王の帰還(The Return of the King)とは、J・R・R・トールキン著『指輪物語(The Lord of the Rings)』の最終章である。
概要
第一部「旅の仲間」、第二部「二つの塔」に続く『指輪物語』の第三部であり、物語全体の完結編に相当する。本作では主として人間の国ゴンドールにおける冥王の軍勢との決戦、指輪所持者の探索行の最終行程が描かれる。
2003年にはピーター・ジャクソンらによって映画化され、映画史に残るヒット作となった。宣伝も多くされたので「王の帰還」と聞けばこちらの映画を連想する人も多いかもしれない。
ちなみに「指輪物語」はもともとは一つの小説として書かれたものであったため、「王の帰還」という副題は出版時になってつけられたものである。なお、トールキン教授はこのタイトルを使うことにネタバレになってしまうかもしれないとして消極的であった。
登場人物
括弧内は2003年の映画版の役者と吹き替え声優。
- フロド・バギンズ(イライジャ・ウッド/浪川大輔)
- ホビット。指輪の運び手。
- サムワイズ・ギャムジー(ショーン・アスティン/谷田真吾)
- ホビット。フロドの従者。
- ペレグリン・トゥック/ピピン(ビリー・ボイド/飯泉征貴)
- ホビット。ゴンドールとともにゴンドールの首都ミナス・ティリスで戦う。
- メリアドク・ブランディバック/メリー(ドミニク・モナハン/村治学)
- ホビット。ローハン軍と行動をともにする。
- ガンダルフ(イアン・マッケラン/有川博)
- 魔法使。ゴンドールではミスランディアとも呼ばれる。
- アラゴルン(ヴィゴ・モーテンセン/大塚芳忠)
- ゴンドール初代国王の末裔。ゴンドール救援のため、「死者の道」を進む。
- ギムリ(ジョン・リス=デイヴィス/内海賢二)
- ドワーフ。アラゴルンと行動をともにする。
- レゴラス(オーランド・ブルーム/平川大輔)
- エルフ。アラゴルンと行動をともにする。
- ファラミア(デビッド・ウェナム/宮本充)
- ゴンドールの執政デネソールの次男でゴンドールの大将。「旅の仲間」の一人ボロミアの弟。
- デネソール(ジョン・ノーブル/勝部演之)
- ゴンドールの執政。ゴンドールでは王は千年近くに渡り不在が続き、執政が最高権力者となっている。
- セオデン(バーナード・ヒル/佐々木勝彦)
- ローハン国王。先祖代々に渡るゴンドールの同盟者。
- エオメル(カール・アーバン/山寺宏一)
- セオデンの甥。ローハンの騎士軍団(エオレド)の一つを指揮する。
- エオウィン(ミランダ・オットー/本田貴子)
- セオデンの姪で、エオメルの妹。
- ガラドリエル(ケイト・ブランシェット/塩田朋子)
- エルフ。中つ国で最も高貴な上のエルフで、ロスロリアンの領主。
- エルロンド(ヒューゴ・ウィーヴィング/菅生隆之)
- エルフ。裂け谷の領主で、中つ国の賢者の一人。
- アルウェン(リヴ・タイラー/坪井木の実)
- エルロンドの娘。ガラドリエルの孫でもある。
- グリマ(ブラッド・ドゥーリフ/金尾哲夫)
- ローハン人。王の側に仕えるが、サルマンの手下でもある。
- サルマン(クリストファー・リー/家弓家正)
- 魔法使。サウロンに協力する。
- ビルボ・バギンズ(イアン・ホルム/山野史人)
- ホビット。フロドの養父で、指輪の発見者。
- ゴラム/ゴクリ(アンディ・サーキス/長島雄一)
- ビルボ以前の指輪所持者。フロドをモルドールへと導く。
- アングマールの魔王(ローレンス・マコーレ/小林清志)
- 指輪の幽鬼。モルドール軍の総大将としてミナス・ティリスを攻撃した。
- サウロン
- 冥王。指輪の王にしてモルドールの統治者。中つ国を支配するため、人間の最後の希望ゴンドールを襲う。
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関連項目
- J・R・R・トールキン
- 指輪物語
- ロード・オブ・ザ・リング
- ホビットの冒険
- シルマリルの物語
- 終わらざりし物語