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ばんえい競馬は「馬が荷物を引く」ことを競技の形にしたものであり、元々は草競馬などのイベントとして行われていたものである。
まずは動画をご覧いただきたい。
おわかりいただけただろうか。一般的な平地競馬とは大きく異なる点が多い。
と、通常の平地競馬しか見た事が無い者にとってはカルチャーショックの連発である。
なお「ばんえい」は漢字で書くと「輓曳」で、二文字とも「引っぱる」という意味である。ただし、ひらがなで書くのが一般的である。
「ばんえい競馬」と呼ばれることが多いが、競走方式という意味で言及する際は「ばんえい競走」とも呼ばれる(競馬法施行令でもこう表記されている)。
ばんえい競馬の公営競技化は1947年。旭川競馬場で初レースが行われた。しかし競馬法の改正に伴い、1948年より道営競馬(ホッカイドウ競馬)の1種目として組み込まれる。当時の道営競馬は平地競走、ばんえい競走、けいが競走の3本立てであった。
1953年に旭川市、岩見沢市、北見市、帯広市による4市の共同主催としての市営ばんえい競馬がスタート。1966年までに道営競馬のばんえい競走を全て吸収。平地競馬は北海道が主催。ばんえい競馬は4市が主催という形になった。
このため1年かけて4競馬場を転戦。馬も関係者も全員道内各地を転々とするジプシー開催であった。帯広競馬場で冬季開催が可能になってからは、開催時期はおおむね、春が旭川・夏が岩見沢・秋が北見・冬が帯広というローテーションであった(旭川と北見は入れ替わりや時期変更あり)。
しかし赤字が嵩み、2006年に旭川市、岩見沢市、北見市は競馬運営から完全撤退を決め、ばんえい競馬は窮地に陥る。それでも地元財政のバックアップやファンの署名活動、ソフトバンクグループの支援などで完全廃止は免れ、2007年より帯広競馬場での単独運営で存続となった。この年より「ばんえい十勝」の愛称が付けられる。
唯一残ったばんえい競馬の地。主催の帯広市は、ナイター競馬の実施(2007年より)・インターネット発売の整備・場外発売所の増設などの発売拡大策などの対応を取るほか、様々なイベントを行う(「タイアップイベント」の節を参照)など、あの手この手を打っている。
2013年、全国的に馬券の売上額が上昇傾向となり、ばんえい競馬も大きく売り上げを伸ばす。特にナイター競馬はインターネットや北海道外の発売所での発売拡大に貢献。原則として土日月の開催であるばんえい競馬で、月曜の発売が堅調であるという結果も出した。これを受けて2014年、2015年と賞金額も増加していった。
しかしそんな中、2015年11月、騎手や厩務員が馬券を購入していたことが発覚し大問題となる(不正防止のため、地方競馬の騎手など所定の関係者は、所属競馬場はもちろんのこと地方競馬の馬券を一切購入できない)。新たな困難に直面もしている。
なお、青森競馬場でも1949年より開催されていたが、1951年に競馬場が廃止となり開催も終了、道外でのばんえい競馬は短命に終わった。
2010年には隣接する場所に複合施設「とかちむら」がオープン。地元の産物やおみやげを扱う「産直市場」や、多数の飲食店が入り、競馬場内へのテイクアウトも可能。また、買い物や食事をした客を対象に、本来100円かかる帯広競馬場の無料入場券を配布している。
帯広は他にも食の楽しみがたくさん。名物の豚丼はもとより、「インデアンカレー」「中華ちらし」といった庶民派グルメ、「六花亭」や「柳月」などのスイーツ、アフター競馬の飲み会として市内中心部にある居酒屋「鳥せいチェーン」の若鶏炭火焼きや若鶏唐揚げといった名物も存在するので是非とも楽しんでほしい。
レースごとに出走可能な馬の条件を設定する際、他の競馬では3歳までしか区分しないのが一般的な一方で、ばんえい競馬は4歳馬まで区分を設けている。実際、馬のランク付けは「2歳」「3歳・4歳」「3歳以上」のそれぞれで実施されている(「3歳以上」については、5歳以上の全馬と、3歳・4歳で一定以上の賞金額の馬からなる)ほか、重賞競走も他の競馬では珍しい「4歳馬限定」がある。
