カッコーの巣の上で(原題:One Flew Over the Cuckoo's Nest)とは、1975年のアメリカ映画である。
概要
反体制の小説家であるケン・キージーが1962年に発表した同名小説を原作とした映画。
刑務所での重労働が嫌で狂人のふりをして精神病棟に入院させられた主人公が、厳格な婦長にたてつき、閉鎖的な病棟でヤンチャをして、閉じこもっていた周囲の患者が少しづつ変化していく様を描く。
いわゆるアメリカン・ニューシネマの代表作として認知されており、様々なランキングにランクインしている大ヒット映画で、第48回アカデミー賞では作品賞と監督賞、主演男優賞、主演女優賞、脚色賞など主要5部門を独占した。
一方、主人公であるマクマーフィーはアメリカン・ニューシネマの主人公としては明るく、狡賢さもあるがやはりどこか能天気である。それが終盤の展開をより際立たせる要因となっているのだが。
なお、原作小説での主人公は寡黙なネイティブ・アメリカンのチーフである。
この映画で主人公を演じたジャック・ニコルソンの演技は映画史上のベスト・アクトだと名高い。
原作は『郭公の巣』というタイトルで出版されたがのちに『カッコーの巣の上で』に変更された。 直訳すると「一羽がカッコーの巣を飛び立った」となる。この一羽が誰を指しているかはいろいろと解釈できる。出典はマザーグースの詩の一説らしい。
本来カッコーは巣を持たない、自分の子供を他の鳥の巣に産む托卵を行う鳥で、カッコーのヒナの方が先に孵り、もともと巣にあった卵を木から落として殺しまうのだが、親鳥はそれに気づかず、自分の子供を殺したカッコーを我が子として育ててゆく。
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関連項目
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