『街 〜運命の交差点〜』とは、セガサターン・Playstation・PSPで発売されたチュンソフトのサウンドノベルゲーム。
本項ではセガサターン版とPS版を指す。
正式なタイトルは、SS版は「サウンドノベル街 -machi-」。
PS版は「街 ~運命の交差点~」。
PSP版は「街 〜運命の交差点〜 特別篇」となっており、変更点・修正箇所がいくつかある。
「弟切草」「かまいたちの夜」に続くサウンドノベル第三弾。
主人公は8人で、赤の他人同士から奇妙な縁を持つものなど様々。その他登場人物は実写となっており、先の二作と比較しても圧倒的に多い。
従来のサウンドノベルとは違い、ただ選択肢を選ぶだけではストーリーは進まない。
これは「マルチフラグメント」と呼ばれ、たとえ選択した結果が主人公Aにとってバッドエンドであったとしても、その行動が主人公Bに影響を及ぼす事がある。
単純に読み進めるだけではなく、主人公たちに何をさせるか考えることも重要である。
表示されるテキストの中に水色の文字列が含まれるが、これは「TIP」と呼ばれる説明文。クリックすると詳細が表示される。
攻略に繋がる重要なTIPもあれば、トリビア的なTIP、一発ネタなどしょうもないものまである。
ゲームを進めていくと、各主人公の話が途中で止まる(続く)事がある。そのままでは先に進めないが、本作最大の特徴である「ザッピング」と呼ばれる行動で続きを読むことが出来る。
ザッピングはTIP同様、テキストやTIPの中に現れる緑色の文字列から行われる。そこから別の主人公の話に飛び、一度止まっていた語を更に読み進められるというもの。
独自のシステムである為に本ゲームの長所であり、短所でもある……と賛否両論。
売り上げこそ少なかったものの、プレイした人間の評価は概ね高く、隠れた名作と言える。
続編にあたるのが2008年に発売した『428 〜封鎖された渋谷で〜』。
「街」の10年後の渋谷を舞台としている。
シナリオ:「オタク刑事走る!」
渋谷中央署少年課の刑事。ゲームが大好きで服装は無頓着という、絵に描いたようなオタク青年。
本人曰く「オタクじゃありません、ゲーマーです!」
そんな主張も空しく、周囲からは「オタク刑事」と呼ばれている。
「けふも元気だコーヒー牛乳がうまい」と、毎日何杯も飲むほどコーヒー牛乳が好き。特に雪印コーヒー牛乳が好きである。
彼の影響で、街をプレイ後に雪印コーヒー牛乳が大好きになる人が結構いる。
(しかし残念ながら雪印は現在雪印メグミルクとなっている)
シナリオ:「The wrong man 牛」
強面の元ヤクザ。なぜヤクザから足を洗ったかは不明。
ヤクザとしてはかなりの実力者で、白峰組の元ナンバー2であった。
宝石店の店員に恋をしていて、プロポーズをしようと思っている。
アプローチの方法等が微笑ましい。
性格はさっぱりしているが、怒ると手がつけられない。
恋愛に関しては奥手のようである。
彼と後述の馬部のシナリオは3日間しかないが、他の主人公の4日目、5日目にも登場する。
シナリオ:「The wrong man 馬」
無名の俳優で、小心者。
ぱっとしない役ばかりであったが、大物役を演じる話が舞い込んでくる。
基本的にヘタレキャラで、憎めない存在だが、いざという時はやる男。
役者としてはベテランなため、セリフの記憶や専門用語についてはバッチリである。
お酒はかなりの下戸で、煙草も苦手、甘いもの好き。カナヅチ。
シナリオ:「シュレディンガーの手」
売れっ子プロットライター(テレビドラマの脚本のプロットを作る作家)。
本人は公開されている自分の作品を見て陳腐と罵る。
いつか真の文学を書きたいと思っている。
彼のシナリオは怖い部分が多いため、色々な人にトラウマシナリオ扱いされている。
シナリオ:「迷える外人部隊」
フランス外人部隊「レジョン」所属。
休暇を利用して渋谷にやってきた。
しかし、何故渋谷にやってきたかは本人にもわからない。
