三種の神器

三種の神器とは、古代より日本の天皇が皇位の証として即位の際に継承する3つの宝物のことである。

概要

三種の神器は以下の鏡、剣、玉の3つである。

• 八咫の鏡（やたのかがみ）
• 天叢雲剣（あめのむらくものつるぎ）［草薙の剣（くさなぎのつるぎ）］
• 八尺瓊の勾玉（やさかにのまがたま）

それぞれ平時は以下の場所にあるとされる。形代とは身代わりとして造られた複製のこと。

• 八咫の鏡 ： 御神体として伊勢神宮内宮。
  八咫の鏡（形代） ： 皇居の賢所（宮中三殿のひとつ）。
• 天叢雲剣 ： 御神体として熱田神宮。
  天叢雲剣（形代） ： 皇居の剣璽の間。
• 八尺瓊勾玉 ： 皇居の剣璽の間。

三種の神器を取り扱う儀式

関連動画に記載の動画のうち、「《映像の平成史》　昭和のいちばん最期の日」sm1920657(17:15～)は今上天皇即位の際の儀式「剣璽等承継の儀」（けんじとうしょうけいのぎ）を中継で伝えるニュース映像、「即位の礼4」sm5287184は同様に「即位礼正殿の儀」の中継映像である。これらは三種の神器を実際に扱う様子を見ることができる貴重な場面である。

「剣璽等承継の儀」では、始めに2人の侍従が天皇陛下の前に置かれた3つの机のうち両側の机に置いたものが、映像手前から順に八尺瓊勾玉と天叢雲剣（形代）である。なお、続いて3人目の侍従が中央の机に置いたものは、八咫の鏡ではなく国璽と御璽である。
八咫の鏡（形代）は御神体であるため動かすことは無く、「剣璽等承継の儀」と同時刻に賢所にて天皇の即位を神に告げる「賢所の儀」が行われている。

派生

この意味から転じて「何かの威光を象徴する３つのアイテム」を指して「三種の神器」ということがある。

• 戦後の三種の神器 ： テレビ、冷蔵庫、洗濯機
• 高度経済成長期の三種の神器（3C） ： カラーテレビ、クーラー、自動車
• デジタル三種の神器 ： デジタルカメラ、DVDレコーダー、薄型テレビ
• 格ゲー主人公の三種の神器 ： 飛び道具（波動拳）、対空技（昇龍拳）、突進技
• 宿なし三種の神器 ： 犬、ラジオ、段ボール

関連動画

関連項目

• 伊勢神宮
• 熱田神宮
• 神話上の関連用語一覧
• 伝説の武具一覧
• 草なぎの剣、植草の鏡、田代の勾玉