砕月 (ココ&さつき が てんこもり's 作業妨害Remix) 単語

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砕月 (ココ&さつき が てんこもり's 作業妨害Remix)』とは、東方Projectの楽曲『砕月』のアレンジ楽曲である。

概要

同人ゲームを中心に展開するマルチメディアコンテンツ『東方Project』の楽曲のひとつ『砕月』のボーカルアレンジ楽曲。

同人サークル「あすとらるTrip」により制作された東方Projectの二次創作ドラマCD、『幻想郷ミソギバライ』に収録された、同CDのEDテーマ曲。Disc 2の4トラック目。同CDはコミックマーケット76にて2009年8月15日に頒布されている。

原曲『砕月』の作曲者はU2(あきやまうに)氏。本アレンジ楽曲の編曲&作曲は「さつき が てんこもり」氏、ボーカルは「ココ」氏。

「砕月」は「東方Project」の第7.5作目『東方萃夢想 ~ Immaterial and Missing Power.』で用いられた楽曲。殆どの場合同作の最終対戦キャラクター「伊吹萃香」との対戦前に流れる[1]ため、彼女のテーマソングのひとつとして扱われている。

このアレンジ楽曲においても「伊吹萃香」にスポットを当てた歌詞になっており、彼女の種族である「鬼」や好物である酒、二つ名やスペルカードにある「百鬼夜行」に関連した言葉が多い。

ハイテンションかつ、突然「鬼ヶ島国際鬼サミット」のナレーションが始まるなどギャグ調の楽曲である。だが「夕闇がこの場所を包むから」「今日も夜の帳が降りるから」などの歌詞から始まる箇所は「かくれんぼ」などに使われる言葉を用いつつ人と鬼の関係などに触れており、少し寂しげな雰囲気も漂わせる。

歌詞

『幻想郷ミソギバライ』の公式サイトには本楽曲について「編曲&作曲:さつき が てんこもり ボーカル:ココ」とあるのみで、作詞者は明記されていない。だがこの不明な作詞者に著作権があると思われ、ここに全体を記載するのは差し控える。

そもそも本記事編集者は『幻想郷ミソギバライ』を所持していないので、付属ブックレットなどに記載があるかもしれない公式の歌詞を閲覧できていない。インターネット上で歌詞の一部で検索すると歌詞を掲載しているサイトも多いが、それらも公式の歌詞を参照しているかどうかは不確かである。

ただし一部のフレーズのみ解説する。上記の理由から、耳で聴きとったものであり、文字表記などが公式表記と異なっている可能性あり。

じゃぱにーずごぶりん
なぜか英語。japanese goblin、「日本の小鬼」か。「鬼」は「ogre」「demon」「devil」と翻訳されるか「oni」とそのままアルファベット表記されることが多いが、小人/小鬼を指す「ゴブリン」を使っている。伊吹萃香が小柄な少女の姿をしているためか。
桂の高跳び鬼殺し(けいのたかとびおにごろし)
「鬼殺し」という将棋の戦法があり、その戦法においては桂馬を五段目に進める(高跳びさせる)ことから。また、このように桂馬(桂)を動かすと相手の歩兵(歩)に取られることが多いことを言う将棋格言「桂の高跳び歩の餌食」にもかけている。
百鬼夜行
伊吹萃香の二つ名「萃(あつ)まる夢、幻、そして百鬼夜行」「小さな百鬼夜行」「疎雨の百鬼夜行」にあるフレーズ。彼女の用いるスペルカード「百万鬼夜行」もこの「百鬼夜行」のもじり。
夜に多数の鬼や妖怪が集まって行進することを言う言葉だが、伊吹萃香は分裂能力があるため一体でも百鬼夜行。
まだかな、もういいよ
子どものあそび「かくれんぼ」において、鬼役は目を隠して「もういいかい」と聴いて、隠れる役はまだ隠れる途中なら「まあだだよ」と返し、隠れ終わっていれば「もういいよ」と返す。自分(萃香)を鬼役に、人を隠れ役に見立てたものか。
カタシハヤ、エカセニクリニ
どちらも、百鬼夜行の難を逃れるための呪文と伝えられるものの一節。

Japanese Goblin

インターネットの英語圏ユーザーや動画SNS「TikTok」においては、「Japanese Goblin」、または「We are the japanese goblin」といった呼称で東方Projectのファン以外の間にも広まっている。

