灼眼のシャナとは2002年から電撃文庫より刊行されている、高橋弥七郎著のライトノベルのこと。またこれを原作とするアニメ・漫画・ドラマCD・ゲームのこと。
概要
人間を喰うことで「いなかったこと」にする異世界の住人“紅世の徒”と、それを討つことでこの世のバランスを維持する元人間の異能者フレイムヘイズが、人間社会の裏に存在し戦い合う世界を舞台に、シャナと坂井悠二の成長と戦いと恋愛を交えて描かれる痛快娯楽アクション小説。
原作小説は21巻まで出版され(2010年11月現在)、累計800万部を越える人気作である。番外編を含めると24冊に達する。イラスト担当はいとうのいぢ。巻数表記がローマ数字のため、最近は表記がだいぶややこしいことになっている。
2005年10月にはアニメ化され、2期まで放映された。2010年10月にはアニメの再放送が決定した。
メディアミックスも広く展開しており、ドラマCD、ゲーム、漫画では、作者による公式外伝も存在する。
小説版
2002年11月に第1巻が発刊されて以来、9年巻に渡って刊行され続けている異例の長編作品である。
明らかに番外編というべきエピソード(「とむらいの鐘」編とか)が、番外編ではなく本編に含まれているため、いきなり前巻と繋がりの無い話が始まり読者を混乱させることがある。
原作中盤以降に入ると、シャナも悠二も殆ど登場しない巻も出てきたり、ラノベというより戦記物に近くなってきたり、固有名詞が増えて描写が難解になってきたり、登場人物が急激に増えたりするので何度か読み返す必要が出てくる。正直、読んでいると「これ本当にシャナか?」と思いたくなる。
全巻読んだ後に、wikipediaに載ってる登場人物一覧表を見ておくと良いかもしれない。
番外編に登場したキャラクターが、後になって登場することもある。
1巻と最新刊のイラストを見比べると、いとうのいぢの実力の伸び具合が分かるため面白い。シャナの顔など別人になっている。
アニメ版
原作とはキャラの性格・設定・ストーリー・デザインなどが大きく改変されており、基本的に原作とは別物と考えた方が良い作品である。これは、原作が21巻に達するほどの異例な長編小説であり、アニメの1期と2期の放送期間中(2005年-2008年)はまだ最終ボスすら登場しておらず、なおかつ、小説という形態上作者も即座に続編を発表することも出来ないという環境にあったため致し方のないことだった。
こうしたことから、原作には全く存在しないアニメ版オリジナルのキャラクターや道具なども幾つも存在する。
「原作をアニメ化したもの」としての評価は微妙であるが、単純なアニメ作品としては十分に成功の域の作品であり、『灼眼のシャナ』の知名度を大きく広げた。
2007年までにTVシリーズが2シーズン制作放映され、劇場版も制作された。
2009年10月にはOVAが発売され、2010年10月から再放送された。
漫画版
漫画版は『月刊コミック電撃大王』にて現在好評連載中で、単行本は8巻まで出ている。原作にほぼ忠実な設定・ストーリー・デザインで評価は高いが、原作の長いストーリーをどの程度カバーできるかは不明である。
登場人物
メインキャラ
- シャナ - 声:ドラマCD堀江結衣/アニメ版釘宮理恵
- 主人公。元人間の異能者「フレイムヘイズ」の一人。
- 契約している紅世の王“天壌の劫火”アラストールのフレイムヘイズとしての称号は『炎髪灼眼の討ち手』。
- 元々名前は無かったが、坂井悠二により自分の持つ大太刀『贄殿遮那(にえとののしゃな)』から「シャナ」と名付けられ、「ずっと使って欲しい」彼の願いもあって、以後自分の名前にした。
- アニメ版ではツンデレを強調するためか、原作より態度がキツかったり、交友関係が狭かったり、性格が違う。頑張れ。
- 坂井悠二 - 声:ドラマCD森田成一/アニメ版日野聡
- もう一人の主人公。人間だった本物の坂井悠二はとっくに死亡しており、“紅世の徒”が人間を喰い殺し「いなかったこと」にした後、フレイムヘイズの追跡から逃れるために、
- 「いなかったこと」になることで生じる違和感の発生を一時的に遅らせるため、その喰い滓を加工して作ったトーチと呼ばれる人間の代替物。実は原作ではラスボスであり、原作後期ではシャナと一騎打ちを行うことになる。
