山月記 単語


ニコニコ動画で山月記の動画を見に行く

サンゲツキ

1.1千文字の記事
これはリビジョン 1183383 の記事です。
内容が古い・もしくは誤っている可能性があります。
最新版をみる
 隴西の李徴は博学才穎、天宝の末年、若くして名を虎榜に連ね、ついで江南尉に補せられたが、性、狷介、自ら恃むところ頗る厚く、賤吏に甘んずるを潔しとしなかった。

山月記とは、1942年に発表された中島敦の短編小説である。
精緻な文章から、国語の教科書などに掲載されることが多い。

概要

人間が狂乱して虎のようになるという逸話は東アジア・東南アジアではポピュラーなものである。
中島敦は、中国でのそうした説話「人虎伝」から着想を得て、独自のストーリーを加えて山月記を上梓した。

まるで漢文の書き下しであるかのように言葉が現れるため、よく国語の教科書などで引き合いに出される。
名文ではあるが、文壇界では「わざわざ話を教訓的な流れに持っていった」という観点から批判されている。

概略

隴西(三国志では西涼)の李徴はその才ゆえに官吏に就くが、官吏の役を"賎吏"として蔑み、それに一生を費やすよりは詩人として杜甫・李白に及ぶ名声を残そうと思い立ち、隠棲した。しかし年経ても大成せず、糊口を凌ぐためまた"賤吏"に戻るが、"賤吏"の上役に使役される毎日をして鬱憤が溜まり、遂に発狂して山野に逃げこんだ。

後年、官吏の袁傪(えんさん)は道中急ぎのあまり「人食い虎」が出るという道を強行する。果たして大虎に襲われかけるが、虎の側が足を止める。人食い虎は彼の旧友、李徴(りちょう)の成れの果てであった。彼曰く、自身が抱えていた「臆病な自尊心」と「尊大な羞恥心」により、遂に浅ましき人食い虎に成り果ててしまったのだという。

☆Tips 『臆病な自尊心』と『尊大な羞恥心』について

授業風景を思い出して欲しい。

自分ではない誰かが発表してそれを褒められると、「もし間違ってたら恥ずかしい」と思っているのに、「俺もわかってたし」と心の中で見栄を張ったことはなかっただろうか?
これが尊大な羞恥心である。

一方、答えがわかっているから発表しようとするが、少しばかり自信がなく、おずおず小さく低く手を挙げる。自信たっぷりに答えられるにも関わらず、控えめに発表したことはなかっただろうか?
これが臆病な自尊心である。

すなわち、「どう評価されるのか分からないから発表しない」「けれども誰かが同じことで評価されたとき、心の中で「俺も分かっていた!俺の方が有能なんだ!」と高揚する」この二心を李徴は持っていたため、虎になったのだ。

確実と言っていいほどテストで問われる語句ではあるが、これだけわかっていても意味がない。李徴のどんな行動が『臆病な自尊心』と『尊大な羞恥心』にあたるのかを理解する必要がある。

関連動画

 

関連商品

 ニコニコ市場は2023年11月に終了しました。ニコニコ市場は2023年11月に終了しました。

関連項目

  • 小説作品一覧
  • AV(アニマルビデオ)

関連リンク

おすすめトレンド

ニコニ広告で宣伝された記事

記事と一緒に動画もおすすめ!
☆くろさや☆[単語]

提供: 弦巻こころ

もっと見る

急上昇ワード改

最終更新:2025/12/15(月) 23:00

ほめられた記事

最終更新:2025/12/15(月) 23:00

ウォッチリストに追加しました!

すでにウォッチリストに
入っています。

OK

追加に失敗しました。

OK

追加にはログインが必要です。

           

ほめた!

すでにほめています。

すでにほめています。

ほめるを取消しました。

OK

ほめるに失敗しました。

OK

ほめるの取消しに失敗しました。

OK

ほめるにはログインが必要です。

タグ編集にはログインが必要です。

タグ編集には利用規約の同意が必要です。

TOP