海(遊戯王) 単語


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ウミ

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海とは、漫画『遊☆戯☆王』において、作中のカードゲームに登場するフィールド(地形)である。
遊戯王OCGでは、フィールド魔法と言う形で再現されている。同名カードとして扱うカードや、「海」に関する効果を持つカードについても本項で取り扱う。

概要

「決闘者の王国編」で登場した地形の一つ。水属性、魚人獣族、海竜族のモンスターは、環境適応力(フィールド・パワーソース)によって攻撃力が30%アップする。また、水生ではない通常のモンスターは海のフィールドに召喚できない、海に潜ってモンスターが姿を隠す(普通のモンスターでは攻撃が届かない)、満ち潮・引き潮の概念があるなど、王国編のほかのフィールドと比べても非常に特殊な性質をもっていた。

梶木漁太が得意とする地形であり、遊戯と梶木のデュエルで登場した。
梶木は「デビル・クラーケン」などのモンスターを海に潜ませ、遊戯が荒野のフィールドに出したモンスターを海に引きずりこんで一方的に破壊する戦術を取った。さらに「海竜神」によって荒野のフィールドを海に変えることで、遊戯のモンスターの展開を封じようとした。
しかし、遊戯が出していた「魔性の月」(アニメでは「フルムーン」)の引力が働いていたために本来の力以上に海フィールドの浸食が進んでいた。そのため、「魔性の月」が破壊されると、浸食が半減して水が引いてしまう。このことに梶木は気づいておらず、遊戯のモンスターのそばに自らのモンスターを集めてしまったため、「魔性の月」が破壊された際に水が引き、梶木のモンスターが陸に打ち上げられることに。
そこを「カース・オブ・ドラゴン」に一掃され、これが梶木の敗因となった。


「バトルシティ編」では地形のルールはなくなったが、梶木は城之内とのデュエルでフィールド魔法カードとしての「海」を使用している。テキストは「フィールドは海になる」と書かれているのみだが、OCGと似たような攻守200アップの能力があった様子。しかし、「半魚獣・フィッシャービースト」が強化されていないなどの点から、OCGと全く同じ効果ではなかったらしい。
アニメの同デュエルではOCGテキストの「海」が使用されており、「半魚獣・フィッシャービースト」も効果を受けるよう修正されている(「伝説のフィッシャーマン」もOCG仕様なので強化されていない)。

「モンスターBOX」に隠れたモンスターを呼吸の気泡によって見つける、荒波によってフィールドに出されたカードが見えない、モンスターが海の中に隠れるなど、やはり独特の性質を持っている。戦士・騎士族などのモンスターは海を渡れないため、プレイヤーに対して攻め込めない効果もある(王国編のように、フィールドに出したり、モンスターに攻撃したりできないわけではない)。飛行能力を持つモンスターならば海を飛び越えて直接攻撃できるが、梶木は「竜巻海流壁」で海の水を巻き上げることでこれを防いでいる。

「竜巻海流壁」で水が巻き上げられた際に、海の中にモンスターはいなかったことを確認した城之内だが、なぜか見えないモンスターからの攻撃を受けてしまう。この戦法に城之内は翻弄されるが、それもそのはず、何と梶木はデュエルフィールドの隣にある円形プールの中にモンスターを隠していた。
梶木の戦術に気づいた城之内は「マジックアーム・シールド」でプールに隠れていた「伝説のフィッシャーマン」を捕まえ、「要塞クジラ」の攻撃の身代わりとすることでこれを攻略した。

最終的に、城之内の「ハリケーン」によって「海」が手札に戻されたことで海フィールドは消滅した。

ルールが整備されてカードゲームとしての形式が出来上がってきたバトルシティ編において、王国編までのような何でもありのデュエルが行われた珍しい例だった。


漫画GXでは、くじ引き用のカードとして「海」と言う同名のカードが登場している。デュエルで使用されたわけではないため、フィールド魔法としての「海」だったのかは不明。

アニメARC-Vでは、OCG版の「海」にアクションデュエル用のテキストを加えたものが存在している。「海」自体が実際に使用される場面はないが、「海」の関連カードを使用したデュエリストとしては大漁旗鉄平が登場している。

OCG版

「STARTER BOX」(1999年3月18日発売)でOCGに登場。王国編のフィールドルールを再現するために登場した、OCG最初期のフィールド魔法の一つ。

フィールド魔法
フィールド上に表側表示で存在する魚族・海竜族・雷族・水族モンスターの
攻撃力・守備力は200ポイントアップする。
フィールド上に表側表示で存在する機械族・炎族モンスターの
攻撃力・守備力は200ポイントダウンする。

30%強化だと端数の計算が面倒になるためか、ほかのフィールド同様変動値は200ポイントに固定された。また、原作での電撃攻撃の描写を受けてか、雷族モンスターも強化の恩恵を受けられるようになっている。海にモンスターが潜むなどの要素は、初期のカードとしてはルールが複雑になりすぎるためか再現されなかった。

フィールド魔法としての上昇値はあまり高くない。攻撃力が目的ならば、水属性強化だが500ポイントアップの「ウォーターワールド」が存在する。そのため、純粋な強化カードとして利用する意義はあまりない。しかし、関連カードが多数存在するため、同期のほかのフィールド魔法と違い、それらのサポートとして現在でも利用する価値がある。

同じフィールド魔法である「伝説の都 アトランティス」や「忘却の都 レミューリア」はどちらもカード名を「海」として扱うため、【海】デッキではそれらと比較してどれを利用するか決める必要がある。

上記の2枚はどちらも強化対象に水属性を指定しており、種族を指定するのは元祖の「海」だけ。しかし、強化対象の種族の内、雷族以外はその多くが水属性であることから、大きな利点とは言い難い。また、雷族モンスターにこのカードと相性が良いカードもあまりない。一応、「虚空海竜リヴァイエール」など、利用価値があり、かつこのカードでなければ強化できないモンスターも存在する。

