富士見ファンタジア文庫とは、富士見書房の発行するライトノベルのレーベル。
1988年、ドラゴンマガジンの創刊とともに創設。『スレイヤーズ!』の爆発的ヒットの他、『魔術士オーフェン』『無責任艦長タイラー』『それゆけ!宇宙戦艦ヤマモト・ヨーコ』『フルメタル・パニック!』などの大ヒット作を送り出し、90年代のライトノベル界においては不動のトップレーベルだった。しかし2000年代は電撃文庫やその他後発レーベルの勢いに押され始め、現在ではトップレーベルの座を譲っている。
先鋭的な作品を次々と送りだしている電撃文庫など他レーベルに対して、王道的なライトファンタジーを主流とする路線を長年に渡って貫いていた。このような富士見ファンタジア文庫の作風を象徴する要素の1つとして、ゴシック体のタイトル表記と枠に収まった表紙絵という定型的なカバーデザインがあったが、2008年にデザインが刷新されて以降は自由度が高くなった。それとともに近年は刊行作品のジャンルの幅も広がり、ラノベ界に「日常系」のジャンルを確立した作品とも言われる『生徒会の一存』を始め、『これはゾンビですか?』『ハイスクールD×D』など、かなりパンチの効いた作品が増えてきている。しかし、それとともに『伝説の勇者の伝説』『鋼殻のレギオス』のような正統派ファンタジーも未だ健在であり、このような「古き良きファンタジー」の流れを受け継ぐレーベルとしてラノベ読者から根強い支持を受けている。
(このようなレーベルの気風もあって、最近では富士見の作品がアニメ化されると、アニメ視聴者から「なんか古臭い」「10年前なら売れた」などと揶揄されることがよくある。しかし富士見ファンに言わせれば「だがそれがいい」のである。)
主宰する新人賞のファンタジア長編小説大賞はかつて滅多に大賞作品が出ないことで知られ、過去22回まで5作品(五代ゆう『はじまりの骨の物語』、滝川羊『神々の砂漠 風の白猿神』、貴子潤一郎『12月のベロニカ』、川口士『戦鬼 -イクサオニ-』、入江君人『神さまのいない日曜日』)しか受賞していなかった。
だが、2011年から初美陽一『ライジン×ライジン』・2012前期~武葉紅『再生のパラダイムシフト』と2年連続で大賞が出た。年2回募集への変更や文芸賞創設など新人賞の傾向が変わってきているようである。
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最終更新:2025/12/09(火) 07:00
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