惨劇の巨人とは (サンゲキノキョジンとは) [単語記事]

『惨劇の巨人』とは、2014年のクライマックスシリーズ・セファイナルステージで歴史的惨敗を喫した読売ジャイアンツのことである。

惨劇の概要

発端は、千葉ロッテマリーンズによるセ・パ交流戦2014の“挑発ポスター”に登場した

最近人気の・・・
なんだっけ・・・ほら、
「惨劇の巨人」？
面白いよねぇ！

というフレーズであり、煽り文句と後ろのマーくんが相まって結構な仕上がりとなっている。

巨人はロッテ主催試合で2連敗を喫したが、最終的に2勝2敗の五分の戦績を残し、交流戦優勝とセントラル・リーグ制覇（3連覇）を達成したため、挑発ポスターの惨劇は回避されたように思われた。

が、本当の惨劇は同年のクライマックスシリーズにて起こってしまう。

惨劇の最高潮（クライマックス）

2位の阪神タイガースに7ゲーム差をつけて（2013年ほどではないが）ぶっちぎりのリーグ優勝を果たした読売ジャイアンツ。

終盤の勢いもあってか、巨人ファンや解説者も巨人のクライマックスシリーズ制覇を楽観視していた。
だが現実は違い、ファイナルステージ（対阪神戦）は初戦から異様な状態となる。

1戦目は先発・内海哲也がわずか8球で3失点を喫し、逆に巨人は無死満塁から無得点に終わるなどもありで1敗目。

2戦目の先発・澤村拓一も粘れず先制され、5回表に危険球退場処分を受けるなど終始流れは阪神。2敗目を喫する。

3戦目は天敵であるランディ・メッセンジャーから先制点を得、2点目ももぎ取り長野久義がファインプレーで盛り上げるなどいい雰囲気が漂う。
しかし先発・杉内俊哉が微妙に崩れ1失点した時点で、球数が90球にも満たないのに何故か西村健太朗に交代。
その采配が裏目に出、福留孝介に同点打を浴び、次の回に山口鉄也がマウロ・ゴメスに決勝打を浴びて3敗目。

4戦目、もう負けられない巨人は今季東京ドームで負けなしの小山雄輝をマウンドに送り出す。
しかしながら1回にマット・マートン，福留孝介に連続本塁打を浴び4失点、2回も西岡剛に2ラン本塁打を打たれ撃沈。
世界の亀井善行のソロ本塁打，村田修一の犠牲フライで微妙に詰め寄るも、久保裕也が2点取られ万事休す。
最終回、ここまでCS5試合連続登板の守護神・呉昇桓からフレデリク・セペダと坂本勇人が連続ソロ本塁打を放つも反撃及ばず4敗目。

結局、巨人はファイナルステージで1勝もできずにクライマックスシリーズ敗退。
ここに『惨劇の巨人』が幕を下ろすことになった……のだが？

惨劇の後に

かくして破竹の勢いで日本シリーズに進出しパ・リーグCS覇者ソフトバンクホークスと対戦した阪神タイガースだったが、1勝の後4連敗と、アドバンテージを含めると本項とほぼ同様の惨状で敗北を喫する事に。

阪神からすればいきなり他チームのネタが自分に飛んできた形で話題にもなってはいたのだが、それ以上に最終戦で球史に残るレベルの負け方をやらかしたため、そのインパクトの前に本項のネタそのものが風化してしまった。
→サヨナラ守備妨害

惨劇の補足

クライマックスシリーズファイナルステージでリーグ優勝球団の4連敗は、アドバンテージ導入後では史上初（2018年まで唯一）のことであり、球団創立80周年記念の年によりにもよって不名誉な記録を打ち立ててしまった。
クライマックスシリーズ開幕前のことではあるが、2ちゃんねるなどに2010シーズンと2011シーズンの間に線を引くと対称になるというレスがされていることがあった。その法則に従うと、今季は2007シーズンの対称位置になるためクライマックスシリーズ敗退になるというもの。
かくして本当にその法則が成立してしまうこととなる。
本ステージを扱うものとして「21-9」や「☆●●●●」というタグが見受けられるが、前者は4試合の合計スコア、後者は巨人の“アドバンテージ1つと4連敗”を表している。
ちなみに日本シリーズの阪神は「1勝の後4連敗=○●●●●」と表現されるようだ。
5年後の2019年のパシフィック・リーグではリーグ優勝した埼玉西武ライオンズがCSファイナルでパ・リーグ2位からCS1stを勝ち上がった福岡ソフトバンクホークスに4連敗し、本項と同様の惨状で敗退した。合計スコアは「32-12」。
なお、同じく2019年にリーグ優勝を果たした巨人は、5年前と同じ相手である阪神をCSファイナルで迎え入れたが、1敗を喫するものの最終的に4勝1敗（☆○○●○）で突破し、リベンジを果たした。
・・・のだが、日本シリーズではソフトバンク相手に４連敗を喫し、３３-４以来の０勝４敗でトータルスコア２３-１０という新たな惨劇の巨人をやらかしてしまった。