山東(空母) 単語


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サントンクウボ

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一時的 【この名称は非公式です】
この記事名は報道によるものであるため正式名称ではありません。
発表によっては名前が変わるかもしれないのでご注意ください。

山東(さんとう / サントン)とは、中華人民共和国にて建造されている航空母艦(空母)である。
就役した場合、中国軍が保有する空母は001型の「遼寧」に続いて二隻目となる。

「山東」は報道で出た名前のため正式名称とはなっていないが、現状はこの名前で記述する。

概要

中国・人民解放軍が遼寧に続いて就役させる予定の空母。中国・遼寧省大連の造船所にて作られているのが複数のメディアによって確認されてきたが、船体の建造および動力・電力系統などの基本設備工事が完了したため、2017年4月26日に進水式が行われた。[1]

名称は公式発表されていないため正式名称ではないが、2017年2月2日に台湾の新聞「聯合報」が報じたことで広まった。また、中国国内のアンケートでは「台湾」というのがあがっている(台湾のネット上では当然これに反発している)。[2]

完成後は中国海軍に所属し任務につくと見られているが、艦艇などは、基本的には建造したのちに艤装を施してから軍隊に引き渡されて就役するため(自衛隊も同様)、現状まだ軍には所属していない扱いとなっている。遼寧の母港である山東省青島の軍港に新しい埠頭ができており、山東の母港がそこになるのではとも分析されている。

なお、空母を常に外洋へ展開し続けるには3~4隻による体制が必要となるため、中国ではさらに「Type 003」「003型」と呼ばれる三隻目の空母も建造が始まっていると言われているが、カタパルトが搭載されているとも、遼寧や山東と同じくスキージャンプ式になるとも言われていて、今ひとつはっきりしない。

種別・コードについて

遼寧(001型)の発展型であるためか種別・コードは「Type 001A」「001A型」と呼ばれていた。しかし、進水後の2017年8月、共産党機関紙「人民日報」系列のタブロイド紙である「環球時報」の報道によると、2隻目の国産空母のコードは001A型ではなく「002型」であったとしている (リンク先の会議写真の看板には002航母と表記されている。ただし記事の文章ではそのまま001A型と表記している)。

よって、これまで002型と推測されていた空母は003型、原子力空母の噂がある003型は004型と推測の型式名が繰り下げられた。実にややこしいことである。
これは人民解放軍の情報公開が不十分なため、将来の装備については推測の部分が大きいからである。003形や004型の正式名が違っていたという事態も十分あり得るが、本稿ではとりあえず001型(遼寧)、002型(本艦)、003型、004型という区分を用いている。

遼寧との違い

大ざっぱに言えば「遼寧のコピー艦」といえる。しかし、遼寧はもともとウクライナの空母で、人民解放軍への就役前からすでにほぼ完成体であった。中国が空母建造にとりかかるのは今回が初であるため、「初の国産空母」という大きな違いがあげられる。

また、基本的な部分での構造こそ遼寧と同じだが、遼寧の運用データを基にした改良点も多々あると思われ、能力が向上している可能性もある。

■スキージャンプ式甲板
遼寧から継承されている発艦方式。ジャンプするための傾斜つきの坂が伸びている。カタパルト型の空母に比べると発進スピードに差があり、戦闘機の積載量にも難があるという指摘が出ている。しかし、平坦な空母から発進するよりも傾斜がある方が揚力を得られて風や波の影響を受けない事、カタパルト技術を持たない国でも容易に生産ができる事、カタパルトと比べてコストを抑えられる事などの利点がある。
1980年代のフォークランド紛争ではイギリスが実戦に投入していてスキージャンプ甲板の有用性を証明しており、イギリスで現在建造中の空母やロシアの現役空母にも採用されている、長年の実績ある飛行甲板である。[3]
■艦橋の分離と変更
空母は戦闘機を発着させる母艦としてだけでなく、他の艦船に守られる艦隊の中核戦力でもあることから、艦隊を指揮する司令部が置かれる。
遼寧/ワリャーグでは艦橋が一階層しかなかったが、山東では航海用の艦橋、司令部用の艦橋の二階層に分離されたため、それぞれ独立して機能するようになっている。加えて航空指揮室/管制室も大型化されている。
■構造物の変更と収容力強化
遼寧の頃よりも艦橋を小型化することで戦闘機の発着スペースの確保を行っている。また、発艦時に戦闘機を捕まえるのに使用するアレスティング・ワイヤーを削減している。
船体は遼寧の頃より大型化されている。中国中央テレビでは国防大学の教授(海軍大佐)が解説を行い、艦載機の収納スペースを重視した事が明かされているため、少なくとも遼寧の戦闘機収納数を上回ることは間違いないと思われる。[4]

性能諸元

全長 315m
全幅 75.5m
排水量 基準排水量: 50,000t
満載排水量: 67,000t
動力 通常動力 蒸気タービン4基、4軸
速力 30ノット
乗員 2,500名
兵装
レーダー
電子戦
対抗手段
搭載機
  • 戦闘機 三十数機?
    CTOL機 J-15戦闘機 36機
  • 資料:
    • 朝日新聞 (2017.04.27)
    • 世界の艦船 875 特集=新時代の中国海軍 (平成30年1月25日)

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関連項目

  • 中華人民共和国 / 中国
  • 軍事
  • 人民解放軍
  • 航空母艦 / 空母
  • 遼寧 - 第一隻目の空母

脚注

  1. *初の国産空母が進水式=20年ごろ就役へ-中国(時事通信 2017/04/26-12:12)
  2. *中国の国産空母名は「山東」か 大連で建造と台湾紙 (産経ニュース 2017.2.2 19:30)
  3. *ただし歴史はカタパルトのほうが古く第二次大戦のころにはすでにあった。カタパルト開発で先行していたのは油圧式カタパルトを開発・採用していたアメリカとイギリス。日本も当時カタパルト技術はあったが油圧式よりも古い火薬式カタパルトしか作れなかった。
  4. *朝日新聞 (2017.04.27)

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