ジェットストリームアタックとは、機動戦士ガンダムに登場する黒い三連星が繰り出す必殺技である。
概要
ジオン公国軍の黒い三連星、ガイア・オルテガ・マッシュが編み出した三位一体の必殺技。ジェットストリームアタックは対艦戦を想定していた。縦一列に並び、一機に見せかけて敵艦に接近。一撃を加えた一番前の機体は列から離れ、すぐさま後ろの二機目が攻撃。攻撃を終えた二機目も列から離れ、最後の三機目も攻撃。これにより短時間で大きなダメージを敵艦に与える事が出来た。黒い三連星はこのジェットストリームアタックを使用し、大海戦となったルウムにおいて旗艦アナンケを大破。敵の将軍であるレビルを捕縛するという大戦果を挙げた。ちなみに当時の彼らの搭乗機はザクであった。
オデッサ防衛のため地球に派遣された際にはホワイトベース隊と交戦。この時の搭乗機はドムに変わっていた。ガンダムに対してジェットストリームアタックをかけた。一回目はアムロを大いに驚かせたが、二回目はガンダムに一番前の機体を踏み台にされ二番目の機体(マッシュ機)をビームサーベルで両断されてしまう。(この時のガイアの台詞「俺を踏み台にしたぁ?」はかなり有名だろう。)
後続のオルテガ機も介入してきたミデアに妨害され、コンビネーションはズタズタになった。オルテガは怒りをぶつけるようにミデアの操縦席を粉砕し、マチルダ・アジャンが戦死した。ジェットストリームアタックは運用が三機前提だったため二機のみとなった二回目以降(オデッサ作戦)では使われる事は無かった。劇場版では黒い三連星は一回目で全員死亡している。『THE ORIGIN』ではマッシュ戦死後、ドム8機編成にパワーアップして再登場、2小隊による「ダブルジェットストリームアタック」を繰り出すが、ニュータイプに覚醒しつつあったアムロの敵ではなく全滅した。
ちなみにジェットストリームアタックを編み出したのはルウム戦役より前とする説がある一方、一年戦争開戦後の9月下旬だと説明する資料も存在する。グラナダ宙域に出現したルナツー所属の連邦軍艦隊を、黒い三連星とグラナダ防空隊が迎撃。マゼラン級ホルムスを撃沈し、サラミス級シュリホフとホダニーを大破させてジオン側が勝利を収めた。この時、隊列を組んでいる姿が撮影され、ジェットストリームアタックの愛称が付けられたという。
パロディ・バリエーションなど
スーパーロボット大戦シリーズ
初期の作品から黒い三連星自体は登場していたが、ジェットストリームアタックはなく単なるネームドパイロットに過ぎなかった。『64』で「合体攻撃」のシステムが登場すると早速実装され、以降『A』やDC版『α』等でも登場。ドムではなくリック・ドムIIやドライセンでも仕掛けてくる。きっちり原作を再現した合体攻撃でありスパロボを代表する合体攻撃とも言えるが、1stガンダムの参戦回数が少ないので出番があんまりないのが難点。
聖戦士ダンバイン
同様に『トリプラー』という似たようなコンビネーション戦法が登場する。
上述の黒い三連星と同じ3人組『赤い三騎士』が登場し、上記のジェットストリームアタックと似た内容の攻撃で主人公・ショウを苦しめるが最後はショウが駆るオーラバトラー・ビルバインに3人共倒されている。ちなみに『赤い三騎士』の構成員はそれぞれガラミティ(ガイアと同様の、髭に定評のあるリーダー)、ニェット(隻眼男)、ダー(巨漢)で、尚且つトリプラーをショウに破られた際のガラミティの台詞が「踏んづけてった!?」とあり、様々な点が黒い三連星と瓜二つである。
(両作品共に富野監督が手掛けているので、ダンバインに登場した赤い三騎士の方が黒い三連星のセルフリスペクトであると言われているが)
機動武闘伝Gガンダム
