山姥切長義(刀剣乱舞) 単語


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ヤマンバギリチョウギ

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「俺こそが長義が打った本歌、山姥切。
聚楽第での作戦において、この本丸の実力が高く評価された結果こうして配属されたわけだが、……さて」

 

山姥切長義(刀剣乱舞)とは、ブラウザゲーム『刀剣乱舞-ONLINE-』に登場する刀剣男士である。

イラストレーター:⑪ / CV:高梨謙吾

種類:打刀

いいのかな?概要の出番まで奪ってしまうかもしれない。

備前長船長義作の打刀。長義は長船派の主流とは別系統の刀工となる。
写しであると言われている山姥切国広と共に伯仲の出来。美しいが高慢。
より正確に言えば自分に自信があり、他に臆する事がない。

公式Twitterの紹介文

2018年5月時点では7月中旬~8月上旬辺りに新イベント開催が予告されていたが、7月には開発の都合上延期になり、続報が待たれていた。
そんな折の9月13日、白い表地に青い裏地のフード付きマントで顔を隠した「謎の人物」として紹介された。
ユーザー間でその正体が様々に予想され、「山姥切長義実装説」「山姥切国広オルタ説」「謎の人物感を出すために布を着ている説」「NPCの政府の人間説」「極めた山姥切が脱いだ布の付喪神説」など諸説が飛び交う事となった。

2018年10月16日、ムービーが公開。声優は誰なのかまたも予想が飛び交った。

2018年10月30日、全身立ち絵とCVが公開された。
ちなみに、目元は影っているように見えるが、この際の画像拡大によって目の周りが開いていることと額に肌色が見えたため黒いマスクを着けていると推測される。

翌日10月31日~11月22日、ついに開催された新イベント「特命調査 聚楽第」にて実装された。

イベントでは本丸に訪れて時の政府からの通達を行い、放棄された世界である歴史改変された聚楽第に「監査官」として審神者の部隊に同行して評定を行う。
敵300体撃破および聚楽第本丸最終ボスを撃破して、監査官から評定「優」を獲得すると、本丸帰還時に「政府から特命調査 聚楽第の調査報酬が贈られました」というメッセージが表示され、顕現の演出が入り刀剣男士・山姥切長義として仲間になる。「プレゼントは私」の体現。
これまでの追加実装のように事前に刀剣男士としての紹介はされず、お知らせ画像では「(監査官の立ち絵に被せるように)優獲得で…」とお察しくださいといった匂わせ方だったサプライズの確定報酬。
イベント開始から10日経過した11月9日に、公式Twitterで改めて刀剣男士としてのキャラクター紹介がされた。

優獲得後は聚楽第本丸最終ボスのレアドロップとなり、入手台詞が異なる。
入手台詞が二種類あるのは、太鼓鐘貞宗(刀剣乱舞)に続き二振目。

再会を匂わせる言葉の直後に仲間入りして評定が終了することに加えて、優を獲得できずにイベント終了するとこんのすけに「歴史改変された聚楽第への経路の封鎖を確認しました。現在かの地への進入は不可能です。監査官はすでに政府へと帰還されたとのことです。…彼はいったい何者だったのでしょう?」と言われることから、監査官と聚楽第報酬の山姥切長義は同一人物だと推察される。
こんのすけは監査官の正体を知らないらしい。こんのすけがわざと知らんぷりしていなければ、ボスから刀剣男士の気配を察知できるのに監査官が何者かわからないというのは意味深。
審神者が顕現したであろうドロップでの入手台詞からすると、聚楽第報酬以外には監査官の記憶はない可能性もある。

