Seraphic Blue(セラフィックブルー)とは、天ぷら氏によって制作されたRPGツクール2000製のフリーゲームである。通称「セラブル」。
ニコニコ動画では「セラフィックブルー」でタグ登録されている。→タグ検索「セラフィックブルー」
2004年5月公開。ジャンルはRPGで、天ぷら氏によるゲーム作品としては3作目となる。
(過去2作品『Sacred Blue』『STARDUST BLUE』は公開を停止している為、入手は不可能)。
過去作とはストーリー上の繋がりは無いので単品で遊んで問題ない。
何は無くとも、標準クリアタイム50~55時間という長大なボリュームがまず特徴に挙げられる。
後述するが本作はストーリー主体のRPGであり、一般ゲーム機のいわゆる「RPG」と同様のものを思い浮かべてもらってのこの数字である。
加えてツクール製ではあるが、メニュー画面や戦闘などのシステム面はほぼ全て自作である。
フリー素材の活用に加え作中のイラストや翻訳などで手を借りてはいるものの、個人製作レベルでここまで作り込んだゲームは少ない。
フリーゲームの本気とでもいったところである。時間のあるときにどうぞ。
長い映画を見ているような本格派のストーリー構成も特徴。
オープニングから最初の戦闘まで30分など1回1回のイベントが長い構成、そこかしこに出てくる「屠る」「暗澹」などの漢字語や「此処」「心算」「呉れる」などの漢字表現には面食らう人もそれなりに居るが、それに慣れてしまえば本作の舞台設定は奥深い。
フリーゲームだけに一般のコンシューマーゲームには見られない表現も多く、暗い場面やショッキングな場面も多々見受けられる。
ただし重い暗いで陰鬱なだけのストーリーではなく、ユーモアのあるセリフや熱い展開でもキャラクターを立たせている。
序盤ではプレイヤーにとって良く分からない展開もやや見られるが(だいたいオーファとエルのせい)、伏線が中盤~終盤、一気に回収され謎が解けていく展開は魅力的である。
世界観はSF的な要素が多く、ゼノギアスに近いかもしれない。
戦闘もよく練られたものになっており、戦略性の高い戦いを楽しむことができる。
バトルバランスはやや難しめで、システムを理解していないと先へ進むことは難しい。
少々初見殺し的な要素もあるが、全滅したら装備や戦法を工夫してもう一度挑むということができるように作られている。
なお、進行はほぼ完全な一本道。ごく僅かサブイベントがあるくらいで、隠しダンジョンや裏ボスの類も存在しない。
(過去作はむしろそういうお遊び要素が多分に含まれていたのだが、今作ではあえてこういう作りになっている)
ストーリー面の自由度を強く求めるプレイヤーには合わないものになっているが、特にそれで面白さが殺されているということはない。
基本戦闘システム
敵味方それぞれにWT(ウェイトタイム、待機時間)が設定されており、AGL(素早さ)に応じてWTが減っていく。
WTが0以下になったキャラは行動でき、行動内容に応じてまた新たなWTが蓄積される(リアルタイム戦闘ではなく、コマンド選択中はWTは減らない)。
有名どころだと『ファイナルファンタジーX』のカウントタイムバトル(CTB)によく似ているので、そちらを想像してもらえると分かりやすい。
ただし画面には行動が回ってくる順番ではなく、残りWTが表示されている。
FE(フィールドエレメント)
「場の属性」の名前通りフィールドに属性が蓄積されるシステムで、炎属性の技を使ったならフィールドが炎属性を帯び、風属性の技を使ったならフィールドが風属性を帯びる。ただし、炎⇔水といった反対の属性同士は互いに相殺する。
敵味方ともに一部の強力な物理・魔法攻撃はこのFEを消費しないと使用できない。
本作には、Vectorに登録されている元々のバージョン(通常版)と、2006年11月に作者ブログ上で公開されたディレクターズカット版が存在する(現在はブログサービスのMaglogが終了したため、一般サイトで代理公開されている)。
違いは大きく以下の通り。
弱キャラが救済されたり空気ボスがそれなりに印象に残る敵になったりとおおむね好意的に受け止められているが、BGMの変更については場面によって賛否両論があったりする。
どちらかと言えばディレクターズカット版が薦められることが多いが、通常版の良さもあるので基本的には好みの範疇。
他に有志による通常版を元にした改造版も存在するが、趣が異なるので詳しくは書かない。
※ネタバレ注意
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最終更新:2025/12/22(月) 23:00
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