登場する巨人の国「ヨトゥンヘイム」。諸元は全長292.6m、全幅170.5m、全高97.0m。

深緑色に塗装された筆箱のような艦。元々はジオン共和国時代に建造された連絡貨客船であり、戦前はコロニー間を運航、時には地球連邦に経済封鎖を受けている本国サイド3のため、監視の目を潜り抜けて物資を届けた事もあったという。船内には乗客の安全確保の目的で、複数の監視カメラが設置され、モニターで映像を見る事が可能。

戦争が始まる半年前、優秀な積載量に着目したジオン軍に徴用。技術本部指揮下の第603技術試験隊の母艦となる。船を運航する乗組員はそのまま軍属となったが、貨客船時代には無かった自衛用の単装ビーム砲と対空機銃を扱うため、新たにアレクサンドロ・ヘンメ大尉率いる砲術科が乗艦、他にも技術試験科、技術情報科、そして総統府からの目付け役が同乗しており、そのゴチャゴチャな様子を見て、アルベルト・シャハト技術少将は「魔女の鍋」「シチュー」と比喩した。

民間船ながらその積載量は正規軍艦のパプア級輸送艦を大きく上回り、小説版では、解体すればムサイをも収容できると噂されていた程。そのためか地球に降下した味方部隊への補給作戦にも参加している。弱点として足の遅さと防御力の低さが挙げられるが、時間が下っていくにつれ、ダズル迷彩、搭載機のヅダ2機、それを運用するための着艦用ランディングギア、一対の四連装追加ブースターを装備、徐々に戦闘艦にも劣らぬ装いになっていった。

同型艦にムスペルヘイム、ウドガルド。いずれも巨人の国から名前が取られている。『SDガンダム GGENERATION SPIRITS』ではヨーツンヘイムの色違いであるメーインヘイムが登場。初陣を迎える宇宙用の部隊に与えられる訓練艦という設定で、プレイヤー部隊が持つ最初の母艦となるが、ペイロードがヨーツンヘイムの3分の1しかない。

デザインを担当したのは荒牧伸志氏。今西隆志監督より「イメージは、昔の青函連絡船の羊諦丸」とアドバイスされ、また羊諦丸は列車を船内に格納できる事から「テーマは線路」とも言われていた。これを受けて荒牧氏は連絡船を無理やり軍艦にした雰囲気を出したと語っている。

艦歴

宇宙世紀0079年1月3日、ジオン公国は地球連邦政府に対し宣戦布告。一年戦争が幕を開けた。

この時、ヨーツンヘイムはパプアより引き渡される試作艦隊決戦砲ヨルムンガンドの収容作業を行っていた。そこへサラミス級軽巡洋艦2隻からなるパトロール艦隊が襲撃、パプアが撃沈される被害を受けるも、護衛のムサイによってサラミスは撃退され、無事ヨーツンヘイムはヨルムンガンドを収容する。

1月4日(もしくは5日)、ブリティッシュ作戦で確保したコロニー「アイランド・イフィッシュ」とそれを護衛する第二艦隊と遭遇、偶然進路上にいたヨーツンヘイムへ進路変更勧告が出された。

1月15日、ルナツーから出撃してきた連邦軍艦隊を迎撃するためサイド5宙域に進出。現地でヨルムンガンドの発射準備を整えるとともに、進撃する味方艦隊を見送っている。そして同日中にルウム戦役に参加。敵の射程圏外からヨルムンガンドによる砲撃を試みるも、間接射撃指示が届かない影響で有効弾が出ず、翌16日にはザクⅡに出番を奪われる形となる。追い討ちをかけるかのようにマゼラン級戦艦との交戦でヘンメ大尉以下砲術科が壊滅。やむなくヨルムンガンドを放棄した。

3月、地球へ降下した地球攻撃軍に補給物資を投下する作戦に参加。多数のパプアとともに補給コンテナを下ろした。同時期、技術本部から送られてきた試作モビルタンク・ヒルドルブとテストパイロットのデメジエール・ソンネン少佐がヨーツンヘイムに来訪。ムサイからコムサイの貸与を受け、5月9日に北米のアリゾナ砂漠へ降下。地上での評価試験になるため、コムサイに移乗したオリヴァー・マイとモニク・キャディラックが進行役を担った。元々ヒルドルブは回収の必要がない使い捨てであり、今回の評価試験にヨーツンヘイムは殆ど関わっていない。その後、現地でフェデリコ・ツァリアーノ中佐率いるセモベンテ隊と交戦し、相討ちとなる形でヒルドルブは放棄された。8月中旬頃、水中でビームを発射する試作兵器エーギルを受領。今回の評価試験も地上もとい南太平洋で行われ、偽装貨物船のフォルケッシャー号が代役を務めた。

10月に入ると、モビルスーツ・ヅダを3機受領して評価試験を開始。ヅダは新型モビルスーツとして国営放送に大々的に喧伝されており、ヨーツンヘイムにも取材スタッフが来訪している。プロホノウ艦長へのインタビューも行われたが、ガチガチだったせいかカットされてしまった。ところがヅダの空中分解事故と連邦軍の対ジオン放送により、ヅダはプロパガンダに利用された哀れな兵器だと全世界に暴露される。11月9日、艦隊司令部からの緊急通信を受けて地球軌道上に移動。オデッサの戦いに敗れて撤退してきた数万の友軍が、連邦軍の落ち武者狩りを受けていた。ヨーツンヘイムから出撃したヅダによって連邦軍の部隊を撃破し、友軍を守り抜く大活躍を見せた。その際にジムが放ったバズーカ砲が直撃するも、損害軽微で済んでいる。11月中にソロモン宙域でゲム・カモフの評価試験を実施。

12月上旬、第604技術試験隊の母艦ムスペルヘイムが撃沈されたため、ヨーツンヘイムがゼーゴックの評価試験を引き継いだ。しかし既に地球軌道上の制宙権を失いつつある状況にあり、ヨーツンヘイムもミサイル攻撃を受けている。続いて観測ポッド・バロールの評価試験を実施。サイド5宙域に隠された連邦軍の秘匿砲台を発見し、味方MS部隊に通報。見事破壊する活躍を見せたが、砲台の警護についていたサラミス級の追跡を受ける。小惑星が多数散在する危険な暗礁宙域であったが、バロールからの的確な指示と乗組員の高い練度によって突破。追跡していたサラミスは小惑星に衝突して沈没した。しかしバロールはコントロールを失って行方不明になった。

12月下旬、生き残っている技術試験隊はア・バオア・クー宙域へ向かう事になり、ヨーツンヘイムも防衛戦力に数えられた。12月30日、試作モビルポッド・オッゴを40機ほど受領し、カスペン戦闘大隊が着任。グラナダからの更なる援軍を督促する意味合いも含め、月面へ陽動に現れるであろう連邦軍艦隊の迎撃に向かった。その道中でソーラ・レイが発射される場面に遭遇している。

最後はア・バオア・クー攻防戦に参加。終戦まで生き延びた。その後の動向は不明。

関連項目

  • 機動戦士ガンダムMS IGLOO
  • ガンダムシリーズのMS・MAの一覧(同記事では艦船なども扱っている)
  • 筆箱

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