bby-01(宇宙戦艦ヤマト2199) 単語


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ウチュウセンカンヤマト

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 BBY-01(宇宙戦艦ヤマト2199)とは、本当の意味でリメイクされた宇宙戦艦ヤマトという軍艦を示す。
 このナンバリングは艦番号であり、他の国連宇宙軍の戦闘艦と同様のナンバリング方式である。現代の海上自衛隊、米海軍のそれに近いものである(ユキカゼはDDS-117など)。 

概要

 対ガミラス戦争が敗色濃厚の一途をたどる中、「イズモ計画」の名称で当初は人類脱出船として建造された。
 しかし2198年、イスカンダルからの最初の使者が地球へ到着。彼女は波動エンジンの設計図、そしてエンジン起動の要となる波動コアを携えた、第二の使者が訪れる時期を携えており、人類脱出船から宇宙戦艦への転機となった。

 事実上の無限機関ともいえる波動エンジン、その実用化の目処。そしてイスカンダルからの数々の申し出。
 人類はそれに最後の希望を賭け、限られた人数が僅かな日数を生き延びる脱出船ではなく、高性能な航海能力と強力な自衛用武装、防御装置を備えた戦艦として建造し、イスカンダルからの申し出の一つの環境再生装置。

 コスモリバースシステム(旧作のコスモクリーナー)を自力で受け取るべく、最後の戦艦を大マゼランへ向かわせる。
 半ば賭博のような、しかし最後の希望に賭けたのである。2198年のイスカンダルからの最初の使者到着の段階でイズモ計画は破棄、この段階より「ヤマト計画」と改名され、BBY-01は長距離踏破戦艦として建造されることになる。

 建造計画名は「A201-F5」と、旧海軍の大和型戦艦のそれをオマージュにした名称となっている。
 また、旧作では沈没した戦艦大和を改造して、宇宙戦艦としたというのに対して、2199では「沈没した戦艦大和の残骸に偽装して、地下より建造を進めた」と設定が変わっている。艦種は「国連宇宙海軍超弩級宇宙戦艦」。 

船体規模と内部構造

 旧作のヤマトが戦艦大和と同様、全長263mとされたのに対して、2199では全長333mと大型化している。
 これは全幅、全高も同様であり、明確にはされていないが、基礎乾燥重量は10万トンを超えるとおもわれる。そしてこれは新規のものではなく、初代テレビ放送時のスタジオぬえ、松本零士氏のイメージデザインに基づく。

 「戦艦大和にジェットエンジンをつけて、艦載機を搭載するならこの程度であろう」と、当初から300m級とされていた。
 実際はご承知の通り、ネームバリューと分かりやすさから、戦艦大和と同規模にされたが、2199ではこの設定を再利用して大型化している。因みに全長333mはニミッツ級航空母艦と同じサイズである。

 艦内構造もかなり細密に設定された。一例をあげれば後部砲塔と艦載機格納庫の関係が最たるものである。
 確かに2199のヤマトは大型化したが、ただ1隻の戦艦に40機以上の艦載機を搭載するにはどうするか。その点をスタッフは考慮し、最も容積を必要とするコスモファルコン戦闘機の格納庫区画は無重力化で、整備や容積を対応。

 それでも補いきれないというニュアンスを付け加えるため、第二副砲と第三砲塔は三式弾の弾薬庫を有さない。
 他にもかつての艦内万能工場もかなりデチューンされ、資源衛星や敵艦の残骸から船体修理素材を加工できるが、シームレス戦闘機やアストロバイクまで、なんでも作れるという設定は排除された。 

エンジン

 ある意味では最も初代と違いを見せているのが、波動エンジンである。
 これも詳細な設定が為され、十一次元空間から無限のエネルギーを取り出し、艦のあらゆる部署へ供給するという設定に加え、「波動コア」がなければ起動することさえ出来ないという、一種のオーパーツと化している。

 それだけに同等系列の技術を使う、ガミラス戦闘艦のエンジンよりも出力は非常に大きい。
 しかし最初に起動させるには、地球のすべての電力を集約せねば迅速な起動ができないなど、相応の枷が加えられている。補助エンジンは逆に、それまで国連宇宙軍が使ってきた、核融合推進方式と明記された。

 また、2199では本来ヤマトに乗り込むはずの幹部クルーが軒並み戦死しているという、重い設定が存在する。
 そのため既存の機関には熟達していても、波動エンジンには素人に等しい徳川機関長、山崎応急長、藪1曹などが、手探りで波動エンジンの運用に、段階的に失敗も交えつつ慣れていく描写が、細かく追加された。

