UNIX 単語


ニコニコ動画でUNIXの動画を見に行く

ユニックス

4.7千文字の記事
これはリビジョン 128475 の記事です。
内容が古い・もしくは誤っている可能性があります。
最新版をみる

UNIXとは、元はベル研究所が開発したオペレーティングシステムである(このときC言語が生まれている)。現在はThe Open Groupが持つ商標で、SUS(Single UNIX Specification)の認証を得た物が公式にUNIXと名乗れることになっている。

概要

以下のような定義がある。

  1. UNIXの商標を管理する団体The Open Groupより、同団体が定義したSingle UNIX Specificationを満たすことの認証を受けたOS。
  2. ベル研究所で開発されたオリジナルのUNIX及び、オリジナルのUNIXの派生OSとしてベルの認可を得た過去のOS。
  3. オリジナルのUNIXを起源にもつOS。
  4. POSIXなどのUNIXに関連する規格をみたす、UNIX互換なOS。

現在使われている物で公式にUNIXといえるのは、1の定義である。

定義1によるUNIX

2008年12月現在、SUS認証を受けているのは以下の通り。

  • Apple Mac OS X(及び同Server) - 今のところIntel版Leopardのみ。
  • HP HP-UX - 現役。PA-RISCからItaniumへ移行。
  • HP Tru64 UNIX - OSF/1→DEC Digital UNIX→HP-UXと統合断念。AlphaServer終了ととも販売終了。
  • IBM AIX - 現役。ハードはAS/400系とRS/6000系とが一本化されてPower Systemsに。
  • IBM z/OS(1.9以前)  - 現行バージョンで認証を受けるか不明。
  • NCR UNIX SVR4 - NCRがサーバ事業から撤退。
  • NEC UX/4800 - 独自ハードのEWS4800の販売終了。
  • SCO OpenServer - 旧SCOがマイクロソフトと共同開発したXENIXを完全取得。現SCOが2007年から会社再建中。
  • SCO UNIXware - USLのSVR4→Novellへ売却後UNIXWare→旧SCOへ→現SCOへ→OpenServerへ統合。
  • Sun Soraris - 現役。

定義4によるUNIX

一般にUNIXと言うと、定義4による意味で用いられることが多い。この場合、上記の他に、Linuxや*BSDなど、互換性を持ったシステムも含まれる。

SUS認証を得たものとそうでない「UNIX様なOS」を意識して区別せずに用いる場合、*NIXなどの表記が用いられる。

歴史

ベル研で開発されたオリジナルのバージョン

1969年9月、PDP-7上のアセンブラで開発された。
1971年11月3日、1st Edition(V1) - PDP-11/20上のアセンブラで開発された。
1972年6月12日、2nd Edition(V2)
1973年2月、3rd Edition(V3) - Cで書き直され、パイプが実装された。
1973年11月、4th Edition(V4)
1974年6月、5th Edition(V5)
1975年5月、6th Edition(V6) - 1BSDから2.xBSDの元になったバージョン。
1979年1月、7th Edition(V7) - XENIXなど多くのUNIX系OSの元になったバージョン。
1979年5月、32V - V7をVAXへ移植したバージョン。3BSD、SystemIIIの元になったバージョン。
1985年2月、8th Edition - このバージョン以降ベル研でのみ使用された。4.1BSDを取り込んだ。
1986年9月、9th Edition
1989年10月、10th Edition - 最終バージョン

BSDと商用化Unix

当時、Unixを入手するにはベル研の属していたAT&Tと、アメリカ政府からのライセンスが必要だった。(米政府はCoCom絡みか?)しかし、AT&Tは独占禁止法でコンピュータ事業に参入できないため、Unixの配布は実費程度で行われサポートもなかった。それでも、バージョンが上がるにつれて利用者は増えていった。