また、上記の2枚のフィールド魔法にはレベル変更の追加効果がある。前者の場合、強制的にレベルが下がるため、シンクロ・エクシーズ召喚の邪魔になる可能性があることから、レベル変更のない「海」を優先する意義もあるのだが、後者の場合は、変動させたくなければ効果を使わないという選択肢があることもあり、「海」を優先すべき状況が少ない。

明確な利点として、弱体化効果を持っているのはこのカードだけ。機械族や炎族の統一デッキ相手にはそれなりに力を発揮する。こちらの強化と合わせて400ポイント分の差をつけられるので、意外と馬鹿にならないが、他種族のシンクロ・エクシーズモンスターで回避されたり、このカード自体を破壊されてしまう可能性はある。
また、自分がそれらの種族を使う場合はかえって邪魔になってしまう。

常に同名カードとして扱うルール上、上記の2枚とこのカードは合計して3枚までしか投入できない。1枚ずつ採用することは可能だが、それぞれ効果が違うことを考えると、どれか一つに絞ってデッキを特化したほうがよい。
水属性ではない強化対象の4種族のモンスターを多用する場合や、弱体化に重点を置く場合、レベル変更に用がない場合には元祖「海」にも利用価値はある。


このカードと同期のフィールド魔法は全て「DUELIST LEGACY Volume.2」を最後に一般パックに収録されることはなくなったが、このカードだけは多数の関連カードを擁するためか、「BEGINNER'S EDITION 1」でも再録されており、第7期の「BEGINNER'S EDITION 1」リニューアルの際も引き続き収録されている。

英語名は「Umi」。初期によくあった日本語をローマ字表記にしただけの名前だが、このカードは近年でも関連カードが登場しているため、より目立っている。

ルール上「海」として扱うカード・フィールドを「海」にするカード

原作でも独特のルールで存在感があったためか、OCGでも「海」の関連カードが登場しており、「海」と同名カードとして扱うカードもいくつか登場している。

同名カードに関する注意

「海」フィールドを作り出すカードには、「このカードのカード名は『海』として扱う」、「このカードがフィールド上に存在する限り、このカードのカード名は『海』として扱う」、「このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、フィールドは『海』になる」の3種類が存在する。これらはそれぞれ以下のような違いがある。

  1. このカードのカード名は「海」として扱う
    これは、ルール上、いかなる場合でもカード名が「海」になるという意味である。該当するのは「伝説の都 アトランティス」と「忘却の都 レミューリア」の2枚。これらはデッキ構築の段階で「海」扱いなので、元祖「海」と合わせて3枚までしかデッキに投入することができない。
    また、「マインドクラッシュ」などでカード名を宣言する際も、「伝説の都 アトランティス」と宣言することはできず、それらのカードを指し示したい場合、「海」と宣言しなければならない(「アトランティスの戦士」は例外)。
    このテキストは効果として扱わない(効果外テキスト)ので、どうやっても無効にはできない。
  2. このカードがフィールド上に存在する限り、このカードのカード名は「海」として扱う
    これは、条件を満たした場合のみ、カード名が「海」になるという意味である。該当するのは「忘却の海底神殿」。上記の2枚との違いは、フィールド以外にあるときは本来の「忘却の海底神殿」と言うカード名であること。そのため、デッキ構築の段階では別のカードとして扱われ、「海」及び1.に該当するカードとは別に、それぞれ3枚まで投入できる。
    こちらのテキストは効果扱いなので、「王宮のお触れ」などで無効になった場合は本来のカード名に戻る。
  3. このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、フィールドは「海」になる
    これは、条件を満たした場合のみ、フィールドに「海」が存在するものとして扱うという意味である。該当するのは「海神の巫女」。上記とは異なり、同名カードとして扱うものではない。「海」が存在する扱いにはなるが、「海」と言うカードがどこかに現れるわけではないので、「海」を墓地へ送って発動する効果のコストにするなどの行為はできず、フィールド魔法が存在する場合と言う条件も満たせない。
    これも永続効果扱いなので、効果が無効にされれば「海」は消える。

同名カードのルールに関しては、「ハーピィ・レディ」なども似たようなルールなので、覚えておくと役に立つだろう。

伝説の都 アトランティス

「Mythological Age -蘇りし魂-」(2001年11月29日発売)で登場。

フィールド魔法
このカードのカード名は「海」として扱う。
このカードがフィールド上に存在する限り、
フィールド上の水属性モンスターの攻撃力・守備力は200ポイントアップする。
また、お互いの手札・フィールド上の水属性モンスターのレベルは1つ下がる。

初めての「海」扱いになるカード。

このカードの最大のポイントは、水属性モンスターのレベルを下げられること。そのため、レベル5モンスターは下級モンスター、レベル7モンスターはリリース1体の上級モンスターのように扱える。このカードによって攻撃力2650の下級モンスターとして扱える「ギガ・ガガギゴ」などが特に強力。また、レベル4モンスターはレベル3になるため、「レベル制限B地区」等のロックをすり抜けて攻撃できるようになる。

このメリットは大きく、登場当初からシンクロ召喚の登場以前までは、「海」の上位互換のように扱われた。水属性においてはレベル5、7であることがメリットとなり、「伝説の都 アトランティス」は【水属性】デッキの代表とみなされることもあった。
当時は儀式召喚をするのでもない限り、レベル5と6の違いなどは大して重要視されなかったが、水属性においては例外だった。上級モンスターとしては十分な水準の攻撃力を持っていた「半魚獣・フィッシャービースト」も、レベル6と言うことで評価を落としている。

シンクロ召喚が登場すると、レベルが下がることが高レベルシンクロにつなぎにくくなるデメリットとみなされるようになり、現在このカードの評価は下降傾向にある。エクシーズモンスターの登場で、「レベル制限B地区」などによるロック戦術も通用しにくくなっている。
しかしそれでも、ほかにはない独特の特徴を持つカードであることには変わりないため、専用デッキならば十分に活用可能な1枚。

