アウディとは (アウディとは) [単語記事]

アウディ（Audi ）とは、ドイツの自動車メーカーである。

概要

アウディ（Audi AG ）とは、ドイツの自動車メーカー、本社所在地はドイツ・バイエルン州、インゴルシュタット。現在株式の99%をフォルクスワーゲンAGが保有。フォルクスワーゲングループの子会社で車輌開発における技術提供などを行っている。また同グループでは、主に中～上級価格帯をカバーするブランドとして位置づけられている。日本ではアウディジャパンが輸入販売を行っている。

「クワトロ」（Quattro）という名の四輪駆動システムを持ち、先進的な技術を用いる傾向がある。また、ディーゼルエンジン（TDI）を、環境対策上のガソリンエンジン車の代替と位置づけており、重点的に開発・宣伝を行なっている。車種構成はFF車とFFベースの四輪駆動車がほとんどである。従来車体デザインがおとなしいと評されてきたが。近年は若者層をメインターゲットとし「シングルフレームグリル」お初めとして、BMW、メルセデス・ベンツに引けをとらない押しの強いデザインを取り入れている。

エンブレムは4つの輪を組み合わせ、前身の自動車メーカー「アウトウニオン」設立に参加した自動車メーカー4社、DKW社、アウディ社、ホルヒ社、ヴァンダラー社の団結（ユニオン）を象徴し、「フォーシルバーリングス」と呼ばれる。

歴史

創業者アウグスト・ホルヒは自動車史の黎明期にベンツ社で工場長を務めた後に独立、ホルヒ社を設立し、1901年から自動車生産を開始した、当時としては高性能・高品質の自動車を送り出して名声を得る事になる。

しかし、アウグスト・ホルヒは良質の車を作ることに拘り、経営面への配慮を欠く傾向があった。よって1909年には経営陣から追放を受けたが、速やかに自力で別のホルヒ社を設立。自動車生産を再開したが、元のホルヒ社の抗議によって、同一社名・車名を使うことを差し止められる事になる。

その為1910年に自社の社名・車名を「ホルヒ」から「アウディ」に変更。アウディとはラテン語の「聞く」という意味で、ホルヒのドイツ語訳と同じ意味である。

第一次世界大戦後の不況、ドイツ自動車市場に進出してきたアメリカ大手自動車メーカーに対抗するため。1932年、ザクセン州に本拠を置く中堅メーカーのDKW、アウディ、ホルヒ、ヴァンダラーの4社が、アウトウニオン（自動車連合）を結成。「アウディ」ブランドのモデルは同社の中級～高級クラスの車種として存続していたが、第二次世界大戦勃発で製造中止される。

第二次世界大戦の敗戦後、ソ連によるザクセン工場の接収から西ドイツ、インゴルシュタットへ逃れ、そこで再起する。ちなみに接収された工場のうちアウディ、ホルヒのものはVEBザクセンリンク社となり、DKWのものはMZモトラッド社となった。

1956年、ダイムラー・ベンツに買収される。1964年以降はフォルクスワーゲンの傘下となる。

1965年に「アウディ」がブランドとして復活、1969年ロータリーエンジンの開発で知られたNSU社を併合、アウディNSUアウトウニオン社となる。以降はフォルクスワーゲン・グループの中～上級クラスを担うブランドとして発展した。1985年に社名をアウディと変更し現在に至る。