蒼天の白き神の座 単語


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ソウテンノシロキカミノクラ

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蒼天の白き神の座とは、高峰登山を題材にしたプレイステーション用シミュレーションゲームである。1998年7月16日にソニー・コンピュータエンタテインメントから発売された。開発元はパンドラボックス。

地味な題材・高い難易度が障害となり、一般の知名度は決して高くは無いが、今でもリメイクやアーカイブス化の要望が多い、プレイステーションでも屈指の名作と言える。

余談であるが、このソフトの開発スタッフが有名なアダルトゲームブランド「age(アージュ)」の前身となった。

概要

プレイヤーは登山隊の隊長となり、隊員を率いて未踏峰への登頂を目指すシミュレーションゲームである。
隊長自身は安全な場所から指示するのみだが、隊員たちは厳しい環境の中でリアルタイムに命の危険にさらされる。それを綿密な計画と的確な指示で損害を回避し、隊員たちを山の頂へ(そして無事に日本まで)導かなければならない。

非常に完成度の高いゲームであるが、題材が題材だけに敷居も難易度もかなり高い。
他に類を見ないゲームジャンル・システムだけあり比較的親切なチュートリアルや用語辞典がいつでも呼び出せるようになっているものの、それだけでは一番低い山を落とすことすらおぼつかない。
大抵の場合、大自然の脅威という言葉の本当の意味をプレイヤーは思い知ることになる。

だが最初の敷居を越えてしまえば、いろいろなことが見えてくる。
そうなれば山に呼ばれるという感覚まで理解できるようになるだろう。

余談だが、プレイヤー隊長の初期名“暮糸 緋郁”は本作のサブタイトル“GREAT PEAK”のもじりである。
このダジャレがハードな世界観を台無しにしているような気がしてならない……。

カムコルス山脈

ゲームの舞台となる架空の山脈。架空の国家「ウルムンド共和国」領内にある。世界最高峰のK-0をはじめ、多数の未踏峰を持つ。

そのウルムンド共和国は長年にわたり鎖国政策を執っていた為、誰一人の登山家も山脈には足を踏み入れることすらできなかった。しかし世界中のアルピニストの働きかけを受け、ウルムンド共和国はついに鎖国政策を解消。プレイヤー率いる登山隊も、人類未踏の地であるカムコルス山脈の頂を目指すことができるようになった……と言うのがこのゲームの舞台設定である。

プレイヤーが挑めるのは以下の5峰。
どの山も標高7,000mを越えており、ベースキャンプ(BC)ですら富士山よりはるかに高い位置にある。
なお各山の登る方面(BCの設置位置)はそれぞれ5か所、通るルートはそこから更に自在に選択可能。

