秋葉原通り魔事件とは、2008/06/08に秋葉原路上で発生した通り魔事件である。
2008/06/08の午後0時30頃、歩行者天国となっていた千代田区外神田のJR秋葉原駅近くに2t車が突っ込み、通行人を数人撥ねた後に車から降りた容疑者が、持っていたサバイバルナイフで次々と通行人を殺傷する。
この事件により7人が死亡、10人が重軽傷を負う。(6/8 20時現在)
東京・秋葉原で17人が死傷した無差別殺傷事件で、殺人未遂容疑で逮捕された加藤智大(ともひろ)容疑者(25)の犯行の全容が判明した。
トラックで5人をはねた加藤容疑者は、交差点に向かって走りながら、無言で次々と通行人に襲いかかり、交差点付近で12人をナイフで刺したという。この間、わずか1分程度だったという。警視庁は20日午後、死亡した7人に対する殺人容疑で加藤容疑者を再逮捕した。
同庁幹部によると、加藤容疑者は、歩行者天国が始まった直後の8日午後0時33分ごろ、レンタカーの2トントラックで交差点に突入。東京情報大2年川口隆裕さん(19)ら5人をはねた。約70メートル離れた路上でトラックを止めると、ダガーナイフを手に運転席を飛び出し、交差点に向かいながら、ビラ配りのアルバイトをしていた東京芸大4年武藤舞さん(21)ら3人を相次いで刺した。
交差点では100人以上が、はねられた5人を見守り、歩行者天国で交通整理をしていた万世橋署の丸山正市警部補(53)ら数人が救助にあたった。加藤容疑者は、その背後から丸山警部補ら3人をナイフで一刺しすると、今度は交差点を横切りながら群衆に突っ込み、さらに3人を刺した。
当初は交通事故と思い込んでいた通行人らも、異変に気づいて交差点から周囲へ逃げ始めたが、加藤容疑者は、そのうち、中央通り沿いにいた会社員宮本直樹さん(31)ら3人の背中にナイフを突き立てたという。
ナイフで襲われた被害者の多くは、興奮状態だったことに加え、刃先が鋭利だったことなどから、刺されたことに気づかず、体当たりされただけと思い込み、約50メートルも逃げた後に倒れ込んだ人もいたという。
(2008年6月20日14時37分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080620-OYT1T00459.htm
警視庁は20日、秋葉原の無差別殺傷事件の際、負傷者の救助に協力した69人のうち17人に感謝状を贈った。報道陣の取材に応じた3人は「とにかく助かってほしいという思い一つで必死だった」と、凄惨(せいさん)な現場での救助活動を振り返った。
大学職員の高橋幸子さん(42)は当時、夫と一緒に交差点付近にいた。事件を目撃した直後、がく然として体が動かなかったが、「夫から『数か月前に救命講習を受けたことを思い出せ』と言われ、ハッと気づいた」といい、その後、負傷者に駆け寄ったという。
救急救命医の山本明彦さん(36)は、秋葉原駅を出ると、サイレンの音を聞き、現場に駆け付けた。しかし、血だらけで横たわる負傷者に「一瞬、パニックになった」。普段はスタッフや医療器具がそろった病院での活動だが、「人や物資もないのに目の前に重篤な人がいる。想定も経験もしたことがない現場だった」と苦渋の表情を浮かべた。
秋葉原に遊びに来ていた海上自衛官の千葉翔悟さん(20)も、「気が動転していたのでよく思い出せない」としながら、「仕事柄、こういう時こそ役に立つべきと救護にあたった」と話した。
残る52人には順次、感謝状が贈られる。一方、加藤容疑者を逮捕した万世橋署秋葉原交番の荻野尚巡査部長(41)ら5人に警視総監賞が贈られることが決まった。
(2008年6月20日14時31分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080620-OYT1T00475.htm
福田首相は19日午後、17人が死傷した東京・秋葉原の無差別殺傷事件の現場を訪れ、献花台の前で手を合わせて犠牲者の冥福(めいふく)を祈った。
首相は厳しい表情で車から降りると、献花台の前で数秒間目を閉じて合掌し、一礼して立ち去った。訪問を事前に公表せず、滞在時間も1分足らずだったため、現場周辺の人もほとんど気づかなかった。
首相は同日夜、首相官邸で記者団に、「本当に残酷な事件だった。ああいうことを起こさないようにどうしたらいいか、いま一生懸命考えている。なるべく早く対応しなければいけない」と述べた。
(2008年6月19日21時20分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080619-OYT1T00678.htm
東京・秋葉原で17人が死傷した無差別殺傷事件で、殺害された東京芸大4年武藤舞さん(21)(東京都北区)が事件当時、携帯電話で110番通報していたことがわかった。
警視庁幹部によると、電話は同庁通信指令本部につながったが、武藤さんは警察官の問いかけに答えておらず、通報中にナイフで刺されたとみられる。
同庁幹部によると、武藤さんは事件が起きた8日午後0時33分ごろ、現場の交差点近くで、携帯電話販売店のアルバイトでビラを配っていた。加藤容疑者が運転する2トントラックが交差点の人込みに突っ込んだ後、車から降りてきた加藤容疑者に腹部を刺されたとみられる。
同庁で武藤さんの携帯電話の履歴を調べたところ、午後0時33分に110番通報していたことが判明。通話時間は6秒間あったものの、事件の内容などを伝えた様子はなく、無言のまま切れたという。
武藤さんを救急車に乗せた医師(44)によると、武藤さんは、刺された後もしばらく意識があり、友人の名前を繰り返し呼んでいたという。
(2008年6月19日12時22分)
東京・秋葉原で17人が死傷した無差別殺傷事件で、負傷者を介抱している最中にナイフで刺された警視庁万世橋署の丸山正市警部補(53)が、意識を失いかけながら、駆けつけた同僚署員に「(犯人は)あっちだ」と逃走方向を指さしていたことが分かった。
同僚署員は、騒然とする歩行者天国の人込みの中から加藤智大(ともひろ)容疑者(25)(殺人未遂容疑で逮捕)を見つけ出し、2分足らずで取り押さえた。丸山警部補は今も重体で、同僚らは回復を祈り続けている。
同庁幹部によると、丸山警部補は交通課に所属し、事件当日の8日は、現場の交差点近くで歩行者天国の交通整理をしていた。
加藤容疑者が運転する2トントラックが交差点の人込みに突っ込んだのは、午後0時33分ごろ。丸山警部補は、すぐに駆け寄って救助にあたったという。
その直後、ダガーナイフを構えた加藤容疑者が後ろから背中を一刺しした。傷は心臓近くまで達する深いものだったが、丸山警部補は意識を失いかけながらも、秋葉原交番から駆け付けた巡査部長(41)らに「あっちだ」と声を振り絞り、逃走方向を指さしたという。
丸山警部補の容体は依然、予断を許さない状態が続いており、同僚らは「犯人を取り逃がしてはならないという一念で行動したのだろう。今はとにかく回復してほしい」と話している。
(2008年6月19日03時07分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080618-OYT1T00922.htm
東京・秋葉原で17人が死傷した無差別殺傷事件で、殺人未遂容疑で逮捕された派遣社員加藤智大(ともひろ)容疑者(25)が、犯行前に交差点の周辺を少なくとも1周、トラックで走っていたことが分かった。
加藤容疑者は「できるだけ多くの人を殺したかった」と供述しており、「時間です」と携帯サイトに書き込んでから犯行に至るまでの23分間に、突入のタイミングを計りながら試走していたと警視庁はみている。同庁は強い殺意を裏付ける事実とみて、20日にも殺人容疑で加藤容疑者を再逮捕する方針。
加藤容疑者の供述や犯行直前まで投稿していた携帯サイトの書き込みによると、レンタカーの2トントラックが現場付近に到着したのは8日午前11時45分ごろ。正午に始まる歩行者天国まで、ディスカウントストアに立ち寄るなどして時間をつぶしていたという。午後0時10分には、「時間です」と、これから決行するかのような書き込みがあったが、実際にトラックが交差点に突っ込んだのは午後0時33分ごろだった。
この約23分間について、同庁で調べたところ、交差点の西約300メートルにあるマンションの防犯カメラに0時15分ごろ、加藤容疑者が運転していたトラックが現場に向けて走っている様子が映っていた。その後、加藤容疑者は一度、青信号で歩行者天国が中断している現場の交差点を通過していることが、交差点の防犯カメラで確認された。
さらに、交差点から北西約500メートルにあるビルの防犯カメラが0時24分ごろ、加藤容疑者のトラックを撮影していた。また、0時15分ごろの映像をとらえたマンションのカメラの前を、加藤容疑者のトラックが0時26分ごろに再び通過し、そのまま交差点に突っ込んだという。
トラックはスピードを落とさずに、通行人5人をはね、うち3人を死亡させた。さらに、計12人が、殺傷能力の高いダガーナイフで刺され、4人が死亡しており、同庁では、加藤容疑者に明確な殺意があったと判断、殺人未遂容疑での拘置期限の20日にも殺人容疑で再逮捕し、事件の全容解明を進める。
(2008年6月18日14時33分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080618-OYT1T00473.htm
東京・秋葉原で17人が死傷した無差別殺傷事件で、殺人未遂容疑で逮捕された加藤智大(ともひろ)容疑者(25)が運転するトラックは、時速40~50キロで現場の交差点に突入していたことが、警視庁の調べで分かった。
トラックは前にいた車の間を縫うように追い抜き、一気に交差点にいた5人をはねたという。
同庁幹部によると、防犯ビデオの映像から、加藤容疑者の2トントラックが交差点に突っ込んだのは、信号が黄色から赤に変わった直後。交差点手前に数台の車がいたが、右側から追い抜き、右折しようとした車を左側にかわし、交差点に突っ込んだ。ブレーキ跡はなく、同庁は減速しないまま進入したとみている。
はねられた5人のうち、2人はフロントガラスなどトラック前面部の直撃を受け、残る1人は体ごとひかれて死亡した。はねた後もブレーキを踏んだ様子はなく、そのまま約70メートル直進して止まったという。
(2008年6月18日05時23分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080618-OYT1T00026.htm
東京・秋葉原で17人が死傷した無差別殺傷事件で、殺人未遂容疑で逮捕された派遣社員加藤智大(ともひろ)容疑者(25)が、犯行当日の8日早朝、携帯サイトに書き込んだ「秋葉原で人を殺します」というタイトルの犯行予告について、「タイトルや車とナイフを使う手口は、犯行直前に書き換えたもの」と供述していることがわかった。
警視庁では、サイトへの接続履歴を検証し、書き換えられる前の内容を調べている。
サイトの掲示板には、8日午前5時21分、「秋葉原で人を殺します」というタイトルで、「車でつっこんで、車が使えなくなったらナイフを使います」と書かれていた。その後も静岡県の自宅からレンタカーのトラックで秋葉原に向かう様子を刻々と「実況中継」するように書き連ねていた。
同庁幹部によると、サイトの管理会社から接続履歴の提供を受けて分析したところ、タイトルと最初の書き込みの内容が書き換えられていたことが判明。このサイトは、投稿者本人ならば、書き込み時間を変えずに内容の編集ができるという。
書き換えは秋葉原に到着したとみられる8日午前11時45分前後で、他の部分は手を加えていないという。
一連の書き込みについて、加藤容疑者は「誰かが見て、自分を止めてほしかった」と供述しているが、同庁では、書き換えた意図について追及している。
