伊26(艦これ)とは (ニムとは) [単語記事]

「潜水艦隊旗艦伊26、ニム。抜錨です！」

伊26（い -）とは、大日本帝国海軍所属の巡潜乙型7番艦「伊26」をモデルとした、ブラウザゲーム『艦隊これくしょん～艦これ～』に登場する艦娘（かんむす）である。

担当声優、担当イラストレーターは未公表。

わぁ、この概要いいねー。ありがとー

2016年8月12日より開始された夏イベント「迎撃！第2次マレー沖海戦」にて実装された潜水艦娘。

潜水艦娘としては、U-511/呂500以来1年半ぶり、日本建造の潜水艦娘としてはほぼ同時に実装されたまるゆとしおい（どちらも2013年12月）以来、実に２年半以上ぶりの登場となった。
なお、E-1のボスマスドロップなので、出るときは出るが出ないときは出ない。難易度丙でもドロップが確認されているため、比較的掘りやすいと言える。しかし確率はお察しである・・・。

そんな伊26、潜水艦娘の前例に従って、自分のことは「ニム」と呼んで欲しいと言っているので、以降は「ニム」と記述する。

巡潜乙型といえばイクさんであり、艦型からいってもその妹となるニムはやはりイクさん直系の胸部装甲の持ち主である。ただし、スク水オンリーだったイクさんに較べ、ニムはしおいのようにジャケットを羽織っている。
栗色の髪をツーテールにしている、と思われるが、当初はツーテールと思われていたが実はトリプルテールだったイクさんの例もあるので明言はできない。

なになになに？　史実？　…通商破壊戦？　任せてよ、提督！

巡潜乙型7番艦は、乙型一等潜水艦第139号艦の仮称を与えられて建造が決定。

1939年6月に呉海軍工廠で起工した。翌40年4月10日に進水、開戦直前の1941年11月6日に竣工した。ちなみに当初は伊27と命名されていたが、竣工直前に伊26に命名し直されている。これは元々巡潜乙型は一つおきの奇数番号が付けられており（15、17、19、21、23、25、27……）、間の偶数番号は巡潜丙型に与えられていたのだが、この丙型が伊24で建造を一旦止めたため、空いた番号を詰めた、という経緯のため。（このため、同様に伊29→伊27、伊31→伊28……と番号をずらしている）
竣工後は横須賀鎮守府に所属し、第四潜水戦隊に編入された。諸元は水中排水量3600トン、全長108.7m、全幅9.3m。魚雷は17本まで搭載可能の他、零式小型水上偵察機1機も搭載した。

大東亜戦争開戦の12月8日、伊26はサンフランシスコ西方300キロの地点に進出。アメリカ商船〈シンシア・オルソン〉の前に浮上し、警告射撃で乗員を退去させたのち140ミリ砲弾で撃沈する。これが日本潜水艦によって沈められた初めてのアメリカ艦艇となった。ちなみに退去した乗組員は全員行方不明となっている。

年が変わって1942年5月31日、オーストラリア近海に進出。伊27や伊24とともに特殊潜航艇を発進させ、シドニーに停泊する敵艦を攻撃。6月7日、アメリカ貨物船〈コースト・トレーダー〉を撃沈。続く6月20日にはバンクーバー島のカナダ軍無線羅針局とエステバン岬灯台を砲撃する。
その後はソロモン方面に進出し、主に通商破壊に従事。その作戦中だった1942年8月31日、たまたま近くを通りすがった米空母「シスター・サラ」こと〈サラトガ〉を雷撃して中破させている。ちなみにこの少し前、〈サラトガ〉の艦載機が日本の空母〈龍驤〉を沈めており、その敵討ちとまではいかなくても、一矢は報いたという形になった。
1942年11月には第3次ソロモン海戦に参加。11月13日に損傷を負って撤退中だった米軽巡洋艦〈ジュノー〉を雷撃し、止めをさしている。ちなみにこの〈ジュノー〉は直前に乱戦の中で突っ込んできた日本の駆逐艦を炎上させた艦っぽい！

1943年3月1日、オーストラリア東方で通商破壊をしていた伊26だったが、3日に生起したビスマルク海海戦（いわゆるダンピールの悲劇）で船団が壊滅。伊17とともに現場へ急行し、投げ出された生存者74名を救助。ラエへ送り届けた。
4月11日、シドニーの南方沖でメルボルンから出発してきたQC68船団を攻撃しユーゴスラビア貨物船〈レシーナ〉を雷撃により撃沈。さらに24日にはブリスベーン北方で単独航行していたオーストラリア貨物船〈コワーラ〉を仕留めている。
12月28日、オーマン湾でアメリカ貨物船〈ロバート・E・ホーク〉を撃破して大破座礁させ、31日にはイギリスタンカー〈トーナス〉を撃破している。

1944年1月2日、マスカット沖でアメリカ貨物船〈アルバート・ガレタイン〉を砲雷撃で撃沈。しかしその直後にブリストル・ブレニム爆撃機の攻撃を受け、小破。
2月27日、モルディブ諸島方面で商船3隻(合計23591トン)を沈める。3月13日に米タンカー〈H・D・コリアー〉を、21日に諾貨物船〈グレナ〉を、29日に米商船〈リチャード・ホベイ〉を立て続けに撃沈。そして〈リチャード・ホベイ〉撃沈時に救命ボートや筏に乗った生存者を銃撃している。

最期はレイテ沖海戦に参加したが、1944年10月25日、米軍艦隊を発見し攻撃に移るも反撃を受けて轟沈。その最期には謎が多いが米護衛空母〈アンジィオ〉の搭載機と、駆逐艦〈ローレンス・C・テーラ〉のヘッジホッグ攻撃で沈んだ説が有力視されている。乗員105名は全員還らなかった。11月21日、フィリピン東方で亡失と認定される。
1945年3月10日、除籍。

空母を中破させ軽巡を沈める一方で、通商破壊においても輸送船やタンカーなど12隻、総排水量5万トンちかくを葬った、彼女も又歴戦のハンターであった。まさに太平洋のUボートである。彼女の撃沈スコアは日本潜水艦の中では4位。まさに武勲艦と言えよう。