- アニメ版ではヘタレなのに何故かモテモテというキャラ付けにされたらしく、トーチが消費されることに怒ったり、足手纏いであることが分かってるのにシャナの戦闘を追いかけてて邪魔をしたり、シャナのフレイムヘイズとしての行動を否定したりと、原作とは真反対の行動をよく取ったりする。シャナが一目置く要因になった知恵を働かせる場面もカットされたり、女性に対しての配慮も無かったりするが、それでも原作より女性にモテる。
- “天壌の却火” アラストール - 声:ドラマCD大塚明夫/アニメ版江原正士
- シャナと契約している紅世の王。シャナを器にしている。本体をシャナの身の内に休眠させ、普段はペンダント型神器“コキュートス”に意思のみを表出させている。
- シャナの育ての親の一人であり、かなり親馬鹿。
その他のキャラクター
- 吉田一美 - 声:川澄綾子
- 坂井悠二の同級生。入学式に優しくされた事で坂井悠二に好意を持っている。
- アニメ版では出番は増えたが、戦闘能力を持っていないため、そのほぼ全てで単なる足手纏いになってしまっている。そしてアニメ版のオマケ「灼眼のしゃなたん」ではブラック吉田として覚醒を遂げた。
- 池速人 - 声:野島裕史
- 坂井悠二の親友。頭も気も回る頼りがいのあるナイスガイで通称「メガネマン」 と呼ばれている。
- しかし、巻を経るごとに出番が無くなっていくと言う不幸なキャラ。
- アニメ版では最初から出番が少ない。そして失敗の多いギャグキャラクターになった。
- マージョリー・ドー- 声:生天目仁美
- 元人間の異能者「フレイムヘイズ」の一人。
- 契約している紅世の王“蹂躙の爪牙”マルコシアスのフレイムヘイズとしての称号は『弔詞の詠み手』。
- 目鼻に穴の空いた、ずんぐりむっくりな獣の炎の衣『トーガ』を纏う。アニメ版ではトーガが目鼻や舌もあるリアル獣のようになっており、当然原作のように着ぐるみのように口から顔を出すシーンは無い。
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- ヴィルヘルミナ・カルメル - 声:伊藤静
- 元人間の異能者「フレイムヘイズ」の一人。
- 契約している紅世の王“夢幻の冠帯”ティアマトーのフレイムヘイズとしての称号は『万条の仕手』。
- 近接格闘の達人。本人の技量に加え、仮面から鬣のように噴出する強化されたリボンを操る事で、力任せの攻撃は一切通じない戦技無双の投げ技を得意とする。アニメ版では投げ技を使わず、リボンを手に持って突撃といった戦法も使う。
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- ”頂の座” ヘカテー - 声:能登麻美子
- 紅世の王。“徒”の大組織[仮装舞踏会]の幹部『三柱臣』の一人。少女の姿をしているが数千歳以上。
- 巫女としての職務以外にあまり興味・関心を持たない性格で、無感情・無関心な印象を与えるが、職務怠慢な同僚に嫌味を言ったり、超の付く変人で多くの者に厄介者扱いをされてる“徒”を「おじさま」と慕ったりと、芯はしっかりしている。
- アニメ版では「からっぽ」な性格・設定になっており、空虚な過去しか持たず、莫大な器を持っていても満たされないことから、満たされることを望んでいるという、もはや名前が同じな別人ともいえるキャラクターになっている。でも出番は増えた。
アニメ版の主な楽曲
- 灼眼のシャナ
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- 緋色の空 - オープニング(1 - 16話)
- 歌:川田まみ / 作詞:川田まみ、作曲・編曲:中沢伴行
- being - オープニング(17 - 24話)
- 歌:KOTOKO / 作詞・作曲:KOTOKO、編曲:高瀬一矢
- 灼眼のシャナII
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- JOINT - オープニング(1 - 15話)
- 歌:川田まみ / 作詞:川田まみ、作曲:中沢伴行、編曲:中沢伴行・尾崎武士
- BLAZE - オープニング(16 - 24話)
- 歌:KOTOKO / 作詞:KOTOKO、作曲・編曲:高瀬一矢
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関連項目
- 小説作品一覧
- アニメ作品一覧
- ライトノベル
- 釘宮病
- メロンパン
- ツンデレ
- 灼眼のシャナⅡ(second)