瑞穂(艦これ)とは、大日本帝国海軍に所属した水上機母艦「瑞穂」をモデルとした、ブラウザゲーム「艦隊これくしょん~艦これ~」に登場する艦娘の1人である。
担当声優は石上静香、担当イラストレーターはアキラ氏。
2015年8月10日より開始された夏イベント「反撃!第二次SN作戦」にて先行実装された水上機母艦。
入手経路はE-3「激突!第二次南太平洋海戦」のボスドロップのみで、海域突破報酬ではないので要注意。その確率は約2~5%ほどだと言われているが、甲だろうが丙だろうが難易度に関係なくドロップする。そのため瑞穂を狙う提督は多いが、かなりドロップしにくいため屍が山のように連なっている。ちなみにドロップはS勝利限定。
ドロップ率は甲>乙>丙で、難易度が上がれば上がるほど瑞穂が出やすくなっている。ただし甲で挑むと、水母棲姫が空母棲鬼を2体引き連れてくるためS勝利が難しくなる難点がある。艦隊の強さに覚えがあり、決戦支援も惜しみなく出せるのなら甲、多少確率を下げててもS勝利を狙いたいなら乙、丙が望ましいだろう。
そしてイベントの終了により、入手経路は完全に断たれた、と同時に期間限定の浴衣グラフィックが実装された。
ちなみに水母棲姫が出現するマスのみでのドロップ、互いに容姿が似ている事から水母棲姫との関連性が疑われている。水母棲姫は瑞穂が深海棲艦化した姿?
長髪にお下げの髪型で、なんと砲身が三宝の上に添えられている。いかにも神事に出ていそうな装束に身を包んでいて、非常に丁寧な言葉遣いで喋る。自分が鈍足である事を気にしているらしく、他の艦娘にゆっくり行ってくれるようお願いする一面が見える。実際、瑞穂は18ノットしか出せないのだがゲーム中では何故か高速である(低速と高速の境目は28ノットである)。これは運営の設定ミスだったようで、イベント終了直後の9月7日のアプデで低速に修正された。
初期状態で零式水上観測機を持ってくる貴重な艦娘。大和、武蔵に続いて3人目である。偵察機と間違えて廃棄しないよう提督諸氏は注意しよう。
提督に対しては非常に好意的。セクハラをしても「気を使ってくれて嬉しい」と返すという、榛名のような優しい性格をしている。ディーゼルエンジンの故障に悩まされた事を気にしているらしく、図鑑の自己紹介でも気にする発言をする。そのためか、同じくディーゼルエンジンの不調に悩まされた大鯨と似通った台詞が幾つかある。
瑞穂の性能は、従来の水母である千歳甲と比べて、火力(+16)、装甲(+9)、対空(+10)、搭載数(+8)など多くの面で千歳型を凌駕している。より戦闘に向いた性能を獲得したと言えよう。代わりに若干燃費が悪化している。
軍艦としては最初に撃沈されたためか、運の数値は9と低め。
一方で特筆すべき点として、異常なほど索敵値が高い。その数値は最大で92という、蒼龍や利根型を凌駕するクリーチャーっぷり。そのため索敵値が要求される3-5やイベント海域での活躍が期待される。
ワシントンおよびロンドン条約で、米英に対し不利な制限を課せられた帝國海軍は、秘密兵器「甲標的」を搭載する母艦を欲していた。そのため海軍は1933年に第二次補充計画を策定。このうち水上機母艦乙の仮称を付けられた艦が、後に瑞穂として生まれる事になる。
1937年5月1日に兵庫県の川崎重工神戸造船所にて起工、1938年5月16日に進水。しかしここで神戸の大水害に巻き込まれて竣工が遅れる。1939年2月25日、無事に竣工に漕ぎ着けた。佐世保鎮守府に編入。同時期に千歳や千代田も建造されている。
排水量1万2150トン、補給用燃料搭載量3348トン、航続距離8000海里、乗員689人。40口径89式12.7センチ連装高角砲3基、96式25ミリ連装機銃10基を装備。搭載機は95式水上偵察機24機+予備の8機である。
水上機母艦として建造されたためロンドン条約の制限外となり、1万トン以上の巨体となった。
千歳や千代田とは違い、瑞穂にはディーゼルエンジンが搭載された。燃費や経済性に優れる反面、故障が多く信頼性に欠ける代物で、潜水母艦大鯨と同じように故障で悩まされた。竣工当時、計画速力は22ノットであったが、18ノットしか出せず故障も頻発したため修理に2年近くの月日を要した。
この時、建造中だった戦艦大和にディーゼルエンジンを搭載する計画があったが、瑞穂が酷い有様だったため、機関を全てタービンエンジンにしたという小話がある。
千歳型と似たような形をしているが、瑞穂はディーゼルエンジン搭載のため煙突が無い。この点で見分ける事が可能である。また、千歳型と比べて格納庫がやや拡充されており、燃料タンクも増大されている。この事によりガソリン搭載量が270トンに増加した(千歳型の搭載量は200トン)。