アニメにおいて

アニメDMでは、「乃亜編」の遊戯&城之内VSビッグ5戦でビッグ5が使用している。
レベルを下げる効果を生かして、「伝説のフィッシャーマン」、「カタパルト・タートル」を生け贄無しで召喚している。城之内の「ハーピィの羽根帚」で破壊された後は、「聖なる魔術師」で手札に戻して再発動を狙ったが、遊戯の「手札抹殺」で再び墓地へ送られてしまった。

アニメGXの十代VSアナシス戦ではアナシスが使用している。
「海」に関する効果を持つ「魔の海域レベル3」のために利用したほか、「暗黒大要塞鯱」や「海竜-ダイダロス」の生け贄を減らした。最終的に「海竜-ダイダロス」の効果のコストとして墓地へ送られている。

アニメARC-Vでは、このカードにアクションデュエル用のテキストを加えたものが登場している。

アトランティスの戦士

「FORCE OF THE BREAKER」(2007年2月15日発売)で登場した、「伝説の都 アトランティス」の専用サポート。

効果モンスター
星4/水属性/水族/ATK 1900/DEF 1200
このカードを手札から墓地へ捨てて発動できる。
デッキから「伝説の都 アトランティス」1枚を手札に加える。

専用サーチ。ほかの「海」はサーチできないので、完全に「伝説の都 アトランティス」専用となる。

アタッカーとしても活用できる便利なサーチカード。「伝説の都 アトランティス」の適用下では、攻撃力2100のレベル3アタッカーとなり、「レベル制限B地区」などのロックをすり抜けて攻撃可能。


前述のように、「伝説の都 アトランティス」はルール上、カード名を「海」として扱うため、「伝説の都 アトランティス」というカードを指定しているこのカードではサーチできないように見える。しかし、ルール上2枚を区別する方法はこれ以外に存在せず、仕方がないので特殊裁定としてサーチ可能とされている。

忘却の都 レミューリア

「ABYSS RISING」(2012年7月21日発売)で登場。

フィールド魔法
このカードのカード名は「海」として扱う。
このカードがフィールド上に存在する限り、
フィールド上の水属性モンスターの攻撃力・守備力は200ポイントアップする。
また、1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に発動できる。
このカードがフィールド上に存在する限り、
自分フィールド上の水属性モンスターの数と同じ数だけ、
自分フィールド上の水属性モンスターのレベルをエンドフェイズ時まで上げる。

前半は「伝説の都 アトランティス」と同じテキストだが、最後の効果がレベルアップに変わっている。

「伝説の都 アトランティス」のようなリリース軽減戦術はとれないが、代わりにシンクロ・エクシーズ召喚、特にエクシーズ召喚との相性が良くなっている。

レベル4モンスターからでもランク6以上のエクシーズ召喚が狙えるため、高ランクエクシーズモンスターのエクシーズ召喚サポートになる。一方で、レベルの上昇値が、自分フィールド上の水属性モンスターの数と不安定なため、エクストラデッキにどのランクを採用すべきかが難しくなる。

シンクロ召喚の場合も、低レベルモンスターから高レベルのシンクロ召喚が狙いやすい。特に元々のレベルの低い「深海のディーヴァ」、「フィッシュボーグ-ランチャー」などと相性が良い。しかし、レベル4などの場合は逆にレベルが上がりすぎてシンクロ素材にしにくくなってしまうので、エクシーズ召喚をする際に比べると扱いにくい。

レベル変動が必要ないならば使わないという選択肢もあるため、ある程度柔軟性もあり、【海】デッキではこのカードを採用するのが便利。

忘却の海底神殿

「ABSOLUTE POWERFORCE」(2009年11月14日発売)で登場。

永続罠
このカードがフィールド上に存在する限り、
このカードのカード名は「海」として扱う。
1ターンに1度、自分フィールド上のレベル4以下の
魚族・海竜族・水族モンスター1体を選択してゲームから除外できる。
自分のエンドフェイズ時、この効果で除外したモンスターを特殊召喚する。

フィールドにあるときだけ「海」扱いになる永続罠。

フィールド魔法に比べると、サーチ手段の少なさや発動までのタイムラグがあるのが欠点だが、それらとは別に投入できる利点があるため、4枚目以降の「海」にできる。

攻撃力強化などはないが、代わりに一時除外の効果を持つ。いつでも発動できるため、相手の攻撃や効果を回避するのに便利。また、除外をトリガーに特殊召喚できる「ウイングトータス」との相性も良い。難点は、帰還のタイミングが自分エンドフェイズ時であるため、相手ターン中に除外した場合、帰還がかなり遅くなってしまうこと。また、帰還する前にこのカードが破壊された場合、モンスターが除外されたままになってしまうのもつらい。

除外効果は少々使い勝手が悪いが、4枚目以降の「海」としての利用価値は十分にある。


「亜空間物質転送装置」と似たような効果だが、除外したモンスターをフィールドに再び出すのは、「戻す」ではなく「特殊召喚」扱いになる。特殊召喚成功時などの効果を使える、除外時と違う表示形式にできるなどの利点がある一方、特殊召喚を妨害されるリスクもある。

海神の巫女

「Pharaonic Guardian -王家の守護者-」(2002年3月21日発売)で登場。
間違えやすいが、読みは「うがみのみこ」。

効果モンスター
星4/水属性/水族/ATK 700/DEF 2000
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、フィールドは「海」になる。
フィールド魔法カードが表側表示で存在する場合、この効果は適用されない。

フィールドを「海」に変える。

フィールド変更効果を持つ特殊なモンスター。フィールド魔法と違うのは、カードとしての「海」が存在するわけではないので、「海」を墓地へ送るなどのコストにはできない点。また、相手がフィールド魔法を発動してしまうと効果が適用されなくなってしまう。マスタールール3ではお互いに1枚ずつフィールド魔法を維持できるようになったので、これもフィールド魔法に劣る点となってしまった。

