制圧(遊戯王ocg) 単語

ユウギオウニオケルセイアツ

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制圧(遊戯王OCG)とは、先攻のたしなみであり、遊戯王OCGによくあることである。

概要

盤面を展開し最終的に「相手の効果を無効化するカード、または特殊召喚を封じるカード、相手ターンでも除去が可能なカードが複数枚存在すること」を達成し、後攻の相手の行動を封殺する盤面を築き上げることを指す。

相手の効果を無効か、相手ターンに使用できるカード除去効果の回数の合計(X)を俗に「X妨害盤面」という。

効果を無効・発動させないカードの例

  • フルール・ド・バロネス
    • 星10。シンクロ召喚を使うデッキならレベルが合わない以外ならまず採用される。
    • 無効効果を使えるのはフィールドに存在する限り1回だが、自身の効果で自分がデッキバウンスの代わりに墓地のモンスターを蘇生できるので、チューナーを出せば再展開可能。
    • また何らかの効果でフィールドから墓地へ送って、墓地から特殊召喚しても効果使用回数が復活する。それは相手の死者蘇生で持っていかれても同様である。
    • 海外では禁止カードである。
  • ヴァレルロード・S・ドラゴン
    • 星8。こちらもシンクロモンスターであり、バロネスとセット採用されることも多い。
    • 無効破壊をするにはリンクモンスターを墓地から装備してカウンターを得ないといけないので、バロネスと違って更にひと手間必要。
    • 昔はハリファイバーからアウローラドンのハリラドン展開から当然のように出てくるモンスターであったが今はハリファイバーは禁止カードなので、アウローラドンを出せるデッキならほぼ採用される。もっと言えばランク7を出せるデッキならNo.42 スターシップ・ギャラクシー・トマホークから無理なく出せる。
    • 海外では禁止カードである。
  • コズミック・ブレイザー・ドラゴン
    • 星12。これもシンクロモンスター。
    • 自身を除外することで万能1妨害。スターダストの系譜なのでターン終了時には戻ってくる。
    • 自身をエンドフェイズまで除外することがコストなので、この効果の発動を無効にしてもエンドフェイズには戻ってくるためチェーンに乗らない除去(例:超融合や壊獣)か戦闘破壊でしかどかせないのも強い理由。
    • シンクロ召喚でしか特殊召喚できないが、赤き竜を経由すればこの制限を突破できるので星12シンクロを使うセンチュリオンデッキのお供。
    • なお、制圧という意味ではシンクロした瞬間相手の効果の発動を全て封じるという上位互換である閻魔竜王-レッド・デーモン・カラミティという同じく星12シンクロがいたが、こちらは投獄済み。
  • 超魔導竜騎士-ドラグーン・オブ・レッドアイズ
    • こちらは融合モンスター。
    • 通常モンスターを融合素材にしないと起動効果は使用できないが、効果無効のほうは融合代用素材を使っても問題なく使用できる。つまり融合素材代用モンスター+ドラゴン族という割とガバガバな組み合わせで手札1枚は必要だが万能1妨害を構えられる。
    • 真紅眼融合を使えばデッキ融合は可能だが、その代償としてこれ以外の召喚・特殊召喚が一切できないためこのカード1枚が棒立ちするため制圧としては心もとなかった。しかし捕食植物ヴェルテ・アナコンダが同時期に登場し、こちらで使用すれば出した後の特殊召喚ができなくなるだけで済むのでこちらで専ら使われた。
    • 最終的に儀式魔人リリーサー経由で特殊召喚封じまで搭載したリリーサードラグーンに変貌したため、このカードは禁止カード行きになった。
    • その後アナコンダは投獄され、環境インフレにより2024年秋このカードが制限復帰した。現在でも烙印ギミックを使えば真紅眼融合なしで出すことは可能だが、選択肢の一つにとどまっている。
  • SNo.0 ホープ・ゼアル
    • X召喚を無効にされず、X召喚時にも相手の効果を許さず、相手ターンに発動することで相手の効果の発動を全て封殺する効果を持つ。
    • しかし正規エクシーズ召喚条件が同じランクのNo.エクシーズモンスター3体と非常に重く、登場時点ではロマンカードの域を超えなかった。一応希望皇ホープモンスターとRUMカード1枚から出すこともできるが、デッキは選ぶ。
    • だがヌメロンが登場したことで、普通にNo.ランク1モンスターが3体出せる状況になり状況は一変。実用カードに変貌した。効果を使わず戦闘破壊しようにも、X素材1つにつき攻守1000アップという効果も持ち合わせており、X素材4つからならまず戦闘破壊不可能、3つでも攻撃力2000を超えた通常召喚可能なモンスターは環境でまず見ることはないため(強いて言うならサイバー・ドラゴンくらい)、出された時点で相手は詰んでしまうことが多数。
    • その結果、ドラグーン・オブ・レッドアイズと同じタイミングで禁止カード行きとなった。
  • 召命の神弓-アポロウーサ
    • リンクモンスターで封殺と言えば真っ先に挙がるであろうカード。
    • トークン以外の名前の異なるモンスター2体で出せ、モンスターの効果を自分の攻撃力を下げることで無効にする。
    • 当初は無効化を複数回使いたいなら必然的に多数のモンスターが必要で、そのリソース捻出が課題と言われたこともあったが、現在では4体軽く並べるデッキカテゴリも多く、時代の変化を感じさせる。
    • I:Pマスカレーナの効果を経由して出せば最大でも効果は3回までにはなるが、相手ターンでも出すことができ、効果破壊耐性まで得て相手にとって脅威の存在となりうる。
    • 同チェーンでは1回までしか使用できないという制限はあるが、攻撃力の許す限り1ターンに何度でも使用が可能という点もポイント。ただし攻撃力が下がるので戦闘破壊はまず避けられない。
    • またこのカードの無効化効果にチェーンしてフリーチェーンで除去できるカードを重ねられるとこのカードが破壊されて無効化効果も通らなくなる。
    • 意外なところではあまのじゃくの呪いなどで攻撃力が下がらず上がった場合は攻撃力が下がっていないので効果は適用されない。
    • 海外では禁止カードである。

