『レディストーカー』とは、クライマックスが開発しタイトーが1995年4月1日に発売したスーパーファミコン用ゲームソフトである。『~過去からの挑戦~』という副題も付いているため、正式なタイトルは『レディストーカー~過去からの挑戦~』となる。
ゲーム自体の評価は低くないのだが、それとは別に「エニックスの有名ファンタジーRPG『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』の関連作品となるはずだった」という噂話でもよく知られている(後述)。
クライマックスが開発しセガが1992年に発売したメガドライブソフト、『ランドストーカー~皇帝の財宝~』の流れを汲む作品である。ジャンルは一種のアクションRPG。
主人公を斜め上から見下ろすような画面形式(いわゆる「クォータービュー」、ちなみにこの言葉は日本のゲーム業界で生まれた和製英語らしい)を採用している。この方式によって、スーパーファミコンというハードの限界もありグラフィックのほとんどがドット絵で構成されているにもかかわらず、立体的な空間を表現している。本作のパッケージではこれを「立体RPG」と呼んでいる。
主人公「レディ」はとある大金持ちの令嬢である。だが、とんでもないおてんば娘であり父親を悩ませていた。業を煮やした父親はレディを大人しくさせようとついに庭の離れに幽閉してみたが、なんとレディは壁をぶち破って脱走してしまう。
しかしそこに、レディの教育係・兼・庭師で魔法使いでもある老爺「ヨシオ」と、コック・兼・ボディガードで回復魔法も駆使する青年「コックス」が慌てて駆けつけてきた。彼らとの一悶着の後、レディはヨシオやコックスを引き連れたまま冒険の旅を始めることになった。
レディが目指すのは、かつて「キングバロン」という存在が魔物を強大化させる研究を行っていたという伝説の残る「デスランド島」。この島にはキングバロンに由来すると言われる遺跡や財宝が数多く残されており、それに目がくらんだ人間が数多く訪れては命を落とすために「デスランド」という名が付けられたのだ。
そして船に乗ってデスランド島にたどり着いたレディ・ヨシオ・コックスの三人は、デスランド島の探索を開始するのだった……。
「レディストーカー(LADYSTALKER)」という本作のタイトルは、「ストーカー」と言う言葉に「執拗につきまとう者」という強いマイナスイメージが付いてしまった今となっては怪しげに響くタイトルになってしまった。しかし本作は上記のように「ランドストーカー(LANDSTALKER)」の続編であり、そして主人公が「レディ」という名の女の子に変更となったために「レディストーカー」というタイトルになっているだけである。
そして「ランドストーカー」の方も「ランド」(土地、地面、陸地、世界)に続く「ストーカー」であることから、「付きまとう者」という意味としては不自然である。英単語「stalk」には「気取って大股で歩く」「闊歩する」という意味があるため、「ランドストーカー」は「大地を闊歩する者」という意味であったのだろう。そう考えると、本作のタイトルの「レディストーカー」は「レディであり、闊歩する者」といった意味合いになるのではないかと思われる。
日本で「ストーカー」が「つきまとう者」という意味として広まりだしたのは1995年ごろ、定着したのは1996年ごろであり、本作の発売よりわずかに遅かった(「ストーカー」の記事も参照されたい)。発売がもう一年か二年遅ければ、タイトルが変更になっていたかもしれない。
『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』(以下、ドラクエ4と略す)をプレイしたことがある人が本作をプレイすればおそらく誰でも気づくことだが、本作はドラクエ4(一部はドラクエ5)を彷彿とさせる要素を大量に含んでいる。
類似点のさらに具体的で詳細な比較は、Shingo Endo氏により制作・公開されている個人ウェブページ「レディストーカーとドラゴンクエストの共通点」を参照されたい。
これらの類似点と、開発を行ったクライマックスの設立者である内藤寛がかつてドラクエ4の開発会社であったチュンソフトに所属しており同作のメインプログラマーも務めていたことから、様々な憶測を呼んだ。
よく言われている噂話は、ドラクエ4の「第三章 武器屋トルネコ」の主人公「トルネコ」を主役としたスピンオフ作品『トルネコの大冒険 不思議のダンジョン』のように、「アリーナ」「ブライ」「クリフト」を主役とした正式なスピンオフ作品となるべく制作されていた……というもの。
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最終更新:2025/12/05(金) 22:00
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