山姥切国広(刀剣乱舞)の本歌(手本となったオリジナル)であり、当初から彼のキャラ設定文や台詞にて「霊剣『山姥切』」として言及されていた刀剣。しかし、キャラクターとして言及していると見るかは意見が別れていたことが多く、実装を望んでいたユーザーにとっては実に3年10ヶ月待たされた刀剣男士となる。これは未実装期間の長かった例によく挙げられる太鼓鐘貞宗(刀剣乱舞)(1年6ヶ月)・大包平(刀剣乱舞)(1年12ヶ月)・千子村正(刀剣乱舞)(2年)などを超えた期間となる。

その関係性から山姥切国広(刀剣乱舞)と対となるデザインの多い、銀髪蒼眼の美青年。
備前長船の刀工・長義の作と明言あるが、長船派の主流とは別系統の刀工のためかゲーム内では刀派の表記はない。刀派こそないが長船派に共通する衣装の特徴と一致しており、かつ独自の要素も入っている。
肩に巻いたストールはシルバーグレーの表地にロイヤルブルーの裏地と四隅に装飾が施されており、監査官のときに着ていたフード付きマントとは形が異なる。
長船に共通する暗色のスリーピーススーツを着ており、胸元は青いクロスタイ。
内番衣装は黒地に金が差し色された長船共通デザインのジャージだが、フード付きで肩のエンブレムが無い(角度で見えない可能性もある)アレンジがされ、インナーは青いVネック。
わざと汚した格好の山姥切国広と比べ、山姥切長義の格好は洗練されてオシャレな印象。

キャラの紋は、山姥切伝説と後北条氏の三つ鱗紋を意匠した山を、長尾氏の九曜巴紋を意匠した9つの三つ巴紋がとりまいているものとなっている。山の向こうから三つ巴紋が迫ってきてるように見える。

一人称は「俺」。審神者の呼び方は現状では不明。
高圧的な態度をして撤退時には采配を叱責することもあった監査官のときとは打って変わり、本丸の実力を高く評価したことで仲間になってからは審神者に対する態度は柔らかくなる。
気高く自信家で高い矜持を抱いており、「持てる者こそ、与えなくては」という「ノブレス・オブリージュ」の精神の持ち主で、負傷時やつつきすぎの対応から審神者には寛容。
近侍クリックには「っふふ、減るものではなし」とにこやかに許容し、つつきすぎも嫌がらないことから、おさわりOK派の模様。審神者に構われるのはまんざらでもないと窺え、審神者が長期間留守にした際には平静を取り繕っているが声に動揺が表れている拗ね方をしている。 
就任記念日の台詞では審神者の実力を見極めているようであり、年を経るごとに評価を高めてくれ、3年目ではやっと祝いの言葉を贈り「歴戦の審神者」と賛辞をくれる。

戦場では死神のごとく敵に死を与える存在を自認し、本丸での様相から一転して荒々しくなり、「ぶった切る!」「くらって倒れろ!」などの粗野な口調が散見される。
さらには、中傷・重傷に追い込まれても「ははっ、いいぞ…!楽しめそうだ!」と挑発しており、かなり好戦的。激昂状態となる真剣必殺では逆に冷ややかな無表情となり、本気を発揮して刃を振るう。
反面、馬当番・畑当番をさせると難色を示し、終わり際にはやる気のなさを露呈した声であったり、刀装失敗では最初は普段の態度を取り繕うがだんだん不機嫌になっていきしまいには飽きて放り出すなど、子供っぽい面もある。

尾張徳川家に伝来した繋がりで顔見知りの南泉一文字(刀剣乱舞)と回想が発生。
南泉のことを「猫殺しくん」呼ばわりし、南泉からは嫌味でいじってくる性格だから会いたくなかったと鬱陶しがられる。斬ったものの格の差を持ち出したことから、「そういう性格なのは呪いを受けたせいで)猫斬ったオレがこうなったみたいに、化け物斬ったお前は心が化け物になったってこと……にゃ!」と皮肉を返されるも、「語尾が猫になったまま凄まれても……かわいいだけだよ」と流し、皮肉の応酬をする腐れ縁なことが窺える。この回想から察するに、南泉一文字が山姥切国広に声をかける回想があったのは山姥切長義と旧知だからだろう。
呪いについて一家言ある南泉にこう言われると本当に呪いを受けているのか気になるところだが……。