1974年、カリフォルニア大学バークレイ校で初めてUnixが起動された。
1977年、最初のBSDリリース。pascalコンパイラ、ex。
1979年5月、2BSDリリース。more、termcap、vi、csh。
1979年、3BSDリリース。ベースは32V。VAX用。仮想メモリ。
1980年8月、マイクロソフトとSanta Cruz Operation(旧SCO)がXENIXの最初のバージョンをリリース。ベースはV7。いくつかのバージョンを経てOpenServerになる。マイクロソフトは84年に手を引く。
1980年10月、4BSDリリース。
1981年7月8日、4.1BSDリリース。
1983年9月、4.2BSDリリース。TCP/IPを実装。

SunとAT&Tの参入

80年代からUnixベンダーが増え始め、Unix戦争と呼ばれる時期が90年代前半まで続いた。

1982年1月、AT&Tが地域会社を分割し、それまで独占禁止法で参入できなかったコンピュータ事業を開始した。
1982年、AT&Tが、最初の製品であるUnix SystemIIIをリリース。ベースは32Vやいくつかの派生バージョン。
1982年、Sun Microsystemsが創業、Sun Unix0.7をリリース。ベースはUniSoft Unix V7と4.1BSD。
1982年、SunOS1.0をリリース。ベースは4.1BSD。
1983年1月、AT&TがSystemVをリリース。SystemIVは開発に失敗したとされる。
1984年、Unixの標準化のための業界団体としてヨーロッパのメーカがX/OPEN設立。後に標準規格であるPOSIXをリリースする。
1986年、SystemVRelease3(SVR3)リリース。
1986年4月5日、4.3BSDリリース。

OSF vs. UI

これからの5年間がUnix一番の混乱期となる。

1988年、AT&TとSunがSystemVRelease4(SVR4)を発表。ベースはSVR3、4.3BSD、XENIX、SunOS。リリースは1990年?多くのSunとBSDユーザが失望。
1988年、SVR4に危機感を感じたDEC、Apollo、HP、IBMなどがOpen Software Foundation(OSF)を設立しOFS/1を発表。リリースは1992年。
1988年、OSFに対抗して、AT&TとSunがUnixInternational(UI)を設立。
1988年、POSIX.1リリース。→ POSIX

UnixでないUnix

時代は前後するが、AT&Tライセンスが厳しく高額になるにつれUNIX風OSがいくつか開発された。

1983年9月、GNUプロジェクトがR.Stallmanによって始められた。
1987年、Minix1.0リリース。A.S.TanenbaumがOSの教育用としてUnix V7互換のOSをゼロから書き上げた。
1991年9月、Linux0.01リリース。L.TorvaldsがMinixに影響を受けて作り始めた。

その頃日本では

1970年代後半、東大の石田晴久、SRAの岸田孝一らが海外でUnixを知った。
1976年、石田晴久が日本にUnixを紹介。
1983年、石田、岸田、斎藤信男、村井純らが日本Unixユーザ会(jus)を設立。
1985年、Σプロジェクト開始。将来の技術者不足に対応するためだったがSystemVベースのマシンを作っただけで終了。後々まで失敗した公共事業の代名詞になる。
1986年10月、アスキーがUNIX MAGAZINEを創刊。
1987年、ソニーがNEWS-OSリリース。ベースは4.2BSD。Σプロジェクトには関わっていないソニーはそれを横目に発売。

USL vs. BSD

1989年、ベル研内にUnix System Laboratories(USL)が設立され、AT&TのUnix事業が移管された。
1989年9月、NeXTSTEP1.0リリース。ベースはMachと4.3BSD。
1990年3月、SunOS4.1リリース。ベースは4.3BSD。SunOS4.1.4までリリースされ後にSolaris1.xと呼ばれた。
1990年、SystemVRelease4リリース?この後、SunはSystemVには関わっていない。
1991年6月28日、4.3BSD NET/2リリース。4.3からベル研のUnix由来のコードを取り除いたバージョン。
1991年、NovellがUSLに出資した。
1992年2月、386BSD0.0リリース。4.3BSD NET/2をPC上に移植し不足しているファイルを追加したもの。フリー。
1992年2月、BSDiが、BSD/386の最初のバージョンを商用Unixとしてリリース。ベースは4.3BSD NET/2。
1992年、SystemVRelease4.2(SVR4.2)リリース。
1992年、DECがOSF/1リリース。
1992年7月、SunがSolaris2をリリース。ベースはSunOS4.1とSVR4。
1992年7月、USLがBSDiとBSD Net/2に対して知的所有権について訴訟を起こした。
1992年11月、NovellがUnixWare1.0をリリース。SystemVRelease4.2と同じもの。
1992年12月頃、NovellがUSLを買収することが明らかに。

