Ofuse(オフセ)とは、クリエイターに対してお布施することができるウェブサービスである。
ただ感動した、楽しかった、何か感じるものがあった、そんな気持ちを手紙に込めて送りたい。ついでにお金もねじ込みたい。そんなあなたに!
※公式ツイートより
株式会社Ofuseが運営するウェブサービスで、2018年3月25日にスタートした。
「ありがとう」の気持ちとともに、クリエイターに有料でファンレターを送ることができるサービスである。そして、支払った料金の大半がファンレターの送り先のクリエイターに還元される。
「ファンレター」というと大げさにも聞こえるが、文字数は非常に少なくてもよく、極端に言えば1文字でもよい。
ちなみにこの場合の「クリエーター」の範囲は広く、公式サイトのFAQでは「クリエイター」の定義について
誰か一人でもOfuseしたい!と思ってくれる人がいれば、どなたでも
としている。
「面白いツイートをしている人」「便利なウェブサイトを作った人」など、あまり「クリエーター」と表現されることがない人々も含むし、作品自体の著作権を有していない「アニメーター」なども含む[1]。
ユーザー登録にはTwitterアカウントの連携が必要であり、Twitterユーザーを対象としたウェブサービスという事になる。
Ofuse運営も認めるこのサービスの弱点は、そもそもクリエイター側が登録していないとOfuseを送ることができないこと。そのため運営は公式Twitterで、ファンからクリエイターに「Ofuse登録してほしい」と声をあげることを推奨している。
問題はですね!推しがこれに登録してくれないとOfuseできないんですよ!!!なので推しの方がいらっしゃいましたら登録してもらいましょう!お前が好きだー!の気持ちをぶつけさせてくれ!!!
※公式ツイートより
クリエイターさんがOfuse箱を「設置したよ」というのはハードルが高いかもしれません。なのでファンの方から声をあげましょう!声をかければ「頼まれたから」と大義名分ができますので!設置しやすいかと!設置してあるのを見たら「誰かに頼まれたんだな」と思えば全てが平和です
※公式ツイートより
2018年3月31日現在は、スタートしたばかりのサービスということもあって公式サイトはやや分かりづらく、使い方を詳しく説明する公式説明ページも無いなど粗削りな部分はまだ多い。公式による説明ページは整備予定とのことだが、それまでの暫定処置的に現状で「一番わかりやすい」解説記事として公式Twitterが紹介している[2]ものはこちら。
だが公式問い合わせ用メールアドレスの他、匿名質問ウェブサービス「Peing」を利用した運営への「質問箱」も設置しており、匿名での質問や物言いを受け入れている。またタスク管理サイト「Trello」に公式「対応状況」ページを開設し、把握している問題点や寄せられた要望とそれらの解決状況を公開しており、地道な改善活動を続けているようだ。
余談だが、Twitter公式アカウントのヘッダー画像には鳥居のイラストが使われている。この点について「お布施なのに鳥居?」というツッコミの声も挙がっているようだ。「お布施」は仏教用語なのでほんとは神社では使わないらしい。まあガチ宗教用語として使ってるわけじゃないしこまけぇこたぁいいんだよ
という仕組みになっている。
ファンが1回に支払うことが可能な金額は50円~1万円となっているため、ファンレターの最大文字数は5000文字(絵文字を使用しない場合)ということになる。
なお、支払った金額分の文字数を使い切らなくてはいけないわけではない。つまり、例えば1万円支払って「♥」の一文字のみのファンレターを送ることもできる。
ちなみに「約9割」というのは、手数料として9%が差し引かれるため。その内訳は決済会社4%、サーバー維持費5%となっている[3]。
ファンが文字数を購入するときは、メールアドレスとクレジットカード/デビットカード(VISAのVプリカ)を入力して決済する。
この決済システムには大手決済サービス会社「Stripe」のシステムを利用している[4]。この「Stripe」が、上記の手数料の説明で4%を差し引くとされる「決済会社」にあたるものと思われる。決済という重要部分であるため、手数料を払ってでも信頼性の高い外部企業に委託しているようだ。
一方「クリエイター登録」を行う場合では、名前/生年月日/住所を登録し、運転免許証などの本人確認書類の画像(スマートフォンのカメラで撮影した画像で可)をアップロードし、受け取り用の銀行口座も登録する必要がある。この部分の敷居が高いとして、ユーザー登録はしたもののクリエイター登録には二の足を踏む、という人も居るようだ。
しかしこういった顧客本人確認手続き(Know Your Customerの略でKYCと呼称される)は、成り済ましやマネーロンダリングを防ぐため金融サービスを行う上ではサービス提供者が必ず行うべきとされているものであり[5]、「ユーザーから敬遠されそうな要素でも、安全や法令遵守のために必要な手続きは省略しない」という堅実な姿勢を示すものではある。
また公式より、これら入力された個人情報についてはなるべくOfuseでは保持しないような作りにしている、とのアナウンスもされている[6]。