 なお、正式名称は「ロ号艦本イ400式次元波動缶」と、旧海軍式の命名になっている。
 恐らくであるが「ロ号」は大型艦用主機、「イ式」はイスカンダル式、そして「イ400」は旧海軍最大の潜水艦のそれに因んでの名称と思われる。補助エンジンは「(21)74式」と、既存機関を思わせる古い型番となった。 

武装

 ヤマトはイスカンダルへの長距離踏破艦であり、実際の主任務は戦闘行動ではない。
 しかし敵は余りにも強大なガミラス軍であるだけに、相応の重武装が施された。その最たるものは、木星の浮遊大陸を蒸発させ、グリーゼ581の巨大フレアを薙ぎ払った次元波動爆縮放射器_波動砲である。

 他にも波動エンジンからエネルギーを供給されることで、莫大なエネルギー量を確保。
 ガミラス重巡程度であれば、一撃で破壊しうる48サンチショックカノン3連装3基、副砲としての20サンチショックカノン3連装2基が、特に大きな威力を有する兵装である。前甲板砲塔は実体弾の「三式融合弾」も射撃できる。

 対空兵装も強力で12.7サンチ、8.8サンチ、7.5サンチの3種類のパルスレーザーが針鼠のように搭載された。
 他には艦種、艦尾魚雷発射管、煙突ミサイル及び船底部VLSなどの空間魚雷発射管が多数搭載され、これらに装填されている魚雷・ミサイルは「ユキカゼ」が戦果をあげた試作空間魚雷を原型とし、相応の大威力を有する。

 このように単独でも非常に強力な武装を持つヤマトだが、波動エンジンが稼働していない場合、ほぼ無力となる。
 ショックカノン、パスルレーザーなどは波動エンジンからのエネルギー供給なしでは連続稼働できず、三式弾や空間魚雷は強力だが、射程や射界が限られるなどの弱点を有する。ヤマトの火力は波動エンジンにかかっている。 

防御装置

 昭和の旧作のヤマトは、ある意味でご都合主義の防御力と再生能力を備えていた。
 しかし2199では素の装甲、あるいは構造物に被弾すれば、主に甲板員が担当する修理が必要なほどの損傷を生じ、状況によっては損傷状態のまま戦闘を継続するなど、旧作の不死身さは鳴りを潜めた。

 その上でヤマトに強力な防御力を与えているのが「波動防壁」である。
 次元波動エンジンの副産物であり、船体中央部からエネルギーを供給され、各部の波動コイル経由で発生する、一種のエネルギーバリアのような防壁である。被弾した際の青い発光が波動防壁の動作状態である。

 連続稼働時間は20分と短いが、ガミラスの多用する陽電子ビーム砲に耐えるなど、防御力は高い。
 反射衛星砲などの要塞砲レベルを被弾した場合、あるいは多数の敵艦の集中砲火を浴びれば貫通されることもあり、強力ではあるが無敵ではないという、現実味を帯びた設定に書き換えられている。

 通常時は被弾した時のみ発光が確認されるが、最大出力で展開すると文字通りのエネルギーバリアのように見える。
 そしてこの波動防壁のコントロールは第三艦橋より行われる。第三艦橋両翼のウィングが「波動エネルギーコンバーター」であり、「不死身の第三艦橋」を裏付ける設定も新たに作られた。 

艦内居住環境

 一年間という長時間の航海を想定してか、非常に快適かつ充実した環境を備えている。
 食事に関しては波動エンジンのエネルギー供給により成立した「オムシス」という、恐らくは物質リサイクルシステムを用いた食材無限供給システムが備えられ、これが故障しない限りは飢える心配は無い。

 そして士官だけではなく、下士官兵レベルでも個室と二段寝台が当然のように準備されている。
 現実の軍艦を考えるとかなり贅沢な構造で、他にもサウナや大浴場。乗員の健康と体力維持のため、エアロバイクなども備えたスポーツジムのような区画も準備された。娯楽としては岬百合亜がパーソナリティのラジオ放送もある。

 スタッフは海上自衛隊の護衛艦に体験航海を受けており、その点を大いに反映した設定となっている、
 先ほどの二段寝台も、海上自衛隊の世代の新しい護衛艦が常備しているものであり、これをベースに家庭用の二段ベッド相当に拡張したものが、岬百合亜、原田真琴の居室などで確認されている。 

艦載機格納庫

 旧作ではかなり曖昧だった艦載機格納庫も、2199では艦載機の種類によって明確化された。

 最も数の多い99式空間戦闘攻撃機コスモファルコンは、無重力化された第一格納庫に予備機含め36機を搭載。
 出撃に際しては船底部の射出機付ハッチから発艦、着艦もこの区画から行われる。コスモファルコンはこぶりな戦闘機だが、ヤマトの限られた容積の中で、大量の武装や整備機材を搭載するため、あえて重力制御はオミットされた。

