京急2100形

京急2100形とは、京浜急行電鉄（京急）が保有する特急型電車である。

概要

京急の花形・A快特で使用される2扉クロスシート車。
ニコニコ動画でも京急動画には頻繁に登場し、ファンの圧倒的人気を誇る。

京急創立100周年を記念し、2000形の後継として製造された。
形式名の由来は 100[周年]*21[世紀]=2100 である。

京急を代表する車両、そして100周年記念として、同車は細部まで中の人の趣味趣向の凝らされたつくりとなっている。

車内設備としてノルウェー製転換クロスシート（イスの向きは変えられません）、カーテンは京都・西陣織を使用。
妻壁や網棚端の薄いパープルとともに、同車独特の爽やかさを感じさせる。

ドア上に京急車では初のLED式車内表示機を取り付け、行先・次駅・停車駅などを表示している。

また搭載機器は言わずと知れた独・シーメンス製VVVFインバーター（またの名をドレミファインバーター）。
（勘違いする人が多いが、日本で始めてシーメンス製VVVFインバーター（ドレミファインバータ）を導入したのはこの電車ではない。）
190KWの同社製モーターと共に繰り出される加速は凄まじく、発車から60秒(諸説あり)で最高速度120km/hに達する。
そのほか独製コンプレッサ、仏製蓄電池など、特徴的な機器を多く採用している。

このように海外製品を多数使用した背景には、落成当時(1998~2000年頃)急激に進んでいた円高が関係している。

一方で、京急車の伝統がしっかりと受け継がれている点も忘れてはならない。
張り上げ屋根や赤いボディに窓を包み込むクリーム、台車、そして何より洗練された走りなど。
600形から引き継がれた顔は、ワイパーカバーに「2100 」の文字をスリット状に切り抜き、同車である事を主張している。

変化

全10編成のうち2157編成1本が、「KEIKYU BLUE SKY TRAIN」として青色に塗られている。
赤い電車一色であるはずの京急線内において、同じく青い600形606編成と共に、異彩を放っている。

機器更新として、VVVFインバーター装置の国内メーカー製への交換が、2165編成に行われた。
これによって、同編成は歌わない2100形となってしまった。
今後この更新は、ジーメンス製VVVFインバーターを搭載する全ての2100形と新1000形に行われる見通しで、ドレミファインバーターの歌が楽しめるのもそれまでと言えよう。

• 現在までに機器更新された編成
  2101編成　2165編成　2173編成(入場中)

運用

日中は京急線内の泉岳寺～三崎口・京急久里浜を結ぶA快特(列車番号末尾がA)に使用される。
また朝夕は比較的混雑の少ない品川着発の快特・特急と1本の急行に使用されることもある。
同車専用の運用は京急公式サイトで確認することができるため、乗りに行く諸兄は調べておくと良いだろう。

平日夜には品川発京急久里浜・三崎口行き「京急ウイング号」に使用されている。
これは定員制(品川発車時のみ)であるため、2100形でなければ運行できない。

なお2100形は、都営浅草線に乗り入れることが出来ない。
しかし、設計時には乗り入れを前提としていたようである。

関連動画

関連項目

• 京急
• 京急クオリティ
• 京急新1000形　同車のマイナーチェンジ型として多くの共通点を持つ
• 鉄道車両一覧
• VVVF
• VVVFハーモニー楽団