和解

1993年1月20日、クリントン政権誕生。ゴア副大統領が情報スーパーハイウェイ構想を提案。


(書きかけ)

UNIX以外のPOSIX対応

1993年、IBM MVS/ESAがPOSIXに対応。
1993年、WindowsNTがPOSIX Subsystem搭載。Windows 2000まで。
1995年頃、CygnusがCygwinをリリース。Windows上で動作するPOSIXシステムコール互換環境とコマンド類。
1996年、InterixがServices for UNIXリリース。WindowsNT用POSIX Subsystem。

The SCO Groupへ

またか、誰もがそう思った。

2000年8月、Caldera Systemsが旧SCOからUnixWareとOpenServerの権利を取得した。買収完了は2001年5月。
2002年1月23日、 Caldera InternationalはPDP-11のV1からV7までと32Vをライセンスフリー化した。→ Ancient UNIX(Wikipedia)
2002年8月、CalderaはThe SCO Groupに社名変更。旧SCOはTarantellaへ社名変更。
2003年3月、SCOがIBMに、「Unixのコードを無断でLinuxに使用した」としてたと訴訟を起こした。
2005年、SCOはSolarisのオープンソース化は問題ないとした。
2005年6月、Solaris10のソースをオープン化。
2007年8月、SCOは何も証拠を出せないまま敗訴。Unixの著作権はノベルにあると判決。
2007年9月14日、SCOは倒産、再建中。

最近

2007年10月、Mac OS X Leopardリリース。SUS認証を受けて正式なUnixになった。

未来

2038年1月19日、UNIXの2038年問題。

関連項目

  • オペレーティングシステム
  • Mac OS X
  • Linux
  • *BSD

外部リンク 

関連商品

日本語の古典ばかりだけど。

総合

ニコニコ市場は2023年11月に終了しました。 ニコニコ市場は2023年11月に終了しました。 ニコニコ市場は2023年11月に終了しました。 ニコニコ市場は2023年11月に終了しました。 ニコニコ市場は2023年11月に終了しました。 ニコニコ市場は2023年11月に終了しました。

プログラミング

ニコニコ市場は2023年11月に終了しました。 ニコニコ市場は2023年11月に終了しました。 ニコニコ市場は2023年11月に終了しました。 ニコニコ市場は2023年11月に終了しました。

詳説

ニコニコ市場は2023年11月に終了しました。 ニコニコ市場は2023年11月に終了しました。 ニコニコ市場は2023年11月に終了しました。 ニコニコ市場は2023年11月に終了しました。

 

関連記事

親記事

子記事

  • なし

兄弟記事

おすすめトレンド

ニコニ広告で宣伝された記事

記事と一緒に動画もおすすめ!
ラーメン二郎[単語]

提供: レイ・アヤサキ

もっと見る

急上昇ワード改

最終更新:2025/12/09(火) 01:00

ほめられた記事

最終更新:2025/12/09(火) 01:00

ウォッチリストに追加しました!

すでにウォッチリストに
入っています。

OK

追加に失敗しました。

OK

追加にはログインが必要です。

           

ほめた!

すでにほめています。

すでにほめています。

ほめるを取消しました。

OK

ほめるに失敗しました。

OK

ほめるの取消しに失敗しました。

OK

ほめるにはログインが必要です。

タグ編集にはログインが必要です。

タグ編集には利用規約の同意が必要です。

TOP