公爵令嬢の嗜みとは (コウシャクレイジョウノタシナミとは) [単語記事]

公爵令嬢の嗜み（こうしゃくれいじょうのたしなみ）は、澪亜（れいあ）による日本の小説である。小説投稿サイト「小説家になろう」で連載しているWeb小説でもある。書籍版は全5巻。スピンオフに『武家の嗜み』がある。

概要

　2015年2月7日から「小説家になろう」に投稿されている。プレイしていたゲームの中の登場人物と意識が融合した主人公が、婚約者からの王子に断罪された代わりに公爵領を公爵代理として統治するというストーリー。題材としては異世界転移と悪役令嬢と内政について主に焦点が当てられている。

　2015年11月にKADOKAWAのWeb小説レーベルカドカワBOOKS創刊ラインナップの一つとして書籍化された。書籍版のイラストは双葉はづきが担当している。また書籍化に際してWeb版の削除やダイジェスト化はなされていないが、書籍版で一部の設定変更や番外編等の加筆が行われている。書籍版は全5巻をもって完結し、Web版もほぼ同時に完結した。

スピンオフとして『武家の嗜み』が書籍化し、刊行予定であることを書籍版第5巻のあとがきで明らかになっている。主人公はアイリスの母親のメルリス・レゼ・アルメリア。

　2015年12月からはWeb無料漫画雑誌「ヤングエースUP」の創刊ラインナップの一つとしてコミカライズが連載している。漫画版の作者は梅宮スキ。基本的には、書籍版を準拠にコミカライズしている。またコミックスの巻末には原作書き下ろしの小説が収録されている。異世界コミックのラインナップの一つとして本連載から配信は遅れるもののコミックウォーカーやニコニコ漫画などにおいても配信されている。

登場人物

主要人物

アイリス・ラーナ・アルメリア: 　アルメリア家の公爵令嬢。ゲーム内ではヒロインに対しての悪役であり、トゥルーエンドでは婚約破棄されるとともに、学院を退学させられ修道院に押し込められるという不遇な境遇に陥ることになる。ゲームのエンディングの進行中に婚約破棄を言い渡された瞬間に、自分（ワタシ）以外のもうひとりの自分（私）が前世でこのゲームをプレイしていたこと、会計士をしていたことを思い出す。機転を効かせて取り乱すことなくその場を後にし、父親との交渉に入った。父親に意思を伝えたことで考えを買えアイリスが領主代行としてアルメリア領に面向くことになった。
ターニャ: 　アイリス付きの使用人でメイド服を着ている。元はアイリスがアルメリア領で拾った孤児。
ライル: 　アイリス付きの護衛。ターニャと同じくアルメリア領で拾った孤児。
ディダ: アイリス付きの護衛。元はターニャと同じくアルメリア領で拾った孤児でライルと一緒にいることが多い。
モネダ: アイリスがアルメリア領で拾った孤児だが、成人後は商会に入った。アイリスに請われて領政に携わることになる。
セイ: 執事見習いの若い男性。アイリスが幼少の頃に拾った孤児。
セバス: アルメリア家の家令で筆頭執事。王都で宰相として辣腕を振るう当主に代わり、代行として領政を取り仕切っていた壮年の男性。