(2008年6月17日03時13分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080617-OYT1T00163.htm
東京・秋葉原の無差別殺傷事件で、加藤智大(ともひろ)容疑者が犯行に使ったダガーナイフは、目立たないように刃の部分を黒く塗った「コンバット(戦闘用)・ダガー」と呼ばれるタイプだったことがわかった。
加藤容疑者を殺人未遂の現行犯で逮捕した警視庁万世橋署の巡査部長(41)は「追跡中はナイフを持っていることに気づかなかった」と話しており、同庁では、特殊なナイフが凶器になったことで周囲の人が気づきにくかったとみている。
同庁幹部によると、戦闘用は、殺傷能力が高いダガーナイフの中でも、ジャングルや夜間の「格闘戦」を想定して作られ、約13センチの刃の部分は、光の反射を抑えるため、黒くコーティングが施され、遠目から一見しただけでは刃物に見えないという。
(2008年6月17日03時13分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080617-OYT1T00065.htm
警察庁は16日、全国の警察本部に対し、東京・秋葉原の無差別殺傷事件に使われたダガーナイフの販売自粛を業者に要請するよう通達した。
政府が同日開いた犯罪対策閣僚会議でも、銃刀法改正も視野に規制を強化することを確認した。
銃刀法は刃渡り15センチ以上の刀や剣などは、所持する際の許可を義務づけているが、同15センチ未満のダガーナイフは規制対象外。「社会的有用性は希薄」として販売自粛要請に踏み切った。
また、ダガーナイフ以外にもサバイバルナイフなど殺傷力が高い刃物を販売する際には、身元や使用目的の確認を徹底し、記録を保存するよう要請。不審者が購入しようとした場合には警察への通報を求める。包丁やのこぎりなどの日用品や大工道具などは身元確認の対象から除外する。
経済産業省も同日、刃物の製造や卸売りなどの業界団体に対し、ダガーナイフの製造や販売、輸入を自粛するよう求めた。
(2008年6月16日21時15分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080616-OYT1T00639.htm
東京・秋葉原で17人が死傷した無差別殺傷事件で、殺人未遂容疑で逮捕された派遣社員加藤智大(ともひろ)容疑者(25)が、現場の交差点にトラックで突入してから警察官に取り押さえられるまでに、わずか約2分間しかかかっていなかったことがわかった。
加藤容疑者はトラックで5人をはねた後、ためらうことなく短時間でナイフで12人を刺しており、警視庁では強い殺意を裏付ける事実とみている。
同庁幹部によると、交差点に設置された防犯カメラの映像から、加藤容疑者が運転する2トントラックが、歩行者天国の人込みに突入したのは、8日午後0時33分ごろと判明。横断中の5人をはねた後、トラックは神田明神通りを東に約70メートル走って止まった。
加藤容疑者はすぐに運転席から降りると、ダガーナイフを手に交差点まで走って戻り、その間に男女3人を刺した。交差点では、はねられた人を介抱しようとした万世橋署員ら少なくとも6人を次々に刺し、逃げる人たちを中央通りの歩道沿いに走って追いかけながら刺し続けたという。
その後、追いかけてきた別の同署員に大声で「待て」と呼び止められたため、交差点から約60メートル離れた路上で立ち止まり、路地に追い込まれた末に取り押さえられた。現行犯逮捕の時間は午後0時35分だった。
署員が加藤容疑者と向かい合い、身柄を確保するまでに数十秒かかっており、警視庁では犯行時間は2分よりも短かったとみて詳しく調べている。
(2008年6月16日14時43分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080616-OYT1T00459.htm
17人が死傷した東京・秋葉原の無差別殺傷事件から15日で1週間が過ぎた。
事件当日にその場に居合わせ、けが人の応急処置にあたった埼玉県在住の樋口信也さん(35)はこの日、現場を訪れ、献花台の前で手を合わせた。
「まるで昨日のことのように感じる」
1週間前、買い物に訪れ、路地を曲がった樋口さんの目に飛び込んできたのは、路上にうつぶせで倒れた女性と、警察官に取り押さえられた加藤智大(ともひろ)容疑者(25)の姿だった。女性の衣服は血に染まり、脈拍も弱まっていた。
傷口に布を当てて止血しながら、警察官に連行される加藤容疑者の顔を見た。焦点の定まらない目、脱力したような表情。だが「どこにでもいる普通の若者にも見えた」とも振り返る。
報道などで加藤容疑者について知るにつれ、怒りとやりきれなさを感じる。「社会とのコミュニケーションがうまくとれず、疎外感を募らせていったのかもしれない。でも、完璧に幸せな人間なんていないのに」
先日、救助した女性が回復していると東京消防庁から連絡を受けた。「改めて、身勝手な犯行で大切な人を傷つけられたり失ったりした人々を思い、憤りで一杯になった」と話す。
この日は、事件を受け、35年間続いた歩行者天国が初めて中止となった日曜日。車の行き交う交差点を見ながら樋口さんは「事件の印象が強くて、違う場所に見えるのが寂しい」と話した。
(2008年6月15日22時55分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080615-OYT1T00560.htm
東京・秋葉原で17人が死傷した無差別殺傷事件で、殺人未遂容疑で逮捕された加藤智大(ともひろ)容疑者(25)が、警視庁の調べに対し、「殺害までの計画は立てていたが、その後のことは頭になかった」と供述していることがわかった。
同庁幹部によると加藤容疑者は、事前に殺傷能力の高いナイフを用意したり、歩行者天国に合わせて計画を実行に移したりしていたが、事件後のことについては「どうするかまでは考えていなかった」と供述。万世橋署員らに現行犯逮捕された際も、暴れたり、叫んだりした様子はなく、逃げるそぶりも見せなかったという。
一方で、所持品や自宅の捜索で遺書などは見当たらず、自殺する意思もなかったとみられる。
加藤容疑者はこれまでの調べに、「世の中が嫌になった。生活に疲れた」と供述しており、高校入学後、思い通りにいかない自らの境遇に嫌気が差したことや、リストラを進める派遣先への不満などを話しているという。
(2008年6月14日22時15分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080614-OYT1T00637.htm
東京・秋葉原で17人が死傷した無差別殺傷事件で、殺人未遂容疑で逮捕された派遣社員加藤智大(ともひろ)容疑者(25)が、事件数日前、リストラを進める派遣先に対し、「トラックを借りて工場を封鎖し、嫌がらせをしたい」と同僚に話していたことがわかった。
犯行の際と同様、トラックを悪用しようとしていることから、警視庁では、事件への伏線の可能性もあるとみて調べている。
派遣先の自動車組み立て工場(静岡県裾野市)の同僚男性によると、加藤容疑者は今月上旬、工場の休憩室で、派遣社員のリストラを話題に挙げ、「4トントラックを工場の前に横付けして入り口を封鎖してやろうか」と話したという。リストラの情報が工場内で広まった際、加藤容疑者がひどく動揺したことを知っていた同僚は、「冗談には思えなかった」と話している。
加藤容疑者は携帯サイトの掲示板に、事件前日の7日、レンタカー店から2トントラックを借りた経緯について、「大きいのがなかったら普通のでいいや できれば4tが良かったんだけど」と書き込んでいた。
(2008年6月14日03時03分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080613-OYT1T00832.htm
インターネットのポータル(玄関)サイト最大手のヤフーは13日、東京・秋葉原で17人が死傷した無差別殺傷事件で凶器として使われたダガーナイフの取り扱いを、運営するショッピングとオークションの両サイトで全面禁止した。
ヤフーは8日の事件発生を受け、11日に両サイトで物品を販売している全事業者に対してメールで注意喚起し、ナイフ販売時の身元確認の徹底などを求めていた。しかし、ダガーナイフは殺傷能力が高く、日常的に使われるものではないことから取り扱い禁止を決めた。
これまでヤフーの両サイトでは計13点が掲載されていたが、13日夜までにすべて販売を停止したという。
(2008年6月13日22時33分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080613-OYT1T00744.htm
東京・秋葉原で17人が死傷した無差別殺傷事件で、ナイフで襲われた12人のうち少なくとも6人が交差点内で刺された疑いが強いことが警視庁の調べでわかった。
しかし、襲われた状況の詳細については、殺人未遂容疑で逮捕された派遣社員加藤智大(ともひろ)容疑者(25)の記憶があいまいなため、特定が難航。
同庁では殺人容疑の立件に向け、加藤容疑者の立ち会いのもと、別の場所に現場の歩行者天国を再現して、実況見分を行う方針。
同庁幹部によると、加藤容疑者は8日午後0時30分ごろ、2トントラックで千代田区外神田1の交差点の人込みに突っ込み、通行人5人をはねた後、殺傷能力が高いダガーナイフで12人を刺した。
約5分後、万世橋署員に取り押さえられ、その直前に刺した女性(24)に対する殺人未遂の現行犯で逮捕された。
救急隊員の証言や防犯ビデオの映像などから、同庁では、これまでに死亡した調理師松井満さん(33)ら、少なくとも6人が交差点内で刺された可能性が高いと判断。いずれも無抵抗で、腹や背中をナイフで一刺しされていたという。
その後、加藤容疑者は、交差点から逃げる通行人を中央通り沿いに追跡して刺し続けていたが、調べに対し、「警察官を含む数人を刺したことは覚えているが、興奮していたので、その後のことはよく分からない」と供述しているという。
同庁幹部によると、交差点から南へ約70メートル離れた場所で倒れ、死亡した会社員宮本直樹さん(31)や、逮捕直前に刺された女性ら数人は、刺された後、走って逃げる途中で倒れたとみられ、どの場所で襲われたか分からないという。交差点内で刺されたとされる6人についても、誰が最初に刺されたか判明していない。
事件当時、交差点付近には数百人がいたとされるが、名乗り出てくる目撃者は少なく、同庁では、目撃者に協力を呼び掛けている。
(2008年6月13日14時32分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080613-OYT1T00504.htm
東京都公安委員会は13日、秋葉原の歩行者天国を15日から当面の間、休止することを決定した。
無差別殺傷事件を受け、対応を協議していた千代田区や地元町会、万世橋署などが12日、「当面は休止すべき」とした要望書を都公安委に提出していた。
(2008年6月13日11時29分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080613-OYT1T00335.htm
東京・秋葉原の無差別殺傷事件以降、警察に「インターネット上に犯罪予告が書き込まれている」という情報が次々と寄せられている。
事件翌日の9日から12日までに警視庁に寄せられた情報は100件超で、事件前4日間の約10倍に上った。同庁では掲示板に同様の犯行をほのめかす書き込みをした男を山形県警に通報、同県警は12日、同県天童市中里、団体職員大木琢也容疑者(29)を威力業務妨害の容疑で逮捕した。
発表によると、大木容疑者は8日午後10時過ぎ、自宅のパソコンから掲示板サイト「2ちゃんねる」に、山形市内の楽器店の名前を挙げて「トラックで突っ込んでやる!」などと書き込み、同店の業務を妨害した疑い。「秋葉原の事件のニュースを見て、まねをして書き込んだ」などと供述している。