ネオ香港のチンピラ三人組が『ジェットスクリームクラッシュ』という明らかに本技のパロディと思われる技を繰り出している。内容は3対1という有利を活かすため相手(ゴッドガンダム)の周りを高速旋回してかく乱させる物だが、キングオブハートたるドモンに通じるはずもなく足払い一つで破られた。
機動戦士ガンダムSEED DESTINY
ドムのセルフオマージュとして「ドムトルーパー」が登場、同じく3人組のパイロットによって運用されており(ヒルダ、ヘルベルト、マーズ。彼らの小隊名は特にない)、彼らもまたジェットストリームアタックを用いて戦った。でも空気。
本家ドムでは単なる目くらましだった腹部の拡散ビーム砲が、こちらでは「スクリーミングニンバス」という一種のビームフィールド発生器になっており、先頭機がこれを用いる突撃戦法は攻防一体の立派な武器となっている。対艦必殺技というよりは、この特性とドムの機動力を活かしての突破戦法というイメージ。
物語終盤、オーブ沿岸に上陸してきたザフト軍MS部隊に対して使用。攻性シールドという触れただけで敵機を撃破するチート武器を纏いながら戦場を疾駆し、次々にザフト軍MSを撃破。ドムの出現により、一時は内陸まで侵攻していたザフト軍は押し返され、水際から進めなくなっている。最終決戦となったメサイア攻防戦にも参加し、ザクやグフを相手に戦っていた。
機動警察パトレイバー
コミック版 5巻にて、グリフォン VS SSS キュマイラ部隊 戦にて、キュマイラ部隊が使用した。
劇中ではグリフォンに対しコンビネーションを決め、パイロットの「ジェットストリーム…」の掛け声と共にオルテガハンマー(プロレス技でいうダブルスレッジハンマー)を決めようとしていたが、即座にグリフォンの「やかましいわ!」の一言と共に抜き手の一閃。攻撃しようとしていたキュマイラは腰から上下に分断され撃破される形で、技名の叫び声込みで失敗している。
なおパイロットは「れ…練習したのに」と零していた。
この一連の流れは、細部こそ違う物のアニメ版にも登場。
ただしこちらも同様に失敗に終わっている。
デジモンアドベンチャー
44話にてゴミ箱で浮遊したガーベモンが使用。前列の後ろから飛び出してウンチバズーカで狙い撃つ戦法になっている。がリリモンには避けられてしまい3匹目は「おれを踏み台にしたぁ!」と叫ぶ事になってしまった。
焼きたて!!ジャぱん
29話「迫撃!! ブラックジャぱん誕生!」にて見た目がそのまんまなガイア・オルティガ・マッシュのどこか懐かしさの漂うコワモテの三連星(三人組)が登場。
三人がパンを食べた時のリアクションの一部でドムの様(というにはまんますぎる)ロボットでかぐや姫(雪乃)を迎えに来たフォーメーションが酷似している。がかぐや姫の乗るノーベルガンダム(略)に破られてしまった。その際「なに⁉俺を踏み台にしたぁ⁉」も言っている。
該当シーンは颯爽たるシャアっぽいBGMが流れるなど余りにもガンダムな為(注)この番組は焼きたて!!ジャぱんですとテロップが表示された。
ポケットモンスター サン&ムーン
64話にてナゲツケサル群れのボスを決める戦いで乱暴者3匹組「レッドバンズ」(通常緑色の部分が赤色になっている特殊な個体)が直線的に並ぶ戦法を使用。(サトシは「アレ」と呼称していた)その戦法にて優位に立っていたが木を利用したジャンプ→前列の踏み付けにより攻略されてしまった。
喋りはしなかったが踏み付けを喰らった後の顔はどう見ても「俺を踏み台にしたぁ?」の顔。背景もそれっぽい物になっている。
クロムクロ
14話にてソフィー考案、1対3を想定してたプランの新戦術「フォーメーションJ」を使用。後ろ脚2本をサブアームの様に使うスキの無いスパイダー相手に効果的に作用し、脚と腕を一本ずつ破壊した。黒いのは主役機だけだが。敵が連携を取っていなかったので連携による勝利を強める一因にもなっている。
主人公達が使う&成功する(勝利に繋がる)貴重なパターン。また敵が連携を取っていなかったので連携による勝利を強める一因にもなっている。
