懐中電灯

懐中電灯とは、電池を使用する携帯照明器具である。アメリカ語だとフラッシュライト。
大きさや形状、光源や使用電池の種類、本体の材質、集光方法、ON-OFFの方式などで用途別に様々な商品がある。
安い物なら100円ショップでも買え、高い物なら50万円以上する物も存在する。
大きさ的に懐(ふところ)に入らない物でもそう呼ばれる。

・光源の種類
【豆電球】 Bulb
ガラスの中にフィラメントを入れ密封した物。現在の物は主にタングステンのフィラメントと不活性ガスが入っている。
明るさは 真空＜アルゴンガス＜クリプトンガス＜キセノンガス＜ハロゲンガスの順に明るく寿命も長いが値段も高くなる。
消費電力が大きめ(電池の持ちが悪い)、球切れがある、光の色が電球色しかない等の理由で最近はLEDに置き換えられつつある。

【蛍光灯】 Fluorescent Lamp
面発光であり、近距離を照らす用途向きの為、ランタンタイプの器具に主に用いられる。豆電球も付いている製品も多い。消費電力はLEDより大きい。

【LED】 Light Emitting Diode
日本語だと発光ダイオード。 消費電力少ない、球切れしない、様々な色を選べる等利点が多いため、最近の主流になっている。
砲弾型のものは消費電力が特に少なく値段が安く明るさもそれなりの為、複数使用した製品が多い。
チップタイプの物はメーカーにより様々な製品があり、近年では2000ルーメンを超える物まで製品化された。
発熱も少ないが、光量を求めた大出力の製品ではかなり熱くなってしまう為、ボディをアルミ合金にする事により 放熱をしている物が多い(水中で用いる潜水用ライトは除く)

【HID】 High Intensity Discharge
日本語だと高輝度放電管。街灯に使われる水銀灯と同じ原理。
めっさ明るいが値段もアホみたいに高い。バラストが必要な為大きく重い物がほとんど。
最大の明るさになるまで時間がかかる、頻繁なオンオフ出来ない等欠点もある。
バーナーの寿命は長いがLED程ではない。

・電池
一次電池(充電不可)
【マンガン電池】 液漏れしにくい。安い。大出力製品には向かない。低音での性能低下が著しい。
【アルカリ電池】 液漏れしやすい。大出力製品に向く。
【カメラ用リチウム電池 CR123A】 自然放電少ない。小型軽量。電圧高い(3V)。値段高い(300～700円)。低温での性能が高い。軍用の物は大体これ。

二次電池(充電OK)　　いずれの電池も寿命時には廃棄せずリサイクルしましょう。
【鉛蓄電池】(Pb) 安い。電圧2V。過放電厳禁(充電出来なくなる)。メモリー効果無し。
【ニッケルカドミウム電池】(Ni-Cd) 電圧1.2V。過充電・過放電に強い。容量少ない。メモリー効果が顕著。
【ニッケル水素電池】(Ni-MH) 電圧1.2V。容量多い。メモリー効果少ない。
【リチウムイオン電池】(Li-ion) 電圧3.7V。過充電厳禁(爆発する)・過放電厳禁(充電出来なくなる)。メモリー効果無し。

・集光方法
【スムースリフレクタ】 凸凹の無いつるつるの反射鏡。遠距離を照らすのに向くが、光源との相性で照射面に暗い部分が出来る場合も多い。この反射鏡を動かして焦点を調整できる製品も多い。

【オレンジピールリフレクタ】 略称OPリフ。オレンジの皮のような小穴が沢山ある反射鏡。ムラの無い綺麗な照射面になる反面、遠距離を照らすのには向かなくなる。

【コリメータレンズ】 凹形をしたレンズ。遠距離を照らすのに向くが照射角が小さい為、近距離では使い辛い。

【ムーンレンズ・非球面レンズ】 照射面が綺麗な丸型にムラなく照らされる。近距離の物は見やすいが遠距離を照らすのにはあまり向かない。

【フォーカスレンズ】 前後移動させることで近距離にも遠距離にも対応したレンズ。

・主な種類
【ハンディライト】 手で持って使うもの全般を指す。

【ヘッドランプ】 頭やヘルメットにバンドで固定して使用。両手が空く為、登山や暗所作業に向く。

【キャップライト】 帽子やヘルメットのつばにクリップで挟んで使用。重さの関係上砲弾型LEDとリチウムコイン電池の製品が多い。

【ヘルメットライト】 ヘルメットのふちにネジで固定。

【ペンライト】 ボールペン程度の大きさの物。豆電球ならニップル球、LEDなら砲弾型LEDがよく用いられる。
単4電池(AAA)を2本使用する物が多い。海外製品では単6(AAAA)を使用する物もある。

【キーホルダーライト】 キーホルダーとして使えるよう小型にしたもの。単4または単3電池を1本や、アルカリボタン電池、リチウムコイン電池を使用した物が多い。

【ランタン】 器具周辺を照らす物。ガソリン・灯油・ガス式の物と違い火事・酸欠の危険がほぼ無くテントや車内でも安心して使用できる。
従来は豆電球・蛍光灯タイプが多かったが最近はLEDが主流。炎の色に近い暖色LEDも物だとムードもある。

【ダイナモライト】 手でハンドルを回したり本体を振る事で発電し、内部の蓄電池に充電される。手回し式はLEDライトだけでなく ラジオ、携帯電話への充電機能、アラームなども備えた多機能製品も多い。防災袋に是非1個。

【ウェポンライト】 アサルトライフルやサブマシンガンに取り付けて使用。単に照らすだけでなく犯人や敵兵の目を眩ませる事を目的としている。アメリカのシュアファイア社の物が有名。 小型、頑丈さ、防水性、ムラの無い大光量を求められる為、値段も高い。

【水中ライト】 Oリングなどで防水性を高め、水中使用可とした物。樹脂製の物が大半。ハンディライトもヘッドランプもある。

【防爆ライト】 可燃性ガス・爆発性ガスの発生する環境でも使用できるようにした物。アメリカのストリームライト社の物が有名。

・主なメーカー・ブランド
サンジェルマン(日本)：GENTOS SuperFireX、閃、MegaFire、ドミネーター 他
　一部の上位機種を除き、家電量販店やホームセンターで買える。初心者お勧め。
Mag Instrument社(アメリカ)：MAG-LITE、MINI MAGLITE、SOLITARE
　頑丈さに定評がある。長い物は警棒も兼ねており、警備・警察向け。
Surefire(アメリカ)：
　軍や特殊部隊向けの物が主。購入者一代に限り無期限保証(電池・電球等の消耗品除く)。値段高い。 Streamlight(アメリカ)： Stinger、Survivor、Litebox、Fire Vulcan、Propolymer 他
　消防士向けの物を多数作っている。ロサンゼルス警察は以前ここのSL-20Xが正式装備だった。
Zweibruder Optoelectronics(ドイツ)：LED LENSER
FENIX(中国)：LD、PD、TK 他
HWA/WYS(中国)：UltraFire 　リチウムイオン電池18650を使用する製品が多い。、充電器も電池も販売している。値段の割りに性能は良い。

関連動画
懐中電灯に関するニコニコ動画の動画を紹介してください。

関連商品
懐中電灯に関するニコニコ市場の商品を紹介してください。

関連コミュニティ
懐中電灯に関するニコニコミュニティを紹介してください。

関連項目
懐中電灯に関する項目を紹介してください。