マヌーツェ
標高7,128m。
サブピーク(副峰)としてリーツェ峰(6,453m)を従えており、双子の山とも呼ばれる。
ゲーム中最も低い山ではあるが、初心者向け・チュートリアルステージと舐めて掛かったプレイヤーに高峰登山とは、そして山の危険の何たるかを隊員達の命を持って教えてくれる山でもある。
最初はリーツェを目指せというゲーム中のアドバイスを受けることがあるが、実際には隊員のレベルが低い状況でリーツェ峰経由で主峰を目指すと稜線上の強風が厳しすぎて挫折しかねない。
その場合、リーツェを経由しない中央クーロワール寄りでルートを再探査したほうが良いだろう。
ぶっちゃけマヌーツェ氷河BC自体がマヌーツェで選べる方面の中では高難易度で罠なのだが。
ダウラチェンリ
標高7,636m。
南北に長く、東西が急峻に切り立っており、北東壁に存在する大鷲の爪跡というクーロワール(溝状の地形)が特徴的な山。2番目に低い山であるが、それでも富士山の2倍の標高がある。
壁面を直登するなら登壁の、長い稜線を歩くなら登攀のパラメータがそれぞれそこそこ求められるものの、裏を返せばそれら地形に対応した経験値が入手しやすい、ということでもあり。慣れてくれば新人隊員育成用のステージとしても活躍する。
……が、ダマリBCからの西側稜線は何気にゲーム中でも最強クラスの強風が吹きつけるルートにつき要注意。風を読み違えると稜線上で身動き取れないまま暴風に数日閉じ込められて死ぬ。
カンガプルナ
標高8,021m。
どのBCを選んでも全体的に雪崩の発生率が高く難度の高い山だが、北面には白いサソリと呼ばれる雪田地帯があり、そこは雪崩の頻発地域となっている。
迂闊に足を踏み入れるとベテランですら一撃死する可能性がある。おかしな考えは捨てよう。
8,000m級の山では一番低いが、普通にプレイしているとここで詰まることも多い。
その場合はもっと低い山で隊員の経験を積もう。
このゲーム中、特に重要なテクニックとなる「酸素ボンベ使用による凍傷抑止効果」が実感できるようになるのもこの山あたりから。
シシャカンリ
標高8,482m。
北東から南西に伸びるついたてのような平べったい形状をしており、長い稜線上に二つのサブピークを従えている。また「カムコルス三大壁」と呼ばれる非常に難度の高い壁面直登ルートのうち二つがここにある。
これらの地形のため、急峻な壁が連続し体力を大きく消耗する壁面ルートか、それを迂回し避けても強風が吹き荒れる危険な断崖絶壁/稜線ルートの択一をプレイヤーは迫られることとなり、この山の難易度を大きく押し上げている。
特に稜線ルートは登山家にとって「デスゾーン」と呼ばれる高度8000m以上を強風と滑落、凍傷や衰弱に怯えながら往復で半日以上の距離歩くこととなり、最高峰のK-0より難しいと語るプレイヤーは多い。
それ故ネット上では死者管理などと呼ばれるが、ゲーム中での本来の異名は白い悪魔である。
K-0(現地名ニコノサ)
標高8,955m。
地質探査衛星によって発見された真の世界最高峰、白き神の座
なんとエベレストより標高が高い設定になっている。いわゆるラスボス。
三大壁の最後のひとつもここにある。
地上で最も天国に近い場所だけあってどのルートを選んでもその登頂は困難を極め、狙うアワードによっては無理ゲーと化す。この山で厳冬期無酸素単独初登頂など取れるのはTASさんぐらいのものである

アワード

このゲームには、隊員個人に授与されるアワードという収集要素がある。
(初登頂、無酸素、厳冬期、単独、等)
これにより同じ山でも再挑戦することに意味があるようになっている。
女性隊というアワードもあるので、実は全部のアワードを集められるのは女性のみだったりする。
ちなみに、アワードを授与するのはIMAS(International Mountaineering Association Summit、国際登山連合)という組織なのだが、もちろん某アイドル育成ゲームとは関係がない。
もっと架空戦記が増えるといいな

5峰全てにおいて無酸素、厳冬期、単独登頂を果たし、さらにカムコルス三大壁を制覇した登山家はIMAS殿堂に迎えられ、その功績は永久に称えられる事となる。

IMASランク

個人への評価とは別に隊全体、そして隊長の実績を評価する「IMASランク」と言うシステムがある。

所属する隊員が持つアワード、開拓ルート距離、作戦成功率、作戦成功者割合、作戦所要日数、平均ゴミ量、平均余剰物資量、累積犠牲者がそれぞれ個別に評価、ポイント換算され、その合計点で15段階に評価される。

最高ランクの称号「Phoenix」ともなると、獲得のためにはミスは無論のこと、天のいたずらを受けることすら許されない。この称号をリセット無しで獲得できる者が居るとすれば、それは山の神かTASさんのどちらかだろう。

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関連項目

  • ゲームのタイトル一覧
  • ソニー・コンピュータエンタテインメント
  • パンドラボックス(ゲーム会社)
  • 登山
  • 登山家
  • 吹雪
  • パンパカ
  • 山頂シリーズ

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