これは楽曲の最初の箇所かつ英語になっている歌詞「うぃーあーざじゃぱにーずごぶりん」をアルファベット表記したもの。

特に、2022年から2023年にかけてこの呼称の元にTikTokを中心に流行したとのこと。それ以前からも「Japanese Goblin」の呼称を用いたパロディ動画などは投稿されているので「2022年がこの呼称の始まり」というわけではないが。

Googleでの検索回数の推移を時系列的に確認することができるサイト「Google トレンド」を用いてこの言葉を調べてみると、2022年3月に急激に検索数が伸びている。このあたりで流行するきっかけとなった何かがあったかと思われる。

インターネットミームについて解説する英語サイト「Know Your Meme」によれば、2022年3月11日にFacebookに、ヒップホップミュージシャン「Kendrick Lamar」による楽曲『HUMBLE』とのマッシュアップバージョンが投稿されていて人気を博していたそう(既にその動画は閲覧できない)。

だが、YouTubeにはその1日前の2022年3月10日に『HUMBLE』とのマッシュアップバージョンが既に投稿されている。こちらがFacebookに転載されたものだったのかもしれない。

源流がなんであったかはともかく、後述するVTuber「白上フブキ」氏による本楽曲の歌唱音源を別の楽曲『Unwelcome School』とマッシュアップしたものや、アレンジしつつ「歌ってみた」動画など、多くの動画が2022年~2023年にかけてTikTokに作成・投稿されていたようだ。

楽曲制作者の「さつき が てんこもり」氏のところにはこの流行の影響でインスト音源の問い合わせが多数届いたとのことで、2023年にそれらの要望に応えてインスト音源を公開したりしている。

関連動画

「裸足D」氏によるDance×Mixer動画

「吉都 蒼太(裸足D)」氏により2011年1月1日にニコニコ動画に投稿された、3Dキャラクターダンス映像制作ソフト「Dance×Mixer」を用いて作成された動画。

そのかわいさで人気を集め、再生回数は投稿されてから10年後の2021年に100万再生を突破した。

「さつき が てんこもり」氏も、投稿された当日に「かわえー!」と反応している。

VTuber「白上フブキ」氏による「歌ってみた」動画

VTuberグループ「ホロライブ」に所属する「白上フブキ」氏が2020年4月27日にTwitterに投稿した「歌ってみた」動画。

前述のように2022~2023年に本楽曲が流行したのを機に、2023年4月29日にはYouTubeやTikTokにも「白上フブキ」氏公式から投稿された。

「MTB」氏によるMMD動画

「MTB」氏により2021年11月16日にYouTubeに投稿された動画。上記の裸足D氏による動画を、3DCG制作ソフト「MikuMIkuDance」(略称MMD)にて再現リメイクしたもの。1277万回以上(2024年8月現在)と多くの回数再生されている。

日本語の動画タイトルは「【東方】裸足Dの砕月 作業妨害ver DxM3DPVダンスをMMDでリメイクしてみた」だが、英語タイトルが「WE ARE JAPANESE GOBLIN [MMD]」と設定されており[2]、また投稿者による英語字幕も用意されている。YouTubeに設定されている投稿者情報によると「MTB」氏はインドネシアのユーザーであるようで、日本語タイトルの方が後から追加されものであるよう。

この動画の英語タイトルが、本楽曲について「Japanese Goblin」の呼称が広まる手助けとなっているかもしれない。

使用されている伊吹萃香のMMDモデルはニコニ立体で配布されている以下のモデルであるようだ。これは「東方Project」原作シリーズの伊吹萃香そのものではなく、『魔理沙とアリスのクッキーKiss』という2010年2月にニコニコ動画に投稿されたボイスドラマ動画内で描かれたイラストをMMDモデル化したものらしい。

「やみん」氏による「歌ってみた」動画

ライブ配信者/VTuberである「やみん」氏が2023年6月15日にニコニコ動画とYouTubeとbilibiliに投稿した「歌ってみた」動画。

「やみん」氏は2017年に「さつき が てんこもり」氏のプロデュースで楽曲『シネシネファッキン』や『ウダツスタビライザー』を歌唱したことがある人物。

また、上記の「MTB」氏のMMD動画で用いられたモデルの由来である『魔理沙とアリスのクッキーKiss』内で伊吹萃香の声優を務めた人物でもあるとのこと。

関連リンク

関連項目

  • さつき が てんこもり
  • ココ(歌い手)
  • 砕月
  • 東方アレンジの一覧
  • japanese goblin

脚注

  1. *伊吹萃香自身をプレイヤーキャラクターにした時を除く
  2. *YouTubeの動画投稿者は、視聴者のブラウザの言語設定によって異なる動画タイトルを表示するように設定することができる
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