警視庁によると、同庁のホームページにメールで届けられたり、110番通報されたりした「犯罪予告」情報は事件前は1日2~3件だったが、加藤智大容疑者(25)が、携帯電話サイトに犯行予告をしていたことが明らかになった9日から急増。「原宿で連続殺人をする」「13日に渋谷で人を殺す」などの繁華街を狙ったもののほか、「秋葉原で加藤(容疑者)より多い10人殺す」といった書き込みもあったという。
同庁幹部は「事件を模倣したいたずらが増えるとともに、事件の影響でネットの書き込みに敏感になって通報が増えた」と分析。摘発に向け、書き込みをした人物の特定を進める。
(2008年6月13日03時03分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080613-OYT1T00066.htm
東京・秋葉原で17人が襲われた無差別殺傷事件で、殺人未遂容疑で逮捕された派遣社員加藤智大(ともひろ)容疑者(25)が、「両親とうまくいかず、ずっと疎遠だった」と供述していることがわかった。
犯行の直接のきっかけは、職場でのトラブルとみられているが、加藤容疑者が書き込んでいた携帯サイトの掲示板にも、高校時代から募っていた両親への不満がつづられていた。警視庁は、両親への根深い不信感が犯行の伏線になったとみて調べている。
同庁幹部によると、加藤容疑者は、取り調べが自らの生い立ちや家族のことに及ぶと泣きながら、「自分の置かれている境遇が、本当に嫌だった」と打ち明け、「両親とはしばらく連絡を取っていない」と話しているという。
「日記代わりだった」として、加藤容疑者が投稿していた携帯サイトの掲示板には、「親に無理やり勉強をさせられていた」「親が周りに自分の息子を自慢したいから完璧(かんぺき)に仕上げたわけだ」などと、子育ての方針や家庭環境などを巡る強い不満が繰り返し書かれていた。
加藤容疑者は、青森県有数の進学校を卒業後、岐阜県内の短大を経て、派遣社員として埼玉県や茨城県内などの職場を転々としていたが、その理由を「(親のいる)地元にいたくなかったから」と供述。静岡県の派遣先の同僚には「両親は離婚し、自分は住所不定みたいなもの」と話していた。同庁は詳しい動機を解明するため、加藤容疑者が初めて挫折を経験したという高校時代に着目し、両親と同居していた当時の暮らしぶりや親子関係を調べている。
(2008年6月13日03時03分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080613-OYT1T00062.htm
総務省は東京・秋葉原の無差別殺傷事件を受け、全国約1万4000のインターネット接続業者やサーバー管理会社などに対し、ネット上で殺人などの犯罪予告を確認した場合、速やかに110番通報するよう文書で要請を始めた。
13日中に通知を終える予定だ。
要請は、電気通信事業者として総務省に届け出たすべての業者が対象。
ネット上で犯行予告を見つけたり、利用者から情報を提供されたりした場合、速やかな通報を求めている。
(2008年6月12日23時44分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080612-OYT1T01004.htm
東京・秋葉原の無差別殺傷事件を受け、全国一の刃物産地・岐阜県関市の同県関刃物産業連合会は12日、緊急会議を開き、凶器に使われたダガーナイフの規制強化を国に要望すると共に、ダガーナイフを今後販売しないことを決めた。
関市は、包丁が国内生産の50%、ナイフが55%を占める。同連合会には9団体355社が加盟する。現在、ダガーナイフの生産、販売をしていないが、3社が最近まで中国から輸入販売していた。
(2008年6月12日22時28分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080612-OYT1T00798.htm
無差別殺傷事件を受け、東京都千代田区は12日、日曜と休日に実施していた秋葉原の歩行者天国について、当面中止するよう求める要望書を都公安委員会に提出した。
13日の同委員会で正式決定される見通し。同区によると、秋葉原の歩行者天国が中止になるのは初めてという。
事件後の9日、同区と警察、地元商店会が歩行者天国の存続についての是非を協議。その後、地元町会などにも意見を聞いたところ、「当面の間は自粛すべきだ」とする声が大勢を占めた。
秋葉原の歩行者天国は1973年6月にスタート。長さは700メートルで、最近は家電やゲームソフトやブランド品などの買い物客に交じり、路上でパフォーマンスをする若者やその見物客など、1日に7、8万人が訪れていた。
(2008年6月12日19時54分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080612-OYT1T00710.htm
東京・秋葉原で17人が死傷した無差別殺傷事件で、殺人未遂容疑で逮捕された派遣社員加藤智大(ともひろ)容疑者(25)が、携帯サイトへの書き込みについて、「孤立感を紛らわせるために続けていた」と供述していることがわかった。
加藤容疑者が記載したとみられる掲示板には、親子や異性関係の悩み、職場の不満などが1日数十回、載っており、「日記代わりだった」とも話しているという。警視庁では、現実社会で孤独感を強め、ネットの世界に傾倒していったとみて、犯行当時の心理状況の解明を進める。
同庁幹部によると、加藤容疑者は携帯サイトの掲示板に、犯行予告のほかに、日常の出来事や自身が抱えていた悩み、不満などを短い文章で書き込んでいた。書き込みは多い時で1日200回以上あり、自ら「携帯依存」と呼ぶほどだった。これについて、加藤容疑者は「書き込みは日記のように習慣化されたもので、生活の一部だった」「自分のことを知ってもらいたかった」と供述しているという。
派遣先の「関東自動車工業東富士工場」(静岡県裾野市)の同僚男性によると、交際相手の有無を尋ねた際、加藤容疑者は「彼女はほしいが、過去に色々あって人間不信なんだ」と話していた。「人間は裏切るが、アニメや自分で作ったゲームソフトは裏切らない」とも語った。さらに、工場内でリストラの情報が広まった今年5月下旬、加藤容疑者は「借金を踏み倒して逃げ出してきた。両親は離婚し、自分は住所不定みたいなものだ」と自嘲(じちょう)気味に話したという。
一方、掲示板の一連の書き込みについて、加藤容疑者は「誰かが見て、自分を止めてほしかった」と供述していることも判明。警視庁では、様々なストレスにより追い込まれている心情を理解し、暴走しそうになる自分を止めて欲しいという意識の表れではないかとみている。
◇
警視庁は12日、被害に遭った17人のうち、12人がナイフで刺され、5人がトラックにはねられて死傷したと発表した。
(2008年6月12日14時56分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080612-OYT1T00522.htm
東京・秋葉原の無差別殺傷事件を受け、警察庁は全国の刃物の販売業者に対し、殺傷力が高いダガーナイフ(両刃の短剣)などを販売する際、運転免許証などで客の身分確認を行うよう要請する方針を固めた。
ダガーナイフは店舗だけでなく、インターネット上でも販売されており、「販売業者が全国にどれだけあるのかさえ不明」(警察庁)な状態。同庁は経済産業省とともに、販売実態の調査を始めた。
現行の銃刀法は、刃渡り15センチ以上の刀、剣、やり、なぎなた、あいくちの5種類と飛び出しナイフの一部を、「刀剣類」として所持を原則禁止。ダガーナイフの多くは刃渡り15センチ未満のため規制の対象外となり、販売の際に身分確認もほとんど行われていない。
同庁はすでに、ダガーナイフについて、所持そのものを禁止できないか銃刀法改正も視野に入れ検討しているが、サバイバルナイフや包丁など他の刃物との調整が長引くことが予想される。このため、当面は販売の際の身分確認を徹底することで、類似事件を防ぐ。
また、今回の事件で万世橋署の警察官も刺され、重傷を負ったことから、同庁は全国の警察本部に対し、繁華街をパトロールする警察官には防護チョッキを着用させるよう指示した。
(2008年6月12日14時35分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080612-OYT1T00489.htm
無差別殺傷事件の犠牲者7人のうち、東京芸術大4年、武藤舞さん(21)らの告別式が12日、各地で行われた。
東京都台東区の寺で営まれた武藤さんの告別式では、雨の中参列した友人らが、バッハの「G線上のアリア」など舞さんが好きだった曲を演奏するなどして死を悼んだ。友人で同大4年の女性は(22)「できることなら、もう一度会いたい」と目を赤くはらしていた。
埼玉県蕨市の会社員、宮本直樹さん(31)の告別式もさいたま市南区の斎場で営まれた。出棺の際、父親の惇彦(あつひこ)さん(60)が「(直樹が)また明日戻ってくるのかな、という気持ちです」と語った。
(2008年6月12日13時38分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080612-OYT1T00460.htm
東京・秋葉原で今月8日、17人が死傷した無差別殺傷事件で、殺人未遂容疑で逮捕された派遣社員加藤智大(ともひろ)容疑者(25)が5月下旬、派遣先の同僚に「多額の借金がある」と話していたことがわかった。
加藤容疑者は、この時期広まった派遣先でのリストラ情報に将来の不安を募らせていたほか、高校入学後、挫折を繰り返し、「人生が嫌になった」とも供述しており、警視庁ではうっ積したストレスが犯行の背景にあったとみて調べている。
派遣先の「関東自動車工業東富士工場」(静岡県裾野市)の同僚男性によると、加藤容疑者は5月下旬、工場で休憩中に突然、「多額の借金を抱えている」と打ち明けた。借金の原因については「車に関すること」とだけ話したという。
加藤容疑者は2006年から07年ごろ、当時乗っていたスポーツカーから別の車に乗り換えており、その理由について友人に「死のうと思って高速道路に突っ込んでつぶした」と説明していた。同じ時期、別の友人に繰り返し送ったメールでも「金がない」と嘆いていたという。
加藤容疑者は犯行直前の今年5月下旬、派遣元の日研総業(東京都大田区)から、近く派遣社員の大半の契約が解除されるとの見通しを聞かされていた。加藤容疑者は、日ごろから不安定な立場を気にしていたとみられ、同僚らは「急に大声を上げるなど、ストレスをためていたようだ」と指摘している。
6月に入り、加藤容疑者は自分自身はリストラの対象外だと知るが、事件3日前の同5日、作業服を隠される嫌がらせを受けたと思い込み、職場から無断で帰宅。同僚らは「必死になって作業服を探していた。頭に血が上って、パニックになっているように見えた」と話している。
一方、警視庁幹部によると、加藤容疑者は被害者に対し、「申し訳ないことをした」と話しているという。
(2008年6月12日03時03分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080612-OYT1T00013.htm
理不尽な凶行に、7人の命が奪われた東京・秋葉原の無差別殺傷事件。発生から4日目となった11日、各地で犠牲者の通夜が行われ、家族や友人、学生時代の恩師らが冥福(めいふく)を祈った。
突然の別れ、犠牲者の無念──。参列者はたくさんの思い出とやり切れない思いを胸に、笑顔の遺影を前にしてこらえきれず涙をこぼした。
「なぜ、巻き込まれなければならなかったのか」
東京芸術大4年の武藤舞さん(21)の通夜が行われた東京都台東区の寺。武藤さんの大学の友人らが弦楽器を演奏する中、参列者は祭壇に掲げられた笑顔の武藤さんの遺影に白いカーネーションを献花した。