所詮下級モンスターなので、戦闘破壊で容易に突破される恐れもあるが、守備力はそれなりにあるので、【海】デッキの壁にしつつ、4枚目以降の「海」にできる。3枚のフィールド魔法と「忘却の海底神殿」で大抵は事足りると思われるが、あえてこのカードを使うならば、「サルベージ」など、モンスターならではのサポートなどを利用したい。「コダロス」などのコストにはできないため、「水陸両用バグロス Mk-3」などの効果条件を満たすのが中心になる。


かなり特殊な効果であり、長らく類似効果を持つモンスターが現れなかったが、後にこのカードと同じ条件でフィールドを「王家の眠る谷-ネクロバレー」にする「墓守の巫女」が登場している。

OCG以外において

元々はゲーム「真デュエルモンスターズ2」で登場したカード。

デュエルで使用されたわけではないが、アニメGXの異世界編ではデュエルモンスターズの精霊として登場している。

「海」に関する効果を持つカード

OCGにおいて、「海」に関する効果を持つカード。アニメ・漫画などで関連カードだったがOCG化の際に改変されてしまったカードや、そもそもOCG化されていないカードは後の項目で別に扱う。

「海」自体は原作のフィールドが元になっているが、梶木の使用カードの多くは通常モンスターになってしまっているため、OCGでの関連カードは、OCGオリジナルのものが多い。


シー・ステルス戦術の再現なのか、「海」が存在する限り魔法の効果を受けないモンスターが多く存在する。
この効果は、それらのモンスターがフィールドに存在する場合のみ適用される。そのため、手札や墓地などにあるときは、たとえ「海」がフィールドにあろうとも効果は受ける。「伝説の都 アトランティス」の場合、手札にあるときは効果を受けてレベルが下がる。フィールドに出すと、魔法の効果を受けない効果が適用され、レベルは元に戻る。

これは「海」そのものの効果も受け付けなくしてしまうので、該当するモンスターは「海」による攻守強化の恩恵を受けられない。該当モンスターはどれも低攻撃力であり強化がほしいので、残念なところ。

魚雷魚

「暗黒の侵略者」(2003年7月17日発売)で登場。

効果モンスター
星3/水属性/魚族/ATK 1000/DEF 1000
「海」がフィールド上に存在する限り、このカードは魔法の効果を受けない。

「海」が存在する限り魔法耐性を得る。

「ブラック・ホール」などの全体除去から守ることができるのだが、肝心の攻守が貧弱なため、戦闘破壊で容易に突破される。また、「海」自体の効果まで受けなくなってしまうため、攻撃力上昇や「忘却の都 レミューリア」によるレベル上昇も行えず、せっかく守れても維持する以外にこのカードを生かしにくい。

「伝説の都 アトランティス」の影響下でもレベルが下がらないので、レベルが1つ下がったレベル4モンスターとともにランク3のエクシーズ召喚が行えるが、それにしても最初からレベルの下がるレベル4モンスターを使うか、ランク3のエクシーズ召喚にこだわるならば最初からレベル3を採用して、レベルの下がらない「忘却の都 レミューリア」などを使ったほうがよい。

「暗黒大要塞鯱」の効果を使いたい場合はこのカードが必要になる。「バブル・ブリンガー」などで展開すればモンスター除去を行える。逆に言えば、それ以外の場合は大して利用価値はない。


カード名は魚雷と雷魚(実在する魚の名前)を引っかけたものか。ただし、見た目は雷魚とは似ていない。
また、上から読んでも下から読んでも「魚雷魚」である。

アニメにおいて

アニメGXの十代VSアナシス戦でアナシスが使用している。
「魔の海域レベル3」で召喚され、「暗黒大要塞鯱」のコストに使用された。このとき、なぜか「伝説の都 アトランティス」の効果で攻撃力が上がっているが、実際は魔法の効果を受けなくなるため上がらない。

コダロス

「ABSOLUTE POWERFORCE」(2009年11月14日発売)で登場。

効果モンスター
星4/水属性/海竜族/ATK 1400/DEF 1200
自分フィールド上に表側表示で存在する「海」を墓地へ送って発動できる。
相手フィールド上のカードを2枚まで選択して墓地へ送る。

「海」と引き換えに相手のカード2枚を除去する。

「海」1枚につき2枚のカードを除去できるため、便利なカード。破壊ではないので、破壊耐性をすり抜けられるのもうれしい。「海竜-ダイダロス」に比べると効果のスケールは小さいが、下級モンスター故に小回りが利き、使いやすいカード。攻撃力が低いので、「サルベージ」などのサポートカードも豊富。【海】デッキのキーカードにできるだろう。

水陸両用バグロス Mk-3

「暗黒の侵略者」(2003年7月17日発売)で登場。Mk-3の読みは「マークスリー」。

効果モンスター
星4/水属性/機械族/ATK 1500/DEF 1300
「海」がフィールド上に存在する限り、
このカードは相手プレイヤーに直接攻撃する事ができる。

「海」があるとき直接攻撃可能。

「伝説の都 アトランティス」か「忘却の都 レミューリア」と組み合わせれば攻撃力1700のダイレクトアタッカーとなる。直接攻撃の数値としては大きい値。

「レベル制限B地区」と「伝説の都 アトランティス」を併用したロックデッキでは、守備表示になった相手モンスターを破壊してもダメージが入らないため、ダメージソースとして利用できる。相手に高い守備力のモンスターを出されてしまった場合には役立つかもしれない。

