『ー』とは、日本語において長母音にするときに仮名の後ろにつける文字である。
ーとは、日本語において長母音にするときに仮名の後ろにつける文字である。原則としてカタカナに用いられるが、くだけた表現ではひらがなの後にもつけられる。そーなのかー。漢字の後につける例もなくはないがまれである。
工学系の論文では英語由来の外来語が多く、「~するもの」を表す「-er」が接尾辞についた単語が頻出する。これをそのままカタカナに直すと末尾に「ー」がつくカタカナ語が非常に多くなってしまう。そこで、工学系を中心とした日本語の科学論文では、外来語の末尾につく「ー」は省略する習慣になっている。
「JIS Z8301」などの規格が、1996年からこのことに言及しており、この表記法の代表格であるといえる。ただし、過去(2000~2008年)に改訂で該当箇所が一度消えていた経緯がある。
パソコンは工学系の流れをくむ物なので、業界でもしばしば外来語の末尾につく「ー」は省略されてきた。パソコンの一般への普及に伴いこの表記法も一般人にもなじみの深いものになってきたといえる。
しかし、こういった表記法が広まるにつれて逆に「外来語の末尾につく「ー」を省略しないのは間違い」という認識をする人が増えてきている。
こういった人たちは、パソコン・科学関係にとどまらず、一般社会において慣用的に「ー」がついていたものまで否定しようとし、さらにまったく場の話題と関係なしに表記の話に固執する傾向が強い。
1991年6月28日の内閣告示では、「英語の語末の‐er,‐or,‐arなどに当たるものは,原則としてア列の長音とし長音符号「ー」を用いて書き表す。ただし,慣用に応じて「ー」を省くことができる。」としており、「ー」はつけるのが原則である。
もっとも、同告示留意前書きの2において「この『外来語の表記』は,科学,技術,芸術その他の各種専門分野や個々人の表記にまで及ぼそうとするものではない。」とあるので、「ー」をつけないのが間違いというわけでもなく、「他人の表記法をとやかくいうのが間違い」ということなのだろうか。
その後、マイクロソフトが2008年に自社製品の表記ルールを前述の内閣告示に基づいた内容に変更、JIS Z8301の記述も2019年には長音の省略についての表記がなくなった。[1]
: 内閣告示
: JIS Z8301はここから検索できる。(61ページG6.2.2)。
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最終更新:2025/12/30(火) 16:00
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