すすり泣きながら友人に肩を抱えられた女性や、目を赤くして出てくる男性の姿も。
武藤さんは、毎年秋に北区で開かれる音楽祭の運営ボランティアもしていた。同区の経営コンサルタント佐藤盛寿さん(58)は、「昨年の音楽祭では、司会を務めてもらった。何事にも積極的な子だったのに」と唇をかんだ。
小学6年に理科を教えたさいたま市の元教諭、増岡隆宏さん(69)は「頭脳明晰(めいせき)な子だった」と振り返った。クラスみんなで一緒にサクラソウを育てていた姿が印象に残っている。
「12日の告別式では、サクラソウの種をひつぎに入れて、『天国で幸せになって』と祈りながら送ってあげたい」と語った。
ゲーム好きで、その腕前から「世界の宮本」と呼ばれていた会社員の宮本直樹さん(31)。さいたま市の斎場で営まれた通夜には300人以上が参列。父親の惇彦さん(60)は「犯人にますます憤りを感じています」と唇をかみしめた。
専門学校で同級生だった横浜市の秋山茂さん(30)は、「ゲームに熱中している姿を今でも思い出す。5年ぶりの再会がこんな形になってしまうとは……」。
東京情報大2年、川口隆裕さん(19)の通夜は、千葉県流山市の葬儀場で営まれた。川口さんの父、健さん(53)は「19歳で命を奪われて、本当に残念でならない。このようなことが二度と起こらないようにしてほしい」などと語った。
(2008年6月11日22時32分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080611-OYT1T00819.htm
東京・秋葉原の無差別殺傷事件で、加藤智大(ともひろ)容疑者(25)が数年前から、中学や高校など複数の同級生に対し、「もう死ぬ」などと伝える携帯メールを繰り返し送っていたことがわかった。
今年3月には、「東京に遊びに来ないか」と複数に連絡し、断られると「生きていても意味がない」という内容を最後に連絡が取れなくなった。警視庁は、自殺願望を漏らしていた加藤容疑者が、無差別殺人へと駆り立てられた心理の変化についても解明を進める。
同級生らに自殺をほのめかすメールが来るようになったのは2005年ごろ。青森県内の小中学校でテレビゲーム仲間だった同級生や、県内トップの進学校、県立青森高校の同級生たちに別々に送られてきた。
当時、加藤容疑者は岐阜県内の短大を卒業し、仙台市の会社で警備員をした後、職を転々としていた。メールには「死にたくなったから、今から高速道路に車で突っ込む」などの自殺願望や、「もうだめだ」「疲れた」などと将来を悲観する心境や両親への不満などが書かれていた。
高校の同級生はその都度、「そんなことはするな」とメールを返信していたが、加藤容疑者が派遣社員として静岡県内の自動車工場で働き始めた昨年11月以降、連絡が取れなくなったという。
しかし、今年3月、「東京に遊びにこないか」というメールがあり、同級生が「仕事があるから行けない」と断ると、「ダメだ。生きていても意味がない。死んでしまいたい」というメールを最後に再び連絡が途絶えた。加藤容疑者はその直後の4月ごろから、携帯電話のサイトに仕事や私生活への不満や絶望感を書き込み始めたといい、「友達がいない」という記述も目立った。
同級生の一人は「『死にたい』とは言っても、事件を起こすような発言は一切なかった。あれば絶対に止めていたのに」と悔やんだ。
◇
東京地裁は11日午前、加藤容疑者について、20日まで10日間の拘置を認める決定をした。
(2008年6月11日16時03分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080611-OYT1T00561.htm
東京・秋葉原で17人が死傷した無差別殺傷事件で、警視庁に殺人未遂容疑で逮捕された派遣社員加藤智大(ともひろ)容疑者(25)が、「歩行者天国が正午に始まるのを待って、トラックで突っ込んだ」と供述していることがわかった。
事件は午後0時半ごろ発生しているが、その約45分前に現場に到着し、付近で時間をつぶしていたという。
警視庁では、5年ほど前から秋葉原に通い、周辺の事情に詳しい加藤容疑者が、歩行者天国の雑踏に狙いを定め、綿密な犯行計画を立てていたとみて調べている。
加藤容疑者が犯行予告を書き込んだと供述している携帯サイトの掲示板によると、加藤容疑者は今月8日午前7時ごろ、静岡県裾野市の自宅を出発。
沼津駅前のレンタカー店でトラックを借りて、秋葉原付近に到着したのは午前11時45分で、正午からの歩行者天国が始まる直前だった。
同級生らの話によると、加藤容疑者は2003年夏以降、ゲームソフトなどを購入するため、秋葉原を頻繁に訪れており、加藤容疑者自身も「歩行者天国が正午に始まるのを知っていた」と供述している。
その上で「早く着いたので、(現場から約100メートル離れた)ディスカウントストアに立ち寄ったり、路上駐車をしたりして時間をつぶしていた」と話しているという。
掲示板には、午後0時10分ごろ、「時間です」という書き込みがあり、約20分後にトラックが交差点に突っ込んでいることから、同庁では、歩行者天国のスタートに合わせた犯行だったとみている。
また、加藤容疑者は「交差点は赤信号だったと思う」とも話しており、同庁の現場検証の結果、交差点付近にブレーキを踏んだ跡がなかったことがわかった。
死亡した7人のうち3人がトラックにはねられたことが死因と判明しており、同庁では、加藤容疑者が強い殺意を抱いて、ためらうことなく交差点の人込みに突っ込んだとみている。
(2008年6月11日14時30分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080611-OYT1T00495.htm
東京・秋葉原の無差別殺傷事件の現場に設置された献花台に、被害者を悼む花束などが次々と手向けられている。
11日朝には、歩道にまであふれた花束などが保管先の千代田区の施設に運び出された。事件が発生した8日以降、被害者の知人らが手向けた花束は約1200束、ペットボトル飲料などは約1500本に上った。
8台の献花台の上に2メートルほどの高さまで積み上げられ、台の下も埋め尽くされた。
(2008年6月11日12時11分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080611-OYT1T00415.htm
東京・秋葉原で17人が死傷した無差別殺傷事件で、警視庁に殺人未遂容疑で逮捕された派遣社員加藤智大(ともひろ)容疑者(25)が事件直前、福井市内で購入したナイフのうち1本を、愛用のゲームソフトと一緒に友人に譲渡していたことが警視庁の調べで分かった。
自分の携帯電話の全データを犯行直前に消去していたことも判明。同庁では、加藤容疑者が身辺整理をしたうえで実行したとみている。
逮捕直後、加藤容疑者は「購入したのは5本」としていたが、その後「6本購入したが、うち1本は、8日午前8時ごろ、派遣先で親しかった同僚に、ゲームソフトなどと一緒に段ボール箱に詰めて譲った」と供述した。
友人に譲った理由について、加藤容疑者は「ゲーム好きの同僚にナイフとともに渡せば、喜ぶと思った」と話しているという。同僚は報道で事件を知り、「怖くなって捨てた」としている。
さらに加藤容疑者は、事件の約20分前の8日午後0時10分ごろまで、掲示板に書き込みを続けていた携帯電話について、「電話帳や通話履歴、電子メールの送受信履歴などのデータをすべて消した」と供述。自宅マンションの部屋も、きれいに片づけられていたという。
(2008年6月11日09時15分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080611-OYT1T00223.htm
東京・秋葉原で17人が死傷した無差別殺傷事件で、警視庁に殺人未遂容疑で逮捕された派遣社員加藤智大(ともひろ)容疑者(25)が、犯行の際、ダガーナイフと折りたたみ式ナイフのほか、靴下の中に「スローイングナイフ」と呼ばれる投てき用ナイフを隠し持っていたことが分かった。
「自分が知っている中で、秋葉原の歩行者天国が一番人が多いと思った」と供述していることも判明。同庁では3本のナイフで武装した加藤容疑者が、多数の人を殺害するという強い決意で犯行に及んだとみて調べている。
同庁幹部によると、加藤容疑者は、上着の内ポケットに折りたたみ式ナイフ(刃渡り9センチ)を入れ、右手に持った殺傷能力の高いダガーナイフ(刃渡り13センチ)で通行人を次々と一刺し、4人を殺害していたが、この際、さやに入ったスローイングナイフ(刃渡り11センチ)を靴下の中に突っ込んでいたという。スローイングナイフは、離れた相手に向けて投げるためのもので、命中しやすいように細身で先端が鋭利になっている。このナイフは事件後、現場の交差点で見つかっており、犯行の最中に靴下から落ちたとみられる。
現場で救命活動にあたった医師によると、傷の状態は「容疑者がためらいなく刺したことがうかがわれるほど深かった」という。
加藤容疑者は、秋葉原の歩行者天国を犯行場所に選んだ理由について、「とにかく多くの人を殺したかった」などと供述しているという。
(2008年6月11日03時00分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080611-OYT1T00001.htm
暴走トラックと凶刃の前に、17人が倒れた東京・秋葉原の無差別殺傷事件。地獄絵のような発生直後の現場で、懸命に応急処置にあたったのは偶然その場に居合わせた医師や通行人だった。「人の命を奪って自分の欲求を満たす犯人は許せない」。最初に駆け付けた医師の目には、今も路上に横たわる人々の姿が焼き付いている。
「ドクターいますか」
学会参加のため徳島市から上京し、秋葉原を散策していた産婦人科医、西条良香さん(39)は8日、助けを求める叫び声を聞いて、思わず声のする方向に走った。
角を曲がると、歩行者天国だったはずの交差点に8人が倒れていた。近くの携帯電話ショップからタオルを借りて、胸や腹部、背中など、被害者の傷口を衣服をめくって止血した。
次第に応援が増えてきた。気を失いそうな被害者に「しっかりしろ」と声をかける人、散乱した荷物を持ってくれる人――。中には、自分のカバンからタオルを取り出して慣れない応急処置にあたる若者もいた。「どちらかというと『アキバ系』と呼ばれるような見かけの若者たちが、よく助けてくれた」と振り返り、自身について「もっといい処置ができなかったか、後悔もある」とも。
加藤智大(ともひろ)容疑者(25)が取り押さえられた路地の近くでは、若い女性がうつぶせで倒れ、背中から流れ出た血がアスファルトに広がっていた。そこにたまたま居合わせた埼玉県の男性(35)が、女性の傷口の上に両手を強く押し当てて止血しながら、携帯電話で119番通報した。
男性は医療系大学の学生。3月には近所の消防署で救命講習を受講し、止血や人工呼吸の方法などを学んでいた。「自分の弱さから他人をあやめる犯人に怒りを感じる」と話した。
東京都中野区の男性(34)は、ドーンという衝撃音を聞き、数メートル離れた場所に止まったトラックのそばに行った。周辺には4人が倒れ、路上に血が流れ出ていた。あおむけで倒れて意識を失っていた男性の元へ行き、素手で口に手をこじ入れて舌を出し、気道確保を急いだ。また、別の通行人2人と一緒に心臓マッサージや人工呼吸を試み、到着した救急隊に男性を引き渡した。
写真が趣味で、当日も首からカメラをぶら下げていたが、事件の写真は1枚も撮らなかった。「目の前に倒れている人を救助したい一心だった」
日本医科大付属病院(文京区)の横堀将司医師(33)は、医師や看護師らで組織する災害医療支援チーム「東京DMAT」の一員として、事件発生から約20分後、他のチームに先んじて現場に到着。負傷者の重症度や緊急性を判断し、搬送の優先順位を決める「トリアージ」にあたった。
