「成歩堂龍一」とは、CAPCOMのゲーム『逆転裁判』シリーズに登場するキャラクターである。
通称「なるほどくん」。海外版では「Phoenix Wright」。
担当声優はゲーム本編では開発者でもある巧舟、PVでは近藤孝行、実写映画では成宮寛貴が演じる。『レイトン教授VS逆転裁判』のPV第1弾では、それまでのゲーム本編ともPVとも違う別の声優が演じていたが、ゲーム本編では実写版と同じ成宮が演じることが発表された。「ULTIMATE MARVEL VS. CAPCOM 3」では新たに鳥海浩輔が演じる。
シリーズ1~3の主人公、4のメインキャラクター。ここでは1~3と4とでわけて説明する。
綾里千尋が経営する「綾里法律事務所」に勤める新米弁護士として登場。ハッタリとカンで裁判所を大きく揺るがす。
『逆転裁判』第二話にて千尋が殺害された後、浅い経験ながら自らの事務所「成歩堂法律事務所」を設立、千尋の妹である真宵とともに活動する。ギザギザ頭と蒼いスーツがトレードマーク。
元々はシェイクスピア役者を目指す芸術学部の学生だったが、いくつかの出来事がきっかけで弁護士を志すようになる。司法試験には一度で合格しているものの、学力はそんなに高くなく、六法全書を見ると頭が痛くなる。法廷における成績は優秀ながら、事務所は儲かっていない様子が度々描写されており、事務所の家賃支払いにも苦慮している。
彼の弁護士としての信念は「弱いものの味方となる」こと。どんなに不利な状況であっても、どんなに周囲から見放されていても、依頼人のことを信じ、戦う。これは彼の人生において弁護された二度の経験が元になっている。
どんな事があっても諦めず、「ゆさぶり」、ツッコミから「ムジュン」を探し出して「突きつけ」、窮地に追い詰められても発想を逆転させる事で光明を見出すその弁護術は、彼の依頼人への強い信頼が生み出していると言えるだろう。こうしたスタイルを「ツッコミ大王」「恐怖のツッコミ男」などと呼ばれた事もある。
御剣怜侍、矢張政志とは小学生時代の親友。その頃に遭遇した“事件”が、成歩堂が弁護士を志す最初のキッカケでもある。子供の頃に「弁護士を目指す」と言っていたハズの御剣が、黒い噂の付きまとう検事となっていたことから、その真相を確かめるため、弁護士になる決意をする(矢張とはそれ以上に長い付き合いのはずだが、あまり語られることはない)。
御剣とは当初は明確に対立していたが、様々なエピソードを経てライバルにして親友と言う関係を再び築いていく。
時にはその弁護士としての姿勢を嫌われることもあるものの、極僅かな例を除いて、依頼人は彼に会って生き方を見つめなおしたり、新たな道を歩むようになる。彼の心には「何か」があるようだ。
性格は比較的常識人で、アクの強い周りの人物に振り回されてはボヤいたりツッコミを入れる係。状況によってはツッコミさえ許されず内心で突っ込んでいる事もある。
ちなみに超絶に悪運が強い。消火器や七支刀で頭を殴られたり高い崖から冬の急流へ落っこちたりしながらも生きている。
なお、密かに「逆転検事」にも登場している。台詞も立ち絵も全く無く、背景にいるだけなので気付きにくいが、良く捜してみてみよう。
ロシア料理のレストラン「ボルハチ」にいる「ピアノが弾けないピアニスト」。しかしそれは表の姿で、裏の顔は「ポーカー勝負で7年間無敗の勝負師」である。
7年前(『3』第5話の2ヵ月後)に担当したある事件の裁判で致命的なミスを犯し、弁護士バッジを剥奪され、法曹界から追放されたため、現在は弁護士ではなくなっている。性格に元々あった若干冷めた部分が大きくなったイメージが強く、『4』の主人公・王泥喜法介に助言とも冗談とも取れない言動をとったりと、理知的で飄々とした雰囲気を纏わせている。
特徴的なギザギザ頭とギザギザな眉毛はニット帽で覆われて見えず、さらに無精ひげを生やしただらしない姿をしているが、これは『4』の監督を務めた巧舟が同作のキャラクターデザインを担当した塗和也に、「やさぐれている、成歩堂だとわからないようにしてほしい」とオーダーしたことが、『4』公式ガイドブックの成歩堂の紹介ページで明かされている。肩から腕にかけて青色のラインが入った灰色のパーカーに黒のズボン、さらにピンク色の「PaPa」の文字が入った水色のニット帽(義理の娘・みぬきのお手製)を被っている。デザインを担当した塗氏曰く、これらの服装は「ダサかっこいい」がテーマとのこと。
ニット帽の額部分には、『蘇る逆転』で当時高校生だった宝月茜が所持していたバッジをつけているが、実はバッジ型隠しカメラである(バッジの口の部分がカメラのレンズになっている)。この隠しカメラは、成歩堂が茜に頼んで用意してもらった物。
ピアニストを名乗っているにもかかわらず、ピアノはほとんど弾けない。弁護士バッジを剥奪されたばかりの頃は、ピアノの鍵盤の配置すらわからない状態だった。うるさい客のリクエストでたまに弾くことはことはあっても、一曲弾けば大抵の客は黙り込んでしまうらしい。
王泥喜らの世代の弁護士からは伝説の弁護士として名が知られており、王泥喜も憧れの人物として尊敬していた。ちなみに、カプコン公認の『4』公式ガイドブックの第4話の紹介ページでは、「初法廷から3年間不敗を誇る、法曹界の伝説的な弁護士」と記されている。
時に非協力的とも思える態度を取りがちで、王泥喜は手を焼いている。これは成歩堂が彼独自の目的の為に行動しているからであり、弁護士を辞めても真実を追究する姿勢は衰えていない事が判明する。
ちなみに悪運は未だ尽きておらず、前述のポーカーもさることながら、自動車にぶつかり10m跳ね飛ばされて電柱にしたたか頭をぶつけても、足の怪我だけで済んだ。
対戦格闘ゲームでは、「タツノコvsカプコン」の追加キャラ候補だったり(最終的に登場せず)、前作の「MARVEL VS. CAPCOM 3」のPC「シーハルク」のエンディングに登場していたが、「ULTIMATE MARVEL VS. CAPCOM 3」にて追加のプレイヤーキャラクターとして登場した。
の3つのモードを使い分けるキャラで、綾里真宵を召還して攻撃させたり、サイバンチョを出したりといった原作オマージュのネタが満載になっている。なおサイコロックは実装していない。
しかしキャラ性能そのものは、リーチが非常に短く、フェニックスを超える破壊力を持ち、唯一レベル3のハイパーコンボ「逆転裁判」が使用可能な逆転モードになるまでが運の要素や発生の遅い技をヒットさせる必要がある等、完全に上級者向けのキャラクターになっている。
アレンジコスチュームには「ゴーストトリック」のシセルの衣装を模したものがある。
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最終更新:2025/12/12(金) 20:00
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