しかし、遊戯王OCG自体の風潮として、ライフダメージを稼ぐよりはモンスターを除去してカード・アドバンテージ(手札・フィールドのカードが多いほうが優位という考え方に基づく優位性)を稼ぐほうに傾きやすいため、戦闘破壊しない分カード・アドバンテージを稼げないのが難点(ダイレクトアタッカー全般に言えるが)。
これを補うのがロック戦術なのだが、「レベル制限B地区」などの拘束能力は弱まっている。

「地獄の暴走召喚」で3体展開し、「リミッター解除」で攻撃力を倍にして直接攻撃することで1ターンキルが成立する。ただし、「伝説の都 アトランティス」などで攻撃力が強化されている状態では「地獄の暴走召喚」が適用できないので、「地獄の暴走召喚」による展開後に発動するか、攻撃力が上がらない「忘却の海底神殿」などを使う必要がある。


「海」の関連カードだが、肝心の「海」で弱体化してしまう。
初出のパックでは「伝説の都 アトランティス」と相性の良いカードがいくつか登場しているので、このカードも最初からそちらとの併用を前提としていると思われる。

このカードはMk-3ではあるが、「水陸両用バグロス Mk-2」なるカードは存在しない。
「陸戦型 バグロス」(機械族)と、それを融合素材とする「水陸両用バグロス」(水族)なら存在するので、前者がMk-1、後者がMk-2と言う扱いだろうか。また、「陸戦型 バグロス」のフレーバー・テキストでは「今はダメだが、海で使えたらしい」と記述されているため、過去に水陸両用シリーズとしてさらに別の姿があった可能性もある。

砲弾ヤリ貝

「暗黒の侵略者」(2003年7月17日発売)で登場。

効果モンスター
星2/水属性/水族/ATK 1000/DEF 1000
「海」がフィールド上に存在する限り、このカードは魔法の効果を受けない。

「魚雷魚」と同じ効果を持ち、ほかのステータスも似通っているが、レベルと種族だけが違う。

こちらも「魚雷魚」同様、「暗黒大要塞鯱」と併用すべきカード。
こちらの場合、一応「湿地草原」で強化できる利点がある。該当カードの中では比較的攻撃力が高いほうなので、【湿地草原】デッキでも使えないことはないが、専用サポートに恵まれたガエルなどに比べると見劣りする。


「神秘の中華なべ」で調理されている。

アニメにおいて

アニメGXの十代VSアナシス戦でアナシスが使用している。
「魔の海域レベル3」で召喚され、「暗黒大要塞鯱」のコストになった。このとき、「魚雷魚」同様、なぜか「伝説の都 アトランティス」で強化されている。

マーメイド・ナイト

「天空の聖域」(2003年11月20日発売)で登場。

効果モンスター
星4/水属性/水族/ATK 1500/DEF 700
「海」がフィールド上に存在する限り、
このカードは1度のバトルフェイズ中に2回攻撃をする事ができる。

「海」があるとき2回攻撃できる。

フィールド魔法の「海」と併用すれば攻撃力1700の2回攻撃が可能。「レベル制限B地区」と併用すれば、守備表示になった相手の低守備力モンスターを破壊していけるが、「レベル制限B地区」そのものの拘束力が落ち込んでいるのが難点。

1700でも攻撃力としては貧弱と言わざるを得ず、モンスターとの戦闘での活躍は難しいだろう。ほかのカードによる強化を前提とするならば、条件のない「ツーヘッド・シャーク」などの選択肢もあり、強いて条件のあるこのカードを優先する必要性は薄い。
一応、直接攻撃を2回決められれば、3400ものダメージになる。

アニメにおいて

アニメGXでジュンコが使用しているが、ソムリエ・パーカーの「酒豪神 バッカス」に戦闘破壊された。

深海の戦士

「Thousand Eyes Bible -千眼の魔術書-」(2000年12月14日発売)で登場。

効果モンスター
星5/水属性/戦士族/ATK 1600/DEF 1800
「海」がフィールド上に存在する限り、このカードは魔法の効果を受けない。

「海」がある限り魔法耐性を得る。

「魚雷魚」などと同様、魔法の効果を受けないので、強化の恩恵を受けられない。すると攻撃力1600のモンスターでしかなく、下級アタッカー未満のステータスしかないことになる。「伝説の都 アトランティス」と併用すればリリースなしで出せるが、このステータスでは戦闘破壊は免れないため、耐性を捨ててでも「ギガ・ガガギゴ」などを使ったほうがよい。

一応サポートの多い戦士族なので、何らかのサポートカードを絡めれば使えないこともない。
「伝説のフィッシャーマン」ともども、「蛮族の狂宴 LV5」で出すことができる。

「伝説の都 アトランティス」があってもフィールドでは効果を受けない点から、リリースなしで召喚しつつランク5のエクシーズ素材にできる。もう1体は「簡易融合」などで用意すればよい。

その他の作品において

元々はゲーム「デュエルモンスターズ」シリーズのカード。効果を持たず、「海底で戦う戦士 スーツのおかげで10000水圧にも耐える」と言うテキストが存在する。

アニメDMの「乃亜編」では、ビッグ5の一人、大下幸之助の仮の姿として登場。デッキマスター能力は、フィールドのモンスター2体を生け贄に捧げ、自分モンスターへの相手モンスターの攻撃を跳ね返す」という、「魔法の筒」に近いもの。「精霊王ルクランバ」、「早すぎた埋葬」などの特殊召喚効果を駆使してフィールドにモンスターを絶やさないようにすることで攻撃を防ぐ戦術で遊戯を苦しめたが、直接攻撃には能力を適用できないという欠点を突かれ、「虹色の祝福」によって直接攻撃が可能となった「疾風の暗黒騎士ガイア」の一撃で敗北した。
能力名は「リフレクターホール」。

伝説のフィッシャーマン

原作で梶木が使用するモンスター。原作ではレベル4だった。初登場はバトルシティ編。梶木曰くレア度はそう高くないとのことだが、梶木はこのカードと父親を重ねて見ており、彼にとっては魂のカード。