吸っているタバコの銘柄はフランスの「ジタン・ブロンド」。
なお、428においてこれを吸っている主人公が居る。
主人公の中で、おそらく一番喧嘩早くて、一番強いと思われる。
シナリオ:「七曜会」
大学4年生で、大手企業に内定が決まって順風満帆である。
そんな彼の前に謎の美女が現れる。
シナリオ:「やせるおもい」
渋谷で暮らすフリーター。
食べることが大好きで、目の前に出されるとなんでも食べるらしい。
それなりにぽっちゃり体型……というか、デブ。
場面によって痩せて見えることがあるが、それは街の七不思議のひとつである。
恋人とデート中にあることを言われ、彼女の闘いははじまる。
シナリオ:「で・き・ちゃっ・た」
緑山学院高校3年生。
学校は付属高校で、のんびりとした校風。
いわゆるイケメンの彼は女の子に大人気、ほぼ毎日デートというけしからん日々を送っている。
そして今日もとある女の子に呼び出されたが・・・。
何故か彼の出現する動画には「陽平氏ね」というコメントが飛び交う。
街の動画はmosshan氏による実況なしのキャラごとの本編をまとめた動画と、
ボルゾイ企画の実況プレイ動画とが大半を占める。
mosshan氏の動画はキャラごとに通しで進むうえ、TIPも全部読んでいっている親切設定。
ただし、ザッピングがないため、単に小説として話を読みたい人にオススメしたい。
公式ガイドブック「ZAP'S 街」には、篠田正志シナリオで登場する大物政治家・海塚正治郎の5日間が小説として収録されている。作者は本編でもシナリオを手がけた、長坂秀佳。
ゲーム本編と同じように、青文字と緑文字のTIPSがある他、各主人公との関わり(ZAP)や、本編では語られなかった設定なども多数盛り込まれている。
ガイドブック自体、シナリオ攻略の他にも役者やスタッフのインタビュー、主人公に関連した渋谷のガイド(ただし、当時の渋谷)、シナリオ補足のTIPなど満載であり、「街」ファンなら一読の価値がある。
PSP版では、馬部甚太郎・牛尾政美シナリオに登場した撮影隊スタッフ・サギ山勇のシナリオが追加されている。
ほとんどの背景が本編で使用されたスチールを再利用したものだが、馬部や牛尾が知らないサギ山の5日間は必見。
同じくPSP版で追加されたパトリック・ダンディのシナリオは、元はドラマCD「第Qの男 ~QはQuestionのQ~」として発売されていた。全3巻。
長坂秀佳の脚本による連続ドラマ「透明少女エア」の主人公・エアは、元は「街」の主人公として予定されていた。各主人公のシナリオに一瞬だけ登場する「風」は彼女のことである。
サウンドトラックCDに同梱されているドラマCD「青ムシSHOW」は、作中に登場したアニメ「無敵美少女セーラードールズ」が中心となったシナリオ。これは「ピンクなCD」という名称となっており、前作「かまいたちの夜」にあった「ピンクのしおり」のような位置づけである。シナリオ担当は、桂馬シナリオを担当した平松正樹。
メインはセーラードールズ(ただし、アニメではなく、デパートの屋上で開かれたショーという設定)だが、飛沢陽平シナリオに登場する青井則生が事実上の主人公である。他にも様々な人物が登場する。ただし、残念ながら(?)本編でそのキャラを演じた俳優ではなく、声優がそれぞれの声を当てている。
ちなみに、麻生しおりも登場するが、本編で演じた雪乃五月ではなく、増田ゆきが演じている。
わざわざセーラードールズのテーマソングを作り、4号役の浅川悠に歌わせるなど、若干公式が病気。
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最終更新:2025/12/15(月) 21:00
最終更新:2025/12/15(月) 20:00
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