通常の山姥切国広(刀剣乱舞)と山姥切国広極、それぞれと回想および特殊手合わせが発生。
写しである山姥切国広に対しては、自分が居なかった間に『山姥切』として認識されていたことを疎み、「偽物くん」呼ばわりしている。山姥切国広はオリジナルではないことにコンプレックスを抱いて拗らせているが、山姥切長義は4年近くの歳月によって「刀剣乱舞では山姥切といえば山姥切国広」という認識が我々に浸透しているのが禍根となり、例えるなら自分が不在の間にクローンに居場所を取られていたような状況のため拗らせている様子。
山姥切国広の言う「偽物」は「贋作」であるが、山姥切長義の言う「偽物くん」は自分を差し置いて山姥切の名で顔を売っているという嫌味であると思われ、嚙み合っていないことが見受けられる。
通常の山姥切国広には余裕を失わず終始優勢。自分が居なかった間に彼が『山姥切』と認識されていたことを仕方ないと断じつつ、自分が居る以上『山姥切』として認識されるべきは自分だと主張する。
だが、修行で自身の物語を見つめ直し審神者の刀としてアイデンティティを確立した山姥切国広極には、返された言葉に主義主張の食い違いがあり自尊心を崩されて苛立ちを見せ、彼が去ったあとに激情を露わにする。この際の反応は刀剣破壊を踏まえると、かなり深刻な精神ダメージだったことが窺える。
手合わせでは山姥切国広に「折る気か」と言われるほど実戦さながらの訓練を行う。極めた山姥切国広だと挑発し返してきて、山姥切長義の余裕を崩して苛立ちを覗かせるほど白熱した仕合を繰り広げる。

山姥切国広に対しては殺伐としたやり取りが目立つが、監査官のときには「実力を示せ」「がっかりさせるな」と発破をかけており、悪感情だけ抱いているわけではないと推察される。
キャラ設定文にある
伯仲」とは、「よく似ていて力などが接近していて優劣がない」という意味であり、語源から兄弟の意味もあり、彼らは兄弟設定ではないがそれほど深い関係性ということが窺える。
また、対面だと違う可能性もあるが、刀帳や内番の通りであるなら、山姥切国広から本歌の呼び方は「山姥切」とされる。

普段は自信家でスマートな姿勢を取り、一部の相手には嫌味な態度で強気だが、これらの回想や刀剣破壊から、内心は激情家であり追い詰められて挫折させられる場面が見られる。
そんな性格や背景から庇護欲をそそられる審神者や嗜虐心をそそられる審神者が早速頻出しており、さらには監査官のときの態度にSを感じて罵られたい審神者までいるとか……美しくて高慢な監査官からの「失望させてくれる」は我々の業界ではご褒美です。「監査官としてこの事実を報告させてもらう」

一方で、歴史改変された聚楽第において、敵に占拠された中心地に自分に関係の深い元主・北条氏政の存在が確認されていても「これが正史でない以上、当人であるかどうかは瑣末なこと」と言い切り、正しい歴史を守ることに関しては揺るがない冷徹さを持ち合わせている。
また、「(政府に)不満なら反乱を起こしてもいいが……まあ、無事ではすまないな」という口ぶりから政府の内情を知っていると思われ、いつからなぜ政府所属となって役職に就いていたのか、これも謎である。脅しにも見えるこの台詞だが、元主を想起して審神者が二の舞にならないように忠告したという見方もある。
絢爛図録からは刀剣男士を生み出せるのは審神者の能力のみと受け取れるが、彼に人型を与えたのは政府なのか別の審神者なのか。山姥切国広の活躍を知っていた言動から、政府にいた頃から審神者や山姥切国広の動向を聞いていたのか――などなど、謎の多い存在。
本イベントで別の世界に介入できることが判明したので、放棄された世界や別の世界線と関わりがあるのかとの憶測もある。一応、芝村氏の過去の発言によると刀剣乱舞は無名世界観との関係はほぼない…らしい。