理由としては、ばんえい競馬においては馬の力のピークが6歳以降にあることが一般的で、3歳馬ではまだ力の伸びしろが大きいことが挙げられる。また3歳時に多く勝った馬が、ばんえい重量が増えて(賞金が多いと重量が増える)その後苦戦するケースも見られる。
年を経て経験のある馬を指す「古馬」という言葉は、ばんえい競馬では5歳以上を指すことが一般的(他の競馬では4歳以上を指すことが一般的)。ただし「古馬重賞」と言った場合は他の競馬と同様3歳以上が対象となる。
重賞競走の格付けは「GI/GII/GIII」に相当するものとして「BG1/BG2/BG3」が用いられる(「B」は「ばんえい」の頭文字)。
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正式名称「農林水産大臣賞典 ばんえい記念」。年度のばんえい競馬最強馬を決定するグランプリレースである。
ばんえい重量も全レース中最大で唯一の1トンが設定されている(牝馬は20kg減、5歳以下は10kg減)。「ばんえい競馬はみんな1トンのソリを引いてる」という間違った情報をコメントで流す者もいるが、1トンのソリを引くレースは年に1度、このレースのみである。
詳細は「ばんえい記念」の記事を参照。
4市共催の当時は、各市の主要レースとして設定されていた(ただし「旭川記念」は旭川開催当時は「旭王冠賞」の名称)。他の3市でのばんえい競馬開催終了後も、帯広でこれらのレースを開催している。
4市共催の当時はすべて格付けがBG1であったものの、帯広集約後は北見記念・岩見沢記念がBG2、旭川記念がBG3に変更となった。2020年にようやく旭川記念もBG2に格上げされた。旭川は不憫
帯広記念は1月開催でばんえい重量も900kg程度とかなり重く設定されることから、3月開催のばんえい記念を目指す馬にとっても重要なレースとなる。
毎年8月(お盆あたり)に開かれる、ファン投票選出馬によるレース。
JRAでいう有馬記念が連想されそうなところであるが、シーズン半ばの開催であり上半期の最大レースという位置づけなので、どちらかといえば宝塚記念に近い。2020年より負担重量を軽減する目的でBG1→BG2に変更されている。
毎年12月に開かれる2歳馬限定重賞。競馬としては珍しく、馬の産地を基準とした予選を行っている。
具体的には、北海道を5ブロックに分けた馬の産地別に競走を行い、各上位2頭が出走権を得る。道外産の馬は「道南」ブロックに振り分けられる。ばん馬の生産の多い道東が比較的細かく区分されている(「十勝」「釧路・根室」「オホーツク」)。また過去の戦績を見ても十勝が強い。
2011年は予選のうち1競走(南北海道産駒特別)が、ばんえいアイドルマスター記念と同日開催であったため、レース名を我那覇響が案内した。
平地競走では3歳馬の頂上決戦「ダービー」(日本ダービーなど)を勝利することが最高の評価の一つに数えられるものの、ばんえい競馬では上記の通り、ダービーで勝っても実際のピークを迎えるまで時間が長く、「ダービーが極端に高く評価される」とはならない傾向がある。
毎年11月か12月に開かれる3歳牝馬の頂上決戦。事情についてはばんえいダービーと同じ。
2011年のばんえいオークスは、ばんえいアイドルマスター記念と同日開催であったため、レース名を星井美希が案内した。
毎年1月に開かれる、年度当初に4歳であった馬(レースの際は5歳)の頂上決戦。
単一の馬齢限定の重賞競走としては一番最後に行われるものであり(その後の3月の重賞「ポプラ賞」は4歳・5歳馬混合、他の馬齢限定競走も5歳の途中で終了)、以後は主に古馬としての競走のみに参加することになるため、ここでの評価が古馬重賞でどれだけやっていけるかを判断する材料として注目される。
毎年2月に開かれる特別競走のひとつ。トライアルレースとなる8月の稲妻賞、10月の疾風賞、12月の地吹雪賞も含めばんえい重量500kgというばんえい記念とは真逆の軽量レースである。