「Kickstarter」「Makuake」のようなクラウドファンディングサイト、あるいは「pixiv FANBOX」「Patreon」「Fantia」「Enty」のような課金可能コンテンツプラットフォーム/パトロンサイトと異なるところは、「作品の完成を期待して支援する」あるいは「支援してもらったお返しとして作品などを限定で提供する」といった要素が意図的に排除されている点。
で、なんでクラウドファンディングじゃないのかというと、個人的な意見なんですけど、「お返し」、大変じゃないですか?そんなことしなくていいから安心して作品作ってくれって思いません??私は思います。いえ、そういうのも大事だとは思うんですけれども・・・
※公式ツイートより
こういった観点から、Ofuseされたことに対してクリエイター側からのリアクションはあえてできないようになっている。
Ofuseしたんだからもっと○○しろよ、みたいな使い方は違うと思っています。なので、Ofuseでは、Ofuseされたことに対するリアクションはできないようになっています。なぜなら「Ofuseしようと思った」時点で、「すでに何かを受け取っている」という認識だからです。
※公式ツイートより
Ofuseという名前は「見返りを求めずに感謝の気持ちを伝えること」という意味でつけさせてもらいました。実際に使われる言葉としても、してもらったことに対する対価ではなく、あくまでも感謝の気持ちで包むそうです。だからおおっぴらに値段が決まってないんですね。
※公式ツイートより
無関係。
しかし公式Twitterの中の人はniconicoのユーザーでもあるようで、niconicoに投げ銭機能が付いていない事に対するフラストレーションもこのサービスを立ち上げた原動力の一つになっていたようだ。
ニコニコの投げ銭機能はいつ実装されるのだろうなぁと思いはや何年経ったでしょう・・・
※公式ツイートより
ニコニコに投げ銭機能付いてたら銭投げまくりたい人沢山いるんですよね・・・なのでOfuse登録して欲しいんですよ・・・銭を投げつけさせてください・・・この想いよ届け・・・
※公式ツイートより
ここをたまたま読んだniconicoの利用者の方々も、Ofuseに登録してユーザーページとか動画説明文とかに自分のOfuseページへのリンクを書くと、この公式Twitterの中の人のような気持ちを持っていた誰かが喜んでくれるかもしれない。
お金が関わるサービスでもあることから、サービスを開始する前から公式には「これ詐欺?」という反応がたくさん返ってきたという[7]。
しかしこの株式会社Ofuseは東京都が起業支援事業として運営している「アクセラレーションプログラム」の2017年に募集された第5期にて、計105件の応募の中から選ばれた9件の一つとして採択され[8]、「青山スタートアップアクセラレーションセンター」の利用を許可されている[9]。
少なくとも「2017年に東京都が書類審査した限りでは詐欺ではなかった」ということでもあり、ある程度信頼してもよいようだ。
また、パロディ同人誌制作者やコスプレイヤーなどの二次創作者、あるいは仕事として制作しているアニメーターなど、作品の著作権を有していないはずの人々でもOfuseをもらうことができてしまう点を問題視する声もあるようだ。
この点については、公式サイトのFAQ「Ofuseについて」で
Ofuseを通じてファンは「創作物に対してお金を払う」のではなく、「その創作物を制作した個人へ感謝の気持ちを送るため」にお金を払います。
となっており、「創作物そのものへの対価ではない」という前提を掲げることで著作権の問題を回避するというスタンスをとっているようだ。
また、かつて「Osushi」という類似サービスにて法的な問題点が浮上してサービス内容を変更せざるを得なかった事例があったことを踏まえて、「Osushiの二の舞になるのではないか」という懸念の声もあがったようだ。
その「Osushi」は当初は「お金を送金する」というサービス形態であったが、問題点が指摘されたために開始直後にサービスを一旦休止。その後「ポイントを送り、送られた側はそのポイントを使用して商品と交換する」という形態に変更することを余儀なくされた。
これは「Osushi」の当初のサービス内容が「資金決済法」上の「資金移動業」にあたるものだったためではないかと言われている[10]。「資金移動業者」は内閣総理大臣への登録が必要であり、本人確認措置(上記「決済やクリエイター登録に関して」の節で触れた「KYC」)も必須である。「Osushi」にはこのKYCの仕組みが無かった。
一方、「Osushi」と違ってこのOfuseはあくまで「ファンレターを送るために文字数を購入してもらうサービス」であり、その購入代金をファンレターの送り先にも還元するという形式をとっているため、「送金」にはあたらないという一工夫をしている。またお金を受け取るクリエイターへのKYCもしっかりと行わせることでマネーロンダリングや成り済まし等の悪用への対策も講じている。そのため、「Osushi」で起きた問題の二の舞は避けられるようだ。
Ofuseの公式Twitterでは、弁護士と相談して法律的な諸々で問題ないように整備しているとのアナウンスもされている[11]。
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最終更新:2026/01/02(金) 10:00
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