フリーチェーンで破壊して相手を妨害するカードの例

  • D-HERO デストロイフェニックスガイ
    • 通称デスフェニ。個別記事もあるので詳細はこちらへ。
    • ドラグーンが死んだ次の年2021年に環境を駆け回った存在。
    • 例によって適当なD-HERO2体とデッキ融合が可能なフュージョン・デステニーの3枚を忍ばせてアナコンダ経由で方々のデッキに出張した。
    • 厄介な点は自分も対象にできるため、こいつに除去を撃っても効果発動で自分を指定して破壊して墓地に逃げられるため、墓地に行ってから墓穴の指名者などで除外するか、デッキに戻すなどしないとまた次のターンに復活してくるところである。
    • アナコンダの制約よりフュージョン・デステニー素撃ちのほうが制約がかからないため、アナコンダ経由の利点が灰流うららに引っかからない点くらいというのもドラグーンとは異なる点。
    • 結果的にデスフェニではなく、フュージョン・デステニーのほうが一発禁止を食らった。後を追うようにアナコンダも3か月後に禁止行きとなり、それと引き換えに制限復帰した。
    • マスターデュエルでは別の規制を食らい、墓地に送った次のターンで2ドローできるディバインガイが禁止行きとなったが、フュージョン・デステニー自体は制限カードまでで留まった他、アナコンダも禁止されていない。しかしその次に到来した勇者トークンに出張の座を明け渡し、環境からはフェードアウトした。

特殊召喚をさせないカードの例

  • 大天使クリスティア
    • ボチテンシヨンタイ。
    • とは言え天使族主体のデッキが環境トップから退場して久しく、出現率は低い。
  • フォッシルダイナ パキケファロ
    • メタビートのお供と言えるカード。
    • 特殊召喚を基本使わないメタビートにおいては標準装備と言えるカード。
    • しかし特殊召喚を使わないと大量展開は基本的にできないし、このカード自体も星4にしてはステータスが低く、普通に戦闘破壊されることもしばしばある。
  • 夢幻崩界イヴリース
    • 自分のフィールドから墓地へ行くと相手の場に蘇生し、その状態だと相手はリンクモンスター以外を特殊召喚できない制約を課すカード。
    • 星2であることから、マスターデュエルではなぜか禁止されなかったスプライト・エルフから展開、何らかのリンク召喚でどかし相手に送り付け、拘束するというデッキが環境上位にいた。
    • マスターデュエルでは直近で出たユベルの新規カードとセットで用いられ、多数のヘイトを買ったためその後禁止カードとなっている。一方紙はエルフが禁止カードなので規制されていない。
  • 昇霊術師 ジョウゲン
    • 星4で出すとお互いに特殊召喚できなくなるカード。
    • かつての魔導征竜時代に、魔導に征竜対策で魔導書の神判で呼び出すカードとして採用されていた。
    • しかしアルバスの落胤シリーズの真炎竜アルビオンの融合素材に使用できることから、烙印デッキでは採用の余地があった。
    • そしてマスターデュエルでは紙ではとっくに禁止になっていたアナコンダが制限カードで健在だったため、特殊召喚封じ出張セットとして主に粛声で採用され(粛声だとジョウゲンを守れるカードが存在する)、イヴリースと同じタイミングで禁止行きとなった。

先行制圧の功罪

この先行制圧の根幹にあるのは「先攻取れなかったら負け」「後攻はプレミ」という極端に言えばじゃんけんに負けたら負けみたいな極端な先攻有利状態が遊戯王OCG環境では長らく存在している点である。マスターデュエルではシングル戦しかなくサイドデッキの対策はできないので特に顕著となり、猶更先手取れなかったら即サレが横行する原因ともなっている。

先行制圧中に後攻が取れるのは灰流うらら・増殖するG・無限泡影に代表される手札誘発による妨害しかなく、それら1枚で止まるデッキはそもそも環境上位にいない、または使われたとしても展開し終われば、相手の潤沢な手札からでもガードできる盤面が完成するため、牽制に留まっているというのが現状である。そしてそれらが初手になければ後攻は相手の展開を見ているだけとなり、数分に渡って続く展開の果てに築かれる強固な布陣を見せつけられることになる。後攻が打開できないほどの布陣ならば次のターンでどのみち決着はつくのである意味1ターンキルである。

遊戯王OCGは他のカードゲームと比較すると、平均決着ターンこそ短いが、マナと言ったコストの概念がないことから出来ることが多く、1ターンに費やす時間がかなり長くなる傾向がある。公式大会などでは1ターンの考慮時間は3分程度となっているが、効果処理の時間は含まれないので、展開が長いデッキだと1ターンに10分近くかかることも。相手ターンにできることも限られており、ただひたすら見てるしかないのは、回してる側は楽しいが、見せられている側はたまったものではない。

運営も該当カードの規制や、ルール変更で先攻はドロー廃止や、後攻のまくり札として禁じられた一滴や冥王結界波などカウンター不可な効果無効カードを追加したり、天盃龍を筆頭とする後攻1ターンキルをやすやすと達成するデッキカテゴリの登場と是正の動きは見られるが、それでも強固な制圧盤面を作られると突破は難しく、結局先攻ゲーとなってしまうのが難しいところ。

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関連項目

  • 遊戯王OCG
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