馬岱とは (バタイとは) [単語記事]

「馬岱」とは、中国の三国時代の武将にして馬家の良心である。

概要

劉備とアイドルが三国志武将の紹介をするそうです　その２

西涼・馬一族に連なり、馬超の従兄弟である。
本人の伝は立てられておらず、馬超伝・魏延伝、および晋書に伝が見られる。

しかしその登場回数は少なく、馬超が死に際に「馬家の一族は曹操に殺され、馬岱のみが生き残った」と述懐したこと、諸葛亮死後に魏延が反乱を起こした際馬岱によって鎮圧されたこと、その後馬岱が魏に攻め入るも牛金に敗れて退却したこと、のみが残っている。

また演義で有名な五丈原に際しても、正史では勝手に魏に降ろうとした魏延を馬岱が追撃し討ち果たしたということになっている。

三国志演義での馬岱

一方演義では、"五虎大将軍"馬超が破格の扱いを受けたのに際して、その従弟・馬岱もまた出番が大幅に増やされている。

まず馬騰一族が曹操によって処刑された際に登場。商人に姿を変えて曹操の追討から逃れ、一族が曹操によって皆殺しにされたことを馬超に報告した。これをきっかけに馬超と曹操の戦いが始まり、以降馬岱は馬超・韓遂と共に各地を転戦する。しかし後に曹操軍に加わった賈詡の計によって馬超と共に西涼から逃走、馬超が蜀に降った際にこれに付き従った。

蜀に属した後、馬超ら五虎大将軍や劉備ら英傑が次々に表舞台から退場していく中、諸葛亮に付き従って南征・北伐に参加する。特に南征では忙牙長を一合で討ち取り、孟獲・祝融を捕らえ、兀突骨焼殺の実行役になるなど大活躍している。
しかし、北伐に際して戦略の考え方の違いにより諸葛亮と魏延の関係が悪化したため、諸葛亮は馬岱に命じて敵の魏軍もろとも魏延を焼き殺そうと画策する。この企みは失敗に終わり、魏延は馬岱を追及する。
諸葛亮は馬岱にすべてを説明したうえ、「ここで魏延に魏に降られては困る」と蜀の人材不足を打ち明け、現在の苦しい状況に耐えてくれるよう説得。馬岱はそれを受けて焼殺未遂の責任をすべて被り、官位をすべて剥奪されて魏延の副将となった。

その後諸葛亮が五丈原に没すると、楊儀が全軍を統率して蜀軍を退却させた。しかし魏延はこれに従わず、楊儀に反旗を翻した。楊儀は諸葛亮が生前に残していた策に従い、魏延に「わしを殺せるものがあるか」と言わせしめる。これを受けた馬岱も生前の策に従い

「ここにいるぞ！」と応じ、魏延を斬り殺した。
この功により馬岱は魏延が持っていた地位・官位をすべて譲り受け、将軍に復帰した。

特に横山三国志によって、このやりとりはかなり有名になった。またこれ以降の蜀は魏に降伏するまで弱体化していく様子がメインに描かれているため、この場面が蜀贔屓にとって最後のスカッとする見せ場になっていることも有名になった理由のひとつかもしれない。

三國志の馬岱

武力一辺倒になりやすい涼州軍にあって韓遂に並ぶ知力担当を任せられており、ともするとすぐ裏切る韓遂よりも頼れる能臣になる。
武力・統率も高めに設定されていることが多く、正史・演義共に長生きしたこともあって、将星多く果つる蜀後期でも長く活躍できる。

一方で五虎大将軍全盛期中はパッとしないのも事実。

三国志大戦の馬岱

セガのアーケードカードゲーム、三国志大戦にてなぜか（三国時代に無いはずの）メガネをかけたハンサムに描かれ、伏兵状態から解除したときの「ここにいるぞ！」と言う演義に準拠したセリフが存在する。

初期三国志大戦では中知力の伏兵でも低知力相手には強力であり、蜀にはあまりない騎兵であったこともあって使われてる局面があることはあった。しかしバージョンアップが進むにつれ中低知力の伏兵効果は弱体化され、最近ではあまり使われなくなってしまった。
（ただし計略が強化戦法から神速戦法に変わっており、知力の高さからくる効果時間の長さもあって決して弱い武将ではない。）