横堀さんは「居合わせた市民や医師が、AED(自動体外式除細動器)を持ってきたり、心臓マッサージを行ったりして、我々を助けてくれた。勇気あるボランティアのおかげで、その後有効な治療が行えたと思う」と振り返る。
(2008年6月11日02時13分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080611-OYT1T00135.htm
無差別殺傷事件の現場となった東京・秋葉原の献花台に10日午後7時過ぎ、犠牲になった東京情報大2年、川口隆裕さん(19)と中学時代にハンドボール部でチームメートだったという十数人が訪れ、献花台の前で沈痛な表情で手を合わせ、冥福(めいふく)を祈った。
(2008年6月10日23時42分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080610-OYT1T00908.htm
無差別殺傷事件の現場となった東京・秋葉原に設けられた献花台に10日正午ごろ、犠牲になった東京芸大4年武藤舞さん(21)のため、音楽仲間という男性がフルートを手向けた。
男性は武藤さんと一緒にフルートを習っていたといい、献花台の前にひざまずき、冥福(めいふく)を祈っていた。
(2008年6月10日22時17分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080610-OYT1T00735.htm
東京・秋葉原で起きた無差別殺傷事件で、加藤智大容疑者(25)の両親が10日夜、青森市内の自宅前で取材に応じ、「息子が重大な事件を起こし、亡くなられた方、けがをされた方、本当に大変申し訳ありません」と述べ、深く頭を下げた。
両親は事件後、警視庁の事情聴取を受け、同日午後7時半ごろに帰宅した。集まった報道陣に父親は「事件の重大さからすると、社会に与えた不安もかなりあって、本当に申し訳ございません」と謝罪。「謝っても謝っても償いきれるものではないと思います。心の整理もできておらず、(被害者に)私ができることは具体的にまだ持ち合わせていない状況で申し訳ございません」と涙を浮かべながら、繰り返し頭を下げた。
母親は、傍らで泣きながら頭を下げ続け、途中で崩れ落ちるように倒れると、地面に手をついて土下座した。
(2008年6月10日22時01分)
東京・秋葉原で8日、17人が殺傷された無差別殺傷事件で、殺害された7人のうち4人は刃物で一刺しされたことが致命傷となっていたことが警視庁の司法解剖で分かった。
殺人未遂容疑で逮捕された派遣社員、加藤智大(ともひろ)容疑者(25)は調べに対し、「境遇に強い不満があった」と供述。その一方、「自分は精神病だ」とも話している。検察当局などは加藤容疑者の責任能力に問題はないことを確認するため、東京地裁に鑑定留置を請求する方向で検討を始めた。
同庁幹部によると、加藤容疑者は取り調べに淡々と応じているが、自らの生い立ちに触れると涙を流し、「自分の置かれている境遇が本当に嫌だった」などと供述しているという。
携帯サイトでの掲示板でも、「勝ち組はみんな死んでしまえ」「不細工な俺(おれ)は存在自体が迷惑なんだっけ」などと、生活への不満や孤独感を書き込んでいた。
加藤容疑者は、犯行について「殺意はあった」と認めているが、「自分は精神病にかかっている」とも主張。その理由について、「子どものころ、親から『お前は必要がない』と言われてショックを受けたことがきっかけだ」と説明したという。
これまでの調べで、加藤容疑者は、犯行前にナイフやレンタカーを準備し、犯行の数日前から当日にかけて、携帯サイトの掲示板で「秋葉原で人を殺します」などと予告していたことが判明。犯行に計画性があることや、その後、加藤容疑者が落ち着いて取り調べに応じていることから、検察当局などは、加藤容疑者の責任能力に問題はないとの見方を強めている。
ただ、公判では、事実関係が争われる可能性が低い一方、加藤容疑者のこれまでの供述、動機や犯行態様の異常さから、責任能力の有無を争う可能性があると見ている。このため起訴前に精神鑑定を実施して、加藤容疑者の責任能力に問題がないことを確かめる方向で検討している。
起訴前の精神鑑定には、簡易鑑定と正式鑑定の2種類がある。簡易鑑定は、検察が起訴前に医師などに依頼し、問診結果や捜査資料を検討して1~2日で行う。一方、正式鑑定は、検察が起訴前に裁判所に鑑定留置を請求し、2~3か月間かけて行われる。
2001年の大阪教育大付属池田小(大阪府池田市)の児童殺傷事件では、殺人罪などで死刑が執行された宅間守・元死刑囚について、大阪地検が2か月間の鑑定留置を行い、鑑定を行った後、起訴した。
◇
警視庁は10日午前、加藤容疑者を殺人未遂容疑で東京地検に送検した。
(2008年6月10日15時06分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080610-OYT1T00415.htm
東京・秋葉原の無差別殺傷事件で、携帯サイトの掲示板に残されていた加藤智大(ともひろ)容疑者(25)のものとみられる書き込みは、5月中旬以降だけで約3000回に上っていた。
自らを「携帯依存」と呼び、両親への不満、職場の人間関係を巡る葛藤(かっとう)、雇用不安、友人や恋人のいない孤独感などを訴える言葉の羅列から、現代の病理が浮かぶ。ブログに自分の行動や気持ちを分刻みで書き込む流行の「リアルタイムブログ」に近いとみる専門家もいる。
加藤容疑者らしい書き込みのある掲示板は、5月19日に開設され、事件前日の今月7日まで書き込みがあった。
4日には「俺(おれ)が何か事件を起こしたら、みんな『まさかあいつが』って言うんだろ」と記述。さらに親への不満と挫折感を訴える書き込みが並ぶ。「親に無理やり勉強させられていたから勉強は完璧(かんぺき)」「中学生になった頃(ころ)には親の力が足りなくなって、捨てられた」「県内トップの進学校に入って、あとはずっとビリ 高校出てから8年、負けっ放しの人生」……。不本意な現在の境遇に至った責任を両親に転嫁している。
仕事に関しては、「作業場行ったらツナギが無かった 辞めろってか」と人間関係の不満を記し、「別の派遣でどっかの工場に行ったって、半年もすればまたこうなるのは明らか」と、派遣社員という立場の雇用不安をつづっている。
また、友人ができない理由として「不細工」と容姿のコンプレックスを挙げ、「彼女がいない それが全(すべ)ての元凶」と書いていた。
◇
携帯電話サイトの掲示板は、不特定多数の人間が自由に書き込むことができるため、すべての記述を加藤容疑者が書いたものか、現時点で断定はできない。
ただ、福井市内でナイフを買ったり、東京・秋葉原でソフトを買い取ってもらったことなど、加藤容疑者が警視庁の調べに供述した内容と一致する点が含まれているため、同庁は、加藤容疑者の書き込みだとの見方を強めている。
(2008年6月10日14時59分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080610-OYT1T00427.htm
東京・秋葉原の無差別殺傷事件で使われた「ダガーナイフ」は、人気ゲームで主人公が使う武器として登場するなど、若者の人気アイテム。
もともと戦闘用に開発されたこともあって殺傷能力は高いが、現在の銃刀法では所持しているだけでは罰することができない。今回の事件を機に、警察庁は「実効性ある対策が必要」として銃刀法改正も視野に入れ検討を始めた。
加藤智大容疑者が使ったのは刃渡り約13センチのダガーナイフ。ダガーナイフは両側に刃がついているため実用には向かない。
現行の銃刀法では刃渡りの長さでナイフの危険度を判断。刃渡り6センチを超える刃物は正当な理由なく持ち運びできないが、所持自体は禁じられていない。
「刀剣類」として所持自体を原則禁止し、必要な場合には各都道府県公安委員会の許可を受けるよう義務付けているのは、刃渡り15センチ以上の刀や剣など5種類と飛び出しナイフの一部だけだ。
(2008年6月10日13時57分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080610-OYT1T00387.htm
東京・秋葉原の無差別殺傷事件で、司法解剖の結果を踏まえ警視庁は10日、7人の犠牲者のうち4人はナイフで刺され、3人はトラックに衝突されたために死亡したと発表した。
【ナイフで刺され死亡】調理師松井満さん(33)▽無職小岩和弘さん(47)▽東京芸大4年武藤舞さん(21)▽会社員宮本直樹さん(31)
【トラックに衝突され死亡】東京情報大2年川口隆裕さん(19)▽東京電機大2年藤野和倫さん(19)▽無職中村勝彦さん(74)
(2008年6月10日13時51分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080610-OYT1T00334.htm
東京・秋葉原の無差別殺傷事件で、警視庁は10日、死傷した男性14人の中にB型肝炎ウイルスの感染者がいることを明らかにした。
同庁は、この被害者の身元などを明らかにしていないが、現場で救助にあたった人に感染する恐れがあることから、救助活動を手伝った人に病院で速やかに検査を受けるよう呼び掛けている。
B型肝炎は、ウイルスに汚染された血液や体液を通じて感染する。厚生労働省によると、救助者の手などに傷がある場合、感染者の血液に触れて感染することはあるが、可能性はきわめて低いという。
感染しても肝炎を発症しない場合もあるが、慢性肝炎などになることもある。
(2008年6月10日13時26分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080610-OYT1T00359.htm
東京・秋葉原の無差別殺傷事件──白昼の凶行から一夜明けた9日、犠牲者の友人や遺族らは、余りに理不尽な死を悼んだ。
「憎めないいいやつだった」。東京電機大2年の藤野和倫さん(19)と全寮制の同じ中高一貫校に通い、3人部屋でともに過ごした時期もある神奈川県横須賀市、大学2年松村正晃さん(19)の一番の思い出は、高2のころ一緒に遊んでいて、財布を落とした時のこと。藤野さんは2時間かけて捜してくれ、最後は警察署までつき合ってくれた。「本当に友達思いのやつでした」と振り返り、「今は思い出をありがとうと言いたい」と言葉を詰まらせた。
高校柔道部時代の友人で大学2年の男子学生(19)は「嫌になって部活に行かなくなった時、そっと励ましてくれた。そんな優しい一面があった」と思い出していた。
会社員の宮本直樹さん(31)は「トレーディングカード」を使ったゲームが趣味で、好みのゲーム機がある店を探しては千葉、神奈川県まで足を延ばしていた。秋葉原のゲーム店にもよく出かけていたという。
ゲーム仲間によると、宮本さんは負け知らずで、仲間内で「世界の宮本」と呼ばれていた。昨秋、東京・吉祥寺で行われた大会で優勝した際には、「埼玉の宮本から、関東の宮本に昇格したかな」と控えめに笑っていたという。
元歯科医の中村勝彦さん(74)の友人で日大名誉教授の納村晋吉さん(70)は「『引退したらどうやって暇をつぶそうか』と笑っていたのに」と言って絶句した。
2人が知り合ったのは1970年ごろ。納村さんが講師を務めていた日大松戸歯学部に、中村さんが歯科矯正学を学びにきたのがきっかけだった。
中村さんは一度、妻と共に歯科医院を開いたが、専門性を高めようと再び大学の門をたたいたという。「惰性で続けてしまう医師も多い中、『もう一度学び直そう』と思える人はそうはいない」。その熱心さに納村さんは舌を巻いた。
矯正学を学んだ後、中村さんは再び開業。納村さんの招きに応じて日大歯学部で講師も務めた。わかりやすく丁寧な指導は学生の評判を集めた。
