人(んちゅ) 単語

ンチュ

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んちゅとは、琉球方言で「~の人」、「~人」を指す言葉である。

概要

「ウミンチュ(海人/漁師)」「ウチナーンチュ(沖縄の人)」など、「~の人」という意味を表す。「チュー」と伸ばす場合もある。これ以外にも、

  • 方言での地名+ンチュ(その地名の場所の人)
  • アーマンチュ(天の人)
  • アギンチュ(陸人/農民)
  • イェ(エ/ヱ)ーキンチュ(金持ち)
  • イチュナシンチュ(忙しい人)
  • ウフウンチュ([父母より年上の]おじさん)
  • ウマンチュ(人々/みんな)
  • カサギンチュ(妊婦)
  • カミンチュ(神人)
  • グソーンチュ(後生の人)
  • ケートゥネーンチュ(近所の人)
  • ジーンチュ(地元の人)
  • シマディーンチュ(我々の同郷の人)
  • シマンチュ(島人/同郷の人)
  • シミンチュ(墨人/書記)
  • シランチュ(知らない人)
  • シランチュー(人見知り)
  • タシマンチュ(ほかの集落の人)
  • タノミンチュ(頼み人)
  • チュトゥシンチュ(同い年の人)
  • ニービチンチュ(結婚式の参列者)
  • フニンチュ(船人)
  • マクトゥンチュ(誠実な人)
  • ムランチュ(村人)
  • ヤマトゥンチュ(日本本土の人)
  • ヤミンチュ(病人)
  • ヰヌシマンチュ(同じ集落の人)
  • ヲゥンチュ([父母より年下の]おじさん)

などが用例として挙げられる[1]

ただし、「~人」という意味の語をすべて「~んちゅ」と読むわけでもない。例えば、「~人」を指す言葉として「~んちゅ」の他にも「-er(長音)」があり、一例として漁師を指す言葉には「海人うみんちゅ」以外に「海歩人うみあっちゃー」がある。

また、「~んちゅ」で終わる言葉だからと言って必ずしも人間を指すとは限らず、例えば「イエ(エ/ヱ)ンチュ」という言葉は「ネズミ」、「クンチュー」は「困窮」、「ヒ(フィ)サマンチュー」は「正座」という意味とされる。「ンチュ」単体では「去年」の意味を指すこともある。

スラング・俗語としては沖縄県出身でなくても使う人もおり、「好人すきんちゅ」「不眠人ふみんちゅ」など琉球方言の枠を超えて使われている。ただし、場面や使い方によっては方言話者・研究者の方に失礼になってしまう可能性もあるので注意。

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関連項目

  • 琉球方言
  • 海人
  • 島人ぬ宝

脚注

  1. *読谷村教育委員会の読谷村史編集室が作成した『読谷村しまくとぅば単語帳』を参考に掲載。ただし、琉球方言は時代・地域によって差異があり、これらの意味はあくまで一例に過ぎないので注意

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