福島県沖地震

福島県沖地震（ふくしまけんおきじしん）とは、2022年3月16日の深夜に発生した大地震のことである。

概要

2022年3月16日23時36分頃、福島県沖で発生したM（マグニチュード）7.4の地震。正式名称は「令和4年福島県沖地震」。同日23時34分頃、震度5弱（M6.1）の前震が発生し、続いてその2分後に震度6強の本震が発生した。本震の震源は北緯37°41.8′・東経 141°37.3′、深さ57km。震源に近い宮城県と福島県を最大震度6強の烈震が襲い、東北を中心とする東日本の各地で震度5以上の強い揺れに見舞われたほか、北海道から西日本にかけての広域で有感となった。

この地震は日本海溝から沈み込む太平洋プレートの内部で発生した逆断層型の地震であったことが、地震波の解析などからわかった。この海域は歴史的にM7級の大地震が多発するところで、ちょうど1年前（2021年2月13日）にもこの地震と非常によく似た特徴をもつM7.3（震度6強）の地震がほぼ同じ場所で発生していた。また、東北地方太平洋沖地震の余震も相次ぎ、2016年11月22日の地震では津波警報も発令された。

被害の概要は、死者4人、負傷者247人、家屋の全壊217棟、半壊4,556棟（総務省消防庁）。広範囲にわたる停電や断水などのインフラ・ライフライン被害のほか、東北新幹線が脱線・不通となるなどの交通被害も甚大であった。営業中の新幹線が地震で脱線するのは、新潟県中越地震（上越新幹線が脱線）以来のことであった（史上2例目）。また、青葉城などの歴史的文化財や相馬港などの港湾施設、各種の公共施設なども少なからず被災した。発災から5日後、運用開始以来初めて電力需給ひっ迫警報が発令された。

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