性能

レアリティ2の打刀。現状イベント限定キャラのため、刀剣乱舞に数多い所謂レア度詐欺の一振り。(刀剣乱舞のレア度は必ずしも希少度とイコールではなく、ゲーム内の出現度とも元の刀剣の重要性とも神格などのキャラ設定とも異なることが多い)

ステータスは機動が打刀内で3位、代わりに統率は陸奥守吉行・宗三左文字と並んで下位から2番目。
また、初期値・最大値ともに合計が山姥切国広・南泉一文字と同じ。
山姥切国広と比較すると、彼より生存が2、機動が1高く、反対に統率が2、偵察が1低い。
南泉一文字と比較すると打撃・偵察がそれぞれ1、統率が2高く、反対に機動・衝力がそれぞれ1、必殺が2低い。
このステータス配分はランクアップ前後でも一致している。

余談

聚楽第イベントは山姥切長義を一振入手するだけなら、これまでのイベントと比べて圧倒的に楽な部類に入る。課金にしても、樋口一葉おひとりさま程度で即日入手が可能。無課金でも一週間あれば十分に達成できるのでごあんしんください。
イベント開始当初は課金必須ではないかという無課金勢からの非難も上がったが、現在では攻略勢による解説によりおおむね解消している。

だが、乱舞レベル上げのために欲を出すと泥沼化する。
1周回には最短ルートで七福賽3つと抜け道の鍵で480円×3+600円=2,040円かかり、ドロップは完全に運。ドロップ率はそれなりに悪くないようだが、周回数で殴りにくいので複数振り所持の難易度は高い。しかもレア2なので乱舞レベル上げの必要数も多い。
……と思ったら、開始8日目にして乱舞レベル5(必要数22)を達成した猛者からの報告が上がった。
申告によると課金額は給料三ヶ月ぶんくらい。この事から「スピード結婚」と称され、改めて畏怖と尊崇を受けたのだった。すごんい。
さらには「51万円」や「70万円」などの猛者も出現し、刀剣乱舞では珍しく重課金ソシャゲばりの札束を飛び交わせた罪な男。

また、登場から間もなく2018年11月15日発売の「女性セブン43号」に紹介された。
店頭では彼の雑誌初登場を宣伝したチラシポスターまで作成される気合の入れようで、まさかの女性週刊誌で雑誌デビューなうえに表紙風ピンナップでは刀剣乱舞の看板である三日月宗近(刀剣乱舞)などを抑えて堂々のセンターを飾って話題となった。

2019年2月10日のワンダーフェスティバルにて、早くもねんどろいど化決定。
「刀剣乱舞-ONLINE-」ステージ八では、高梨謙吾氏は役作りについて以下のように語っていた。

高梨「とにかくキャラクター造形的に、言葉を見るだけでもプライドがめちゃくちゃ高いので、そこだけをこうドンってストレートにやりすぎちゃうと嫌な奴だなぁって捉えがられがちなキャラかなぁと思ったので、随所に随所にわかりやすく隙をつめこればなっていう気持ちを込めてスタッフさんと相談しながら収録させて頂いたんですけど、それがね皆さんにちゃんと上手く伝わっていればいいなと思います」
松澤(MC)「たしかに今の話を聞くと納得ですね。ちょっと隙があるというか、ついていてあげなきゃみたいなところもあって」
高梨「そういうフックになるような部分もいっぱい随所に詰め込みたいなと思って。淡々と台詞をやっているだけだとやっぱりなかなか伝わらないので、わかりやすくニュアンスを込めたりとかっていうことをやりましたね」