ばんえい競馬版スプリントレースと称されるだけあり、1分とかからずに決着するスピードレース。普段とは異なり瞬発力の試される競走であり、ばんえい競馬のもう一つの魅力が見られる。
馬が引くソリと重りの重量。2歳最初の480kg(牝馬は460kg)からばんえい記念6歳上牡馬の1000kgまでレースによって異なる。あくまでもソリと重りの重さであり、騎手の体重と馬装具の重さ(70kg前後)は含まれない。
第1障害~第2障害で進んでは止め、進んでは止めを繰り返す状態。馬に息を入れ、バテるのを防ぐためにこのような進み方になる。
第2障害手前で長時間止まり、息を入れる行為。止まらずに一気に登ろうとすると確実にバテてしまうため、障害手前でじっくりと息を整えさせる必要がある。
骨折するという意味ではない。第2障害が上手く登れず、馬が両膝をついてしまう事。体勢を立て直す必要があるため、大幅な時間のロスとなってしまう。また横方向に倒れてしまうと、立て直しが非常に困難になりそのまま競走中止になることも多い。
最後の最後で馬がバテてしまい、ゴール線上でピタリと止まってしまう事。ありえないと思われるが、ばんえい競馬ではよくあることなのである。2008年のばんえいグランプリでは、先頭を走るナリタボブサップがゴール前10センチほどの所で止まり、後続に一気に抜かれて4着に落ちてしまった。
※20歳未満の方は購入できません!
賭け式は他の主催者と異なっている部分が多いが、2015年度当初より他の日本国内の競馬主催者の大半と同一になる。
インターネット販売は他の地方競馬と同様、オッズパーク・楽天競馬
・SPAT4
が取り扱っている。
場外発売所はばんえい競馬直営で北海道内に8か所。かつてばんえい競馬を開催していた岩見沢・旭川・北見にも設けられている(競馬場内ではない。北見は競馬場内から移転)。その他ホッカイドウ競馬の場外発売所の大半でもばんえい競馬の馬券を取り扱っている。
北海道外では大井競馬場にて南関東競馬の開催日にばんえい競馬が発売される(そのため発売は通常は月曜のみ)ほか、地方競馬共同場外発売所BAOOや、その他の地区の地方競馬競馬場・場外発売所(笠松競馬・名古屋競馬・園田競馬が多い)でも不定期に発売されている。
現在ばんえい競馬の専門紙は2紙。「競馬ブック」と「ばんえい金太郎」がある。
競馬ブックは全国区で有名なあの競馬ブックである。中央版同様の横組みのレイアウトであり、情報は中央版ブックに負けず劣らずの内容で1部500円。
「ばんえい金太郎」は手作り感溢れる冊子状の予想紙となっている。一昔前に存在した「ばん馬」や「日の出」といったガリ版刷り手書き予想紙を思い出させるシンプルな内容。こちらは1部400円(ばんえい記念の日だけは表紙がカラーで500円のものも発売される)。
2012年度開催からは、2010年までホッカイドウ競馬の実況を担当したオフィスボイスの小枝佳代・太田裕士らが担当している(小枝アナは2013年度いっぱいで実況から外れた)。なお、太田アナは夏季の中央競馬北海道開催時にSTVラジオの実況に回るため、2014年度のその期間はフリーアナウンサーの蘇武直人が担当するケースが増えた。2021年現在は、太田裕士・大滝翔の2人が実況を担当している。
2011年度までは井馬博氏が実況を務めており、名物アナウンサーとしてファンによく知られた存在であった。
詳細は「井馬博」の記事を参照。
ばんえい十勝では個人での冠協賛レース開催が可能であるため、冠協賛レースがたびたび開催されてきた。特に、「十勝」→「とかちつくちて」の連想で開催された「あみまみ☆十勝つくちて♪杯」が有名である。
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ちなみに、"ばんえいアイドルマスター記念"と"「銀の匙」アニメ放送記念"の両方に出走した馬が1頭いる(アアモンドヤマト号)。
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最終更新:2025/03/16(日) 00:00
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