ちまりまわるつ 単語


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チマリマワルツ

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[ ちまりまわるつ ]とは、竹本泉の漫画作品である。
この記事では本編に加えて続編、関連作品についても解説する。

概要

うわわわ~~ん、魔法が上手になりたいよ~~
魔法少女ちまりちゃんとBFの米太郎クンのマジカル★ラブストーリー

([ちまりまわるつ]単行本の惹句より)

主人公の少女、きいちごちまりの周りで起きるさまざまな出来事を描く漫画シリーズ。ジャンルとしては魔法少女ものに属しており、作者、竹本泉の同ジャンルを代表する一編となっている。全体は短編連作の形式からなり、本編は3作(5話)で約110ページ。ほかに事実上の続編3話、番外編、関連作品などが存在する。

作品の特徴としては、きいちごちまりら、キャラクターたちのとりわけ生き生きとした描写が挙げられる。竹本泉作品のキャラクターたちは自然体を尤もとする性格であることが多く、その様子はしばしば作者本人から「ぼんより」と言い表されるほどである。しかしこの作品の登場人物たちは、比べて行動的、積極的との言葉が似合う言動をとることが多く、その良い意味でのキャラクター・アクションの多彩さが作品に大きく生気を吹き込んでいる。

また、作者の他の作品と比べてかなり細かな書き込みがされていること、科学文明と魔法の両立した秀逸な世界観、そしてシリーズのお約束でありお楽しみでもある「仕込み」があることなど、一見しただけでは気付ききれないほどさまざまな形でその魅力を発揮している。

あらすじ

魔法も昔からあるけれど、ごく当たり前に科学が発達した世の中。きいちご魔法店の一人娘きいちごちまりは、魔法店を営む母のような人並み優れた魔法使いになりたいと願い、日々に練習を重ねていた。

けれど世の中はもうとっくに、手軽に魔法が買える時代。どの街角の自動販売機にも普通に売ってるような魔法を、長い時間と練習を重ねて一から覚えようとするなんて! そんな時代遅れなイメージの中、周囲の目を恥ずかしがったり、ドジな自分に落ち込んだりしながら、少しずつ魔法使いとしての腕を磨いてゆくような、けれどそうでもないような? そんな日常を、ちまりとその友人たちは今日も過ごして行くのだった。

単行本、および各話タイトル

ちまりま わるつ
本編 3/4くるく ちまりま わるつ アップルミステリー 1992年7月号
ちまちまじっく 第1話 なかよしデラックス 1989年初夏の号
第2話 なかよしデラックス 1989年夏の号
第3話 なかよしデラックス 1989年秋の号
きいちご魔法店へようこそ アップルミステリー 1992年3月号
ばばろあえほん
番外編 ちまちまじっく クリスマス★Night アップルミステリー 1993年1月号
世の中なまほう
続編 魔法使いなきっかけ アップルミステリー 1995年11月号
魔法使いはねぼけてる アップルミステリー 1996年9月号
魔法少女はウインク アップルミステリー 1998年3月号
たちこめるバラのかおり(よみきりものの…)
関連作品 みみだったり みみだったり 月刊コミックビーム 2009年5月号

※本編、番外編などの種別名は、記事中において分かり易く説明できるよう付けた仮の名前です。公式にそう呼ばれている訳ではありません。
※上記の単行本には、それぞれ[ちまりまわるつ]以外の作品も収録されています。

登場人物

本編、番外編

  • きいちごちまり
    • 本編の主人公である(恐らく)中学生の少女。美人でしかも魔法をたくさん知っているママに憧れ、小さな頃から頑張ってきたものの…気が付けば、身長はたったの143cm。しかも極端なあがり症で、肝心な時にはドジばかり。そんな自分によく悩んだりもしてしまうけど、幼馴染の米太郎や同級生のかえでたちにも支えられて、少しずつ、一人の女の子として自信を持つようになって行く。
      続編では、あいかわらずのドジッ娘ぶりだけは直っていないものの、無事に高校生へと進学していて、魔法使いとしてのレベルも上がっている。
  • さふらんかえで
    • ちまりの友人でクラスメート。美人で、頭が良くて、しかも魔法もずっと出来るため、ちまりからはあこがれられているけれど、そのハイテンションな性格とマシンガンのように繰り出す毒舌のため、周囲からは「性格がー」と突っ込まれてしまう時もある。しかしそうやって毒舌を吐きつつも、自分に自信のないちまりが物事を解決しようとする時には、積極的に背中を押す役割を担ってくれることも多い。
      本編、番外編に登場する。
  • 田舎ノ米太郎(いなかの こめたろう)
    • ちまりの仲の良い幼馴染(ボーイフレンド)。背は高く、頭も良く、周りの人にはとても優しい態度で接してくれる人柄の持ち主。けれど、いつも油絵の具で汚れたヨレヨレの白衣を着ているようなおおらかさが災いし、クラスメートたちからは顔も思い出してもらえないほど存在感が無い。実はそのかけている眼鏡に、大きなひみつが隠されていた。
      本編と番外編に登場し、続編にも少しだけ姿を見せる。
  • きいちごあおば
    • 若くて、綺麗で、魔法もたくさん知っているちまりあこがれのママ。夫の死後は、きいちご魔法店を経営しながら一人で娘を育てている。その美人な未亡人ぶりは近所でもかなり評判で、魔法店には彼女の気を引きたい客がひっきりなしにやってくるほど。もちろん魔法使いとしての腕も一流で、若くして帝大法学部卒と同じぐらいのステイタスを持っている。
      本編、番外編、続編の全てに登場し、ちまりたちの良き理解者としてふるまう。 
  • ちまりのパパ
    • せっかく美人なママと結婚しながら、事故であっさりと死んでしまったちまりのパパ。未亡人となったママがデートをしてても『死んじゃったから仕方ない』、最近夢枕に立ってくれないとちまりが言えば『(カードゲームが)忙しくてと』と答えるてきとーな性格。けれどけっして家族のことを忘れてしまったわけではなく、ちまりが天国に電話をかけるとよく相談に乗ってくれる。
      本編のみに登場する。
  • ちまりのひいお婆さん
    • 亡くなって久しいちまりのひいお婆さん。かなりレベルの高い魔法使いで、きいちご魔法店の地下倉庫には、生きてる時に作り置きした魔法の瓶詰めなどがたくさん残っている。『とんでもないことは大好き』な性格で、ちまりのピンチに天国からアドバイスを送ってくれた。
      本編第1作に登場する。
  • ちまりのお爺さん
    • 亡くなって久しいちまりのお爺さん。生きていた時は、国連の魔法大使を務めたほどの大物魔法使いだった。ちまりの名づけ親でもある。
      本編第1作にエピソードのみ登場する。
  • わかば叔母さん
    • ちまりのママの妹にあたる、やっぱり美人な叔母さん。普段は眼鏡をかけているらしい。
      本編第4作に登場する。