っはは。では、俺の史実を見せてくるか。

南北朝時代の備前国長船派の刀工、長義(ちょうぎ/ながよし)の作。

同時代の長船派の正系(長船派の祖・光忠の嫡流)である兼光一派とは別系統。ちなみに「長義」は「ながよし」とも読むが、音読みして「ちょうぎ」と通称するのが一般的で、ゲームでも後者となっている。

備前長船の中でも長船四天王(長光・兼光・元重・長義を指す)の一人に数えられ、また正宗の弟子として正宗十哲にも名を連ねている。正宗十哲とは後世に付けられた名称で、作刀年代等から見て必ずしも全員が正宗の直弟子とはいえないことが専門家の間では定説となっており、作風の点から正宗の影響を受けた刀工の一人とみなされる。
他の正宗十哲の刀工作の刀剣男士には、左文字源慶の左文字三兄弟、長谷部国重のへし切長谷部(刀剣乱舞)、郷義弘の篭手切江(刀剣乱舞)・豊前江(刀剣乱舞)などが居る。

南北朝期の備前の中でも特に相州伝を強く表す「相伝備前」または「相州伝備前」の刀工であり、そのため「備前にありながら最も備前離れした刀工」とも言われる。
著名作には佐竹義重所持の「八文字長義」、大久保忠世所持の「六股長義」、堺市博物館寄託の「朱銘長義」などが知られ、前者二振は切れ味のすさまじさを伝える逸話からその号がつけられている。

信州戸隠山中で山姥という化物を退治したことから「山姥切」と呼ばれる。
伝説の舞台となった戸隠山の麓の戸隠地区や鬼無里地区には、紅葉伝説と呼ばれる鬼女退治の伝説が伝わっている。

重要文化財に登録されており、名称は

刀 銘:本作長義天正十八年庚寅五月三日ニ九州日向住国広銘打/天正十四年七月廿一日小田原参府之時従屋形様被下置也長尾新五郎平朝臣顕長所持

と大変長く、「本作長義…(以下58字略)」と省略されることもある。刀剣界の寿限無。

後北条家に伝来し、1586(天正15)年に足利城主・長尾顕長に下賜された。
元は太刀か大太刀だったのが磨上げられ、元の茎がなくなったのに伴って製作時の銘(作者のサイン)も消えてしまったため、天正18年(1590)5月、刀工・堀川国広が新しく銘を入れている。
銘の内容は

この長義の打った刀は、天正十四年(1586年)七月廿(二十)一日に小田原城に参府した際に北条家当主から長尾顕長へ下賜されたもので、天正十八年五月三日に九州日向国の国広がこの銘を刻んだ

という内容。~国広銘打までが差表、天正十四年~は裏に記されている。
「本作」とは「この作品は」という意味で、長義が打ったものであるという但し書のようなもの。写しに対する本歌という意味ではない。このように、所有者やその由来を明らかにするために入れられた銘を切付銘という。
なお、この時の北条氏は既に北条氏直が家督を譲り受けていたが、父の氏政も二頭体制で統治に影響を及ぼしていたと考えられ、どちらから拝領したとするかは資料によって分かれる。

豊臣秀吉の軍勢が小田原に押し寄せた天正十八年(一九五〇)五月、敗戦を察した長尾新五郎顕長が、小田原へ参府した際に北条家五代氏直から拝領した本刀に銘を切らせたとわかる
(『徳川美術館の名刀』より)

小田原合戦は北条氏が無条件降伏したので予想したような死闘は起きなかったが、氏政はこの戦いで降伏後に切腹、氏直は助命されて高野山に送られて翌年に赦免されるも病死しており、顕長は所領を召し上げられ浪人となった。

刀身は南北朝時代の特徴と相伝備前の典型から身幅広く豪快な姿をしており、地刃共に健全で長義の最も優れた作品の一つと言われている。
磨上げの時期については、顕長が拝領した時点で既に磨上無銘だったのか、国広が追刻銘だけでなく磨上も依頼されたのかなどの詳細は不明。作刀から追刻銘されるまでに200年以上開きがあり、目釘孔の数から複数回の磨上げが行われている可能性もある。