カメラと旅が趣味。得意の英語を生かして孫たちを連れて世界中を旅していたという。納村さんは「携帯のメールを使いこなすほど気持ちが若かった。今も信じられない」とつぶやいた。
(2008年6月10日03時05分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080609-OYT1T00466.htm
東京・秋葉原で8日に起きた無差別殺傷事件を受け、毎週日曜・休日に行われている秋葉原の歩行者天国が当面中止になる公算が大きくなったことがわかった。
千代田区の関係者によると、地元商店や町会から意見を聞いたうえで、警察など関係各機関と会議を開いて決める。模倣犯警戒のため、多くの人員を割かなければならない警察サイドが、続行に難色を示しているため。
13日にも会議を開き、正式決定する見通し。
(2008年6月10日03時04分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080610-OYT1T00073.htm
東京・秋葉原で起きた無差別殺傷事件で、逮捕された加藤智大容疑者(25)が事件を起こすまでの数日間の行動を同時進行で書き込んだとみられる携帯サイトの掲示板が9日、見つかった。
警視庁の調べに対し加藤容疑者は「数日前から(携帯サイトに)書き込みをしていた」と供述。サイトの記述の中に、福井県内でナイフを購入したことなど、供述と一致する点もあることから、同庁は、本人が書いた可能性が高いとみて確認を急いでいる。
このサイトは、事件当日の8日に書き込んだものとは別で、4日から7日までの分には特に克明に、加藤容疑者らしい男の行動や気持ちがつづられている。
「俺(おれ)がなにか事件を起こしたら、みんな『まさかあいつが』って言うんだろ」。4日午前0時58分には、就寝前に、自分が事件を起こすことを想像する内容の書き込みがあった。
同5時32分以降は、起床とともに、自分の小学生時代を振り返り、「親が書いた作文で賞を取り」「親が周りに自分の息子を自慢したいから、完璧(かんぺき)に仕上げたわけだ」などと不満を書き連ねた。
4日午後5時7分には、「土浦の何人か刺した奴を思い出した」と、JR常磐線荒川沖駅(茨城県)の殺傷事件に触れていた。
5日になると、職場で自分の作業服を、周囲が隠したと思い込む記述がある。
「作業場行ったらツナギが無かった 辞めろってか わかったよ」(午前6時17分)
加藤容疑者はこの日、職場の自動車工場で不満をぶちまけて早退したことが判明している。その後、作業服は見つかり、工場側は連絡を入れていた。
6日未明には、解雇を覚悟した投げやりな記述が続き、午前10時7分には、名古屋市にいると書いた。その後、ナイフを買いに福井県に来たと書き込んだ。
「買い物 通販だと遅いから福井まででてきた」(午前11時14分)
午後8時49分。帰宅したらしく、「ナイフを5本買ってきました」と書く。
加藤容疑者は警視庁の調べに、福井市内で5本のナイフを購入したことを認めているが、店は「(加藤容疑者に)6本売った」と話している。
事件前日の7日には、ソフトを売りに秋葉原へ行ったが、買い取り価格への不満を書いていた。
「買取32000(円)は舐(な)めてるだろ」
加藤容疑者は調べに対し、「7日に秋葉原で、レンタカー代稼ぎにゲームソフトを売って3万2000円を得た」と、ほぼ同じ内容の供述をしているという。
サイトには秋葉原で、レンタカーの調達を試みたとも書かれている。「レンタカーに空きがなかった トラックじゃ仕方ないかも」(午後1時14分)
この後、秋葉原から電車で静岡県沼津市のレンタカー営業所へ予約をしに向かったとみられる。「さあ帰ろう 電車に乗るのもこれが最後だ」(同1時43分)
トラックの予約を済ませると、こう書き込んだ。
「小さいころから『いい子』を演じさせられていたし、騙(だま)すのには慣れてる 悪いね、店員さん」(同4時1分)、「無事借りれた 準備完了だ」(同4時3分)
(2008年6月10日03時04分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080610-OYT1T00069.htm
東京・秋葉原で8日、通行人らがナイフで刺されるなどして7人が死亡、10人が重軽傷を負った無差別殺傷事件で、警視庁に殺人未遂容疑で逮捕された派遣社員加藤智大(ともひろ)容疑者(25)(静岡県裾野市)が、「会社(派遣先)に居場所がなくなった」と供述していることがわかった。
加藤容疑者は事件の3日前、派遣先で作業服がなくなったと思い込み、職場を飛び出す騒ぎを起こしたほか、「2~3日前に犯行を決意した」と話していることから、同庁では、このトラブルが無差別殺人の引き金になった疑いがあるとみている。
同庁は9日、加藤容疑者が運転していたレンタカーなどを検証し、ナイフ3本と特殊警棒を押収。犯行に使ったダガーナイフも含め、ナイフ計5本を用意していたという。加藤容疑者は「福井県内の店で買った」と供述している。
同庁幹部によると、加藤容疑者は話が家族に及ぶと涙を流しながらも、調べには素直に応じ、「事件前日も秋葉原に行き、ゲームソフトを処分してレンタカー代の足しにした」と供述しているという。
派遣先の「関東自動車工業東富士工場」(裾野市)の同僚男性(34)によると、5日午前6時過ぎ、出勤した加藤容疑者は自分の作業服が見当たらないことに怒り、別人の作業服をめちゃくちゃにした後、無断で帰ったという。加藤容疑者は以前から、派遣契約を打ち切られるのではないかという不安を同僚に漏らしており、同僚は「クビになったと勘違いしたのではないか」と話している。
(2008年6月10日03時04分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080610-OYT1T00066.htm
東京・秋葉原で8日白昼に起きた通り魔事件──。凶行の現場となった秋葉原の交差点には9日朝、犠牲者を悼む献花台が設けられた。
雨模様の中、終日途切れることなく友人や地元住民らが訪れては花束を手向け、手を合わせた。
東京芸大4年の武藤舞さん(21)の高校時代の同級生という埼玉県草加市の女子大学生(21)は、「カラオケがうまく、バンドも組んでいた」と振り返り、中学時代に一緒にアメリカに短期留学したという大学生本間和基さん(21)は「1月に会ったときに『音楽の仕事に就きたい』と夢を語っていたのに」とうつむき加減に話した。
東京情報大2年の川口隆裕さん(19)と小学生のときに同級だったという品川区の男子大学生(19)は、「互いの家を行き来し、毎日のようにテレビゲームをやっていた。もっと一緒に遊びたかった」と沈痛な面持ちで語った。
午前10時に設けられた献花台だったが、すぐに花束でいっぱいになり、正午過ぎには机が増やされた。
◆むせび泣く家族◆
命を奪われた被害者は9日夕から夜にかけて、次々と無言の帰宅をした。
藤野さんのひつぎは9日午後8時40分ごろ、埼玉県熊谷市の自宅に運び込まれた。待っていた女性が「カズちゃんが帰ってきたよ」と家の中へ呼びかけると、家族や親類がむせび泣きながら迎え入れた。
宮本さんの遺体は午後10時すぎ、同県川口市の実家に、父の惇彦(あつひこ)さん(60)とともに車で到着。ひつぎを運び終えた惇彦さんは報道陣に一礼して自宅に入った。
武藤さんの遺体は白い布に覆われて9日午後5時20分ごろ、東京都北区の自宅へ。雷が鳴り響き、大粒の雨が降り注ぐ中、同じマンションの住民らが廊下で様子を見守り、手を合わせて冥福(めいふく)を祈っていた。
(2008年6月10日01時56分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080609-OYT1T00394.htm
東京・秋葉原で起きた無差別殺傷事件を受け、警察庁は9日、全国の警察本部に対し、繁華街の巡回を強化するよう通達した。
警視庁も同日、全101署に制服姿の警察官を大量動員するなどして、繁華街での安全対策を徹底するよう指示した。犯罪者への威嚇効果を狙った“見せる警戒”を徹底するという。
歩行者天国に限らず、多数の人が集まる繁華街などで、制服警官による徒歩のパトロールや赤色灯を点灯したパトカーでの巡回を大幅に増やすほか、私服警官を潜行させ、職務質問による不審者のあぶり出しや、犯罪の未然防止に努める。
(2008年6月9日23時48分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080609-OYT1T00684.htm
東京・秋葉原の通り魔事件、加藤智大容疑者が在籍していた中日本自動車短大(岐阜県坂祝町)の2年生当時のクラス担任・高橋正則講師(38)らが9日、同短大で記者会見した。
高橋講師によると、加藤容疑者は2001年4月、自動車工学科に入学。成績は優秀だったが、02年秋、2級自動車整備士を受験する際に実技試験が免除される講座の出席日数が足りなかったため、加藤容疑者を教室に呼び、今後の進路について面談した。
その際、加藤容疑者は「中学校の教員になりたい」と打ち明け、地元・青森県の大学への編入を希望したという。
卒業時、進路は決定していなかったが、同短大に提出した進路調査票には「弘前大学 希望」と書かれていた。2年生だった02年夏以降はバイク部に所属し、仲間とツーリングやバイク整備などを楽しんでいる様子だったという。
高橋講師は「報道では『キレやすい性格』と言われているが、そんな記憶はない。残念です」と沈痛な表情を見せた。
(2008年6月9日21時49分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080609-OYT1T00445.htm
凶行の現場となった秋葉原の交差点では9日朝、地元自治会などの手で献花台が設置され、通勤途中の会社員や地元住民らが多くの花を手向けた。
亡くなった武藤舞さん(21)と中学時代に一緒に米国に短期留学した大学生本間和基さん(21)は、「1月に会った時、『音楽の仕事に就きたい』と夢を語っていたのに」とうつむき加減に話した。
会社員男性(32)も花を手向け、「たまたま通り合わせただけで被害に遭った方は無念だろう」と被害者を悼んだ。
(2008年6月9日16時00分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080609-OYT1T00192.htm
加藤容疑者は犯行当日の8日午前5時21分、携帯サイトの掲示板に「秋葉原で人を殺します」というタイトルで、「車でつっこんで、車が使えなくなったらナイフを使います」と犯行を予告する内容の書き込みをしていた。
加藤容疑者は「犯行予告」後、「途中で捕まるのが一番しょぼいパターンかな」「いい人を演じるのには慣れてる」などと書いたうえ、午前6時31分に「時間だ 出かけよう」。
トラックで高速道路を移動しながら、「酷(ひど)い渋滞」などと書き込みを続け、最後は午後0時10分に「時間です」と書いていた。犯行までの書き込みは計30回に及んだ。
加藤容疑者が特捜本部の調べに対し掲示板に書き込みをしたことを認めたが、なぜ書いたのかなどについては供述していないという。
(2008年6月9日15時22分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080609-OYT1T00170.htm
東京・秋葉原の無差別殺傷事件を受け、福田首相は9日午前、泉国家公安委員長を首相官邸に呼び、「社会的背景も含め(て検討し)、対応策を考えてほしい」と指示した。
泉委員長はこの後、記者団に対し、ナイフの規制強化について、「そういうことも視野に入れて考える」と述べ、検討する考えを明らかにした。
(2008年6月9日14時31分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080609-OYT1T00250.htm