続編

  • 雁草深太(かりがねそう しんた)
    • 続編第1作、第2作の主人公。別にこれといったことも無く毎日を過ごしていた、普通の中学生。それまで特に魔法への興味は無かったものの、道端で拾った猫に偶然「使い魔」の素養があったことから、何となく魔法を習い始めた。クラスメートたちには『今どき魔法なんて』などと冷やかされそうなので隠しているが、あおばさんやちまりに惹かれる形で少しずつ、きいちご魔法店に入り浸るうち、次第に魔法使いに成れたら良いなと自ら思うようになって行く。その一方、朴念仁な性格が災いして、ひばりのことはまだ友人としか思っていない様子である。
      続編の第1作から登場する。
  • 茗荷谷ひばり(みょうがだに ひばり)
    • 続編第3作の主人公。ショートカットが似合う深太のクラスメートで、ぶっきらぼうなところはあるけれど、よく気の付く性格。けれど深太が魔法を習い始めたり、きいちご魔法店に通う理由をすぐに見抜いたりしたのは、実は深太に対して淡い気持ちがあるからだったりする。今のままなら『3回輪廻しても何も始まらないと思う』などと友人に言われながらも、何とか自分の方に気持ちを向けてもらおうとするのだが…?
      続編の第1作から登場する。
  • シャルペロー
    • 深太が道端で偶然ひろった子供の黒猫。540匹に1匹の割合でしか存在しない使い魔の素養の持ち主らしいのだけど、そんなことよりまだまだ子猫らしい好奇心の方が勝っている様子。深太のことも飼い主として分かっているのかいないのか、と言った感じで飛び回ってしまうこともある。
      続編の第1作から登場する。

関連作品

  • 王神葉知子(おうがみ はちこ)
    • 関連作品[みみだったり みみだったり]の主人公。新学期になって、風邪を引いたからと編み帽子をかぶって登校してくるも、すぐその理由が知られてしまうことに。でもそのお陰で、ちょっとだけウソのモテ期を体感するなど意外にまんざらでもない様子。
      なお[みみだったり みみだったり]は、続編で深太たちが通っていたのと同じ学校の話(なので制服が同じ)では有るものの、そうした世界設定の部分のみ引き継いだ作品となっている。なので前作までと物語などは繋がっておらず、登場人物たちも全て入れ替わった状態となっている。
  • 近衛太郎(このえ たろう)
    • 葉知子のクラスメート。割と優れた観察眼の持ち主なのか、言ってることには説得力のあるものが多い。意外と背が高く、少し清潔好き。
  • 峰未保(みね みほ)
    • 葉知子のクラスメート。幼馴染ではあるけれど、その体質については知らなかったらしい。面白がりな性格なのか、葉知子が嫌に思わない程度にこのちょっとした騒ぎを楽しんでいる。

世界設定について

本作は、作者の「魔法の世界もの」ライン中の一作であり、同じラインに属する別作品『匠太郎とアンジェリケ・シリーズ』とは互いに世界設定を共有している。そのため両作品にはガジェットや設定の細部において、さまざまな共通点を見出すことが出来る。
ただし、あくまで日常を舞台とする本作と、擬似ミステリー仕立てと言うべき匠太郎シリーズとは作品として大きな性格の違いが有り、また物語や人物などの繋がりについても今のところは存在しない。

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関連項目

  • 漫画 / 漫画作品一覧
  • 魔法 / 魔女 / 魔法少女 / 魔法少女の作品一覧
  • エレン・ふわふわ頭・オーレウス
  • MMDユーザーモデル(漫画、アニメ関連)
  • Magic Shop of Raspberry
  • 竹本泉

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