アクティブタイムバトルシステムとは、スクウェア社(現・スクウェアエニックス)が特許及び商標を持つ、RPGの戦闘システムである。
ATBと略される事もある。
初登場はファイナルファンタジーIV。
キャラクターの素早さ(もしくはそれに相当するステータス)に応じて1つの行動を終えてから次の行動を起こせるようになるまでの待ち時間が設定されており、待ち時間が終わったキャラから行動して行くというシステム。
そのため素早さに極端に差があるキャラでは、あるキャラが1回行動する間に他のキャラが2回以上行動すると言ったケースも起こる可能性があり、また素早さを高めるアイテムや魔法等によってそういった状況を作り出す事も出来るため、よりキャラクターごとの素早さの違いがリアルに演出されるシステムである。
FF4以降ほぼ全てのFFシリーズに搭載されている他、スクウェア社の他RPGにも派生システムが搭載されている事が多い。
が、冒頭の通りこのシステムはスクウェア社が特許を持っている(特許番号第2794230号)。他社のゲームで類似のシステムを使ったゲームを全く見ないのはそのせいである(ただし、コナミのときめきメモリアルならびにときめきメモリアル2のFFをパロディにしたイベント戦闘ではATBが再現されているというケースがある)
初登場のFF4では、この待ち時間はあくまで内部数値によるものであり、プレイヤーにとってはあくまで感覚的にしか待ち時間の概念を感じる事ができなかったが、次回作のFF5において待ち時間を「アクティブタイムバトルゲージ」として視覚的に見えるように変更。これによって詳細なバトルの組み立てなどが出来るようになった。
他のキャラクターが実際に行動をしている間(魔法の演出中など)にもゲージが進行するかどうかは作品によって様々(例えばFF5では誰かの行動中はゲージが止まるが、FF6では行動中でもリアルタイムでゲージが溜まる)だが、コマンドの詳細を選択するためのウィンドウ(魔法一覧など)を開いている間はゲージの進行が止まるかどうかと言う点はコンフィグで選択出来る場合が多い。
また、上記のATBゲージも、コンフィグの設定によってオフにしてFF4のようにゲージ無しにする事も可能。
これらの特徴がある為、戦闘中にポーズをかけて戦闘そのものを一時停止できるようになっている。
従来のRPGでは、ブームを巻き起こした立役者であるドラゴンクエストシリーズ等の影響によって「ターン制」の戦闘が主流であった。
ターン制では、素早さは「そのターン内で先に攻撃出来るか否か」と言う差しか現れず、特に能力を持っていない限りはどれだけ素早さを上げてもターン中に2回以上の行動を起こす事が出来ず、キャラクター間の差別化がしづらかった。
これを何とか解消し、戦闘にリアルタイム感を出せないかと考えた当時のスクウェアのデバッガー兼SEの伊藤裕之氏によって考え出されたのがアクティブタイムバトルシステムである。
完全なリアルタイム戦闘は、当時のRPGファン層(ドラクエのファンが多数いた)を否定する事に繋がりかねないため、何とか従来のRPGを否定しない範囲でリアルタイム感を出せないかと考えていた同氏は、趣味のF1を見ていたときF1マシンの「セミオートマチックトランスミッションシステム」から発想を得る。
(セミオートマチックトランスミッション・・・MT車の変速操作の、クラッチ操作部分を電子制御で自動化したもの)
こうして生まれたのが、あらゆる行動にリアルタイムの要素を詰め込むのではなく、行動そのものは1人ずつ行うが、その順番待ちに対して時間差を設けるというセミリアルタイムの概念である。
細部が異なるだけのシステムは多々あるが、以下に特徴的なシステムの一例を挙げる。
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最終更新:2025/12/08(月) 18:00
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