「車でつっこんで、車が使えなくなったらナイフを使います」。東京・秋葉原の歩行者天国を地獄に変えた8日白昼の無差別殺傷事件。逮捕された加藤智大容疑者(25)は事件の約7時間前から携帯サイトの掲示板で犯行を予告、静岡県の自宅から秋葉原に向かう様子を刻々と「実況中継」していた。
掲示板には「頭痛との闘い」「晴れればいいな」などと淡々と書き込まれ、異常な犯行へのためらいなどはうかがえなかった。
警視庁の調べによると、加藤容疑者は8日午前8時ごろ、JR沼津駅(静岡県沼津市)前のレンタカー店で「引っ越しに使う」などとウソを言って2トントラックを借り、東名高速裾野インターから東京方面に向かい、横浜青葉インターで下りて国道246号で秋葉原に向かったという。
掲示板の書き込みは午前5時21分に「ねむい」という言葉で始まり、「いい人を演じるのには慣れてる」「友達は、できないよね」などと犯行をやり遂げることへの自信をうかがわせるような書き込みも。
裾野市の自宅は午前6時31分に出発。7時12分に「一本早い電車に乗れてしまった」、同24分には「30分余ってるぜ」と書いており、供述で明らかにした行動と一致している。
書き込みはトラックの運転を始めた8時過ぎから9時41分まで中断。「神奈川入って休憩」「渋谷ひどい」などと東名、246号経由で秋葉原に向かった様子が記されていた。
11時45分に「今日は歩行者天国の日だよね?」、午後0時10分には「時間です」と書き、計画通りに進んでいることがうかがわれ、この約20分後にトラックで現場の交差点に突っ込んだ。
(2008年6月9日14時27分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080609-OYT1T00252.htm
突然の凶行で7人が命を奪われた。病院に駆けつけた家族たちは無念の思いを募らせた。
東京芸術大学音楽学部音楽環境創造科4年生の武藤舞さん(21)は右脇腹を1か所刺され、傷は肝臓まで達していた。搬送先の東京医科歯科大付属病院での懸命の治療にもかかわらず、事件から約4時間後に亡くなった。
ニュースで武藤さんの名前を見つけ、驚いて現場に駆けつけたという高校の同級生男性(22)は、花束やペットボトルのお茶の前で手を合わせ、「合唱祭でリーダーになるなど、明るい子だった。理不尽な亡くなり方で、とにかく悔しい」と肩を落とした。
武藤さんは、東京芸術大で環境音楽を専攻し、音響や録音について研究していた。1年生の後半から武藤さんを指導していた亀川徹准教授は9日昼すぎ、「将来はコンサートの企画の仕事を希望し、熱心に就職活動をしていたのに」とがっくりした表情で語った。
武藤さんは、事件前日の7日は深夜まで実習で学校に残り、亀川准教授に「一つ内定をもらったが、そこに行こうか悩んでいる」と相談したという。9日夕に改めて会う約束をしていたが果たせず、「あの時じっくり話しておきたかった」と無念そうに話した。
都立日比谷高校時代はオーケストラ部に所属し、バイオリンのパートのまとめ役として活躍。顧問だった岩間輝生教諭(60)は「部活動以外でも、クラスの演劇の中心になるなど、色々なことに挑戦する生徒だった」と振り返った。
◆無念の遺族「悔しくて、悔しくて」◆
東京電機大2年生の藤野和倫さん(19)と東京情報大2年生の川口隆裕さん(19)は、交差点に突っ込んできた加藤容疑者のトラックにはねられるなどして、命を落とした。この日は、友人2人と秋葉原で待ち合わせをし、映画を見る予定だった。
9日未明、藤野さんの父親(50)は埼玉県熊谷市の自宅で、「悔しくて悔しくて。悪い夢を見ているような気がして。もう突然のことで。息子がかわいそう」と声を振り絞った。9日朝には、同居する祖父、広治さん(81)が自宅前で「私は腰が痛くてばんそうこうをしているが、孫がはってくれたのが最後」と話した。
川口さんの父親の健さん(53)は警察から、川口さんがはねられた後、トラックから降りてきた加藤容疑者に刺されたと説明を受けた。川口さんは5月上旬に肺気腫(きしゅ)の手術を受け、外出を再開したばかり。8日午後11時すぎ、万世橋署で一人息子に対面した健さんは「何で死んだんだ。守ってあげられなくてすまん」と声をかけた。
「日中に何でこんなむごい死に方をしなければいけないんだ」
東京都杉並区、無職中村勝彦さん(74)は歯科医師で、今年4月に現役を退いたばかりだった。長男とパソコン関係の買い物に出かけ、事件に巻き込まれた。「昼ご飯を食べて来るからね」。2人はそう言って機嫌良く出かけたという。
妻(74)は「正義感の強い人だった」と振り返り、「まだやりたいことがたくさんあったと思う。子や孫の将来を心配しながら亡くなったと思います」と悔しさをにじませ、「無念としかいいようがありません」と消え入りそうな声で話した。
宮本直樹さん(31)の父、惇彦(あつひこ)さんは9日午前、埼玉県川口市の実家で、「昨日、(直樹さんの)顔を見て確認した。何も話したくない」と言葉少なに語った。
神奈川県厚木市の松井満さん(33)は、調理師学校や横浜市の栄養専門学校で料理などを学んだ。近所の男性(30)は、「幼いころ、よく遊んでくれたいい人だった」と肩を落とした。
東京都板橋区の小岩和弘さん(47)の遺族は、警視庁を通じて、「私達は故人をしのんで静かに見送りたいと存じます」というコメントを出した。
(2008年6月9日14時23分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080609-OYT1T00180.htm
東京・秋葉原の無差別殺傷事件を受け、TBSは9日、同日午後9時から予定していたドラマ「森村誠一サスペンス<7>~時~」の放送を中止すると発表した。
TBSによると、ドラマの中で、ナイフで人が刺されるシーンや人が車にはねられるシーンがあり、事件を連想させる番組は時期的にふさわしくないと判断したという。
放送は、映画「NANA」に差し替える。
(2008年6月9日13時21分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080609-OYT1T00213.htm
加藤容疑者は、昨年11月から派遣会社の日研総業(東京都大田区)に登録。静岡県裾野市にあるトヨタグループの自動車メーカーの工場で働いていた。時給1300円程度、月給は30万円前後で、「お金に困っている様子はなかった」(日研総業)という。
同僚の男性(43)は「おとなしい人で、こんな事件を起こす人とは思えなかった」と驚く。勤務態度はまじめで欠勤や遅刻などはなかったが、犯行3日前の今月5日、いったん出勤した後に突然「作業着がない」などと大声をあげ、無断で帰ってしまったという。
加藤容疑者は青森市出身で、東北一円に支店を持つ労働金庫に勤務する父親を持ち、家族4人で暮らしていた。中学校まで成績はトップクラスでテニス部に所属。県内トップの県立高校に進学した。高校では目立つ存在ではなかったが、元同級生は「人を寄せ付けない雰囲気があった」「ナイフを持ち歩いているとのうわさがあった」と話す。
卒業後は岐阜県の自動車整備士を養成する短大に進学したが、自動車整備士の資格は取得せず、4年制大学への編入を志望していたという。約2年前には、仙台市に住む中学時代の同級生(25)に「死にたくなったから、首都高で死ぬ」というメールを送り、その後、「車が駄目になるほどの事故を起こしたが、死にきれなかった」と話していたという。
◆2日前から会社と連絡断つ◆
加藤容疑者が働いていた静岡県裾野市の自動車メーカー工場の工場長によると、加藤容疑者は5日朝、出勤して更衣室に入った直後に「作業着がない」と言って大声を出した。同僚が作業着を持ってきたところ、加藤容疑者はいなくなっていた。加藤容疑者のロッカーには、名前入りの作業着はあったという。
派遣会社の日研総業によると、工場側から「加藤容疑者が怒って帰った」と連絡を受け、日研総業の担当者が5日午前、加藤容疑者方に行ったところ、加藤容疑者が自宅にいて「きょうは休みます」と答えた。
翌6日、「加藤容疑者が来ていない」と工場から連絡を受けた日研総業が「加藤容疑者は6日も休む」と解釈、工場側に伝えたという。日研総業は6日午前から加藤容疑者と連絡を取ろうとしたが取れず、同日夕、再び担当者が自宅を訪れたが、不在だったという。
(2008年6月9日12時49分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080609-OYT1T00202.htm
秋葉原で8日に起きた無差別殺傷事件は、「電気製品や漫画本、コンピューターゲーム、オタク仲間を求めて、世界から人が集まるアキハバラ」(米ワシントン・ポスト紙=電子版)での凶悪な事件だけに世界のメディアがトップ級で報じた。
英紙ザ・タイムズ(電子版)は、「日本国内や世界中から毎年、数百万人が秋葉原の超ハイテク通りに押し寄せる」と紹介し、現場取材を織り交ぜながら、犯行の様子や騒然とした雰囲気を詳報した。ワシントン・ポストは「血だまりと歩道の上に散らばった靴で、紛争地帯のように見えた」と伝えた。
英BBCテレビは、事件発生が、2001年に大阪教育大付属池田小学校(大阪府池田市)で起きた児童殺傷事件と同じ日だった点に触れた上で、日本で以前はほとんど見られなかったナイフによる凶悪事件が最近増加している現状を指摘した。
仏国営テレビ・フランス3は、8日夜の定時ニュースの国際ニュースでトップ級の扱いで報道。現場から伝えた記者は「安全な中で暮らす日本全体を揺さぶっている」とコメントした。
独DPA通信は、日本は国際比較で凶悪事件が少ないが、ここ数年はナイフを使った事件が増えていると指摘。3月に茨城県で24歳の男が通行人を殺傷する事件が起きたばかりだとして、「相次ぐ無差別殺人は日本人に衝撃を与えた」と分析した。
9日付の中国紙「北京晨報」は、事件を1面で現場写真とともに報じた。
国営新華社通信は8日午後、発生から間もなく速報。その後も、死傷者数の変化など続報を伝え続けた。
(2008年6月9日12時17分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080609-OYT1T00186.htm
8日午後、歩行者天国でにぎわう東京・秋葉原の交差点で、男が通行人をトラックではねた後、サバイバルナイフで次々と切りつける通り魔事件があり、警視庁は、静岡県裾野市富沢、派遣社員加藤智大(ともひろ)容疑者(25)を殺人未遂の現行犯で逮捕した。
被害者は死者7人、重軽傷者10人にのぼった。加藤容疑者は犯行の約7時間前から携帯電話のサイトで「秋葉原で人を殺します」と犯行を予告。調べに対し「人を殺すために秋葉原に来た。誰でもよかった」などと供述している。同庁捜査1課では特捜本部を設置し、容疑を殺人に切り替えて動機の解明などを進めている。
同庁幹部によると、加藤容疑者は午後0時35分ごろ、トラックをジグザグ運転しながら、猛スピードで千代田区外神田1の交差点に進入。通行人3人をはねた後、交差点から数十メートル離れた道路脇に止まった。運転席から降りると、サバイバルナイフ(刃渡り約13センチ)を取り出し、交差点付近まで戻って、はねられて倒れていた人たちや通行人らに襲いかかったが、約5分後、交差点から約50メートル離れた路地で、駆け付けた万世橋署員らに取り押さえられた。
加藤容疑者は「犯行は2~3日前に決意した。秋葉原は人がたくさんいることがわかっていた」「世の中が嫌になった。生活に疲れた」と供述しているという。
加藤容疑者は昨年11月から派遣会社の日研総業(東京都大田区)に派遣社員として登録、静岡県裾野市にあるトヨタグループの自動車メーカー工場で働いていたが、事件3日前の今月5日から無断欠勤していた。
◇
亡くなった方は次の通り。
