この力に一番戸惑っているのは俺なんだよねとは、猿渡哲也の漫画『TOUGH 龍を継ぐ男』の主人公 長岡龍星のイキリ発言台詞である。
宮沢鬼龍の差し金で戦うことになった龍星とガルシア28号。鬼龍に教えを乞うために粛々と指示に従う龍星と、脳に刷り込まれた声―鬼龍の激励を励みに立ち向かうガルシア。しかし、圧倒的なパワーを持つガルシアも、理論的に灘の技を習得した龍星に押されてしまう。だがガルシアは父 鬼龍への思いを胸に、”心臓打ち”を繰り出す。もろに食らった龍星は呼吸停止し倒れてしまう。
だが、勝利したガルシアに鬼龍から与えられたのは称賛や愛情ではなく「心臓を返して貰いたい」すなわち「鬼龍のために死んでくれ」という言葉であった。結局鬼龍が見ていたはガルシア個人ではなくその心臓だったのだ。いくらガルシアが鬼龍に父性を求めても、鬼龍はガルシアを息子どころか人間としてすら見ていなかった。ガルシアは「人の役に立つ”人間”になりたかった」と悔やみながら自害した。
一方呼吸停止で緊急搬送された龍星だったが、持病の"バースト・ハート"が発病し心肺停止に。鬼龍は元々娘の小倉優希に”ガルシアの心臓”を移植する予定だったが、突然の出来事ゆえやむを得ず龍星に移植することに―。
ガルシアを殺すために米軍から派遣され一度は病院送りになっていたジム・スヌーカは、スピリチュアル・サンクチュアリで傷を癒しながら、”人肉を喰らう悪魔”―”人喰い熊(グリズリー)”討伐に動いていた。そこに巨大なバイソンを背負いながら現れたのはなんと龍星。素手でバイソンを仕留めたという語る龍星、その言葉が信じられないというスヌーカだったが、
「そうだよな 俺だってちょっと信じられないもん だけど現実に巨大バイソンを倒してるし」
スヌーカが無言で見つめるなか、龍星の背後にグリズリーが迫る―。
「この力に一番戸惑っているのは俺なんだよね」
グリズリーの爪攻撃をノールックで躱しつつ蹴りをお見舞いすると、1トンもあるグリズリーがラグビーボールのように吹っ飛んでいく。再び向かってきたグリズリーにパンチを放つと、グリズリーは内臓をブチ撒けながら破裂。呆然とするスヌーカを前に得意げに振る舞う龍星。
「”人肉を喰らう悪魔”を一撃で倒すなんて...」
「すごくない?」
「”悪魔のチカラ”だ さっさと出ていけ この神聖なる地を邪悪なものに穢してほしくない」
龍星を非難するスヌーカに対し、人間相手に力を試したいと龍星は挑発するが―。
いきなり闇墜ちしてパワーアップしたかと思えば、さらに”ガルシアの心臓”で人知を超えた力を獲得した龍星。これには宮沢熹一も「”ガルシアの心臓”を移植しただけで”超人”になれるんなら武術も格闘技もいらんやないかい」と激怒している。
龍星は当初から(鬼龍の息子なので)戦闘の才能があり頭も良いという設定があったが、あっさり闇墜ちしたり心臓移植でいきなりパワーアップなどの調子のいい展開が多いため、マネモブからはぐろう系主人公呼ばわりされるくらいあまり人気がない。その人気の低さの一端であるイキリっぷりが如実に現れたのがこの台詞である。
「○○に一番戸惑っているのは俺なんだよね」「○○は俺なんだよね」と改変して使われる。少し後の台詞「すごくない?」と組み合わせて「○○なんだよね すごくない?」として使うこともある。龍継最新話の猿展開やキャラ描写に驚いたときや困惑したときの感想、自分語りする際などに使われる。
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最終更新:2025/12/09(火) 02:00
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