3Dシステムとは、ゴーグル型の家庭用ゲーム機用周辺機器である。
この名称はファミコン用を指すが、他機種の(主にシャッター式の)物についても解説をする。
歴史から解説すると、ファミコンの3Dシステム以前にも、立体映像のゲームはアーケードにおいて存在しており、「3Dサンダーセプター」等がそれに該当する。
立体映像の仕組みとしては、筐体に装着されたゴーグルに、左右交互に可視、不可視を高速に繰り返し、それにシンクロして、画面も左右交互に角度がブレた画面が表示されている。
この状態を裸眼で見ると単にブレているようにしか見えないが、ゴーグルを覗くとブレた画面がそれぞれ左目、右目に振り分けられ、左右独立した画面を擬似的に見れる事で立体画面を実現している。
その後、1987年3月12日にスクウェア(DOG)よりファミコンディスクシステム用ソフトとして発売された「とびだせ大作戦」は、前述の要領で、左右にブレる画面という部分をファミコンで表現し、左右に振り分けるという部分をシャッターではなく、立体映画で使われるような赤と青の眼鏡(とびだせメガネとして本作用に販売されていた)で代用して表現している。(つまり画面も左右にブレるのと同時に赤青に変色を繰り返している)
この着想は当時スクウェアに在籍していたイラン人天才プログラマー「ナーシャ・ジベリ」による物である。
そして同年8月7日、同じくスクウェアより「ハイウェイスター」が発売され、10月21日に任天堂よりファミコンの周辺機器として「3Dシステム」が発売された。
3Dシステムは、最初に述べたシャッター式の立体映像をファミコンで実現する為の周辺機器であり、映像とシャッターをシンクロさせる為、本体に接続する必要がある。
ハイウェイスターは初の3Dシステム対応ソフトであり、3Dシステムより二ヶ月前に発売されていた。
尚、ハイウェイスターは当初はとびだせ大作戦同様ディスクシステムで開発されており、3Dシステムではなく、とびだせメガネ対応ソフト第二弾として開発されていた。
タイトルも当初は「とびだせレーシング」という仮称が付けられていた。
また、同年12月7日にはとびだせ大作戦のソースを使った続編であるJJも発売され、こちらも3Dシステム用に作り直されている。
このハイウェイスターとJJもナーシャ・ジベリによりプログラムされている。
3Dシステムは海外では発売されていない為、ハイウェイスターの海外版である「Rad Racer」はとびだせ大作戦同様赤青眼鏡を使う仕様となっている。
因みに3Dシステムを販売した当の任天堂販売の対応ソフトは1988年4月14日になってようやく発売した「3Dホットラリー」一作のみである。
任天堂3Dシステムが発売された1987年の11月7日には、同じ原理を用いたセガマーク3用の周辺機器「3Dグラス」が発売され、同時に対応ソフトとして「ザクソン3D」が発売された。
ザクソン3Dと3Dグラスの同梱パッケージも販売された。
任天堂の3Dシステムはバンドで頭に固定するゴーグル型だったのに対し、3Dグラスは耳にかけるタイプの眼鏡型である。
その為、デザイン自体は3Dグラスの方が格好良いものの、重さで外れやすいという欠点がある。
また、あまり知られて無いが、任天堂の3Dシステムとセガの3Dグラスは何故か互換性がある。
尚、ファミコンの対応タイトルが全て3D,2Dのモード切り替え式で2Dでの通常プレイも可能であるのに対し、マーク3版の対応タイトルは3Dシステムを使用する事を前提に作られている物が殆どであり、大抵通常プレイが不可能である物や、通常プレイをするのに裏技を使う必要がある。
任天堂3Dシステム対応ソフト
セガ3Dグラス対応ソフト
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最終更新:2025/12/10(水) 23:00
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