概要
2005年の平成の大合併で新しく誕生した市。松任市と石川郡の美川町、鶴来町、鳥越村、河内村、吉野谷村、尾口村、白峰村の計1市2町5村が合併し、石川県内で最も面積が大きい市町、そして長らく人口第二の都市として栄えてきた小松市を抜いて人口第2位の市になった。
北部は野々市市や内灘町とともに金沢の衛星都市(ベッドタウン)として栄え、南部は白山ろくや手取峡谷など美しい自然が広がっている。
またスキー場が多数あり、白山一里野温泉スキー場、白山セイモアスキー場、獅子吼高原スキー場がある。その中の獅子吼高原は有数のパラグライダースポットとして全国的に有名である。
さらに、旧白峰村地区は重要伝統的建造物群保存地区に指定されている。
また、かつて北陸自動車道から目立つところに「美川 県一の町」と書かれた塔(下水処理場の水槽塔)があり名物看板として知られていた。これは美川町時代に作られ合併で白山市となった後も残されていたが下水処理場の閉鎖と塔の老朽化により2010年に撤去された。なお美川憲一には許可を取っていたとのこと。関連動画も参照。
自然
南東部には日本三名山である白山が聳え立ち、その付近から端を発し、市内をほぼ縦貫する手取川は県内最大の川である。ちなみに、手取川から運ばれる土砂は海流や季節風を経て、中能登地方にある日本で唯一車で走れる海岸、千里浜海岸の砂を形成していると考えられている。そのため、手取川河口付近の護岸工事や波消しブロック設置の影響で漂着する砂が少なくなっていることが近年問題になっている。
また手取川中流にある桑島化石壁は古くから化石産地として知られ天然記念物にも指定されている。ここからは恐竜や同時代の爬虫類や哺乳類の化石が多く発見されている。その中でも草食恐竜の一種は新種として認められ「アルバロフォサウルス」と名付けられた。その名の意味は「白い稜のトカゲ(恐竜)」で歯に稜がある特徴と白山の二つの意味が込められている。
産業
白山に本社を置く大手PCディスプレイメーカー、EIZOをはじめ、津田駒工業などの県内有数企業や、全国の大手企業の支社工場などが近年進出してきており、工業地化が激しい。また、石川県内の大動脈の一つである加賀産業開発道路が通る。
一方で古くから農業が盛んで、市内中部には水田が数多く広がっている。これは、先述の通り手取川が市内を貫いており、良質な水源があったからである。また七ヶ用水など、用水整備が充実しており、石川県産のお米はだいたいここから収穫される。
南部の白峰地区では伝統工芸として牛首紬があり、良質な絹織物として地元で知られている。また、世界一堅い豆腐として知られる白山堅豆腐が作られている。
交通
鉄道
旧松任市内地域にJR北陸本線が通る。旧鶴来町地域には北陸鉄道石川線が通り、かつては加賀一の宮駅からさらに金名線が旧鳥越村まで延びていたが、廃止され現在は跡地にサイクリングロードが整備されている。また、石川線野々市駅から松金線が走っていたが、現在は国道157号線(旧国道8号線)になっている。
近年は、北陸新幹線白山総合車両基地が建設されている。また、地元からは加賀笠間駅付近に「白山駅」を北陸新幹線に設置するよう国に求めており、沿線付近自治体による建設推進会も結成された。
道路
国道8号線をはじめ、数多くの幹線道路が通る。近年では金沢外環状道路の建設が進んでおり、北陸自動車道には白山ICが開通した。また、加賀産業開発道路の途中にある川北大橋は、地元民の間で「100円橋」の愛称で親しまれたが、2013年3月31日に無料化された。
観光
白山市内には数多くの観光地が存在する。
白山比咩神社
加賀国一宮の神社で、全国にある白山神社の総本山。地元では白山(しらやま)さんとして知られている。主祭神は白山比咩大神(しらやまひめのおおかみ)、またの名を菊理媛尊(くくりひめのみこと)とし、伊弉諾尊(いざなみのみこと)、伊弉冉尊(いざなみのみこと)ともに祭られている。神話の一節から、縁結びの神社として知られている。白山山頂に奥宮を置く。
綿ヶ滝
手取峡谷にある滝で、綿が舞っているように水が流れていることが由来。周辺はキャンプ地、バーべキュー場(綿ヶ滝いこいいの森)として整備されている。
白山白川郷ホワイトロード(旧白山スーパー林道)
白山市一里野から岐阜県白川村白川郷を結ぶ有料林道。林道の名前にしては似つかわしく、全線舗装整備されている。県内有数の花見スポット、紅葉スポットとしてしられており、最近では白川郷が舞台となった「ひぐらしのなく頃に」の聖地効果でクローズアップされてきている。全線が白山国立公園内にある。
松任海浜公園(徳光ハイウェイオアシス)
北陸自動車道の徳光ハイウェイオアシスが隣接する海岸。まっとう車遊館や松任CCZ温泉などがあり、夕焼けスポットとして知られている。また、恋人の聖地としてもしられている。
鳥越城址
かつて加賀一向一揆の舞台となり、一揆衆の主要拠点となっていた城。現在は跡が残るだけで、周辺は道の駅一向一揆の里として整備され、資料館などが建っている。
白山恐竜パーク白峰
近辺で恐竜と言えばお隣福井県勝山市の福井県立恐竜博物館が有名だが、そちらに規模は及ばないものの人混みを気にせず発掘体験もできる穴場スポットである。実は旧白峰村は化石の産地としては福井県よりも古くから知られた地域で、こちらで恐竜化石が発見されたことが福井県で本格的な発掘調査が行われる一因になったのである。現在でも園内の化石調査センターで化石のクリーニングなどが行われている。
関連動画
関連項目
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