主な勝ち鞍
1938年:京都農林省賞典四歳呼馬
1939年:帝室御章典(秋)
概要
栃木県の那須野牧場にて生まれる。戦前では今ほど北海道で集中して馬産が行われておらず、日本各地で行われていたようだ。
テツモンは3歳時の5月21日に東京土2300mでデビューしアタマ差で勝利を飾った。ダートでもその前身の砂でもなく「土」という表記である。初期の競馬の試行錯誤が見て取れるようである。その後6月5日に2着、6月24日に2着、6月30日に2着、7月3日に7着、9月24日に2着、9月25日に「連闘」で2着、10月1日に1着、10月8日に2着、10月10日に2着、10月29日に1着入線失格、11月2日に1着、11月13日に1着、11月19日に4着、11月20日に「連闘」で4着、12月3日で2着と、ここまで約半年で18戦6勝2着8回と非常にタフでかつ安定した成績を残した。
そして第1回京都農林省賞典四歳呼馬(現在の菊花賞)に出走し、3:16.0と当時の好タイムで優勝した。この記録は10年間保持された。
翌年にも11戦した後帝室御章典(秋)(現在の天皇賞)をレコードタイムで優勝し、次の中山記念(秋)6着をもって引退した。
後述の理由で種牡馬にはならず下総御料牧場で功労馬として過ごした。死亡年は明らかになっていない。
血統表
*シヤイニングスピヤー 1921 鹿毛 |
Spearmint 1903 黒鹿毛 |
Carbine | Musket |
Mersey | |||
Maid of the Mint | Minting | ||
Warble | |||
Golden Dawn 1905 栗毛 |
Raeburn | St. Simon | |
Mowerina | |||
Dame d'Or | Bend Or | ||
Dame Masham | |||
軽半 エキストラ 1922 鹿毛 Ntb 北洋牝系 |
*イボア 1905 黒鹿毛 |
Hackler | Petrarch |
Hackness | |||
Lady Gough | Lord Gough | ||
Clear Case | |||
中半 美園 1911 鹿毛 |
*ダルゲチー | Ayrshire | |
Pindi | |||
中半 小鷹 |
トロ 第四初蕾 | ||
中半 北洋 | |||
競走馬の4代血統表 |
さて、このテツモンだが、サラブレッドともサラ系とも分類されない「軽半血種」となっている。それは母方祖先にトロッターという品種が入っているからである。ただしこの品種も遡るとダーレーアラビアンに行きつく。軽半血種でもレースでレコードタイムを出すあたり能力は高かったので子孫を見たかった感はある。戦前の混乱の時期だったので引退後すぐに屠殺されずに功労馬として大切にされたらしいというのは幸いだったが。
余談ではあるが菊花賞のモデルとなったセントレジャーステークスの第1回優勝馬に至っては母の血統がまったくわかっていない。
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関連項目
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