菊花賞(きっかしょう)とは、日本中央競馬会の主催で開催されるGI競走である。
概要
京都競馬場の芝3000m外回りで行われるGⅠ競走。3歳馬のみが出走できるも、せん馬は出走できない。
現在までに京都以外で施行されたのは第40回のみである。(改修工事のため)
3歳馬が出走できるレースのうち、菊花賞より早い時期に3000m以上の距離を走るレースはJRAには存在しない。
つまり、すべての出走馬にとって3000mという距離は未知の領域である。
以前までは菊花賞と同じ京都3000mの嵐山ステークスがあったが1999年に廃止された。
コースはスタート直後に”淀の坂”と呼ばれる坂が存在し、レース中にその坂を2回も通過しなければならない。
この過酷さに耐え抜く身体の強さと、最後まで根性や闘争心を持ち続ける精神面の強さが必要になる。
そのため菊花賞は『最も強い馬が勝つ』と言われている。
近年は2000m前後の中距離と呼ばれるレースで勝てる馬が世界で評価されるようになるにつれて、
菊花賞ではなく天皇賞(秋)やジャパンカップ、賞金や斤量面での魅力から凱旋門賞に挑戦する3歳馬も多くなっている。
3000mという長距離が故に牝馬には過酷で出走するケースは稀。
…→1967年→1968年→1977年→1995年→2009年→2019年、と1970年頃から少なくなる。
推測ではあるが、1970年~75年にはビクトリアカップ(京都・芝2400m・3歳牝)が施行され、1976年からはエリザベス女王杯(同上)が代わって新設された。これによって3歳牝馬路線にも秋の3冠目ができたため、菊花賞へ出走する必要が無くなったと見られる。
菊花賞は二冠馬(要するに三冠挑戦馬)以外のダービー馬との相性が悪く、東京優駿と菊花賞を制した二冠馬はたった2頭である。しかもそのうちの1頭のクリフジは優駿牝馬を制しているため変則三冠馬と呼ばれている。それを除けばタケホープ(1973年)ただ1頭となる。それ以前も以降も、数多の強豪ダービー馬が菊花賞で敗れ去るか、出走を断念するかしているのである。
皐月賞と菊花賞を制した二冠馬が8頭いる事を考えると「天皇賞(秋)の1番人気は勝てない」をはるかに上回る不気味なジンクスである。なにしろ距離的には皐月賞(2000m)より東京優駿(2400m)の方が菊花賞に近いのに、である。
(ちなみに春の二冠馬は15頭、三冠馬は7頭)
セントライト記念と神戸新聞杯が菊花賞のトライアルレースとして設定されているが、競争成績には如実な差があり、1986年から2017年の成績で見ると神戸新聞杯組からは15頭・京都新聞杯(2000年に春に移設)組からは8頭が菊花賞を制しているのに対し、セントライト記念組からの菊花賞馬は3頭しか出ていない。2015年にセントライト記念1着のキタサンブラックが菊花賞馬となったが、セントライト記念組の菊花賞制覇自体2001年のマンハッタンカフェ以来14年ぶりであり、セントライト記念優勝馬の菊花賞制覇は1984年のシンボリルドルフ以来31年ぶりのことであった。
主な前走・前哨戦
競走名 | 格付 | 施行競馬場 | 施行距離 | 間隔 | 優先出走権 |
---|---|---|---|---|---|
セントライト記念 | GII | 中山競馬場 | 芝2200m | 5週 | 3着内 |
神戸新聞杯 | GII | 阪神競馬場 | 芝2400m | 4週 | 3着内 |
1999年までは11月1週開催だったため、京都大賞典から出走してくる馬もいた。また、同年までは同じ理由により、さらにもう1つトライアルレースとして京都新聞杯が10月中旬ごろに施行されていたが、翌年からは5月に移動しダービーの前哨戦となった。
歴代優勝馬
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関連項目
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