あかつきとは国鉄・JR西日本・JR九州で運行していた列車名である。
他の関西~九州間を運行していた寝台特急と同じく、あかつきも特急の前は東海道本線の夜行急行として運行されていた。
しかし急行時代のあかつきは臨時列車だったり東海道新幹線開業前の一時期に廃止されていたりと、明星や彗星に比べると比較的地味な列車名だった。一応は東海道新幹線開業直前には定期の夜行急行となっていたが、東海道新幹線開業に伴いあっさり廃止されてしまっている。
そして東海道新幹線開業翌年の全国的なダイヤ改正で、関西と九州を結ぶ初の夜行特急としてあかつきの名称は復活する。関西~九州間の初の夜行特急であったので1往復の設定ながら鹿児島方面と長崎方面の両方の行き先であり、鳥栖駅で分割・併合を行っていた。
新大阪駅で東海道新幹線に接続する寝台特急として山陽新幹線が開業するまでは増発を繰り返し、最盛期には夜行特急としてはゆうづる・明星と並ぶ最多タイの7往復が設定されていた。尚、7往復時代の上りの終着駅は「新大阪駅」で固定で、下りは「熊本駅」「西鹿児島駅」「西鹿児島駅」「西鹿児島駅・長崎駅」「長崎駅」「長崎駅・佐世保駅」「佐世保駅」とバラエティに富んでおり、更にその内の1往復は博多駅を経由せず筑豊本線経由であった。
下り方面の行き先が多用なのは、長崎方面と鹿児島方面の客車特急があかつき、電車特急が明星と分けられていたからである。しかし山陽新幹線が開業した時に長崎・佐世保方面をあかつき、熊本・鹿児島方面を明星とした事からあかつきは一気に4往復減となってしまう。ちなみに、関西~九州を結んでいた寝台特急のあかつき・月光・明星・彗星・きりしま・なはの中で唯一電車寝台583系が使われていないのはあかつきだけである。
山陽新幹線開業後は他の寝台特急と同じく衰退の一途となってしまうが、2000年代初頭までは1往復ながらあかつき単独で14両編成を維持していた。しかしあかつきは2000年3月に、1999年12月のさくらに続く佐世保線から撤退をし、南宮崎駅発着の彗星と併結運転をする事になる。2005年には彗星が廃止され併結相手も熊本駅発着のなはとなるが、2008年にはなは共々廃止されてしまった。これで、あかつきは関西~九州間の初の寝台特急になると共に、その最後の寝台特急となってしまった。
ちなみに、廃止されたあかつきはなはと合わせて「なはつき」等と呼ばれていた。また、「なはつき」にはレガートシートと呼ばれる3列シートを1990年から廃止まで(なはは2005年まで)連結していた。
駅名 | 京 都 駅 |
新 大 阪 駅 |
大 阪 駅 |
三 ノ 宮 駅 |
姫 路 駅 |
岡 山 駅 |
倉 敷 駅 |
福 山 駅 |
尾 道 駅 |
三 原 駅 |
下 関 駅 |
門 司 駅 |
小 倉 駅 |
黒 崎 駅 |
博 多 駅 |
鳥 栖 駅 |
佐 賀 駅 |
肥 前 山 口 駅 |
肥 前 鹿 島 駅 |
諫 早 駅 |
長 崎 駅 |
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下りあかつき | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ||
上りあかつき | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
1958年10月 東京~大阪間に臨時急行あかつきが設定される。
1964年10月 東海道新幹線開業のダイヤ改正で急行あかつき廃止。
1965年10月 新大阪~西鹿児島・長崎間に寝台特急あかつきが設定される。
停車駅は新大阪 - 大阪 - 三ノ宮 - 姫路 - 岡山 - 福山 - 三原 - 広島 - 岩国 - 徳山 - 下関 - 門司 - 博多 - 鳥栖 - 大牟田 - 熊本 - 八代 - 水俣 - 出水 - 串木野 - 西鹿児島と鳥栖 - 佐賀 - 諫早 - 長崎
1968年10月 新大阪~西鹿児島・佐世保間にあかつき1往復が設定されあかつきは2往復となる。
1972年3月 新大阪~熊本・長崎間にあかつき1往復が設定されあかつきは3往復となる。
1972年10月 新大阪~熊本間にあかつき1往復が設定されあかつきは4往復となる。
1973年10月 あかつき6往復に増発し運行区間も新大阪~西鹿児島間2往復、新大阪~西鹿児島・長崎間、新大阪~長崎間、新大阪~長崎・佐世保間、新大阪~佐世保間に変更。佐世保駅発着の列車は門司駅まで新大阪~大分間の寝台特急彗星と併結していた。
1974年4月 新大阪~熊本間にあかつき1往復が設定されあかつきは7往復となる。
1975年3月 山陽新幹線博多開業。あかつきの一部を明星に変更した事からあかつきは新大阪~長崎、新大阪~長崎・佐世保、新大阪~筑豊本線経由佐世保間の3往復に減便。単独運転している2往復は鳥栖駅まで新大阪~熊本間の寝台特急明星と併結していた。
1978年10月 あかつき2往復に減便し運行区間も2往復とも新大阪~長崎・佐世保間に変更。ただし佐世保駅発着の内1往復は筑豊本線経由のまま。
1984年2月 運行区間を新大阪~長崎間と新大阪~長崎・筑豊本線経由佐世保間に変更。長崎駅発着の列車は新大阪~西鹿児島間の寝台特急明星と併結していた。
1986年11月 あかつきは新大阪~長崎・佐世保間の1往復に減便。
1991年3月 運行区間を京都~新大阪~長崎・佐世保間に変更。
2000年3月 佐世保駅発着編成を廃止し門司駅まで京都~南宮崎間の寝台特急彗星と併結するようになる。
2005年10月 彗星廃止に伴い併結の相手を京都~熊本間のなはに変更。
2016年11月 長崎DCの一環としてサロンカーなにわ使用の臨時列車「サロンカーあかつき」を大阪→長崎で運転。
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最終更新:2024/11/08(金) 14:00
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