この刀への銘打ちに先立って天正18年(1590年)2月に作刀されたのが、写しである山姥切国広である。
美術工芸品や日本刀において写しの元となった基準作品・実物は、和歌の本歌取りに倣って「本歌」と称される。「本科」と書かれることもあり、山姥切国広は修行の手紙で「本科」と書いている。
二振は本歌と写しの関係にあるが、実はその姿はそっくりというほど似ているわけではない。現代では写しは本歌の姿をなるべく模造するのが主流だが、この二振は反りや刃長、茎の仕立てなどが異なる。

また「山姥切」の逸話は本歌・写し双方にあり、本来どちらが山姥切の呼称だったのかは明らかでない。更に本歌の号についてだが、実は尾張徳川家の記録上では「山姥切」についての記述はない。
延宝5年(1677)に本阿弥家で折紙(日本刀の鑑定の証明書)が発行されている。折紙を発行する際に本阿弥家の留帳(刀剣台帳)には長義の刀について記載があったものと思われるが、関東大震災で焼失してしまった為、今となっては知るすべもない。
しかし本歌・写しともに国の指定品である国宝・重要文化財となっているものは、この二振り以外には皆無であり、双方とも優れた名刀であることを物語っている。古来より優れた作品には写しが多く存在するが、この二振りのように写しと本歌が両方とも著名かつ両者にとって代表作であるのは稀有な例。
山姥切国広ほど著名ではないが、他の名刀と同様に写しは複数存在する。堀川国広の古参の弟子の阿波守在吉も慶長二年(1597年)に長義写しを作成、現代においては三上貞直に昭和六十三年や平成十二年に作成された磨り上げ以前の大太刀の頃の姿を再現したもの等がある。

1681(延宝9)年6月、尾張藩3代藩主・徳川綱誠が購入し、尾張徳川家に伝来。
以後は同家を離れる事なく、現在は尾張徳川家ゆかりの徳川美術館に所蔵。
同館所蔵およびゲームに登場する刀剣には、南泉一文字・鯰尾藤四郎・後藤藤四郎・物吉貞宗がある。

刀剣乱舞のキャラクター名に使用される以前から「山姥切長義」と呼ぶ人もいるが、号(個別の名前)については記録が失われ、山姥切の伝承は写しと本歌どちらかのものか定かではないため、徳川美術館では「本作長義」と呼称している。(『刀剣春秋792号』より)

本イベントでは1590年の聚楽第に本来居るはずのない氏政が居たため、小田原合戦が起きない世界であると推測される。小田原合戦が起こった一因には、天正16年(1588年)に秀吉から氏直・氏政親子に聚楽第行幸の列席を求められたが氏政が拒否したこともあるとされる。
史実も踏まえた上だと、監査官のときの彼が目前にしていたものは実はとても重かったことが改めて判明するが、正史を守るためなら動じない冷静さに驚かされる。

2018年9月29日~11月25日、京都国立博物館の京のかたな-匠のわざと雅のこころにて全期展示。
……が、公式からなかば存在を伏せて実装されたのが10月31日である事に加え、ゲームとのコラボの刀剣ではないため、気付いていない人が多かった。11月9日に公式Twitterでキャラクター紹介がされてからは注目度が上がった。

待たせたな。お前たちの関連動画が来たぞ。

俺についてきてほしいのかな?

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新しい関連項目が出来たみたいだな。

  • 刀剣乱舞
  • 刀剣男士
  • 山姥切国広(刀剣乱舞) - 回想と特殊手合わせが発生。自身の写し。イラストレーターが同じ。
  • 南泉一文字(刀剣乱舞) - 回想が発生。尾張徳川家に伝来した繋がりの顔見知り。
  • 太鼓鐘貞宗(刀剣乱舞) - イラストレーターが同じ。
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