 第二格納庫は旧作で古代進搭乗機が出撃する区画に相当し、2199ではコスモゼロの専属格納庫となった。
 こちらは重力制御が為されており、古代進、山本玲の搭乗する2機が格納。出撃時には格納庫両舷ハッチを開放、カタパルトまで誘導された後、LSO(発着艦管制室)のコントロールのもとに発進する。

 第三格納庫は100式空間偵察機、SC97空間輸送機「コスモシーガル」の区画で、船体後部に位置する。
 重力制御については不明だが、アームを用いた離着艦方式が行われており、アナライザーがシステムサポートにもあたっている。離着艦に際しては水上艦の喫水線部のハッチを開放、艦載機を出し入れする構造となった。

 ヤマトの艦載機はコスモゼロ2機、コスモファルコン36機、空間偵察機とシーガル4機の合計42機となっている。
 これはガミラス軍の正規空母である多層航宙母艦(三段空母)に迫る搭載数で、ヤマトが冗長性と汎用性を、その目的の上で見込まれたことを示す数字とも言える。 

指揮系統区画

 昭和版のヤマトでは水上艦の航海艦橋に相当する、第一艦橋以外は描写されていない。
 2199でも最も多用されるのは第一艦橋であるが、これまで存在感が希薄であった第二艦橋も、重装甲で覆われた戦闘指揮所(CIC)とされ、激烈な戦闘が想定される場合、第一艦橋要員はそこへ移動することになっている。

 第三艦橋もただのネタ要素ではなく、波動防壁やダメージコントロール指揮の中枢となっている。
 2199では3つの艦橋は何れも重要な役割を持っており、「もう第一艦橋だけで良くないか」という曖昧さは排除された。なお、第二艦橋(CIC)の内装は、実在する海上自衛隊護衛艦のそれに、非常に近いレイアウトである。 

乗員数および分隊配置

 原作のヤマトは乗員数114名と、戦闘機隊搭乗員の数を含めてもあまりにも少なかった。

 2199ではその点を踏まえ、乗員数は999名に増大、男女比率も7:3となるなど、移民船計画時代の名残も有する。
 同時に機関部=第3分隊、航空科=第5分隊など、海上自衛隊護衛艦の艦内配置を意識したそれとなっており、クルーの階級も自衛隊式となっている(古代進・島大介=1尉、加藤三郎=2尉など)。

 また、医療班などは正規の軍人ではない、軍属扱いとなっている。
 艦長は言うまでもなく沖田十三であるが、副長は3佐の真田志郎、戦闘指揮は「戦術長」の1尉である古代進、正規の軍人ではないが、軍属の佐渡酒造は2佐待遇など、やはり海上自衛隊式となっている。 

自動航法装置

 初代ではおおらかに曖昧にされたが、片道十数万光年の航路、これを正確にワープするための区画も存在する。
 乗員たちからは「開かずの間」と言われている自動航法室がそれに該当し、イスカンダルから供与された航海データが、コンピュータに入力されている。しかしその区画では、森雪に似た女性の霊を視ることも多く…(以下反転)

 実際はイスカンダルまでのナビゲーターとなるはずだった、ユリーシャ・イスカンダルがカプセルに収まっている。
 彼女は地球での生活のパートナーとなるはずだった、森雪船務長ともども、テロないし大事故に遭遇して意識を喪失しており、ヤマトは彼女の記憶をトレースすることで、大マゼランの不確かな航路を何とか割り出していたのだ。 

戦歴

 このように「人の操る限界の存在する戦艦」として再定義されたヤマトだが、強力な戦艦であることに変わりはない。
 航空隊と連携しての冥王星基地攻略作戦などでは、その汎用性と多用途性を十分に発揮している。他にもグリーゼ581のフレア突破、異次元断層からの脱出など、既存の地球艦では不可能な困難を多く乗り越えている。

 そしてヤマトがこのように困難を乗り越えてきたのは、クルーのチームワークも大いに貢献している。
 旧作に比較すると、どの乗員もかなり冷静で常識的になっており、チームとして円滑に機能しており、その上でオーパーツに等しいヤマトを操り、困難を乗り越えるという、昭和原作本来のコンセプトを見事にリメイクしている。

 人馬一体の上での海洋冒険の主人公として、21世紀の価値観でリメイクされた宇宙戦艦ヤマトといえるであろう。 

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関連項目

  • 宇宙戦艦ヤマト2199
  • 沖田十三(艦長)
  • イスカンダル(ヤマトの目指す最終目的地)
  • 次元波動爆縮放射器(切り札にしてオーパーツ)
  • ショックカノン(陽電子衝撃砲、ヤマトの主戦兵装)
  • コスモゼロ/コスモファルコン(艦載機)

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