テキストは「海のフィールドでパワーUP」という何ともあいまいなもの。戦闘ダメージの数値から逆算すると200ポイント上昇しか適用されていないようなので、このテキストによって本来の「海」の効力以上に強化されるわけではない様子。一応、OCG基準で考えると本来戦士族のこのカードは「海」で強化されないため、特別に強化対象とするということを表していると考えれば無意味なものではない。

アニメではOCG仕様に修正されており、城之内の速攻魔法「エナジードレイン」(OCGの「エナジー・ドレイン」とは別物)の効果を防いでいる一方、「海」による強化は受けていない。

デュエル終了後はアンティカードとして(レアカードではないが、梶木にとっての魂のカードとして特別に)城之内に譲られ、城之内VSリシド戦、バトルシティの対戦相手決定のバトルロイヤル、漫画Rの城之内VSメンド・シーノでそれぞれ登場している。しかし、城之内は「海」カードを使用していないので、単なる下級モンスターとしての利用にとどまっており、大きな活躍は挙げられていない。


「Thousand Eyes Bible -千眼の魔術書-」(2000年12月14日発売)でOCGに登場。

効果モンスター
星5/水属性/戦士族/ATK 1850/DEF 1600
(1):このカードがモンスターゾーンに存在し、フィールドに「海」が存在する限り、
このカードは魔法カードの効果を受けない。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在し、フィールドに「海」が存在する限り、
このカードは攻撃対象にされない。
(この効果が適用されたモンスターしか自分フィールド上に存在しない状態での
相手の攻撃は自分への直接攻撃になる。)

「海のフィールドでパワーUP」のテキストは除かれ、代わりにシー・ステルス戦術を再現したような耐性効果が追加された。しかし、そのせいで「海のフィールドでパワーUP」できなくなった(理由は「魚雷魚」などと同じ)。

類似する「深海の戦士」と比べると、攻撃力が高いので一応下級アタッカーくらいの役割は果たせるのが利点。しかし、下級アタッカーとしても中途半端な値であり、強化も効かないので、アタッカーにするならば素直に「ガガギゴ」などを使うほうがよい。

「伝説のフィッシャーマン三世」を正規の方法で特殊召喚するために必要なカード。そちらに「海」関連の効果はないため、これをメインにするならば、「海」を使わないでも構わない。もちろん、リリース軽減の「伝説の都 アトランティス」を使えば展開が楽なので、併用する価値は十分にある。

攻撃対象にならない効果は、地縛神などと違い、フィールドにこのカードしかない場合、相手の攻撃を止めることはできないため、直接攻撃を受ける危険がある。古いテキストでは「攻撃対象にされない」と「攻撃対象に選択できない」のわずかな違いからこれを読みとらねばならなかったが、第9期での再録時に明記されてわかりやすくなった。

一応、原作でも飛行能力を持つ「ドラゴンに乗るワイバーン」が「海」フィールドを飛び越えて直接攻撃する場面があったため、原作再現ともとれる。それにしても、「ドラゴンに乗るワイバーン」自体がOCGで直接効果を再現されたので、あまり必要性もないといえばないが。

伝説のフィッシャーマン」の記事も参照。

海竜神-ネオダイダロス

「ストラクチャーデッキ-海竜神の怒り-」(2015年3月17日発売)で登場。
「海竜神」の読みは素直に「かいりゅうしん」。

効果モンスター
星8/水属性/海竜族/ATK 2900/DEF 1600
このカードは通常召喚できない。
自分フィールド上に存在する「海竜-ダイダロス」1体を
リリースした場合のみ特殊召喚する事ができる。
自分フィールド上に存在する「海」を墓地へ送る事で、
このカード以外のお互いの手札・フィールド上のカードを全て墓地へ送る。

最上級モンスターをコストにする厳しい召喚条件を持つが、手札にまで及ぶ全体除去という非常に強烈な効果を持つ。

このカードで3回直接攻撃を決めれば勝利のため、効果適用後、相手が2ターン以内に起死回生のカードを引けなければそのまま勝利できる可能性もある。ただし、自分もこのカード以外は全てを失うため、相手が上手く除去などを引いてきた場合はかえってピンチになる。
また、「エフェクト・ヴェーラー」などで効果を妨害される恐れもある。

気軽に使えるカードではないが、強烈な効果なのでロマンはある1枚。


海竜神という名前を持っており、効果も原作の「海竜神」のような海の浸食の雰囲気が出ている。初出のストラクチャーデッキの名前も原作の梶木のセリフを意識している。

海竜-ダイダロス

「暗黒の侵略者」(2003年7月17日発売)で登場。
「海竜」の読みは、「リバイアドラゴン」。

効果モンスター
星7/水属性/海竜族/ATK 2600/DEF 1500
自分フィールド上に存在する「海」を墓地に送る事で、
このカード以外のフィールド上のカードを全て破壊する。

「海」をコストに全体除去を行う。

全体除去効果を持ち、直接攻撃で2600のダメージを与えられる。ただし、「コダロス」などの派生カードと違い、破壊する効果なので、破壊耐性は回避できない。
「伝説の都 アトランティス」ならばリリース1体で出せるので、比較的使いやすくはあるが、無理にこのカードを出さずとも「コダロス」でもある程度の役割は果たせる。

「海竜神-ネオダイダロス」を使う場合は必要になる。こちらは特殊召喚モンスターではないため、展開手段自体はいろいろある。

アニメにおいて

アニメGXの十代VSアナシス戦でアナシスが使用している。
「伝説の都 アトランティス」で生け贄を減らして召喚した。効果で十代のフィールドのモンスターを全滅させ、直接攻撃で十代のライフを100まで削ったが、次のターンに「E・HERO バブルマン・ネオ」の効果で破壊された。
攻撃名は「リヴァイア・ストリーム」、効果名は「デストラクション・シーベリアル」。

