あかり(第21号科学衛星ASTRO-F またはIRIS:InfraRed Imaging Surveyor)とは、日本の赤外線天文衛星。
日本単独としては初の本格的な赤外線天文衛星で、ISAS宇宙科学研究所所(現 宇宙航空研究開発機構の宇宙科学研究本部)が開発を行い、2006年2月22日にM-Vロケット8号機によって打ち上げられた。
あかりという愛称は軌道投入成功後名付けられた。To Heartやヒカルの碁などのゲームやアニメにに登場するキャラクターや踊ってみたカテゴリーで活躍する踊り子との関連は恐らく無いだろう。不明である。
あかりは赤外線で宇宙を観測する望遠鏡としての機能も持っているが、主な目的は宇宙望遠鏡のように空の1箇所を観測するのではなく全天をくまなく観測(掃天観測)し、詳細な天体のカタログを作成することである。全長3.7m、重さ950kg。地球の昼夜の境界上上空700kmの極軌道(太陽周期軌道)を周回しており、大気や太陽光に邪魔されずに一定の条件で観測を行うことができる。
口径68.5cmの反射望遠鏡と、2つの観測機器(遠赤外線サーベイヤー、近・中間赤外線カメラ)を搭載している。反射鏡には赤外線を反射させるために純金でメッキが施され、液体ヘリウムによって観測機器と共に-270℃まで冷やされている。これらにより様々な波長の赤外線を観測できる。観測に邪魔な星間物質を透かして星雲の向こう側の恒星や銀河を観測したり、直接星間物質や塵の雲を観測することもできるため、可視光では見えなかった銀河や宇宙の姿や謎を探ることができる。
2008年11月19日に観測成果となる天体カタログが発表された。1987年にアメリカ、イギリス、オランダが共同で打ち上げた赤外線天文衛星IRASに比べると3倍近い情報を含み、今後の天文学の基礎資料となることが期待されている。
あかりを搭載したM-Vロケット8号機の打ち上げは雨天による延期で未明に行われたため、ロケットの炎が暗い空と雲に映えて非常に美しい。そのためかMADの素材として使われることもある。
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最終更新:2025/12/14(日) 01:00
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