瑞穂は竣工後、ただちに第四艦隊第十二戦隊へと編入され、9機の搭載機(九四式水偵と九五式水偵)を積載して青島方面へ出撃している。1940年2月5日からは予備艦となり、横須賀工廠で機関の修理を始めた。この時の改修で、ある程度の問題は解決したが未だ常時全力発揮が出来ないという問題を抱えていた。そしてこの改修の際にドイツから輸入したハイン幕装置を艦尾に設置。この装置は、船の航行を止めずに水上機を回収できる画期的な物であったが、安全な水偵の吊り上げが出来ない事と、実験的な導入に過ぎない事からあまり活用されなかったという。
ちなみにゲームでは甲標的を搭載可能だが、実際は速力の問題から甲標的は積み込まれなかった。
1940年6月1日、連合艦隊所属となる。12月10日には横須賀を出港し、南支・海南島・仏印にて作戦行動を行う。翌年2月21日、作戦を終えて佐世保へ帰還する。
機関の問題が解決したのは1941年に入ってからだった。
1941年4月、艦隊演習で雨天飛行をしていたパイロットが1名行方不明になる。後に殉死と判定された。
続いて同年10月25日には、瑞穂所属の零式艦上観測機が訓練中に空中分解を起こし、パイロットが殉死する悲劇に見舞われた。当時、零観は新鋭機で、瑞穂の居る第十一航空戦隊が初の配備先であった。射出時に上翼中央部にシワが寄っていたようで、それが原因で空中分解をしたと推測された。このため零観は一度、全機が航空技術廠へ空輸され補強が施された。
開戦の気運が高まる11月27日、寺島水道を出港し12月2日にパラオへ到着。
そして同年12月8日には大東亜戦争が勃発。瑞穂は第十一航空戦隊の旗艦としてパラオを出撃。南方作戦に挑む陸軍を支援するため、8日から16日にかけてフィリピンの米軍を水偵で攻撃。のべ出撃機数は零観81機、九四式水偵7機だった。続いてルソン島南端のレガスビーを攻撃し、上陸した陸軍の部隊を援護した。その後、17日にラモン湾上陸作戦に参加。
年が変わって1942年1月にはメナド、ケンダリー、アンボンの攻略作戦に参加。1月11日、スラウェシ島バンカ泊地にて大型飛行艇9機と爆撃機4機と交戦。艦載の零観を発進させ、爆撃機2機を撃墜する戦果を挙げるも零観3機を喪失した。
2月にはマカッサル攻略、バンジェルマシン攻略、スラバヤ占領、チモール島クーパン上陸作戦を支援。その途中、瑞穂所属の零式艦上観測機がメナド制圧に向かう友軍の九十六式双発輸送機を誤射し、挙句撃墜してしまう事故が発生。搭乗員5名と降下兵12名全員が戦死。
3月1日、スラバヤ沖海戦に参戦するも、既に主要海戦は終結しており日本の勝利が決していた。瑞穂は千歳とともに爆装した艦載機を発進させ、カリマタ海峡で敗走する米駆逐艦「ポープ」を爆撃した。
一連の攻略作戦で、偵察機パイロット1名が戦死。
陸軍の支援を終えた瑞穂はダバオを経由して、1942年3月28日に横須賀へ入港。機関の改修を受ける事になり、入渠する。工事が続く4月20日、ドゥーリットル空襲に遭遇。横須賀軍港にB-25が襲来し、瑞穂は無事だったものの傍で改修工事を受けていた大鯨に爆弾が命中するなどの被害が出た。その後、空襲を行った米機動部隊を追撃する艦隊が編成されたが、機関の工事中だったためか横須賀にいるにも関わらず瑞穂は編入されなかった。
この改修でようやく殆どの問題点が解決され、瀬戸内海西部の柱島へ向けて回航。
その途上の5月2日、御前崎沖にて米潜水艦「ドラム」の雷撃を受けて炎上。火災自体は鎮火に成功したが、浸水によって傾斜が激しくなり転覆。そのまま沈没してしまった。機密区画の中央隔壁に被雷した事が致命傷になったという。
乗組員101名が運命を共にした。瑞穂は菊の御紋を戴いた「軍艦」であり、これが軍艦の初喪失となった。生存者は、救助に来た重巡「高雄」「摩耶」によって救出されている。1942年5月20日、除籍。
| 2015年夏イベント『反撃!第二次SN作戦』 新規実装艦娘 |
| 白露型駆逐艦 - 海風 江風 伊・Maesttrale級駆逐艦 - Libeccio(リベッチオ) 夕雲型駆逐艦 - 風雲 秋月型駆逐艦 - 照月 瑞穂型水上機母艦 - 瑞穂 改風早型給油艦 - 速吸 |
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最終更新:2025/12/15(月) 20:00
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