アビストローム

「ABYSS RISING」(2012年7月21日発売)で登場。

通常罠
自分フィールド上に表側表示で存在する「海」を墓地へ送って発動できる。
フィールド上の魔法・罠カードを全て墓地へ送る。

「海」と引き換えに「大嵐」に近い除去効果を得られる。破壊ではないので「スターライト・ロード」などの妨害は受けにくい。

自分のカードも2枚以上消費するので、できれば相手のカードを2枚以上除去したいところ。

アビスと名のついた魔法・罠カードであるが、水精鱗に関する効果は持たない。

竜巻海流壁

原作で梶木が使用した罠カード。
読みは「トルネードウォール」。

永続罠
海のフィールドでは「竜巻海流壁」のカードの持ち主は
相手モンスターの直接攻撃から身を守ることができる

場の「海」を竜巻で巻き上げ、プレイヤーへの攻撃を防ぐ。
「ドラゴンに乗るワイバーン」による直接攻撃を防いだ。最終的に、「ハリケーン」で手札に戻された。OCGと異なり、モンスター同士の戦闘によって発生するダメージは防げなかった様子。


「Spell of Mask -仮面の呪縛-」(2001年4月19日発売)でOCGに登場。

永続罠
フィールドに「海」が存在する場合に発動できる。
フィールドに「海」が存在する限り、
攻撃モンスターから自分への戦闘ダメージは0になる。
「海」がフィールド上に存在しなくなった時、このカードを破壊する。

「海」の存在が発動・維持条件だが、戦闘ダメージを防げる。

相手からの攻撃による戦闘ダメージをシャットアウトできるが、発動・維持に条件があるため使いづらい。直接攻撃には効かないが、基本的に「スピリットバリア」などで事足りる。

参考:暗黒大要塞鯱

このカード自体に「海」に関する効果はないが、上記で挙げた「魚雷魚」、「砲弾ヤリ貝」の関連カードなのでここで取り上げる。

「暗黒の侵略者」(2003年7月17日発売)で登場。

効果モンスター
星5/水属性/海竜族/ATK 2100/DEF 1200
自分フィールド上の「魚雷魚」1体を生け贄に捧げる事で、
フィールド上のモンスター1体を破壊する。
自分フィールド上の「砲弾ヤリ貝」1体を生け贄に捧げる事で、
フィールド上の魔法・罠カード1枚を破壊する。

「魚雷魚」、「砲弾ヤリ貝」と引き換えに除去ができる。

1ターンに1度の制限はないため、展開手段さえ確保できれば何度でも除去効果を使える。
しかし、条件の2体はともに単体ではあまり使い道のないモンスターであり、このカードと併用するのは面倒。除去効果としてみても、魚族限定ではあるが、種別を問わない除去ができる上に下級モンスターの「光鱗のトビウオ」が存在し、上級モンスターであることもあって少々使いづらい。

一応、「伝説の都 アトランティス」を使えばリリースなしで召喚可能。どうしても使おうと思えば、使えないこともない。

アニメにおいて

アニメGXの十代VSアナシス戦でアナシスが使用している。
「伝説の都 アトランティス」によって生け贄無しで召喚され、「魚雷魚」と「砲弾ヤリ貝」を生け贄に効果を使用した。その後、「E・HERO サンダー・ジャイアント」の効果で破壊されたが、「浅すぎた墓穴」で復活し、「海竜-ダイダロス」の生け贄となった。
攻撃名は「キラー・ホエール・キャノン」。

OCG以外の関連カード

OCG化されていない、あるいはOCG化の際に改変されて「海」との関連が失われてしまった、(元)「海」の関連カードたち。OCG化済みのものはともかく、未OCGのものは登場に期待してみるのもいいかもしれない。

海竜神

前述の通り、梶木が使用したモンスター。原作ではレベル6であり、「海」の範囲を広げる特殊能力を持っていた。
読みは「リバイアサン」。

バトルシティ編ではフィールドには出なかったがデッキに投入されていたようで、城之内とのデュエルで「要塞クジラ」とともにアンティに指定されている。ただし、実際のやり取りではこのカードの代わりに「伝説のフィッシャーマン」が譲渡された。


非OCG準拠のゲーム「デュエルモンスターズ」シリーズでは、原作の再現として、フィールドを「海」に変える能力を持っていた。OCGの「海神の巫女」に近い効果だが、そちらとは違い攻撃力変動もしっかりと働く。
バージョン別に販売されたDM4では遊戯デッキでのみ使用可能。


「BOOSTER6」(1999年12月1日発売)でOCGに登場。

通常モンスター
星5/水属性/海竜族/ATK 1800/DEF 1500
海の主と呼ばれる海のドラゴン。
津波をおこして全てを飲み込む。

「海」と何の関連もない通常モンスターにされてしまった。
「伝説の都 アトランティス」を使えば一応下級モンスター扱いにできるので、全く使えないこともないのが救い。しかし、それならばほかにもっと強力なモンスターがたくさんいる。「暗黒の海竜兵」に至ってはレベル4である以外このカードと全く同じステータス。梶木のファンデッキでもない限りこのカードを優先する意義はない。

永遠の渇水

OCGでは「Vol.4」(1999年7月22日発売)で登場。

通常魔法
フィールド上の魚族モンスターは、すべて破壊される。

魚族専用メタ。第5期終盤で「超古深海王シーラカンス」が登場するまで魚族サポートが「海」1枚しか存在しなかった状況で、なぜか専用メタカードはしっかり存在した(そして、唯一の魚族だけを指定するカードだった)。

そもそも魚族自体がメジャーな種族でないことから、ほかの種族メタと比べても使える場面が少ない。一応、今後魚族が隆盛したときのために、こんなカードが存在することは覚えておいてもよいかもしれない。