新幹線変形ロボ シンカリオン
70話にて「ブラックシンカリオンナンバーズ」が三体同時に出現。その際、複数機が直線的に並ぶことで、相手の視覚認識に誤りを起こさせ、連携して攻撃を仕掛ける。かのジェットストリームアタッ(ク)……つまり直線的に並んで攻撃を仕掛ける戦法を用いた。(シンカリオンの世界にはエヴァがフィクションとして存在するので恐らくガンダムも…)
それに対してハヤト達主人公側は主人公機であるE5はやぶさMkIIが進行を止め、それを踏み台にE6こまちとE7かがやきが上から攻撃を仕掛けたが、サポートメカのシャショットには二機の行動が読めなかったのか「ハヤトォ!?今E5が踏み台にぃ!?」と集中線付きで驚いていた。
痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。
2話にて「灼熱の三兄弟」が登場。先頭のバイキング、二番手の槍使い、三番手の斧使いが一列に並ぶ回避不能の攻撃を繰り出す。技名は言い終わる前に主人公メイプルのスキルによってこけさせられ全員捕食されてしまった。スキルを使おうが使うまいが効かなかっただろうが……
「ジェットストリームアタッ(*╹▽╹*)「パラライズシャウト」三('ω')三( ε: )三(.ω.)三( :3 )三('ω')三( ε: )」
魔進戦隊キラメイジャー
エピソード33「巨獣パニック大激突!」にて、地球に送り込まれた邪面獣シールドシェルガ、タンクリガニー、センゴクバスラの3体が発動。先頭にシールドシェルガが立って攻撃を防御、次に二番手タンクリガニーが砲撃し、最後にセンゴクバスラが二刀流で斬りつけるというもの。この必殺技でキラメイジン、ギガントドリラー、キングエクスプレスザビューンにダメージを与えて横転させた。ちなみにこの必殺技の名称は無く、瀬奈が「必殺技」と便宜的に呼ぶ程度だった。
しかし為朝はこの攻撃をじゃんけんに見立て、それぞれが苦手とする攻撃を浴びせて二度目の必殺技は失敗。3体とも吹っ飛ばされてしまった。
デュエルマスターズVS
7巻のバサラVSルシファーのデュエルにて、轟く侵略レッドゾーン3体のアタックにてバサラが「くらえ赤き三連星―!!!レッドストリームアタック!!」と叫んでいる。
その攻撃は全てブロックされている。
量産型リコ -もう1人のプラモ女子の人生組み立て記-
5話にて主人公:リコが営業を成功させるヒントを得るためにドリームクレイジー社員3人で矢島模型店を訪れドム×3をオススメされるが、真司のストップもあり5人全員でドムを作りチームワークを高めた
再度挑んだ営業ではフォーメーションを入れ替えて取引相手のゆってぃに挑み見事に承諾を得るのだった。
この回はいつもは無いナレーションがありラジオ番組『ジェットストリーム』のパーソナリティ伊武雅刀が務めた
「ガイア、オルテガ、マッシュ、奴にジェットストリームアタックを仕掛けるぞ!」
ジェットストリームアタックのパロディの一つ。概要の説明の通りジェットストリームアタックは3人で行う技である。しかしこのセリフでは3人に呼び掛けて仕掛けると発言しているので謎の4人目が存在している。このような台詞を書き込むと直後に「お前は誰だ定期」とツッコミをいれられる様式美がある。ガイア、オルテガ、マッシュの部分は別の3人に変換されて言われることがある。
ニコニコ動画では
上記の技が転じて、同機や同キャラ3体が並んでのコンビネーション技(並んで突っ込んできただけの事も…)に対して、ジェットストリームアタックのタグを付けられる事が多い。黒い三連星の魂は、宇宙に飛んで永遠の喜びの中で漂っている。
関連動画
関連静画
関連項目
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