東京都板橋区、無職小岩和弘さん(47)▽杉並区、無職中村勝彦さん(74)▽北区、東京芸大4年武藤舞さん(21)▽埼玉県熊谷市、東京電機大2年藤野和倫(かずのり)さん(19)▽同県蕨市、会社員宮本直樹さん(31)▽千葉県流山市、東京情報大2年川口隆裕さん(19)▽神奈川県厚木市、調理師松井満さん(33)
(2008年6月9日11時41分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080609-OYT1T00139.htm
秋葉原は、戦後の闇市から出発し、ラジオ、家電、パソコンと主力商品を替えながら電気街として発展した。
1990年代からはゲームやアニメ関連の専門店も増え始めて、「オタク」と呼ばれる若者たちが集まるようになり、「アキバ系」と呼ばれる流行・文化の発信地としても知られる。
茨城県の筑波研究学園都市と秋葉原を結ぶ「つくばエクスプレス」が2005年8月に開業すると、駅前の再開発も重なり集客力がアップ。2006年度にJR秋葉原駅から乗車した人の数は1日平均約20万人で、01年度の約13万7000人から大幅に増えている。
近年は東京の名所として世界的にも名が知られ、アジアや欧米から訪れる観光客を対象にした免税店も増加している。
こうした街の発展の影で治安の悪化が問題化。DVDやゲームソフトの万引き、買い物客から金品を奪い取る「オタク狩り」などの犯罪も目立ち始めた。「護身用」として刃物を所持する若者が銃刀法違反などで摘発される事例も増えている。
また、今年4月には歩行者天国で下着を見せるなど過激なパフォーマンスをした女性が逮捕される騒動もあった。こうした「無法地帯化」を危ぶむ地元の有志がパトロール隊を結成するなどの動きも出ている。
(2008年6月9日11時21分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080609-OYT1T00121.htm
東京・秋葉原で発生した無差別通り魔事件で、これまでに死亡が確認された人々。
<1>小岩和弘さん(47)=東京都板橋区<2>藤野和倫さん(19)=埼玉県熊谷市<3>中村勝彦さん(74)=東京都杉並区<4>宮本直樹さん(31)=埼玉県蕨市<5>川口隆裕さん(19)=千葉県流山市<6>松井満さん(33)=神奈川県厚木市<7>武藤舞さん(21)=東京都北区
(2008年6月8日23時42分)
ナイフを持った男は、歩行者天国で通行人を次々と切りつけていった――。東京・秋葉原で8日白昼に起きた通り魔事件。猛スピードのトラックで人込みに突っ込んだ男は、奇声を上げながら刃物を振り回した。
お年寄りが血を流して倒れ込み、家族連れが悲鳴を上げて逃げまどう。買い物客でごった返す休日の電気街を悪夢が襲った。
「トラックから刃物を持った男が降りてきた。最初は普通に話していたのに、突然、自分がはねた人に馬乗りになった。大声でわめきながら腹や胸を何度も刺した」。事件を目撃したフリーターの男性(19)は恐怖に表情をこわばらせた。
加藤智大容疑者(25)のトラックが突っ込んできた交差点近くの電器店の男性店員(34)によると、トラックはほとんどスピードを緩めずに突っ込んできた。運転席から出てくると持っていたサバイバルナイフで何度も刺した後、自分がはねた別の男性にも馬乗りになって刺した。人が集まって止めようとすると、ナイフを振り回して抵抗した。
別の男性店員(33)は午後0時半ごろ、ドーンという音を聞いて、店舗6階の窓から見下ろすと、横断歩道と交差点の真ん中に2人の男性が倒れていた。警察官が倒れている男の人に駆け寄り、しゃがんで話しかけていると、白いジャケットを着た加藤容疑者が後ろから近寄り、いきなり腰のあたりを刺したという。
千葉県から遊びに来ていた大学院生(29)は「周りで『刃物を持った男がいる、逃げろ』という声が聞こえ、あわてて逃げた。しばらくして現場に戻ると、刃物を持った男の姿が見えて足がすくんだ」。
現場近くの電器店の店長(50)は、ナイフを持った加藤容疑者を追いかけてきた警察官が目の前で制圧するのを見た。ナイフを振り回す加藤容疑者に警察官が警棒で応戦し、しばらく渡り合った後、にらみ合いになった。警察官が拳銃を構えると、加藤容疑者は観念したように路上にナイフを捨てて、取り押さえられたという。
警察官らが飛びかかって加藤容疑者をシャッターに押さえ付けて、取り押さえた。加藤容疑者は額から血を流していて、両脇を抱えられながら、パトカーに連行されていった。
買い物に来ていた男性(35)は、逮捕現場の近くで男性と女性が倒れているのを見つけた。うつぶせに倒れていた女性は「大丈夫ですか」と呼びかけると、かすかにうなずくしぐさを見せたが、男性はまったく反応しなかった。
(2008年6月8日20時35分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080608-OYT1T00403.htm
被害者が搬送された都内の各病院では懸命の治療が続いたものの、次々に死亡が確認され、駆け付けた遺族らはぼう然とした。
「無念としかいいようがない」。東京・港区の東京慈恵会医科大付属病院で亡くなった男性(74)の妻(74)は、消え入りそうな声で話した。
妻の話によると、男性はこの日、長男と2人で買い物に出かけ、事件に巻き込まれ、トラックにはねられた。「昼ご飯を食べてくるからね」。2人は元気に出かけていった。突然の事件に、長男も「気がついた時には父親がいないのでびっくりした。その時のことはよく覚えていない」とショックを受けた様子だったという。「正義感の強い人だった」と妻は振り返り、「やりたいことがたくさんあったでしょう」と悔しさをにじませた。
47歳の男性1人が運ばれた新宿区の東京女子医大病院では、救急隊員が慌ただしく救命救急センターを出入りした。後藤博・同大広報室長によると、男性は午後1時45分ごろに運ばれ、蘇生(そせい)処置と止血のための手術が行われた。しかし、男性には背中から肺にまで達する刺し傷があり、約30分後、失血死が確認された。墨田区の都立墨東病院にも、埼玉県蕨市の男性が搬送され、心臓マッサージなどの治療を受けたが、死亡が確認された。
文京区の東京医科歯科大付属病院には男女3人が運ばれ、このうち武藤舞さん(21)の死亡が午後4時30分に確認された。同病院によると、武藤さんは右脇腹を刺された傷が、肝臓まで達していた。残り2人も重傷だが、意識はあるという。
(2008年6月8日20時31分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080608-OYT1T00395.htm
8日午後0時35分ごろ、東京・秋葉原(千代田区外神田1)の交差点で、西側から走ってきたトラックが歩行者天国の人込みに突っ込み、通行人数人をはねた後、停車した。
運転していた男はトラックから降りて、奇声を上げながらサバイバルナイフで通行人に次々と襲った。警視庁などによると、男性14人、女性3人の計17人が病院に搬送され、このうち男性6人、女性1人が死亡した。男は南西方向に逃走したが、約100メートル離れたところで、駆けつけた同庁万世橋署員らに取り押さえられ、殺人未遂の現行犯で逮捕された。
男は「人を殺すために秋葉原に来た。誰でもよかった」などと供述しており、同庁捜査1課では、無差別に通行人らを狙った通り魔事件とみて特捜本部を設置して捜査している。
発表によると、逮捕されたのは、静岡県裾野市富沢、職業不詳加藤智大(ともひろ)容疑者(25)。搬送先の病院の情報などによると、8日午後6時半現在で死亡が確認されたのは、武藤舞さん(21)と、19歳、20歳、29歳、33歳、47歳、74歳の男性6人。負傷者の1人は、同署交通課の警察官(53)という。東京消防庁によると、けが人の約半数は背後から刺されていた。
警視庁幹部によると、加藤容疑者は、神田明神通りをレンタカーの2トントラックでジグザグに走行しながら、通行人をはね飛ばしたという。
加藤容疑者は「生活に疲れてやった。世の中が嫌になった」などと供述しており、8日に静岡からレンタカーで来たという。助手席には、地図や新聞などがあったという。
現場は秋葉原の電気街で、歩行者天国は大勢の買い物客らでにぎわっていた。
(2008年6月8日19時32分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080608-OYT1T00474.htm
8日午後0時35分ごろ、東京・秋葉原(千代田区外神田1)の交差点で、西側から走ってきたトラックが歩行者天国の人込みに突っ込み、通行人数人をはねた後、停車した。
運転していた男はトラックから降りて、奇声を上げながらサバイバルナイフで通行人を次々と襲った。警視庁などによると、男性15人と女性3人の18人が病院に搬送されたが、このうち男性6人、女性1人の計7人が死亡した。男は南西方向に逃走したが、約100メートル離れたところで、駆け付けた同庁万世橋署員らに取り押さえられ、殺人未遂の現行犯で逮捕された。
男は「人を殺すために秋葉原に来た。誰でもよかった」と供述しており、同庁捜査1課では、無差別に通行人らを狙った通り魔事件とみて特捜本部を設置して捜査している。
発表によると、逮捕されたのは、静岡県裾野市富沢、職業不詳加藤智大容疑者(25)。搬送先の病院などによると、8日午後6時半現在で死亡が確認されたのは、女性の武藤舞さん(21)と、19歳、20歳、29歳、33歳、47歳、74歳の男性6人。負傷者の1人は、同署交通課の警察官(53)という。東京消防庁によると、けが人の約半数は背後から刺されていた。
警視庁幹部によると、加藤容疑者は、神田明神通りをレンタカーの2トントラックでジグザグに走行しながら、通行人をはね飛ばしたという。
加藤容疑者は「生活に疲れてやった。世の中が嫌になった」などと供述しており、8日に静岡からレンタカーで来たという。
(2008年6月8日19時10分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080608-OYT1T00385.htm
◇25歳逮捕 トラックではね、刺す
8日午後0時35分ごろ、東京・秋葉原(千代田区外神田1)の交差点で、西側から走ってきたトラックが数人をはねた後、急停車。トラックから降りた男が、奇声を上げながらサバイバルナイフで通行人を次々に切りつけた。警視庁などによると、通行人ら男性14人と女性3人の計17人が病院に搬送されたが、このうち5人が死亡した。男は南方向に逃げたが、駆け付けた同庁万世橋署員らに取り押さえられ、殺人未遂の現行犯で逮捕された。
同庁捜査1課では、無差別に通行人らを狙った通り魔事件とみて特捜本部を設置して捜査している。
発表によると、逮捕されたのは、静岡県裾野市富沢、職業不詳加藤智大(ともひろ)容疑者(25)。運転免許証などから分かった。8日午後4時半現在で、19歳と20歳、47歳、74歳の男性ら5人の死亡が確認された。負傷者の1人は、同署交通課の警察官(53)という。東京消防庁によると、けが人の約半数は背後から刺されていた。
警視庁幹部によると、加藤容疑者は、神田明神通りをレンタカーの2トントラックでジグザグに走行しながら、通行人をはね飛ばしたという。加藤容疑者は「刺したのは間違いない」「生活に疲れてやった」などと供述している。
現場は、家電販売店などが並ぶ電気街で、中央通りは歩行者天国でにぎわっていた。
(2008年6月8日17時27分)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080608-OYT1T00390.htm
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最終更新:2025/12/12(金) 17:00
最終更新:2025/12/12(金) 17:00
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