OCGでは「海」とは無関係だが、ゲーム「真デュエルモンスターズ」では、「ブラック・ホール」と「海」の融合でこのカードを作り出すことができた。

E・HERO オーシャン

漫画GXで十代と紅葉が使用するモンスター。

星4/ATK 1500/DEF 1200
場に「海」が発動している時、プレイヤーに直接攻撃ができる

OCGの「水陸両用バグロス Mk-3」と同じような効果を持っていた。
しかし、十代も紅葉も「海」は使用しておらず、対戦相手にも「海」を使用するプレイヤーはいなかったため、一度も効果が適用されていない。

OCGでは、自分スタンバイフェイズ時にフィールド・墓地から「HERO」1体を手札に戻すという、全く別の効果に改変された。そのままOCG化されてもHEROとは全くシナジーがないので、HEROとしてはこれでいいのだが。

伝説のフィッシャーマン三世

アニメARC-Vで大漁旗鉄平が使用したモンスター。

効果モンスター
星7/水属性/戦士族/ATK 2500/DEF 2000
(1):自分フィールドの「伝説のフィッシャーマン」1体をリリースする事で、
このカードは手札・墓地から特殊召喚できる。
この効果で特殊召喚に成功した場合、
相手フィールドのモンスターを任意の数だけ選択して除外できる。
(2):相手がダメージを受ける場合、
このカードの効果で除外したモンスターを全て相手の墓地へ送って発動できる。
そのダメージは倍になる。
(3):フィールドに「海」が存在する限り、このカードは戦闘・効果では破壊されない。

オベリスク・フォースとのデュエルに乱入した際に使用。
「古代の機械参頭猟犬」3体を除外し、直後に墓地へ送ることで未知夫の「モンスター・パイ」の効果ダメージを2倍にするコンボを行ったが、除外モンスターを墓地に戻したことが仇となり、「古代の機械蘇生」でそのモンスターを蘇生されてしまい、敗北した。


「ディメンション・オブ・カオス」(2015年7月18日発売)でOCGに登場。

特殊召喚・効果モンスター
星7/水属性/戦士族/ATK 2500/DEF 2000
このカードは通常召喚できない。
自分フィールドの「伝説のフィッシャーマン」1体を
リリースした場合のみ特殊召喚できる。
(1):このカードが特殊召喚に成功した時に発動できる。
相手フィールドのモンスターを全て除外する。
このターンこのカードは攻撃できない。
(2):このカードは戦闘・効果では破壊されず、
魔法・罠カードの効果を受けない。
(3):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。
除外されている相手のカードを全て墓地に戻し、
このターン、相手が受ける戦闘・効果ダメージは1度だけ倍になる。

特殊召喚モンスターにされ、攻撃不可のデメリットが追加されている。除外から戻すカードは相手のカード全てとなっており、相手にアドバンテージを与える危険性が増している。破壊耐性は条件がなくなり強化されているが、その影響で「海」との関連は失われた。

単体では扱いにくい特定の上級モンスターを召喚条件として要求するため、出しにくいカードではあるが、その分相手の全体除外と、効果は強烈。「伝説のフィッシャーマン」の展開手段さえ用意できれば、別に「海」にこだわる必要はないが、「伝説の都 アトランティス」で「伝説のフィッシャーマン」を出しやすくなるので、併用する価値はある。

伝説のフィッシャーマン」の記事も参照。

アンカー・バインド(未OCG)

アニメGXにおいてオブライエンが所有していたカード。

通常魔法
フィールドが「海」の時、相手フィールド上の
表側守備表示の炎属性モンスターを全て破壊する。

「海」が存在するときだけ発動できる炎属性メタ。
デュエル外で、ファイヤーフォックス(「きつね火」?)を追い払うために使用した。彼のデッキと相性の良いカードではないため、銃型デュエルディスクの射出用カードだったのかもしれない。

内海(未OCG)

アニメARC-Vで大漁旗鉄平が使用したカード。

永続魔法
(1):フィールドゾーンにカードが
表側表示で存在する場合にこのカードを発動できる。
そのフィールド魔法カードを「海」としても扱う。
(2):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、自分の手札・フィールドの
水属性モンスターのレベルは1つ下がる。

フィールド魔法を「海」扱いにする。「海神の巫女」に近い効果だが、単体で「海」を用意できない代わりに、カード名を「海」にするので、「コダロス」などのコストに利用できる(アクションフィールドのルールでは不可能と思われるが)。また、「伝説の都 アトランティス」と同様のレベル低下効果も持つ。

オベリスク・フォースのデュエルに乱入した際に使用。
(2)の効果でレベルを下げることで、「伝説のフィッシャーマン」をリリースなしで召喚した。


アクションデュエルではルール上常にアクションフィールド用のフィールド魔法(上記の場合は「ワンダー・カルテット」)が存在しているため、それとの兼ね合いもあって使用されたカードか。
基本的には「伝説の都 アトランティス」で間に合うが、任意のフィールド魔法と共存させられる点や、永続魔法なので重ね掛けできるのは既存のOCG版「海」にはないポイント。

魔の海域レベル3(未OCG)

アニメGXでアナシスが使用したカード。

通常罠
「海」がフィールドに出ている時、発動可能。
このターン、通常召喚はレベルの合計が3になるようにしなければならない。
(通常召喚可能なモンスターならば、1体以上の通常召喚も可能)

テキストを読んでもピンとこない効果だが、作中の描写を見るに、このターン通常召喚の回数に制限がなくなる代わりに、そのレベルの合計を3に合わせなければならないというものだと思われる。レベル1なら3体出せると言うことになる。
「1体以上の通常召喚も可能」というのは「2体以上の通常召喚も可能」と読み替えたほうが分かりやすい。

十代VSアナシス戦でアナシスが使用。
「伝説の都 アトランティス」によるレベル低下を利用して、「魚雷魚」と「砲弾ヤリ貝」を召喚した。

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関連項目

  • 遊戯王
  • 伝説のフィッシャーマン
  • 遊戯王OCGカードリスト
  • 遊戯王関連項目の一覧

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